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【概要】子育て、若者応援さらに
〇就学援助制度の拡充
〇教育費負担の軽減をさらに
〇母子父子医療費助成の窓口無料化
〇こどもたちが芸術文化に触れる機会をもっと
〇奨学金返還支援の充実
〇市独自の奨学金制度の創設を
〇こども・若者の声を施策にいかす
◯すげの直子議員
日本共産党仙台市議団のすげの直子です。
こどもや若者たち、子育て世帯が住んでよかった、ここで子育てしてよかったと、より実感できるまち仙台へ、さらなる発展を求めて一般質問いたします。
昨年公表された仙台市こども・若者アンケート調査結果報告書に改めて目を通しました。例えば、仙台市の力を入れてほしいところとの問いに対して、18歳までのこどもたちからの回答は、遊べる場所がたくさんあることが36.0%で第1位、次いで、生活にかかる費用が安いことが35.4%となっていました。
「ご飯が高くなっているからお父さんとお母さんが大変そうなのでいろいろなお金を安くしてほしいと思います」「これから進学をするのですが高校や大学の学費が気になります」「無償化になると進学しやすくなるし将来の夢にもつながります」など、本市に暮らすこどもたち自身からの率直な思いがたくさん寄せられていました。
このアンケートは、こども・若者のための施策に、こども・若者本人の意見を反映させることを目的として取り組まれましたが、こうした当事者から寄せられた意見は、現在まで本市の施策に具体にどのように生かしてきたのでしょうか。今後、反映させたいことと併せて、市長に伺います。
就学前児童や小学生の保護者向けにもアンケートを実施していますが、子育て支援施策に関する意見や要望には、経済的負担の軽減を求める意見が多く寄せられています。特に、小学生の保護者からは306件と突出しています。
この間、本市が進めてきたこども医療費助成の所得制限撤廃などに対する歓迎の声も寄せられていますが、子育て支援のさらなる充実が求められていることが、このアンケート結果にも如実に表れています。
これまでも様々な提案をしてきましたが、今回は具体の施策の1つ目として、就学援助についてまず伺います。
本市の就学援助の認定基準額が生活保護基準をも下回る、あまりに低いことを繰り返し指摘し、ようやく令和4年度から基準額が引き上げられました。現在4人家族の世帯で、収入で約454万円となっています。この引上げによって、認定件数がそれ以前より増加したことは喜ばしいことですが、現状にとどまることなく、さらなる前進を求めたいものです。
調査課の協力もいただいて、改めて政令市の状況を把握しましたが、さいたま市は約460万円、新潟市が493万円、相模原市が496万円、名古屋市は590万円となっています。広島市は現在527万円ですが、来年度には529万円に引き上げる予定とのことです。本市の基準額についても、さらに引き上げるべきと考えますがいかがでしょうか、伺います。
国が示す補助対象費目には、クラブ活動費やPTA会費、オンライン学習通信費なども挙げられていますが、本市ではまだ対象にしていません。以前、指摘した際には、他の政令市でも導入が進んでおらず、そうした状況も踏まえて判断していきたい旨の答弁をされていました。導入している自治体が増えてきていますが、どういう検討をしてきたでしょうか。ぜひ補助対象を増やすべきと考えますが、伺います。
また、他都市においては、眼鏡やコンタクトレンズの購入費や、体操着、制服などを対象にしている都市もあります。複数の政令市がアレルギー疾患等の学校生活管理指導表発行費を補助対象としていました。こうした自治体に学んで、本市独自の支給費目についても順次追加すべきと考えますがいかがでしょうか、お答えください。
就学援助における新入学学用品費は、現在、小学1年生で5万7060円、中学1年生で6万3000円となっています。この額と生活保護世帯の入学準備金には差額があり、本市はそうした差はないことが望ましいとの認識で、以前は就学援助世帯にその差額分を支給する対応を行ってきました。重要な考え方だと思います。
現在の生活保護世帯の入学準備金は、小学1年生で9万1600円、中学1年生で10万1000円となっています。
新入学にかかる費用については、到底この額でもまかなえませんが、せめて以前のように就学援助世帯の新入学学用品費を入学準備金の額まで引き上げるべきです。伺います。
