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生活保護制度の真価を発揮するとき

(2012年9月議会 ふるくぼ和子議員の一般質問)

◯ふるくぼ和子議員 生活保護制度の充実と発展を求めて一般質問を行います。
二〇一一年七月に厚生労働省が発表した生活保護受給者数は二百十万人を超え、利用者数が過去最高になったと報じられています。しかし、総人口における保護率は一・六%です。一九五一年度の保護率は二・四%でしたから、実質的に過去最高水準と捉えるには問題があります。
日本の生活保護利用率は先進諸外国よりかなり低く、生活保護を利用する資格のある人のうち、現に利用している人の割合は二割程度にすぎません。貧困が広がる中、生活保護制度は、積極的な機能を持ちながらも、いまだ十分にその本来の機能を果たしているとは言えないのではないでしょうか。まず最初に、市長の御認識を伺います。
仙台市では、保護世帯数が八月一日現在一万一千六百四十七人です。その構成比は、そもそも就労で収入を得ることが困難な高齢者や傷病者、障害者世帯を合わせて約六六%を占めています。そのうち半分以上が高齢者世帯ですが、その要因の一つには年金受給の実情があります。国民年金では、満額支給でも一カ月約六万円です。厚生年金の受給額も、十万円以下が全体の二五・一%になっています。年金額が引き上がれば、多くの高齢者は生活保護を利用せずに生活することができるようになります。
障害者についても同様です。障害が固定して、就労で収入を得ることが困難な障害者への生活保障の施策として障害基礎年金がありますが、その額は障害等級一級で月額八万一千九百二十五円、二級では六万五千五百四十一円です。障害を持つ方の生活に必要な費用には、ほど遠いのが現行の障害年金です。
労働者のセーフティネットもこの間後退し続けてきました。雇用保険の失業給付は、一定以上の被保険者期間がないとそもそも受給できないとか、支給日数の切り下げなどの改悪が行われてきました。その結果、職を失った方が、次の就労までの生計を雇用保険だけではつないでいけない状況になっています。
また、保護世帯のうち、その他の世帯に分類をされた世帯の全てが、働けるのに働かない人であるかのように言われていますが、厚生労働省の資料でも、その他世帯のうち約三分の一は就労しています。働いているにもかかわらず、生活保護以下の給料しか出ていないために保護を利用している実態です。
このように、高齢者や障害者施策、雇用保険などが生存権を保障するものになっていなかったり、制度がことごとく後退してきたことが、国民の中に貧困をつくり出し、生活保護受給者を増加させる要因になっています。問題は、生活保護利用者の増加ではなく、貧困の拡大と、それを放置している政治にあります。
人間らしい暮らしを実現するために、年金の支給額の引き上げや社会保障制度の充実、失業保険の給付期間の延長と給付水準の引き上げ、最低賃金の引き上げなどを充実させることが何よりも必要ではないでしょうか、市長の御所見を伺います。
ことし一月以降四月までに、立川市で四歳の障害を持つ息子と四十五歳の母親が、さいたま市で六十代の夫婦と三十代の息子が亡くなるなど、マスコミで報道されただけでも十二件の餓死、孤立死が起きています。これらに共通する特徴は、孤独死ではなく、二人以上の家族がいて相次いで亡くなっているという点で、地域社会の変化とあわせて、社会保障の劣化、貧困の広がりの深刻化をあらわしています。
札幌市白石区では、一月に、四十歳の障害を持つ妹を扶養している姉が病死し、妹が凍死するという事件が起こりました。お姉さんは、三度も福祉事務所に足を運び、窮状を訴えていました。緊急保護の必要性があったにもかかわらず、保護申請をさせず、命を救えなかったことはとても悔やまれます。
生活保護法の目的は、憲法第二十五条に規定する理念に基づき、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することとしています。
また、法の第二条には、すべて国民は、この法律の定める要件を満たす限り、この法律による保護を無差別平等に受けることができるとも規定しています。つまり、国は、国民の全てが憲法で保障している健康で文化的な生活を送れるように、必要な人に生活保護を支給する責任があるということです。
また、生活保護は、経済的給付による救済を行うだけの制度ではありません。生存権の最後のとりでとして、さまざまな制度にリンクし活用しながら、救済を必要としている全ての国民に寄り添い、生活丸ごとサポートして、自立に向けた支援を行う包括性が求められています。この制度を、国民の中でしっかり守り、どう活用していくかを真剣に考え、発展させていくことが生存権と基本的人権の保障につながる大事な仕事になります。
