仙台市が市民利用施設使用料を総額2億円値上げしようとしている問題で、仙台市議団は6日、市民のみなさんの意見を広く聞くためのタウンミーティングを開催しました。
女性団体や文化、スポーツ関係団体、子育て支援の団体などから50名を超える市民が参加。嵯峨サダ子団長は、市がおこなったパブリックコメントでは8割の市民が反対していると批判。すげの直子市議は市の見直し案の内容や、その問題点を説明。「受益者負担」として施設の光熱水費と清掃委託料を全額利用者負担にしようとする根拠のなさや、4年ごとに値上げが繰り返される可能性を指摘しました。
講演した社会教育の研究者は、市民センターは住民の自主的な学習文化活動を保障し「市民力」を培う施設であり、原則無料であるべきと説明。また、使用料の徴収は条例により定めることになっており、その意味は住民自身が自らの意思として決定するものであることを示していると指摘。有料化は市民・利用者と職員を「協働」の関係から、借りる側、貸す側という上下関係に変えてしまうとして、市民的議論で正していこう、と呼びかけました。
フロアからの発言では、参加者から次々と意見が寄せられました。ある女性団体の方は、「私たちの活動は、公共性のあるものだと思ってやっている。趣味の活動だとしても、多様な趣味は文化を形成する上で必要。市民は市民税や県民税を払っているので、その中からまかなうべき」と発言。スポーツ団体の方からは、「子どもも含めた市民に水泳を教えている。今でさえ、利用料と交通費をかけて習いに来ているのに、値上がりしたら若い世帯は子どもたちをプールに通わせることができなくなる。市民利用施設の値上げは、子どもたちからスポーツをする機会を奪うものだ」と指摘。地域で活動する市民は、「市はパブリックコメントを募集したが、年末の慌ただしい最中だった。市は今回の値上げについて何も説明していない。利用者以外はほとんど知らない状況。バス路線再編問題では、きめ細かい説明会をおこなった。説明もせずに結論だけ押しつけるやり方は許せない」と市のやり方を批判しました。文化活動で施設を使用する方からは、「本来、条例は施設ごとにバラバラのはず。今回の値上げは25本ほどの条例を1本にして議会にかけるという。そんなやり方はおかしい。最低でも市民への説明会をやるべきだ」と憤りの声が寄せられました。
- 2016年1月29日市民利用施設の使用料のあり方を考える
- 2016年2月24日第1回定例会 日本共産党代表質疑