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一般質問 嵯峨サダ子議員 (6月21日)

【概要】住宅セーフティネットを確保・拡充せよ

 (国の「住生活基本計画」、市営住宅の増設計画、

      民間賃貸住宅への家賃補助、住宅耐震化)

 

◯嵯峨サダ子議員

日本共産党の嵯峨サダ子です。住まいをめぐる問題と、住生活基本計画について一般質問いたします。
政府はことし3月18日、住生活基本計画全国計画を閣議決定しました。これは2006年施行の住生活基本法に基づくもので、国民の住生活の安定の確保及び向上の促進に関する基本的な計画とされています。全国計画は、政策評価や社会経済情勢の変化等を踏まえて、おおむね5年後に計画を見直し、所要の変更を行うことになっていて、今回のものは2011年3月に決定された全国計画を変更するものです。計画期間は、2016年度から2025年度までの10ヵ年です。
今回決定された全国計画は、2011年の計画より大きく後退しています。これまでの計画には、はじめにという前文がありましたが、全部割愛されました。その中には、住生活の分野において、憲法二十五条の趣旨が具体化されるよう求められていることや、住宅は人生の大半を過ごす欠くことのできない生活の基盤であり、家族と暮らし、人を育て、憩い、安らぐことのできるかけがえのない空間であるとともに、人々の社会活動や地域のコミュニティー活動を支える拠点であるという、住宅の大事な中身と位置づけが書かれていましたが、書かれておりません。
住生活基本法に反する改悪です。全国計画の見直し、転換を求めるべきです。奥山市長の認識を伺います。

住生活基本法第六条、居住の安定の確保では、低額所得者、被災者、高齢者、子供を育成する家庭、その他住宅の確保に特に配慮を要する者の居住の安定の確保が図られることを旨として行われなければならない、と記されています。ところが、今回の全国計画では、被災者の文言が削除されました。住生活基本法や住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律にも反するものです。
災害で住宅を失った被災者の居住の安定の確保は、最も配慮を要するのではないでしょうか。被災自治体として国に対し、強く抗議し、記述の復活を求めるべきです。いかがでしょうか、伺います。

さらに、住生活の安定の確保にとって最大の課題である、住居費負担について全く記述がありません。住居費負担、家賃負担の現状について明確にし、若年世帯、子育て世帯、高齢者、住宅確保要配慮者に対する家賃補助の実施を基本的な施策に盛り込むことが求められています。
公営住宅に対しても、国は地方公共団体が地域の実情を踏まえて行う公営住宅の整備について、引き続き支援をしてまいりますとし、地方自治体に整備を委ね、主体性のない対応となっています。建てかえだけにとどめず、公営住宅の整備に国が主体的に取り組むべきです。市として、これらのことを国に対し要求すべきですがいかがでしょうか、伺います。

仙台市住生活基本計画は、震災の影響により2年おくれて2013年7月に新たに策定しました。今回、市は計画を改定するかどうかを含めて、国の計画と比較検討している段階とのことです。大事なことは、国の悪いところを取り入れないことはもちろんのこと、現計画の目標値の達成状況を把握、検証して、今よりも充実した計画になるよう見直すべきだと考えます。
現計画の基本方針の第一の目標に、震災からの住まいの復興が掲げられています。被災者の暮らしを再建するため、復興公営住宅の整備等、住まいの確保を目指します、と書いています。これがどれだけ達成したでしょうか。現実を直視して、住まいの再建に責任を果たすことが緊急の課題です。
6月1日現在、いまだ2302世帯が応急仮設住宅暮らしを余儀なくされています。住宅再建方針状況を見ると、38世帯は防集移転が確定、192世帯は復興公営住宅への入居が確定しています。検討中の世帯は193、不明13世帯です。
しかし、その他の自力再建、賃貸住宅、市外転出は意向にとどまるものであり、客観的には未確定とみなされます。その数は1876世帯です。大量の再建困難者がいるはずなのに、市のデータからは実態が見えません。再建の見通しについて、検討中の世帯だけに矮小化せず、実態を明らかにして、きめ細かな再建支援をすべきですがいかがでしょうか、伺います。

