【概要】復興事業計画は、達成にほど遠い
(復興住宅の追加整備、生活再建支援予算の増額、復興事業計画の延長)
新年度予算案の組み換えについて
◯花木則彰議員
花木則彰です。日本共産党仙台市議団を代表して、提案された議案及び市政の重要事項について質疑します。
冒頭に、イスラム国を名乗る過激武装組織によって殺害された湯川遥菜さん、後藤健二さんと御家族、関係者の方々に哀悼の意を表します。最悪で卑劣なテロ行為を断固として糾弾し、テロと戦う国際社会と結束を強め、国連安保理決議2170で確認されたように、外国人戦闘員と資金の流入を断ち、武装組織を解体に追い込むことを訴えます。
武力や戦争でテロ根絶を果たせないことは、国際社会の共通認識です。憲法9条を持つ日本は、独自の役割を果たすことが求められています。日本政府のこの間の対応についても冷静な検証がなされ、これからの取り組みに生かされなければなりません。このことを申し上げて、質疑に入ります。
4年目の3・11を迎えようとしています。震災直後から今までのさまざまな困難と、それに耐えて希望を持ち続けようと頑張ってきた方々の姿が目に浮かびます。奥山市長は、新年度予算について、未来へつなぐ復興まちづくりを二つの柱の一つに挙げました。まちづくりの未来は語るが、被災者の生活再建支援は次々と打ち切り、かすかな期待や希望、未来をも奪う内容です。
震災の年の秋に決めた本市の復興計画は、新年度が最終年度となります。防災集団移転促進や復興公営住宅建設など、住まいの確保に関連するものは全て完了するとしています。完了というのはどういうことでしょうか。被災者の皆さんの生活再建の土台である住まいの確保が最後のお一人までなされた状態こそ、完了と呼ぶべきです。そういう意味で市長は発せられた言葉なのですか、伺います。現実には足らない計画であっても期限が来た、一応やるだけやったという完了宣言なのか、はっきりとお答えください。
今年1月の市の調査では、プレハブ仮設、借り上げ仮設にお住まいの方はいまだ7210世帯です。再建方針を決められない方も、まだ1割ほど606世帯あります。被災以前に持ち家だった3319世帯のうち、防災集団移転と自力再建を合わせても、持ち家の再建は3割弱しかありません。自力再建への独自支援が弱過ぎるあらわれです。
日本共産党市議団は、2013年に住まいの再建を支援する総合的な助成制度を条例提案しました。被災した住宅を解体し、市域内に新たに建設もしくは購入する世帯に対して実費助成300万円を支給する。被災住宅を修繕してみずから居住する世帯に対して、全壊、大規模半壊では100万円、半壊では50万円の実費助成の支給。さらに、住宅の建設購入の場合、実際に浸水した区域の被災者には実費助成200万円、宅地被害等で住宅が傾いた場合の修復工事には実費助成200万円をそれぞれ上乗せするものです。
石巻市では、土地や資材の値上がりもあり、市内での自力再建が資金不足からおくれているとの分析から、実費補助の上限を150万円から250万円に引き上げるなど、住宅再建支援策の拡充を決めました。既に補助を受けた被災者にもさかのぼって支給するとしています。仙台市でも住宅再建支援策の追加を今からでも決断すべきです。いかがでしょうか。
被災者の心を折る、自治体としてはやってはならない行いが復興公営住宅について行われています。約3900世帯の希望があったのに、3200戸しか整備しないという計画に市が固執した結果は惨たんたるものです。
第1回目の一般抽せんでは、1471戸の募集枠に2277世帯が応募しましたが、何と半分以上、1180世帯の被災者が落選しました。現在、第2回目の募集が行われ、間もなく抽せんが行われますが、433戸の募集枠に806世帯が応募し、落選割合はさらに高まり、約7割、561世帯となる見込みです。
被災し住居を失った方々が、4年にもなる仮設住宅暮らしから落ちついて暮らせる住宅確保へと復興公営住宅を希望しているのに、半分落とす、さらに7割落とす。希望をくじく、これが復興事業と呼べるでしょうか。ほかの自治体より早く進んだからよいと開き直れる中身ではありません。これが、市長が施政方針で述べている新たなお住まいへの移行の後押しと呼べないことは明らかです。奥山市長の失策だと認識すべきです。いかがでしょうか。