宿泊を伴う校外活動や修学旅行費については、現在も一旦家庭が費用を負担し、精算後に実費支給されるということになっています。
以前から求めてきましたが、今や、東京都品川区や中野区など、修学旅行の無料化に踏み出しているときです。ただでさえ高額なこうした費用について、せめて経済的な困難を抱える世帯が立替払いをしないで済むよう制度を改善すべきです。いかがでしょうか、お答えください。
義務教育は無償との憲法の理念に照らせば、本来、所得に関係なく、全てのこどもたちの教育にかかる経費について公的に保障されなければなりません。それなのに、実際は制服や体操着、上靴、かばんからはじまって、教育上必要だから実施されているはずの野外活動や修学旅行費、教材費など、さまざまな負担が子育て家庭に重くのしかかっています。
今年6月、文部科学省が、学校における補助教材及び学用品等に係る保護者等の負担軽減についてとの通知を出しています。現下の物価高により影響を受ける家計の負担軽減が一層重要となっていることも踏まえ、各教育委員会において工夫している事例を示して、積極的に取組を検討するよう求めています。
本市教育委員会としては、この通知を受けてどのようなことに具体に取り組もうとしているのか、お考えをお示しください。
この通知で工夫している事例の一番目に紹介されているのが、これまで保護者等負担で毎年購入していた教材、算数セットや彫刻刀、裁縫セット等を学校備品として整備することで保護者の負担軽減を図ったとの事例です。
各教科等で使用する教材のうち、学校に備えるべき品目や数量の目安を教材整備指針として示しており、それらを自治体が整備できるよう、所要の地方財政措置を講じているところですとも明記されています。学校教育で必要とされている教材については、教育委員会として、備品として学校に整備すべきです。いかがでしょうか、伺います。
国の学校給食費無償化へのあまりに不誠実な対応については、地方自治体も地方議会も一体となって抗議の声を上げなければなりません。
石破首相が国会で答弁し、自民、公明、維新の会が3党合意を結んだのは今年の2月です。来年春からの実施に準備期間は十分あったはずなのに、この期に及んでも制度設計が固まっていないなど自治体を翻弄し、市民を裏切る行為ではないでしょうか。
学校給食は無償との合意内容が後退するようなことは決してあってはなりません。国に対して市長自ら断固抗議の声を述べるべきです。そして、必要な財政措置を行うよう強く求めるとともに、市としては、国の右往左往ぶりに振り回されず、来年4月から確実に実施できるよう、急ぎ準備すべきです。伺います。
さきの第3回定例会、決算等審査特別委員会第2分科会で、日本スポーツ振興センター共済掛金について、家庭への負担を求めず、全額自治体が負担している他都市の例も示して、本市での取組を求めました。学校での事務負担の軽減にもつながり、予算も約4000万円で可能です。すぐにでも実現できると考えますが、お考えをお聞かせください。
この9月まで、文化芸術・スポーツ振興調査特別委員会に所属をし、こどもたちが文化芸術に触れる機会をいかに広げていくかについて、同じ委員会所属の委員の皆さんと充実した意見交換を重ねることができました。
こどもたちが、経済的な環境に左右されることなく質の高い文化芸術に触れることができるようにするためには、やはり、学校などの公的な場でそうした機会を保障することが欠かせません。本市では、市民文化事業団や仙台フィルの協力を得て、小学5年生と中学1年生を対象にオーケストラ鑑賞会を実施していますが、中学校の参加が21校となっていて、3分の1と少ないのが残念です。
より多くの中学校が参加できるよう、一層の工夫や努力を求めます。また、オーケストラ鑑賞に限らず、様々な文化芸術にこどもたちが直接触れる機会を公的につくることを求めますが、いかがでしょうか。伺います。
本市の文化芸術推進基本計画では、保育所や学校の希望に応じて音楽や演劇、伝統芸能などのアーティストを派遣するアウトリーチ事業を重点プロジェクトに位置づけ実施しています。保育所のこどもたちが人形劇に歓声を上げる実際の事業の様子も拝見しました。大変好評な取組で、昨年度は198施設から申込みがありましたが、79施設の実施にとどまっており、要望に応え切れていません。予算を増やしてニーズに十分応えられるようにすることが必要ですが、いかがでしょうか。こうした事業の拡充は、文化芸術の若い担い手を支え、育てることにもつながると考えます。伺います。
