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満杯の児童館 市の責任で整備計画をもて

(2014年10月議会 決算審査特別委員会 ふなやま由美議員の質問)

◯ふなやま由美委員 児童クラブの問題ですが、決算年度、来年4月からスタートする子ども・子育て支援新制度に対応して子ども・子育て会議の設置や基準作成などの準備を行いました。児童クラブの対象が6年生まで拡大し、さらに1クラブの人数や専用室の面積などの基準が提案されております。まず、市内の児童クラブの登録児童数及び70名を超えるクラブが幾つあるのか、決算年度の状況をお示しください。

◯子育て支援課長 平成25年5月1日現在で児童館児童クラブの登録児童数は合計6,519名となってございます。また、登録児童数が70名を超える児童館児童クラブは27クラブとなっております。

◯ふなやま由美委員 次に、今回の新基準で示されている分割ですとか新設が必要な40名を超えるクラブ数はどれくらいあるのか、お示しください。

◯子育て支援課長 新基準では、児童数は登録児童数ではなくクラブを実際に利用する児童の数によるとされており、クラブごとに登録児童数が把握できる平成26年5月1日の数字をもとに平成25年度の平均利用率を使って積算いたしますと、実利用人数が40人を超えているクラブは58クラブございます。

◯ふなやま由美委員 また、新しい制度では専用室は1人当たり1.65平米とされております。現在の児童クラブではどうなっていますか。

◯子育て支援課長 本市では、新制度における児童クラブの専用区画の考え方として、児童クラブ室等の児童クラブ専用室に加え、共用スペースについても自由来館児童との利用割合に基づき面積を算入して専用区画の面積を積算することとしております。それに基づいて計算いたしますと、各児童館の実利用児童1人当たり面積は平均3.31平方メートルとなっております。

◯ふなやま由美委員 本当にごまかしが多いですよね。専用区画1人当たり実利用人数で割ると3.3という数字が出ていますけれども、これ根拠にしている資料をいただきましたが、今ある仙台市の児童館の中でトイレと廊下、それから職員の方々がいる事務室、こういった場所だけを除いて子供の居室スペース全て全部を1人当たりで割り出した数字というのが今の数字ですから、何の意味もない数字だと思うんです。これは、ごまかしだというふうに思います。  児童クラブのこの専用室の捉え方については、これは何回も健康福祉常任委員会の中で議論してきた中身です。児童館には当然自由来館で来る子供さんもいますから、専用室はまず専用室ですから児童クラブ室、それから共用スペースの一部、そしてサテライト室、こんなふうに捉えるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

◯子育て支援課長 本市としては、児童クラブ室など拠点となる居室を児童の生活の場として確保しつつ、児童の支援に支障がない範囲で共用の居室も効果的に活用した対応を図っていく必要があると考えております。このことから、本市の新制度における児童クラブ専用区画の捉え方としては、児童クラブ室やサテライトといった児童クラブ専用室に加え、遊戯室や図書室等、共用スペースについても自由来館児童との利用割合に基づき、その75%の面積を算入して専用区画の面積を積算することとしてございます。  なお、このような取り扱いを行うことにつきましては、本市の社会福祉審議会児童福祉専門分科会での御意見を伺った上で決定したものでございます。

◯ふなやま由美委員 本当に子供たちにとって、よりよい環境を整備する新たな基準づくりが今問われているときですから、これに対して仙台市がどう認識しているのかということが一番大きいんです。先ほど新基準の40名を超えるクラブ数は58クラブあって、1人当たりの面積も1.65平米としようというときに、その基準を曖昧にして整備計画を持ってもらったんでは、これでは子供たちの放課後の環境、生活の場としての環境は保てないというふうに思うんです。そこを、曖昧にしないでいただきたいと思います。  具体的にお伺いしてまいりますけれども、児童館の中にはこの間市が整備してきた約300平米の児童館やマイスクール児童館、それから泉市時代からの児童センタータイプのものもあれば、地域町内会の方々が運営責任を担うコミュニティー児童館など、さまざまあります。登録児童が増加して運営に困難を来して、サテライトですとか施設の増設ですとか手だてが必要だともう長年地域から切望されているクラブもございます。例えば、市内で今2カ所ありますコミュニティー児童館の一つが袋原児童館ですが、どういう状況になっているのか、登録児童数を含めてお示しください。

◯子育て支援課長 袋原コミュニティー児童館児童クラブの登録児童数は、平成26年5月1日現在で104人となっており、本館に60人、サテライトに44人が登録をしております。また、このサテライトにつきましては袋原小学校の仮設プレハブ校舎の教室を使用しているところでございます。

◯ふなやま由美委員 ここで、パネルを示させていただきたいと思います。これが、袋原コミュニティーの児童館です。この中に居室スペースとして二つ部屋があるんですが、登録児童数は年々ふえて、余りにも狭い施設のために放課後は登録する児童クラブのお子さん専用の施設になっています。ほかの児童館では、自由来館で来る子供さんがいらっしゃいますけれども、自由来館で来る子供さんはとてもじゃないけれども入れないというのが現状です。  さらに、登録して通う子供さんが、この中でもいっぱいなので空き教室を活用されているという状況です。昨年8月から袋原小学校で増設したプレハブ教室の1室を児童クラブ専用室としてお借りしています。部屋の中の様子ですけれども、ちょっと子供さんがいる様子のところは写真を控えさせていただいたんですが、もう部屋の周りにびっちりとロッカーで、本当に置き場がないくらいロッカーがあると。この中に30人近い子供たちがいるということは、本当に皆さん現場に足を運んで、実際の現場を見ていただいてそういうことを言っているのかどうなのかということを本当に感じるわけですけれども、子供未来局長、この袋原児童館の状況ですとか、現場からは聞いていらっしゃいますか。