そもそも、復興公営住宅に抽せんを持ち込む必要はありませんでした。震災後、日本共産党市議団は、新潟県長岡市、旧山古志村に中越地震の復興について調査に伺いました。山古志村では、自力再建の支援とともに、もと住んでいた地域への復興公営住宅の整備も村中心部への整備も、被災者のニーズをつかみ対応していました。我々が求めてきたように、必要数を希望の場所につくれば、部屋割りの抽せんはあったにせよ、応募者の半分を落とすようなことにはなりません。ミスマッチなどといって、入居希望のない場所や部屋のタイプが残るという無駄もなくせます。
市長は、アンケートをとっても希望をかなえる計画でなく、さっさと建設することだけを優先した計画で進めてきました。入居を希望した人たちが全員入れるように、復興公営住宅をきちんと整備してからこの事業の完了を宣言すべきです。追加整備の計画を明らかにしてください。
さらに、ひどい仕打ちが続きます。借り上げ仮設を含めた仮設住宅の再来年度の期間延長について、奥山市長は、仙台では一律の延長はしない、特定要件者個別の延長とすると発表しました。特定要件というのは、復興公営住宅に入ることが決まっているが工事がおくれている人と、自力再建が決まっているが工事がおくれている人、この二つです。つまり、再建方針が決まっていない人は含まれないというのです。
復興公営住宅の第1回目の落選者のうち、400世帯弱が2回目の応募を諦めています。2回目で落選する561世帯も、3回目の応募ができるかどうかわかりません。今、こういう人たちが再建方針を考え直せと迫られています。
市長は、復興公営住宅を望む被災者の希望を潰しておいて、行き先が決まらないなら仮設も追い出すというのでしょうか。個別の住まいの再建支援が必要だと市が考えている世帯も約1300世帯あるといいます。市は、伴走型民間賃貸住宅入居支援をすると言っていますが、それだけで個々の被災者の願う住宅の確保はできません。少なくとも、仮設住宅延長の特定要件に再建方針の決まっていない人も加えるよう県と協議すべきですが、いかがでしょうか。
住まいの確保という最優先の課題でこの状況ですから、これまでに復興に向けた課題がどこまで進んだのか点検し、不足やおくれを取り戻す予算や延長計画にすべきです。
復興事業の総額は、見直しがされて8230億円となっています。今年度末での実施済み事業費は5795億円となっており、事業費総額の3割、2436億円がまだこれからとなります。最終年度の復旧・復興事業費予算は718億円ですから、全て執行されてもまだ2割、1700億円近くを残すことになります。
事業ごとに事業費の増減や達成額を見比べると、減額されているのは、公共施設の復旧が終わり実際の事業費に合わせて減額したもののほか、生活再建支援の施策をこれまでの到達で打ちどめにする事業費減額が目立ちます。例えば、固定資産税の課税免除措置も廃止、被災宅地支援も独自助成を打ちどめにし、事業費を5億6000万円も減額しています。災害関連死の適用基準が厳し過ぎて、認定を外される人が多かった弔慰金などの事業費は、当初460億円の計画が半減、約270億円で打ちどめです。
一方、増額されたり復興計画期間後も続けるとしているのは、市長の言うまちづくり関連の公共事業費です。蒲生北部土地区画整理事業は、住民を追い出した上で事業用地としてつくり変えるもので、ふるさとの再生とは呼べないものです。これまでの進捗が7億6000万円ですが、これから約190億円も復興のための予算がつぎ込まれます。東部復興道路関係は、116億円から280億円に事業費が2.4倍に引き上げられました。国際センター駅周辺地区整備では、当初3400万円だったはずが、新展示場建設など盛りに盛って既に34億円以上をつぎ込みました。
被災者の生活再建はそっちのけで、まちだけぴかぴかにする、それらの公共工事は中央のゼネコンで被災地の経済活性化にはつながらないという、創造的復興の名のもとで行われた阪神・淡路大震災での誤りを繰り返しています。
そして、今度は音楽ホールです。芸術文化による復興の拠点といって、音楽ホール整備まで復興事業に入れるのでしょうか、市長に伺います。
復興事業計画では、震災からの復興に向けて何より重要な課題は、被災された方々の暮らしを一日も早くもとの姿に戻し、一人一人が生きがいを持って暮らせるようにしていくことですとしています。この課題はまだまだ達成されていないことは明らかです。来年度の生活再建支援関連の予算を思い切って増額するとともに、2016年度以降の計画延長について早急に市民、被災者に示すべきです。伺います。