こどもを抱えて、たった一人でダブルワーク、トリプルワークをしながら懸命に子育てしている方々とたくさん接してきました。独り親、とりわけ母子世帯の貧困率が高いのは、国や自治体の支援が圧倒的に足りないことが原因ですが、そのことに憤りながらも、とにかく目の前のこどもの幸せを最優先に、寝る間も惜しんで働く友人たちの姿に、少しでも希望を届けたいと思ってきました。
本市の母子・父子家庭医療費助成は、宮城県の制度と横並びで、いまだに償還払いになっています。こどもたちについては18歳まで窓口無料になりましたが、独り親だからこそ手厚い支援が必要と保護者の医療費も助成しているのに、これが現物給付でないのは制度の趣旨に反すると考えます。
生活がぎりぎりであれば、自分のことは後回しにして、病院に行かず我慢をし、結果、重篤になってしまうということも十分考えられます。経済的困難を抱えているわけですから、一時的でも実費負担が生じるような制度は改善しなければなりません。県とそろえる必要はありません。市として早急に現物給付にすべきです。お答えください。
所得制限についても、宮城県の基準が変わったことで、今年度から少し引き上げましたが、そもそも所得制限は撤廃すべきです。こどもの医療費助成では、県は所得制限を設けていますが、本市は撤廃しました。母子・父子家庭医療費助成ができないということはありません。いかがでしょうか、お答えください。
お子さんが学校に入学したばかりのフリーランスで働くシングルマザーの方からお声が寄せられました。こどもの入学は晴れがましく成長はうれしいけれども、入学準備は時間や手間がかかって大変なこと、時に仕事を休む必要もあり、即収入減に直結する御苦労があるとのことです。
その一つとして、入学後のクラス分け発表については、平日の数日間、しかも日中の時間帯のみ、学校敷地内に貼り出している紙を見に行かなければならないというのは何とかならないでしょうかというお話です。そのために数時間、仕事を休まなければならないことと併せて、いまだにこうした仕組みはどうなのかとの問いかけに共感いたしました。
来ることができない方については、問合せしてくださいとお知らせいただいているようですが、まだ入学前の学校にこうしたことで連絡をするのはハードルがあるのも理解できます。また、入学前ですから、頼れる友人がいないという方も多いはずです。現状、なかなか抜本的な変更はできないということですが、子育て世帯の方々がより負担なく情報を受け取れるように、今後検討するよう求めますが、いかがでしょうか、お答えください。
次に、奨学金返還支援についてです。
昨年3月卒業者については99名、今年3月卒業者は110名の認定となっており、140名を目標に取り組んでいますが、なかなか届かないという状況です。協力企業も210社となっています。今後も継続していくに当たって見直しなども必要ではないでしょうか。
例えば、私たちは創設当初から協力企業が必ず3年間の半額分を負担しなければならないことや、企業と若者が直接的なひもつきの状態になることなどに課題があるのではないかと指摘してきました。協力企業に限らず、多くの企業に広く寄附を募り基金に積み立て、そこから支援金を出すなど、より若者が活用しやすい制度にレベルアップを図ることを求めます。制度の周知強化も含めて、お考えをお聞かせください。
そもそも学費が高過ぎて、多額の奨学金を借りなければ大学や専門学校で学ぶことができないということが問題です。
学生からは、仕送りは月2万円、アルバイトを2つ掛け持ちして大学に通っているなどの声が寄せられ、高過ぎる学費負担の軽減は急務です。抜本的には、国において教育予算を増やして大学などの高等教育の学費無償化を進めることや給付制奨学金を拡充する必要がありますが、国に求めるとともに、市としても学都仙台にふさわしく、本市で学ぶ学生の学びを後押しする給付制奨学金を創設すべきです。いかがでしょうか、伺います。
学費負担の軽減こそが求められているというときに、東北大学が2027年度の外国人留学生向けの授業料を1.7倍にも引き上げ、90万円とする方針を示しました。国立大学では初めてとのことですが、本市ともいろいろな場面で連携関係にある東北大学のこうした動きを、郡市長はどのようにお感じでしょうか。