復興公営住宅の空き住戸に対する10回目の入居調整が終わりました。その結果、59戸があいていますが、その大半は茂庭第二の37戸です。今後は、仮設住宅入居者で復興公営住宅に申し込みをしていなかった世帯にも対象を広げて、入居調整をする予定ですが、限られた住宅の入居調整を何度繰り返してもうまくいくはずがありません。復興公営住宅をつくらない限り、住宅再建は進みません。いかがでしょうか、伺います。
市は、熊本地震被災者に市営住宅30戸を提供すると決め、3世帯が入居しました。こういう迅速な対応は、東日本大震災被災者に対してもできると思います。そこで伺いますが、市営住宅の建てかえに伴う移転用等に使用するいわゆる政策空き家を除いた空き住戸を迅速に提供すべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。

住まいの再建の見通しが立たない方々は、仮設住宅の入居期限通知が届き、苦渋の選択が迫られています。復興公営住宅や市営住宅に何度応募しても外れて途方に暮れている方や、市から民間賃貸住宅を勧められても、家賃負担の関係で決められないなどの相談が寄せられています。
市は、自力で住まいの再建ができない世帯への支援をパーソナルサポートセンターに委託し、伴走型支援を行っています。支援の結果、2015年度は55件、今年度は現在までに46件決定しています。パーソナルサポートセンターの話によると、ことしの2月ごろまでは相談者一人にかける時間が長くとれたが、4月以降は相談者もふえ、物件も選べなくなってきている状況とのことです。保証人を見つけたり、福祉につなげたり、住まいが決まった後もアフターケアを行うなど、懸命な努力と支援を行っています。
ただ、この先、加算支援金を使い切りなくなったらどうするのか心配、自宅を再建したが、ローンを支払えなくなったケースもあったと話しています。伴走型支援の対象だけでなくて、仮設住宅に残されている世帯の中に支援を必要としている世帯が数多くいます。こうした世帯への支援をマンツーマンで行うなどして、住まいの再建に全力を注ぐべきです。いかがでしょうか、伺います。

借り上げ民間賃貸住宅の契約期間が5月末までに終了した世帯は、市内被災者で1095世帯です。市は転居先の住所、電話番号を確認しているといいますが、再建した世帯が安定した暮らしを取り戻せているかどうか、直接連絡をとって確認すべきです。被災者の生活再建に責任を持つ市の立場から、当然のことではないでしょうか、伺います。

民間賃貸住宅を再建方針にしているのは1341世帯です。これらの世帯が無理なく家賃負担できるか心配です。パーソナルサポートセンターが行った2011年の所得調査では、みなし仮設住宅入居世帯の38.5%が200万円未満です。プレハブ仮設住宅入居世帯では、54.2%が200万円未満です。こうした世帯が入居可能な民間賃貸住宅は、ないに等しいと思われます。これまでは仮設住宅で家賃負担がなく何とかしのいできましたが、今は行き場に困る事態が生まれているのではないでしょうか。
以前にも議会で取り上げましたが、パーソナルサポートセンターの調査によると、みなし仮設住宅入居者のうち、入居期限後も継続して居住意向のある世帯の約7割が、半額以上の家賃補助を望んでいます。石巻市は大規模半壊か半壊の被害を受けたが、災害公営住宅に入れない被災者を対象に、家賃補助を導入することを決めました。今急いでやるべきことは、仙台市独自で家賃補助制度をつくり、住まいの再建を後押しすることです。伺います。