◯子供未来局長 児童館の状況につきましては、今、お話しいただきましたように施設の場所によりましては非常に需要が多く、また、整備の現状からいって面積的にかなり厳しくなっているという状況はございます。また、袋原については先ほどお話し申し上げておりますようにさまざまな対策を講じておりますけれども、なお面積的には非常に厳しい状況があるということは承知をしております。

◯ふなやま由美委員 本当に大変な状況なんです。さっきお話しいただいたように、教室をお借りしているといってもプレハブ教室をお借りしているんです。袋原小学校の児童数は880名となって、前にも質問させていただいたことがありましたが、図工室などの特別教室がありません。本当に、教室不足が深刻になっている学校なんです。来年度以降、もうお借りできる場所はないと運営する地域の方々が悩んでおられます。この間、早急に解決が必要だと何年間も仙台市に要望してきました。しかし、いまだに改善策は一向に打ち出されていません。早急に増築などを行って解決をすべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

◯子育て支援課長 袋原コミュニティー児童館につきましては、学校施設内の児童館本館に加え、委員からお話ございましたとおりプレハブ校舎の1室を借りて運営しているところでございます。それでも、居室面積が非常に狭隘な状態にあると認識してございます。  私どもといたしましても、居室の確保を図るべく検討を進めてまいりましたけれども、今、言ったような状況で学校敷地内での増築は困難な状況です。このため、今後は民間児童クラブの開設や民間賃借物件の活用などによる活動居室の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。

◯ふなやま由美委員 本当に仙台市が真剣に現場の皆さんのお声を聞いて検討してきたと言えるんでしょうか。私はまだまだ十分な検討がされていないというふうに思います。これだけ本当に多い児童数を受け入れて運営しているのは大変なことですし、コミュニティーという名前で何でも地域任せでは困るんです。市がしっかりと改善策を現場の皆さんとよく話し合って、仙台市が責任を持って整備すべきだというふうに思います。どうですか。

◯子供未来局長 個別の事案についての御指摘でございます。私ども先ほども申し上げましたように児童館児童クラブにつきましては、仙台市全体として新しい新制度の施行を受けまして大幅な体制の強化が必要だという状況に至っております。このため、受け皿の整備につきましては、全市的なレベルで計画的に進める必要がございます。来年度に向けまして仙台市が責任を持ちまして事業計画を策定するということになってございます。その際、各小学校ごとに個々の状況に応じた効果的な方策を構築していく必要があるというふうに認識をいたしております。  また一方で、児童クラブに係る全ての基盤についてこれまで児童館を中心に行ってまいりましたけれども、行政がこういった直接整備という手法だけで対応していくことには限界が生じつつあるというふうにも認識をしております。  このため、各小学校区の状況に応じまして放課後子ども教室との連携ですとか民間の児童クラブの活用など、さまざまな手法も組み合わせながら課題の解決に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

◯ふなやま由美委員 先ほどのような基準の捉え方の問題もございますし、現状について曖昧にしたまま進めてしまっては困るんです。具体的な地域ごとの学童期の人数、今後の需要予測、施設ごとの方針。今現に頑張っていらっしゃる皆さんにとって、どういうふうに来年4月を迎えようかと本当に必死の思いでいらっしゃるんです。これを仙台市が指定管理者任せ、現場任せにしたのでは解決にはつながりません。  さらに、今、局長がおっしゃったような民間児童クラブの活用等々お話しされていますけれども、やはり仙台市が責任を持って子供たちの成長を支える生活の場としての児童クラブを設置すべきです。来年4月からのことなのにいまだに明確な計画が打ち出されていない。やはり市がもっと責任を持って急いで整備計画を立てながら具体的な手だてをとるべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

◯子供未来局長 先ほど申し上げましたけれども、新制度の施行が間近に迫っている状況の中でのお話でございます。私どもといたしましても個々の状況、これは現場の責任者あるいは地域の方々からの声をお聞きしながら可能な手法でこれまで方策をとってきております。  場所のない中でのいろいろな対応についても、先ほどの袋原のケースでいいますと学校の施設のプレハブ教室の増築にあわせて一定程度の面積をいただきまして、これを課題解決の方策の一つとして充てるということもやってきてございます。  ただ、需要と供給のバランスはなかなかコントロールが難しいところもございまして、なお課題として残っている部分は確かにございます。これにつきましても、現場の実態に即して実現可能な方策というものを効果的に組み合わせて、これからの制度設計に当たっていかなければいけないと考えております。このため、新制度施行に向けまして今後策定を進めてまいります事業計画の策定にあわせまして、個々の事情に即した具体的な対応について検討してまいりたいと考えております。
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