(2015年2月議会 ふなやま由美議員の一般質問)
○ふなやま由美議員 被災者への医療・介護の免除制度は、被災者・市民の粘り強い運動によって、2013年度に一旦打ち切りが強行された後、2014年度に打ち切りを撤回し、実施させるという前向きの変化をつくりだしました。しかし、仙台市は大規模半壊以上かつ非課税世帯に対象を限定したために、当初の制度を利用していた方々のうち、利用できた方は、わずか12%です。
仮設住宅で暮らす被災者の方からは、「糖尿病の治療に月2万円から2万5千円かかる。医療費免除を打ち切られ、毎月病院には通えず、4か月に1回にしている」という相談が寄せられています。深刻な受診抑制が起きているのです。
被災者医療費免除は国の特別調整交付金を活用し実施されています。この間の特別調整交付金は2011年度から2013年度の3か年で、約198億円となりました。一方、単年度で使い切れず、2012年には19億円、2013年には31億円もの繰り越し財源を生じさせました。
被災した市民への支援が不十分だったからです。打ち切りや、対象を制限しなくても十分に実施できたことが、はっきりしているではないですか。
市長、被災者への支援を渋らず、命を守るために、元の制度に戻すべきです。うかがいます。
○健康福祉局長 被災者に対する医療費負担の免除についてでございます。
一部負担金の免除措置は、本来国の全額財政支援により行われるべきと考えております。しかしそれが実現されなかったことから、免除措置の実施にあたっては県内自治体の総意として、対象者を限定せざるを得なかったものであり、国の全額財政支援がない状況においては、対象者の拡大は困難でございます。