国際卓越研究大学の第一号として認定され、昨年度だけでも既に150億円を超える補助金を受け取っています。本来なら、外国人留学生を含む全ての学生が、思い切り学び、研究にいそしめるように環境を整備し支えることこそ求められているはずです。
ダイバーシティーを標榜する本市としても、こうした東北大学の逆行する姿勢に対して黙っていていいとは思えません。市長からしっかりと物申す必要があると考えますが、いかがでしょうか。
昨年度から実施している結婚新生活支援事業は、昨年度は当初予算を超えて、追加補正を組むなど好評です。
今年度の予算編成過程で、原局が予算要求したのに見送られた事業として、保育料の第2子以降無料化などとともに、この結婚新生活支援の拡充が含まれていました。20代については所得制限をなくして応援しようという前向きな提案が見送られたのは非常に残念で、来年度はぜひ実施すべきです。
今の若者世代は、数百万円の奨学金を借りて学んだ後に、10年20年とその返済をしながら働いています。夫婦2人ともということも少なくありません。
国の制度自体が、39歳以下の夫婦で世帯の所得が500万円以下としていることが問題でありもっと拡充すべきですが、独自に対象を広げ、本市で新たな生活をスタートする若者たちに応援となるメッセージを届けるよう求めます。お答えください。
本市で育つこどもや若者たちに明るい希望となる前向きな御答弁を期待して、私の第一問といたします。
◯市長(郡和子)
ただいまのすげの直子議員の御質問にお答え申し上げます。
こども、若者からの意見の本市施策への反映についてお答えいたします。
こども・子育てに係る施策を実効性あるものとするためには、当事者であるこども本人、また子育て家庭からの意見などを丁寧に伺って、それを施策に取り入れていくということが重要であると認識しております。
本市では、せんだいこども若者プラン2025の策定に先立ちまして、アンケート調査に加え、関係団体及びこども、若者へのヒアリングなど、幅広い意見聴取の取組を行いました。
そこで得られた多様な御意見を踏まえまして、プランにおいて、遊びの環境の充実や子育てに関する経済的負担の軽減などを基本施策に位置づけ、西公園屋内遊び場の整備や、子ども医療費助成の拡充をはじめ、各般の取組を進めているところでございます。
今後とも、仙台こども財団が実施するこども・若者会議やこどもいけん広場を活用するなど、当事者の声を施策に反映する取組を積極的に行ってまいります。
◯まちづくり政策局長(筒井幸子)
私からは、東北大学の留学生の学費引上げについてお答えを申し上げます。
このたびの引上げは、一義的には大学の経営判断でございますが、国の規定で大学に認められた範囲内で行われたものでございまして、報道等からは、東北大学の国際サポートセンターが進めてきた留学生等の受入れ環境の整備や支援の一層の拡充、強化につながるものであると承知しております。
◯こども若者局長(郷内俊一)
初めに、母子・父子家庭医療費助成の現物給付についてお答えいたします。
現物給付化は、受給者の皆様の窓口負担の軽減はもとより、利便性の向上、また医療機関等の事務負担の軽減にもつながることから、実施が望ましいものと認識しております。
一方、現物給付化の実施に当たりましては、国民健康保険事業における国の減額調整措置等により、新たな財政負担が生じるなどの課題がございます。
本市としましては、新たな財政負担を生じさせない形で現物給付化を進めることができるよう、引き続き、国や県に対し、様々な機会を捉え、要望を行ってまいります。
次に、母子・父子家庭医療費助成の所得制限についてでございます。
この制度は、独り親家庭の経済的負担を軽減するため、所得制限限度額を設定の上、その額を下回る所得の家庭に対して医療費の助成を行う制度でございます。一定以上の収入がある独り親世帯を助成の対象とすることは、独り親以外の世帯との公平性の観点から、慎重に検討する必要があるものと考えております。
本年10月には、宮城県と共に所得制限限度額の引上げを行ったところであり、今後とも制度の趣旨に見合う限度額の在り方について、県と協議してまいりたいと存じます。
続きまして、結婚新生活支援事業についてお答えいたします。
本事業は、新婚世帯をサポートすることを目的として昨年度から実施しており、若い世代を支援する施策として一定の役割を果たしているものと考えております。
本事業は国の交付金を財源とし、補助対象となる世帯の要件や補助金の額等については国の要綱に沿って定めていることから、要件を緩和する場合、本市の一般財源により実施することとなり、財源の確保に課題がございます。