国民生活基礎調査によると、生活が大変苦しいと感じている世帯の割合は、2000年の20.2%から29.2%にまで増加しています。やや苦しいと合わせると、国民の六割以上が生活苦を感じていることになります。こうした貧困の拡大は、当然、社会のさまざまな層において住宅困窮の問題を深刻化させています。中でも、若者、母子家庭、単身高齢者の住宅困窮は深刻です。ところが、最初の全国計画が策定された2006年度から2013年度の8年間で、公的賃貸住宅は公営住宅の2万8000戸減を初め、計5万1000戸もの削減が行われています。
仙台市内の公的住宅管理戸数についても、2006年度と2016年を比較すると、復興公営住宅を除いた市営住宅は701戸減、県営住宅は204戸減、UR住宅は264戸減、合計1169戸削減されています。市営住宅は、多数回応募しても抽選に当たらないのが実態です。
ことし3月の定期募集の倍率は、最高で66.5倍です。優遇対象になっている単身高齢者は何度応募しても当たりません。これでは住宅セーフティネットの役割は果たせていません。市の基本方針、目標に上がっているのは市営住宅の長寿命化や建てかえだけで、新規建設はありません。市営住宅が住宅セーフティネットの中核を担うというのであれば、絶対的に不足している市営住宅を新規に建設すべきです。市営住宅をふやす計画にし、目標値も盛り込むべきですが、いかがでしょうか、伺います。

公営住宅をめぐって、2009年度から公営住宅入居収入基準がそれまでの20万円以下から15万8000円以下に、4万2000円も切り下げられました。それによって数十万世帯が公営住宅の応募と入居から締め出されました。
さらに、ことし3月策定した仙台市営住宅の整備及び管理の基本方針では、市営住宅の需要の対象を限定しようとしています。公営住宅の需要の対象を国で定めるセーフティネット供給量算出プログラムに基づき、著しい低年収、政令月収おおむね12万3000円以下で、かつ最低居住面積水準未満の民間賃貸住宅に居住する世帯等、四つの要件に該当する世帯としています。整備が必要な数を小さくするために、厳しい条件をつけています。
しかし、実際に応募できる人は多いのですから、当然競争が激化して今よりも一層入居しづらくなります。これでは復興公営住宅の整備戸数を小さく見積もったために、多くの被災者が入居できなかったことと同じ手法です。入居資格がある政令月収15万8000円から12万3000円までの世帯は、緊急度が低いとみなされ、入居しにくくなります。市営住宅を必要とする市民にとって、ますます狭き門になります。市営住宅をふやさなければ問題解決にはなりません。国に対し需要の対象を狭めることを改めるよう求めるとともに、市においてもこんな改悪に追随するのはやめるべきです。お答えください。

公営住宅だけでなく、民間賃貸住宅を住宅セーフティネットの一翼を担う存在として位置づけ直し、低所得者全般に向けた家賃補助制度の導入が求められています。東京23区では、子育て世帯、高齢者、障害者、ひとり親世帯向けに家賃補助を行っています。他都市でも新婚家庭、子育て世帯、高齢者の住みかえ家賃補助制度を実施しています。国に対し家賃補助制度創設を求めるとともに、市独自で家賃補助制度をつくるべきです。いかがでしょうか、伺います。

次に、建物の耐震化について伺います。
最大震度7が二度も観測された熊本地震では、家屋の倒壊で住人が亡くなるケースが目立ちました。建物の耐震性に改めて関心が高まっています。木造建築が専門の坂本功東大名誉教授は、倒壊した木造家屋の中には、戦前からの古い家だけではなく、比較的新しい建物も含まれていたようだと話しています。
また、2000年に改正建築基準法が施行されるまでは、耐力壁の配置や柱、はりの接合などの工法が細かく指定されず、建設会社によって補強のやり方にばらつきがあったといいます。このため、1981年から2000年に建てられた木造住宅も、積極的に耐震診断を受けたほうがいいと助言していることが報道されています。
仙台市においても、東日本大震災で建物の耐震性が弱まっている可能性があります。新耐震基準以降の建物についても、所有者が耐震診断を希望すれば補助を受けられるようにすべきです。いかがでしょうか、伺います。