こうした認識を明確にして、相談体制を強化し、市民に対して、いつでもまず相談に来てくださいというメッセージを送ることが大事です。基本的人権にかかわる問題としての憲法第二十五条に基づく生活保護の認識とあわせ、市長の御所見を伺います。
生活保護制度に対する誤った情報が一部のマスコミなどを通じて流布され、国民の中にも偏見と誤解が拡大していることを大変危惧するものです。その一つが、タレントの母親の生活保護受給をめぐっての扶養義務問題です。
この問題で、厚生労働省は、扶養は保護受給者の必要要件ではないことを認めています。民法でも扶養義務は定めていますが、成人になった親子間の扶養は、無理のない範囲で行うというものです。それなのに、こうしたことを問題視して扶養を強制するようになれば、家族関係が悪化する要因にもなり、ひいては相談や申請をためらう市民が生み出され、深刻な影響を及ぼすことになりかねません。いかがお考えでしょうか、伺います。
もう一つは、不正受給者が大勢いるという認識の誤りです。テレビや週刊誌などで、件数や金額が年々ふえ、不正受給者が横行しているような報道がされています。しかし、厚生労働省の資料でも、この間、不正受給件数の割合は二%程度、金額の割合でも〇・四%程度の横ばいで推移しており、大きな変化はありません。
また、事例の中には、高校生の子供のアルバイト料は申告する必要がないと思っていたというものもあり、全てを悪質として捉える見方は正しくありません。もちろん、悪質な不正受給者に対しては厳しく対応する必要がありますが、逆にそのほかの被保護世帯の方が肩身の狭い思いをしたり、社会から偏見の目で見られたり、攻撃されるようなことがあってはなりません。市民に正しい情報を発信し、被保護者の人権を守る取り組みを求めますが、いかがでしょうか。
東日本大震災で大きな被害を受けた仙台市では、保護世帯の支援にも取り組んできました。被保護世帯のうち、千九百世帯が全壊、大規模半壊、半壊の認定を受けています。このうち、義援金、支援金の支給を受けて保護が廃止、停止となった世帯は五百四十二世帯、八月一日現在で保護再開となったのは百二十四世帯とのことです。
今後、義援金、支援金の支給を受けたことで、保護が廃止となった方への支援が重要になります。既に約二三%が再開していますが、高齢者や障害者、傷病者世帯はもちろん、稼働可能世帯でも新たな収入を得られる道筋が立てられずに、間もなく支援金、義援金も底をつくという方がいらっしゃいます。廃止になったから終わりというのではなく、福祉事務所では支援金等で生計を維持できる期間は把握しているのですから、窓口で待つだけにとどまらない支援を行うことが必要だと思います。
また、なりわいを失い、義援金等で生活をしている被災市民の中にも、新たに保護を必要とする方がいらっしゃると思います。いずれも支援を強めることを求めますが、いかがでしょうか。
一部に、生活保護予算が国や地方の財政を圧迫して大変だということが言われますが、日本の生活保護費のGDPにおける割合はわずか〇・五%で、OECD加盟国平均の七分の一にすぎません。生活保護費は、国民の命を守る支出であり、財政を圧迫しているのではなく、先進諸外国と比べれば、むしろ、もっと引き上げなければならない費用の一つです。
また、地方財政においては、生活保護費は四分の三が国負担で、残りの四分の一も地方交付税で措置されるので、実質全額が国負担となっています。保護世帯がふえたことで地方財政に負担がかかることはなく、不交付団体を除いて、生活保護費が地方財政を圧迫する関係にはありません。
ところが、仙台市では、全額国が措置した生活保護に充てるべきお金を使い切っていません。その額は、二〇〇〇年度からの十年間で約五十六億円にもなります。改善すべきは、これら全額を生活保護行政に使うようにすることです。
現在、市のケースワーカーの受け持ち世帯数は、二〇一〇年度百八・七世帯で、標準数との乖離は十八政令指定都市中、下から三番目という大変低い水準でした。この間、私たちは繰り返し増員を求め、当局も努力し、ケースワーカーを増員してきました。八月一日現在、百十四人となっていますが、一人当たりの受け持ち世帯数は百二世帯です。改善はされているものの、標準八十世帯にするには、あと三十二人のケースワーカーが必要です。この点は、ことしと一昨年の厚生労働省の監査でも繰り返し指摘されています。