引き続き、対象世帯から漏れることなく申請いただけるよう周知に努めますとともに、所得要件の緩和について国に働きかけを行ってまいりたいと存じます。
◯経済局長(木村賢治朗)
奨学金返還支援事業についてお答えいたします。
この事業は、市内企業における人材の確保と若者の地元定着促進を目的としたもので、多くの企業の御協力をいただきながら、これまで600名を超える学生の地元就職を実現してきたところでございます。
協力企業からは、新卒採用における自社のPRに活用できるなど効果を感じており、制度の継続を望む声が寄せられているところでございます。
引き続き、効果的な周知広報を展開しながら、さらなる協力企業の開拓に取り組み、より多くの学生に利用いただけるよう努めてまいりたいと存じます。
◯文化観光局長(岩城利宏)
文化芸術に係るアウトリーチ事業についてお答えいたします。
この事業は、学校や保育所等に様々な分野のアーティストを派遣し、家庭環境や障害の有無等にかかわらず、あらゆるこどもたちに文化芸術に触れる機会を提供しているものでございます。
幼児期から文化芸術に触れることは、豊かな感性や創造性を育むことに加え、次世代の文化芸術の担い手育成にもつながるものでございまして、今後ともできるだけ多くの施設で実施できますよう努めてまいります。
◯教育長(天野元)
私からは教育に係る一連のお尋ねにお答えいたします。
まず、就学援助の認定基準額の引上げについてでございます。
就学援助は、主に生活保護の基準を上回った収入があった場合でも生活に困窮していると認められる、いわゆる準要保護の方々に対して学用品費等を援助するものであり、令和4年度以降、生活保護の最低生活費の変更と連動して就学援助の認定基準額を変更することとしております。
この間、認定基準額は上昇しているところでございますが、引き続き生活保護基準の改定等、関連する制度の動向を注視し、適切な基準設定に努めてまいります。
次に、補助対象費目の拡充についてでございます。
クラブ活動費やPTA会費、オンライン学習通信費については、多くの政令市でも対象となっておらず、支給すべき費用の捉え方が困難なことや、必ずしも全ての児童生徒が対象とならないことから、本市では対象費目としていないところでございます。
また、独自の支給費目の追加については、御例示の眼鏡やコンタクトレンズは学校以外でも利用するものであること、制服等は新入学学用品費を支給していること、アレルギーに係る学校生活管理指導表は医療費助成の対象になることなどを踏まえると、慎重な判断が必要であると考えております。
次に、新入学学用品費についてでございます。
本市の就学援助制度における新入学学用品費の額は、国から本市が受け取る補助金の額に準拠して設定しているものであり、生活保護の入学準備金との差につきましては、基本的には国において解消すべきものと考えております。
現在、文部科学省において、来年度の単価の改定に向けた取組を進めていると伺っており、こうした国の動向を注視し、適切に対応してまいりたいと存じます。
次に、修学旅行費の事前支給についてでございます。
修学旅行は、実施後に費用が確定することから、事前に概算額で支給した場合、その後の精算により追加支給や返金が生じるほか、就学援助の認定前の前年度中に費用の支払いが必要な場合もあるなど課題が多く、事前支給は難しいものと考えております。ほかの政令市においても、その多くで事前支給を行っておらず、共通の課題があるものと認識しております。
次に、学用品等の保護者負担の軽減についてです。
本市では、これまでも学校指定用品や教材等の選定に関して、毎年、各学校において教材等指定委員会等を開催し、保護者等の意見をいただきながら、経済的負担の軽減の観点から検討を行っております。引き続き、国の通知の趣旨も踏まえ、各学校の取組を推進してまいります。
また、教材の備品としての整備については、各学校が限られた配当予算の中で学校運営を行っているなどの課題もございますが、通知の事例も参考に、性質や使用頻度を踏まえた共有可能な教材の調査を行った上で、対応について検討してまいります。
次に、学校給食費の無償化についてでございます。
無償化は国が主導している政策であり、本市といたしましても恒久的な財源の確保や所要額全額の負担等を国に求めてまいりました。