市は6月7日受け付け分から、戸建て木造住宅耐震改修工事の補助上限を60万円から90万円に増額しました。東日本大震災後に工事費が約1.3倍に上昇しているためとのことです。新耐震基準の建物でも診断の結果、耐震不足があれば改修工事の補助の対象にすべきですが、いかがでしょうか、伺います。

熊本、大分県の地震は、活断層のずれによって起きた直下型でした。仙台でも市街地を分断する長町─利府断層が活動すると、大規模な都市災害が懸念されます。市は2002年、長町─利府断層の被害想定をまとめ、被害の危険度を示すハザードマップを公開しました。震度は市街地のほぼ全域が六強、太白区役所周辺など数カ所で七に達する。地盤の弱い東部で建物被害が大きく、宮城野区、若林区は液状化の危険性も高いとしています。
熊本地震では、倒れた住宅の柱のすき間に入り込み助かった人がいました。まずは命を守るという観点から、寝室に強固なフレームを設置して壊れにくくする耐震シェルターや、寝室の上をフレームで覆う防災ベッドの購入費を補助する自治体があります。仙台市でもこうしたものに補助をすべきです。いかがでしょうか、伺います。

リフォーム助成制度実施自治体が600を超えています。同制度が本来の目的である住居環境の向上ばかりではなく、地域経済への波及効果が大きいことは、各地での実績から実証済みです。山形県は2011年4月に住宅リフォーム助成制度をつくりました。市町村に予算を配分し、各自治体のリフォーム助成を県が支援しています。県が制度を創設したことで、県内の35市町村全ての自治体で住宅リフォーム助成制度が創設されました。県の担当者は、県民の評価も高いし、経済効果も高い、影響力の大きい制度だと考えていると評価しています。
宮城県にもリフォーム助成制度がありますが、耐震改修工事と抱き合わせて行うもので、対象が狭いものになっています。仙台市は住宅リフォーム工事に関して減税制度や融資制度、事業者情報を提供するだけにとどまっています。いつまでも情報提供だけで済ませていてはいけません。住宅リフォーム助成制度創設に足を踏み出すべきです。いかがでしょうか、伺います。

住まいは人権と言われます。その理念を貫いた住生活基本計画になるよう改めることを求めて、私の第一問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)

 

◯市長(奥山恵美子)

ただいまの嵯峨サダ子議員の御質問にお答えを申し上げます。
このほど改定されました国の住生活基本計画に関するお尋ねにお答えをいたします。
このたびの改定は、前計画の策定後、おおむね5年後に見直すとされていたことを受けてのものと認識をしております。根拠法であります、住生活基本法の理念はもとより、前計画策定後の社会経済情勢の変化等を踏まえて改定がなされたところであり、計画の構成等に変更はありましても、前計画の基本的な考え方は新しい計画に引き継がれているものと受けとめるものでございます。
新計画に被災者の用語の記載がないことにつきましても、新計画に記載されております住宅確保要配慮者には、基本法の規定に従い、当然のことながら被災者も含まれると、これは国にも確認をいたしております。また基本法は、国に対し、計画に即した事業の実施に必要な措置を講ずべき義務を課しており、公営住宅につきましても、整備主体である地方自治体を支援すべき国の責任が明確にうたわれているものと考えております。
私といたしましては、このたび決定されました国の新計画も踏まえ、国との緊密な連携を図りながら、市民の皆様の住生活の安定の確保及び向上のための諸施策の推進に、鋭意取り組んでまいる所存でございます。
そのほかの御質問につきましては、関係の局長から御答弁を申し上げます。
以上でございます。

 

◯健康福祉局長(佐々木洋)