本来、生活保護に充てるべきお金を充当せず、人員不足を放置しているとすれば大問題です。標準数を満たす人員の増員計画を立てて、ケースワーカーの配置を行うべきですが、いかがでしょうか。
また、ケースワーカーは、単に金額計算をして事務処理ができればいいというものではありません。時間がかかっても、被保護者との信頼関係を築きながら、寄り添って自立の支援を行う仕事です。そのためには、生活保護法の範囲だけでなく、各種社会保障制度や労働法制なども理解しなければなりません。自立のために必要な制度活用と支援計画も立てて被保護者と向き合う、人間性にあふれた本当に大事な仕事です。まず、全庁的に、こうしたケースワーク業務の評価をしっかり行うことが大切です。
そして、そうした業務を担える、人を育てる観点での系統立った研修を行うことが重要です。局や課の中での研修体系づくりも大事ですが、外部の専門家がスーパーバイズを行う研修プログラムをつくって、計画的に資質の向上を図ることが重要です。研修にも十分な経費をかけて、計画を持って実施することを求めますが、いかがでしょうか、伺います。
また、お盆と年末に出していた見舞金を復活させること、一年だけ実施された低所得者への福祉灯油を再開し継続させていくことなど、本来、生活保護行政で行うべき、使うべき金額をきちんと振り分け、困窮している市民への支援策を強めることをあわせて伺います。
市としてできることは、ほかにもあります。厚生労働省は、昨年度から社会的な居場所づくり支援事業を新たに開始しました。この事業のうち、貧困の連鎖を防止するため、生活保護受給世帯の子供たちに対する学習支援、その親に対する養育、日常生活を支援する取り組みが行われ、今年度七十一自治体が取り組んでいます。
八月に開催された生活保護問題議員研修会に参加し、埼玉県で行っている学習支援の実践報告を伺いました。貧困の連鎖を断ち切ろうと、アスポート教育支援事業として、県内十七教室に五百人もの保護受給世帯の子供たちが通い、高校入学のための学習支援を行っています。
貧困が原因でいじめを受けたり、ひきこもりになったりして傷ついた子供たちのところに、委託を受けたNPO団体の事務局員やボランティアが何度も家庭訪問して信頼関係を築き、心を開かせながら自信を取り戻させていく活動に心を打たれました。
大事な点は、学力を向上させるだけの学習塾的役割ではなく、傷ついた子供の心に寄り添って、自己肯定感をよみがえらせ、学びの保障をしていくこと、保護者もともに自信を持って、自立に向けての歩みを踏み出すことにあります。
この事業は、全額国負担です。仙台市で取り組む決断をして、関係団体に協力を呼びかければ、市民の大きな力で実施することは十分可能です。ぜひ、具体化することを求めますが、いかがでしょうか。
就労支援についても、市はこれまで就労支援員を配置して、被保護者の自立支援に取り組んできたところです。失業や短期雇用を繰り返してきた方が、一旦、生活保護を受けるようになって、自立を目指して就労しようとするとき、短期ではなく長期、不安定ではなく終身安定、生計を維持できる賃金などを目指して職を探すのは当然のことです。
ところが、こうした希望に合う就職口がないというのが実態です。雇用をつくる仕事を行政がしっかりしなければ、実を結ぶことはできません。国が不安定雇用を野放しにしている労働法制を改善し、社会保障制度などの充実を図って、終身雇用を原則とする安定雇用をつくり出すことが不可欠です。市が直接雇用をつくることとあわせ、国に強く求めていくべきですが、いかがでしょうか。
また、伴走型と言われるような丁寧な就労支援をして、自立を目指すための体制を充実することも必要です。国の補助事業を活用するなどして、一層支援を強めることを求めますが、いかがでしょうか、あわせて伺います。
政府は、生活支援戦略の中間まとめを行いました。近年の社会経済環境の変化に伴い、生活困窮者をめぐる問題が深刻化していることなどを基本認識としています。しかし、憲法第二十五条に明記されている国の責務は棚上げにし、利用者の制度からの締め出しを徹底し、国民の自立と参加が強調され、生活保護の適正化として保護費削減が盛り込まれるなど、多くの問題があります。
生活保護基準の検証、見直しの議論は、生活保護基準額が最低賃金や年金より高いといってかけられている攻撃と一体のものですが、全く逆さまの議論です。例えば、保護基準では、七十歳の高齢者が一人で文化的で最低限度の生活を営むには、家賃上限額を入れて冬場で一カ月約十二万円、障害を持つ五十歳の方では約十五万円の費用が必要ということになります。実際の保護支給額は、ここから年金などの実収入を差し引いた額になります。
