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バイオマス発電所建設の問題点

(2019年9月30日 高村直也議員の一般質問から)

いま仙台港周辺に集中して、関西電力の子会社などによる仙台パワーステーションに続き、住友商事による仙台高松バイオマス発電所、レノバ社によるバイオマス発電所を建設する計画があります。石炭火力発電はもちろん、これらバイオマス発電についても、様々な問題があることを指摘しなければなりません。
9月8日には、レノバ社による住民説明会が仙台市と多賀城市で行われました。参加者からは、温室効果ガスの排出や、PM2.5などによる健康被害を懸念する声など、建設に反対する意見が出されました。
この発電所で、燃料に使われるのは、海外からの輸入による木質ペレットが7割とパームやし殻が3割であり、国内産の木質チップは今後使いたいと言っているだけです。仙台高松バイオマス発電所についても、住友商事が8月に開催した説明会で、北米から輸入する木質ペレットを主に使うということが明らかになっています。
今年7月に国内の市民団体の連名で発表されたバイオマス発電に関する共同宣言では、大規模な森林伐採や、長距離の輸送により、大量の温室効果ガスを発生させる事態になることへの懸念が示されています。
石炭火力発電所の立地抑制など「低炭素都市づくり」に取り組んできた仙台市ですから、バイオマスなら何でも良いという話にはなりません。中止を含め検討を求めますが、いかがでしょうか。伺います。

国連気候行動サミットに向けて、世界各地で取り組まれた、グローバル気候マーチは、全国21都市で取り組まれ、仙台市でも約80名が参加しました。若者たちを中心に、気候変動への対策を求めて、アピール行動がおこなわれました。
サミットでは、国連事務総長のグテレス氏が、水没の危機にある島国のツバル、たびたびサイクロンに襲われるアフリカのモザンピークなどの被害の実相について、「終末的だった」と語るなど、世界では、温暖化の進行で異常気象や自然災害がいっそうひどくなっていることが危惧されています。
そうした現状を受け、スウェーデンの16歳、グレタ・トゥーンベリさんが、「私たちは大量絶滅のとば口にある。でも、みなさんが口にできることと言えば、お金のことと、経済成長は永遠に続くというおとぎ話だ」と、怒りで声を震わせながら、各国首脳を糾弾しました。この言葉は、そのまま日本の政治にも突き刺さります。日本は、地球温暖化対策に後ろ向きな国として、2017年のCOP23(国連気候変動枠組み条約締約国会議)で化石賞の1位と2位をダブル受賞しています。
日本は温室効果ガスの削減目標を、2030年度に2013年度比で26%減と設定しています。これは国際的な基準である1990年比に換算すると、わずか18%であり、たいへん低い目標です。目標を引き上げ、2030年目標は少なくとも1990年比で40から50%削減とすべきです。
仙台市の地球温暖化対策推進計画では、温室効果ガスの排出量を2013年度比で、11.7%の削減を2020年までに、28.4%の削減を2030年までに達成することをめざすことになっています。これは、国の目標に市独自で上乗せをしたものです。
しかし国の水準の低さを考えれば、仙台市としても、もっと野心的な目標を掲げて、温暖化対策に取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。

また仙台市自身が、もっと積極的に再生可能エネルギー創出事業を行うべきだと考えますが、いかがでしょうか。
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