私からは、被災者再建支援に関する御質問にお答えいたします。

初めに、仮設住宅にお住まいの方々へのきめ細かな支援についてでございます。
震災から5年3ヵ月が経過し、この間、多くの皆様が住まいの再建を果たされ、防災集団移転先の新居や復興公営住宅、民間賃貸住宅などで新たな生活を始められております。
現在、仮設住宅にお住まいの方々には、これまで継続的に戸別訪問等を行い、個々の事情を把握してきたところであり、8割を超える方々につきましては、住まいの再建に向けて着実に歩みを進めていただけるものと考えております。
今後の住まいの再建に関しましては、お一人お一人の状況や御意向を踏まえながら、後押しさせていただいているところでございまして、引き続き、きめ細かな対応を心がけながら支援してまいる所存でございます。

次に、伴走型支援についてでございます。
住まいの再建に課題のある世帯につきましては、生活再建支援員や本市職員の戸別訪問などにより、御事情を伺いながら、再建策の提案や情報提供等、個別の対応を重ねてまいりました。その中で、再建先となる民間賃貸住宅をお一人で探すことが難しい方につきましては、委託先の法人による伴走型の民間賃貸住宅入居支援につないでまいりました。
今後も、仮設住宅に入居する方お一人お一人の状況や課題等を踏まえながら、再建に向けた個別支援をしっかりと行ってまいります。

次に、再建後の状況確認についてでございます。
借り上げ民間賃貸住宅を含む本市の仮設住宅に入居していた世帯につきましては、住まいの再建を果たされた後も、区役所等と情報を共有し、健康面など日常生活支援が必要な方々につきましては、継続して訪問等の支援を行っているところでございます。
今後ともこうした支援を行いながら、被災者の健やかな生活を支えてまいりたいと考えております。

最後に、仙台市独自の家賃補助制度についてでございます。
住まいの再建に課題を抱える世帯につきましては、それぞれの事情を丁寧にお伺いし、関係機関と連携しながら適切に支援を行っているところでございます。特に、経済面に課題を抱える世帯に対しましては、家賃の問題だけでなく、その世帯の暮らし全般を考慮しつつ、必要に応じて各種福祉施策へつなげるなど、再建を後押ししているところでございます。
こうしたことから、本市としましては家賃補助を実施する考えはございません。
以上でございます。

 

◯都市整備局長(鈴木三津也)

私からは、住宅政策に関します数点のお尋ねにお答えをいたします。

初めに、復興公営住宅の整備でございます。
これまで、再建方針の決まっていない防災集団移転促進事業対象世帯や、優先順位世帯、特別減免世帯、落選された世帯などに対し、既存市営住宅の活用も含め入居調整を行い、復興公営住宅への入居を希望される方々につきましては、着実に入居を進めてまいったところでございます。
今後は、仮設住宅入居者で、これまで申し込みをされていなかった世帯にも対象を広げて、入居調整を行うこととしておりますが、現在も50戸を超える空き住戸がございますことから、十分に対応できるものと考えてございまして、新たな復興公営住宅の整備は考えていないというところでございます。

次に、被災者の方々への市営住宅の空き住戸に対する迅速な提供についてでございます。
本市の市営住宅につきましては、これまで鶴ケ谷第二市営住宅を活用して入居調整を進めてきた結果、入居を希望される被災者46世帯が既に入居決定をされているところでございます。
本市におきましては、東日本大震災発災直後の応急仮設住宅としての提供も含め、市営住宅として可能な対応を適時適切に行ってきたものと考えてございます。

次に、市営住宅に関します需要の算定と新規の建設についてでございます。
市営住宅は、県営住宅とともに住宅セーフティネットの中核として、真に住宅に困窮している世帯に対し、的確に供給していくという観点から、その需要量につきまして、住宅の困窮度の高い低年収世帯を対象として、国のセーフティネット供給量算出プログラムにより推計を行ったものでございます。
ことし3月に策定いたしました市営住宅の整備及び管理の基本方針におきましては、この需要推計を踏まえ、今後10年間の市営住宅の管理戸数につきまして、現状維持を基本とすることとしてございまして、新たな市営住宅の建設は考えておりません。