このように、生活保護費は生存権を維持するために必要な額は幾らかという観点で、一円単位で積み上げて綿密に計算されて決められています。市長は、この額が高いとお考えになるでしょうか。切り下げを必要とする額だとお考えになるのか、市長御自身の御見解をお聞かせください。
本来、国がしなければならないことは、保護基準額を引き下げることではなく、最低賃金や年金額を上げることです。生活保護基準の引き下げは、被保護世帯だけの問題ではなく、国民生活全体にかかわって影響を及ぼす問題です。
例えば、住民税の非課税限度額は、生活保護基準額が低くなれば連動して下がることになります。非課税だった人が課税世帯になれば、介護保険料や医療費の上限額、保育料、国保料の値上げにつながります。
さらに、保護基準に基づいて利用条件を設定している介護保険料の減免、障害者自立支援利用料、生活福祉資金の貸し付け、就学援助など、負担額がふえたり、制度自体が利用できないことにもなります。年金の減額や最低賃金の引き下げにかじを切ることにもつながっていきます。
国の来年度の予算編成では、既に生活保護については緊縮の方向が打ち出され、支給要件を厳しくする動きもあります。一体改革と言って、社会保障にお金を回すプランは打ち出しもせずに、消費税増税だけは国民に重くのしかかるやり方は許せません。
今、日弁連や関係団体を初め、国民の批判の声が上がっています。困窮した市民のみならず、市民生活全体に影響を与えることになる生活保護基準の引き下げは実施させないよう、市長が国に意見を上げることを強く求めます。最後にこの点を伺って、私の第一問といたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)

◯市長 ただいまの、ふるくぼ和子議員の御質問にお答えを申し上げます。
私からは、生活保護制度に関する認識、社会保障制度の充実及び相談体制の強化についてお答えを申し上げます。
現在の生活保護制度は、国が生活に困窮する全ての国民に対し、その程度に応じて必要な保護を行うものでございまして、健康で文化的な生活を保障するという要請に応えてきた制度でございます。
我が国の保護の動向を見ますと、総人口に対して生活保護を受けている方の割合を平成七年と平成二十四年で比較をいたしますと、約二・四倍となっております。この間に、保護受給者数は約百二十三万人増加しておるものでありまして、こうした状況からも、雇用情勢の悪化等に対応した増加を見せていることは明らかであり、制度本来の機能が果たされていると認識をしております。
現在、国におきましては、社会保障の機能強化と持続可能性の確保を図るため、社会保障と税の一体改革の検討が進められており、御指摘の年金制度や失業保険制度等につきましては、国民の理解と信頼が得られる給付水準となるよう、国において検討されるべきものと考えております。
今後も、生活保護制度が最後のセーフティネットとして市民に信頼をされ、必要な方が確実に生活保護を受けられますよう、個々の職員が生活保護法の理念を十分に認識した上で、市民の皆様の相談に対応するなど、制度の運営に真摯に取り組んでまいる所存でございます。

◯健康福祉局長 私からは、生活保護に関しまして、市長が御答弁申し上げました部分以外の全ての御質問にお答えいたします。
まず、扶養義務についてでございます。
生活保護法上の扶養の考え方は、親族の支援が要件ではなく、あくまでも優先されるにすぎず、さまざまな事情で親族から支援を受けたくない、あるいは支援を受けられない場合においても、生活保護を受けることができるというものでございます。
実際の扶養義務調査の進め方につきましては、例えば、未成年の子の親など、密接な関係にある扶養義務者に対しましては、必要に応じ訪問により状況を確認し、ほかの扶養義務者につきましては、文書による確認を行っているところでございます。今後とも、扶養義務調査が生活困窮者に対する申請抑制につながらないよう配慮しながら、適切に対応してまいりたいと考えております。
次に、被保護者の人権についてでございます。
生活保護の不正受給の増大は、最後のセーフティネットとしての役割に対する批判を招く重大な問題であり、これを未然に防止する取り組みや、不正があった場合の厳正な対応が必要であると考えております。
生活保護制度につきましては、生活困窮者の最低生活を保障することを目的としておりますので、引き続き、ホームページ等で、制度の趣旨など正しい情報の提供に努め、市民の理解を促してまいりたいと考えております。