しかしながら、令和8年度からの実施が予定されている小学校での無償化について、いまだ国から制度設計が示されず、予算編成等の準備を進めることができないほか、国と地方の負担割合が焦点となる旨の報道もあるなど対応に苦慮しているところでございます。
引き続き、地方の実情に即した制度設計や国による財政措置等について、必要に応じ、他の政令指定都市等とも連携し、国に強く求めてまいります。
次に、日本スポーツ振興センター共済掛金についてでございます。
児童生徒が学校生活の中でけが等をした場合、当該家庭に対して医療費などが給付される互助共済制度がありますが、その掛金については、スポーツ振興センター法施行令において、保護者から徴収する額の範囲が校種ごとに定められております。
当該制度は、法令に基づき、国、学校の設置者、保護者の三者で運営に要する経費を負担する設計であることから、今後も保護者の皆様にはその仕組み等について御理解を得ながら、制度趣旨にのっとった対応を行ってまいります。
次に、芸術鑑賞会への中学校の参加についてでございます。
児童生徒の豊かな心と感性を育む上で、文化芸術に触れる機会は重要と認識しております。
中学校のオーケストラ鑑賞会への参加につきましては、学校行事日程などを勘案し、中学校が参加の可否を検討しており、参加希望のあった中学校については全て受入れをしているところでございます。また、劇団四季などの協力による舞台芸術公演こころの劇場や、各学校の工夫による芸術団体等の事業を活用した芸術鑑賞なども行っております。
引き続き、このような児童生徒が多様な文化芸術に出会える機会づくりに取り組んでまいります。
次に、小学校1年生の学級発表についてでございます。
児童の氏名や学級名簿については、その取扱いに配慮する必要があり、例えばインターネットを利用したお知らせも難しいところでございます。このため、入学生に対する発表については、日時や場所を限定した校地内の掲示により行っているところでございます。
各学校では、仕事の都合等で掲示を見に来れない保護者について、申出により個別に対応しているところでございますので、御理解いただきたいと存じます。
最後に、給付型奨学金についてでございます。
家庭の経済状況や居住する自治体によらず、学生がひとしく修学する機会を確保することは国全体で対処すべき課題であり、国においては、給付型奨学金の拡充を含めた高等教育修学支援新制度による支援を行っているところです。
今年度からは、所得にかかわらず多子世帯の授業料と入学金が無償化されるなど支援が拡大されたところであり、本市としては、こうした国の修学支援制度を学生や保護者が活用できるよう、引き続き、ホームページやチラシなどで情報提供を行い、修学機会の確保につなげてまいりたいと存じます。
◯すげの直子議員
今日は2点について絞って再質問させていただきます。
まず、就学援助の基準額についてでございます。
教育長御答弁いただきましたが、生活保護世帯を上回った場合であっても経済的な困難が認められる方を準要保護として見るのが就学援助であって、そういうことで設定しているんですというお話でした。
現在のその基準額というのは、生活保護の最低生活費を所得にして、それに見合う給与所得控除額を足した額ということで出しているので、生保基準額が上がれば、その都度少しずつ上げていただいているというのは承知をしております。ごく当たり前のことだとは思うんですけれども、そういう考え方になっているんですね。
以前は、生保基準も実質下回っているんだというふうになっていたものが、今はようやく生保世帯とほぼ同等となったというところだと思います。
令和5年に、仙台市は生保基準の何倍かという他都市からの問合せに対して、生保基準の1.00倍ですというお答えをしているという資料も見せていただいておりました。だから、どこまでを準要保護と本市としては見るのかというところで、もう少し広げる必要があるのではないかということを私は問うております。
文部科学省の調査では、令和5年度生活保護基準額の1.3倍というふうにしている自治体が全体の44.7%で、一番多いという結果になっていました。4割は生保基準額の1.3倍に設定していますということです。
こういう中で、全国平均の就学援助認定率も13.66%ということになっていましたけれども、本市の認定率は、同じ年で比較すると11%という状況です。政令市の中でも2割近くが認定されているところもございます。