次に、民間賃貸住宅の家賃補助制度についてでございます。
本市におけます民間賃貸住宅につきましては、量的に充足しておりますとともに、賃料につきましても幅広い価格が設定されており、入居希望者の実情に応じた選択が可能であると認識しておりまして、家賃補助制度の創設は考えてございません。

次に、耐震診断などへの助成についてでございます。
熊本地震では、新耐震基準による建物の被害もございましたが、旧耐震基準による建物の被害が甚大でございました。本市といたしましては、当面、現行の国の方針に基づき、旧耐震基準の住宅について耐震診断と耐震改修工事への助成を行い、その耐震化を促進してまいりたいと考えてございます。
なお、国においては、新耐震基準の住宅も含め、熊本地震の建物被害に関しまして、調査、分析を行っているところでございますので、その結果も含めて今後とも国の動向を注視してまいりたいと考えてございます。

次に、耐震シェルター等への補助でございます。
耐震シェルターなどにつきましては、その設置によりまして部分的な防護効果はあるものと認識しております。一方、本市における建物の耐震化の基本的な考え方は、そこにお住まいの方の命を守ることだけではなく、家屋の倒壊による避難路などの閉塞を防ぐことなど、都市の安全性確保を図るものでございますことから、今後も建物自体の耐震化を促進してまいりたいと存じます。

最後に、住宅のリフォームに対する助成制度でございます。
本市におけます住宅の改修費用への助成につきましては、東日本大震災の経験も踏まえ、住宅耐震化への助成を最優先として取り組んでございます。
このことから、住宅リフォーム助成は耐震改修と合わせて行うものに限って助成をしてございまして、住宅リフォーム単独の助成は考えてございません。
以上でございます。

 

──再質問──

◯嵯峨サダ子議員

御答弁は全て後ろ向きの答弁ばかりで、大変残念でなりません。市民の皆さんもお聞きになっていらっしゃると思いますが、仙台市はこんなにひどいのかという思いをしたのではないでしょうか。
まず、三点再質問をさせていただきます。

まず、住宅確保に特に配慮を要する対象から被災者を削除したことについて、先ほど市長は、国に確認をしたところ、基本法にはあるので被災者も含まれるということだというふうにお答えになりましたけれども、法があって、それに従っての基本計画なわけですから、当然法にのっとった計画にならなければならないんですね。それを法があるから、基本計画にはなくてもいいんだという、そういう国の言い分をそのまま真に受けて、それをよしとするという、そういう市長では本当に困ります。
これは国に対して、被災自治体の市長ですよ、除かれて削除されたことに対して、私、怒りをもって抗議すべきだと思うんですよ。それもしないというのは本当に、私も怒りに思います。再度御答弁いただきたいと思います。

それから、住まいの再建ですけれども、先ほど局長が8割を超える人たちが着実に再建できるものと思うみたいな、あくまでもそれは局長さんの推測といいますか、希望的観測でありますし、ではあとの2割の方はどうしているんですかと、どうするんですかと、こういうことにも何ら具体的なお答えはございませんでした。今、本当に困難を抱える世帯に対して、どう向き合うのかということの市の決断が迫られています。ただいまの御答弁では、復興公営住宅の追加整備はしません、民間賃貸住宅に誘導しながら家賃補助もしないという。これで全ての被災者が再建できると思っているんでしょうか。
震災後、夫婦のどちらかが亡くなり、年金収入が半減した方も少なくありません。とりあえず民間賃貸住宅に移ったとしても、やがて家賃が払えなくなり、住居を喪失するという事態は絶対に避けなければなりません。被災地の中で唯一の政令市仙台が、最後のお一人まで住宅再建できたと、胸を張って言える支援をなし遂げることこそが求められています。それが熊本地震被災者を励ますことにもなるわけです。復興公営住宅の追加整備、家賃補助を再度求めます。局長の先ほどの家賃補助については、全く今の民間賃貸住宅をめぐる状況をわからない、知らない答弁であります。再度求めます。