次に、被災者に対する支援強化についてでございます。
今回の震災で、義援金等の受領により生活保護の適用を受けなくなった世帯に対しましては、再度生活に困窮した場合、福祉事務所に相談いただくよう説明してきたところでございます。
また、このたびの震災で被災した方が新たに生活に困窮した場合、生活保護の窓口につながるよう、区の保健福祉センターや民生委員等を通じ、情報提供に努めているところでございます。
次に、ケースワーカーの増員についてでございます。
ケースワーカーにつきましては、これまでも段階的に増員を実施しており、今年度当初に九人、平成二十一年度当初と比較すると合計二十七名の増員を行ってきたところでございます。今後とも、ケースワーカーの計画的配置に努めてまいりたいと考えております。
次に、研修の充実についてでございます。
生活保護業務は、福祉や社会保障施策全般にわたる幅広い知識と対人援助技術を必要とする業務でございますので、そのための体系的な研修を実施するとともに、OJTなどを通じて、ケースワーク技術の向上に努めているところでございます。今後とも、業務に対する視野を広げるため、研修の充実に努めてまいりたいと、このように考えております。
次に、困窮している市民への支援策についてでございます。
夏季、歳末見舞金制度につきましては、事業開始当時と比較いたしまして、生活保護基準が改善されたことや、各種の福祉施策全般の充実が図られたことなどを勘案いたしまして、平成十六年度をもって廃止をしたものでございます。
また、福祉灯油につきましても、急激な原油価格の高騰に伴う臨時的かつ緊急的な対策として、平成十九年度に限り実施したものでございまして、これらの施策の実施については考えていないところでございます。
次に、社会的な居場所づくり支援事業についてでございます。
生活保護世帯の子供に対する学習支援は、特に高校への進学率を向上させることで、貧困の連鎖を未然に防ぎ、生活保護から自立した生活を営む環境づくりのための極めて有効な施策であると考えております。
こうした取り組みを推進するためには、生活保護部門のみならず、支援団体やNPO法人等との連携、協働が不可欠でございますので、本市といたしましても、先進事例等を参考にしながら、支援団体との意見交換などを行い、望ましい学習支援のあり方について検討してまいりたいと考えております。
次に、就労支援についてでございます。
終身雇用を前提とした就労は、生活に対する不安を解消し、生活基盤の確立に資するものでございますが、その一方で、働き方の選択の幅を広げ、さまざまな就労形態を自由に選択したいという社会的ニーズがあることも事実でございます。
現在、安定的な雇用のあり方につきましては、社会保障と税の一体改革の中で総合的な議論が進められておりまして、本市といたしましても、そうした雇用制度全般の議論の方向性を見据えながら、必要な対応を行ってまいりたいと考えております。
次に、伴走型の就労支援についてでございます。
生活習慣等に課題がある方や就労意欲が減退している方に対して、自立に向けた意欲を喚起するため、伴走型の就労支援が有効でございます。
これまで、区の保護課で、就労支援相談員がハローワークと連携した継続的な就労支援を行っており、さらに、具体的には履歴書の書き方や、あるいは面接時の対応を初め、基礎的な就労体験なども有効と考えられますことから、現在、こうした他都市の先行事例も参考にしながら、実効性のある支援のあり方を検討しているところでございます。
次に、基準額についてでございます。
生活保護の基準額は、これまで国において、さまざまな議論が重ねられた上で、時代の変遷とともに適宜見直しが図られてまいりました。
現在の基準額は、生活扶助基準と一般低所得世帯の消費実態調査等をもとに検証が行われて設定されたものでございますので、適切な手続のもとに決定された額であると認識しているところでございます。
最後に、生活保護基準額の引き下げについてでございます。
生活保護の基準額につきましては、国の社会保障審議会の生活保護基準部会において、全国消費実態調査のデータ等を用いて、低所得世帯の消費実態等との均衡が図られるよう設定されているものでございます。
現在、国におきまして、生活保護基準額を含めた生活保護制度全般の見直しが進められておりますことから、本市といたしましては、その状況を注視し、適切に対応してまいりたいと、このように考えております。
私からは以上でございます。
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