昨年度は、本市で就学援助を申し込んでも不認定となった方々は901人と、過去3年間で一番多いという状況でした。本当に切実な思いが込められていると思います。家族4人で所得でいうと319万円と、ここまでが対象ですから、まだ引上げが必要ではないかと思います。ぜひとも検討いただきたい。このことを求めて再度伺いたいと思います。
2点目は、母子・父子家庭医療費助成の点です。
これは、新たな財源が必要になるというお話がありました。国が現物給付をやれば減額調整すると、いわゆるペナルティーを科すという点については、私もこれは国でしっかり改めていただく必要があると思います。
しかし、前回の議会で心身障害者医療費助成でも指摘をいたしましたけれども、この母子・父子家庭医療費助成でも、圧倒的多数の政令市がそのペナルティー分を現在は自分たちで負担して、現物給付、窓口無料にしようということで実施されております。本市がやれないということはないと思います。
先ほど、局長は償還払いよりも現物給付のほうが望ましいんだという認識をお示しになられました。そのようにお考えであれば、市としても他市と同じように現物給付にすべきだと思います。再度、いかがでしょうか。
◯こども若者局長(郷内俊一)
母子・父子家庭医療費助成に対する再度の御質問にお答えいたします。
こども・子育て支援策を切れ目なく総合的かつ効果的に進めていくため、新たな財政負担を伴う独自の制度拡充につきましては、限られた財源の中で、こども施策全体の優先度を踏まえて判断する必要がございます。
本市といたしましては、新たな財政負担を生じさせない形で現物給付化を進めることができるよう、国や県と機会を捉えて要望を行ってまいりたいと考えてございます。
◯教育長(天野元)
就学援助の認定基準額の引上げについての再度の御質問に御答弁申し上げます。
本市の基準額は454万円ということなんですが、それは議員から御紹介がありましたように、生活保護の最低生活費310万円、それに給与所得控除額140万円を上乗せして454万円という基準を本市でつくっているところでございます。こうした生活保護基準を準用して基準の設定を行うという考え方は、他都市でも多く用いられているところだというふうに認識しております。
経済的に厳しい世帯のこどもたちに就学の機会を確保することは非常に重要だというふうに考えておりますが、対象世帯の在り方については、制度の趣旨、そして安定した制度運用の観点から慎重な検討が必要だというふうに考えております。
◯すげの直子議員
御答弁いただきました。
就学援助については、全体としてもいろいろ改善がもっと必要だと思うので、またの機会のところでぜひ引き続きやっていきたいと思います。
母子・父子家庭医療費助成の問題なんですけれども、こども施策の中で優先度がというお話がありましたけれども、この施策は、私はより優先度が高いのではないのかというふうに思うところです。
今議会では、莫大な税金をかける音楽ホールと複合施設については、仙台市だからできる、仙台市こそがやるんだと言っておりますけれども、ほかの政令市が当たり前にやっていることをまずやってくださいよというふうに思うわけです。
母子・父子医療費助成、ほかの政令市は、先ほども申し上げましたけれども、ほとんど、18市がそうだと私認識していますけれども、多分間違いないと思うんですが、現物給付です。
同じ政令市の浜松市も、静岡県や静岡市は償還払いですけれども、独自に現物給付ということで実施していると。県が償還払いでも市としては現物給付として実施しているという、そういう政令市もあります。
住民福祉の向上というのが一番の自治体の仕事ですから、本当により配慮や支援が必要な方々に対する施策で、やはり後れを取っているんだということを深く認識していただいて、一刻も早く現物給付化を図るべきだと思います。
再度、御答弁をぜひ伺いたいと思います。
◯こども若者局長(郷内俊一)
再度の御質問にお答えいたします。
様々なこども・子育て施策を今後進めていかないといけない中で、やはり施策の優先順位はきちんと考えていかないといけないと我々は思っておるところでございます。
重ねて御答弁しますけれども、財源というものは限りがございます。こども・子育て施策全体で優先順位を踏まえまして、財政負担が生じないような形で現物給付化を進めることができますよう、引き続き、国や県に対して要望を行ってまいりたいと存じます。