次に三点目ですけれども、市営住宅の整備の問題です。第一問でも述べましたように、市営住宅戸数はこの10年間で701戸も削減をされました。私ども同僚議員もそうだと思いますが、市民から市営住宅の相談を受けても苦慮しているのが実態です。復興公営住宅をつくったとしても、従来からの市営住宅のニーズには全く対応できていない、足りないわけですから、住宅不足は全然解消されておりません。
こうしたときに市は、市営住宅をふやさないで、事業の対象を狭めるつもりです。先ほどの御答弁では、真に住宅に困窮した世帯に住宅を供給するんだと言いましたけれども、これまでは国の考えは、低所得世帯に対して市営住宅を住宅セーフティネットとして供給するんだということで言ってきたんですね。それがいつの間にか、真に住宅に困窮した世帯ということで、非常に対象を狭める、そういうことをやってきているわけです。非常にこれは問題です。
問題なのは、その国の方針に対して市が追随をして、市営住宅をふやさないで事業の対象を狭めつつあることです。こういうつもりでいることです。方針にもしています。市民の住宅要求には背を向けるもので、やるべき方向が逆です。公営住宅法は、その第一条に、国及び地方公共団体が協力をして健康で文化的な生活を営むに足り得る住宅を整備し、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とすると定めています。市もこの立場で市営住宅をふやして、市民の願いに応えるべきです。再度伺います。

 

◯市長(奥山恵美子)

私からは、住宅確保要配慮者と表記されたものについて、個別具体にどのような方々を含むかということに関しての、再度のお尋ねにお答えをしたいと思います。 法におきましては、さまざまな対象の方が具体におられる中で、一定の定義すべき用語を示して、その中に多くの個別の事例が含まれるというような記載をするものと存じます。この新計画の被災者が具体に記入されていないという問題につきましても、先ほども御答弁申し上げましたように、国としてこの配慮を要する者ということの定義といいますか、規定の中には、当然被災者も含まれるということでありまして、そういった法上の組み立てと申しますか、用語の使用というのは、私はこれは法において一般的に行われてあることであるということの理解でありまして、なおそうした中で被災者の方々が個別にしっかりと含まれるということを現実的に担保されるよう、仙台市としてもこれを注視しつつ、事業の実施に当たってまいりたいと考えるものでございます。
◯健康福祉局長(佐々木洋)

現在も仮設住宅にお住まいの方につきましては、全ての方を戸別に訪問いたしまして、それぞれの御家庭の御事情を十分把握しながら、特に再建を決めかねている世帯につきましては、こちら側のほうからもさまざまな提案を行いながら、支援を十分尽くして、今後のお住まいの再建につなげていくということを考えてございます。また、そのような対応をこれまでも行ってきたところでございます。
また、家賃補助につきましては、先ほども答弁いたしましたように、被災された方が地域で安心した生活が持続できますように、その方の暮らしを全体考えながら、さまざま福祉制度へつなげるなど対応を行っているところでございます。重ねての御質問でございますが、家賃補助を実施する考えはございません。
以上でございます。

 

◯都市整備局長(鈴木三津也)

再度の御質問にお答えいたします。

まず、復興公営住宅を追加整備をすべきというお話でございます。かねての議会でもさまざま御答弁申し上げているわけでございますけれども、仙台市といたしましては、全市的な配置バランスを考えまして建設場所を決めてきておりまして、その場所でございますとか戸数につきましても、大分以前よりお示しをしてまいったところでございます。
繰り返しにはなりますけれども、先ほど議員のお話もございましたが、十回目の入居調整をさせていただいているところでございまして、対象の皆様に対しましては十分足りる程度の戸数を確保しているものと考えているところでございます。

次に、市営住宅の需要についてでございます。
先ほどの私の答弁の一部繰り返しにはなりますけれども、本市といたしましては、このたびの市営住宅の今後の需要を考えるときに、国の基準に準拠したというところが実際ございます。ただ、それはいわゆるより緊急度の高い方々にターゲットを絞るという意味でございまして、その手法につきましては私も適切な判断であろうと考えてございまして、先ほどの答弁の繰り返しになりますけれども、さらに市営住宅をつくるということは考えておらないところでございます。

 

──再々質問──

◯嵯峨サダ子議員

被災者を削除した経緯についてなんですが、奥山市長の御答弁だと、文言がなくても被災者も含まれるんだということでありますが、ではなぜあえて被災者を削除したんでしょうかね。計画から。何も説明になってないですよ。国を擁護することだけ並べ立てても、何の説得力もありません。再度お答えください。

それから、健康福祉局長ですが、住宅再建についてこれまでのような対応を引き続き行っていくと、そして福祉制度につなげていくと言いますが、福祉につなげるといってもどれだけの方々がでは福祉につなげられるのかというと、それはそうたやすくはありませんし、むしろそういうことで狭めるのではなくて、全ての被災者の方々が住まいの再建を果たせるんだと、こう実感できるような支援こそ必要なんですよ。奥山市長もこれまで議会で何度もおっしゃいました。お一人お一人にきめ細かな支援をしてまいりますと、優しいお言葉で語られておりますけれども、やっていることは全くなってないじゃないですか。これは本当に今、正念場ですよ。わかってますか。ぜひこれはきちんとお答えいただきたいと思います。

それから、復興公営住宅、十分足りると、本当に足りているんですか。足りていれば、いまだにこんなにたくさんの数の世帯が仮設住宅には残っていないはずですよ。足りないから残っているんじゃないでしょうか。これは全く認識不足でありますし、最初からつくらないということを決めているから、そういう答弁が出てくるんじゃないでしょうか。全くこれは納得できません。
それから、より緊急な世帯に対して、市営住宅を供給するんだと言いますけれども、それはそれで大変大事なことです。だからこそ、もっと幅広い住宅を必要としている方々に向けて、市営住宅を提供するという、全体の枠を広げないと、それは市民の住宅要求には応えられないんだということを申し上げているのでありまして、余りにも対象を狭めるような市の管理の方針、整備の方針を改めるべきです。再度伺います。

 

◯市長(奥山恵美子)

なぜ前計画と現計画でその文言の記載について違いがあるのかということでございますが、先ほど御答弁の中でも若干触れさせていただきましたが、この計画はおおむね5年をめどとするその期間の経過を踏まえて見直しをするということでありまして、文言の改変等につきましても、この間の時代環境の変化でありますとか、また国としての重点の変化でありますとか、そういったお考えに基づいて精査をされた上での計画の決定になられたものと受けとめております。

 

◯健康福祉局長(佐々木洋)

再々質問にお答えいたします。

家賃の問題ということで御質問いただきましたが、生活全般を考えるに当たりましては、家賃だけの問題でなく、その他さまざまな生計費も含めた対応が必要と考えてございます。こうしたことから私といたしましては、種々の福祉制度へつなげるということも含めまして、十分な再建に向けた支援を行ってまいりたいと存じます。
以上でございます。

 

◯都市整備局長(鈴木三津也)

復興公営住宅の量につきましては、先ほど来御答弁申し上げていますとおり、仙台市といたしましては、仙台市として仙台市の事情に合った適切な量を供給しているものと考えているところでございます。また、市営住宅につきましては、議員ももちろん御存じかと思いますけれども、市営住宅は既に8600戸、そして復興公営住宅3200百戸、合わせて約1万2000戸の仙台市の公営住宅を有しているということでございまして、その中でも復興公営住宅につきましては、いずれかの時期にはこれらが市営住宅に変化していくということもございますので、我々といたしましては、この1万2000戸を管理していくということも大変大きな仕事であろうと思ってございます。
そういう中で、新たな市営住宅の整備ということではなく、先ほど私申し上げましたけれども、緊急度の高い方々に対してきちんと供給できる量が今でもあるという認識でございまして、何度も繰り返しになりますけれども、新たな住宅、市営住宅の整備は考えておらないところでございます。

 
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