安倍内閣の新年度予算案は、戦争する国づくり、国民生活破壊への真っしぐらの内容になっています。
軍事費は史上最高へとふやす。社会保障費は、自然増分さえ削減の対象だと1700億円も減らしています。年金は、マクロ経済スライドを初めて発動させ、1.4%の実質減。介護では、所得によって利用者負担を2倍にする一方で、介護事業者には報酬を引き下げ、事業者が撤退してしまう地域が生まれてしまいます。医療でも生活保護でも軒並みの改悪です。それなのに、大企業減税は2年間で1兆6000億円も続ける予算です。昨年の消費税8%への引き上げも、再来年予定されている10%への引き上げも、社会保障のためという宣伝が全くうそだと、この予算は証明しています。
奥山市長は、市の予算説明資料に、わざわざ消費税分を福祉予算に使っているかのような計算書をつけさせました。安倍内閣のうそに加担する行為だと思いませんか、伺います。
補正予算の特徴は、市民や被災者のために予算を使い、仕事をするための補正ではなく、相変わらずのため込み予算となっていることです。復興のための復興基金からの取り崩しを24億7000万円もやめたため、年度末の基金残高はまだ148億円もため込んだままになります。12月議会で、公共施設の長寿命化を口実に、市民から見えにくい新たな財布をつくったこととあわせ、褒められることではありません。
国民健康保険事業への一般会計からの繰り入れも、25億9000万円の減額補正です。この額は、国保加入者一人当たり1万円の保険料減額ができるお金です。算定方式変更で、保険料がはね上がった市民が悲鳴を上げています。繰り入れをする予算はあったのですから、減額しないで保険料引き下げにつながるよう使う工夫をすべきです。いかがでしょうか。
政府が補正を組んだ地域住民生活等緊急支援のための交付金では、総額11億5000万円が予定されています。市は、地域消費喚起・生活支援型交付では、1万円で1万2000円分使える割増商品券を発行する考えのようです。1万円を出せる人しか買えません。低所得者対策になるでしょうか。同じ商品券でも、低所得者や高齢者に介護関連用品の購入や、介護サービス購入支援に使える商品券を給付することも可能と、国会答弁がありました。私たちが繰り返し提案している、低所得者のための燃料費等の助成、いわゆる福祉灯油制度にも使えると国は例示しています。緊急支援らしく、すぐに生活支援の効果が出るような取り組みを求めます。お答えください。
第32号議案仙台市中小企業活性化条例、第31号議案中小企業活性化基金条例は、本市の事業者数の大方を占める中小、零細の事業者から待ち望まれ、期待されているものです。この条例が実効性を持つポイントは、広く市内の事業者の実態をつかむ調査を行うこと、大企業や金融機関が中小企業振興に力を割くことです。市長にこれらを進める決意を伺います。あわせて、市の姿勢を示すためにも、基金以外の中小企業向け予算も充実させる決意もお聞きいたします。
また、大切な分野の取り組みですから、施策の取り組み状況を議会にも定期的に報告されることを求めますが、いかがでしょうか。
子ども・子育て支援新制度は、認可保育所を中心とする保育に対するニーズに応える国の責任を薄め、多様な形態の保育でよいとし、保育の質を切り売りする制度改悪です。市は、4月からの保育所等の入所希望者に入所の可否通知を出しました。4833人の申し込みのうち、約1300人が希望かなわず落選です。第2回目の募集を行っていますが、それでも相当数の待機児童がことしも生まれてしまうことは確実です。認可保育所への希望が圧倒的に多いことはわかっていながら、整備は民間任せ、公立保育所の建てかえさえ市はやらず、お願いできる民間を探し廃止するという奥山市長の姿勢です。これで若者世代が仙台を定住の地として選択するでしょうか。結局、子育て環境の整備にお金をかけたくない市長だということになるのではないですか、伺います。
希望者全員が入れる認可保育所の整備に向けて、民間を支援するとともに、民間では対応しにくい地域を中心に、市が公立保育所を計画的に整備していくことが必要です。年間10カ所の認可保育所の整備、うち半分の5カ所は公立保育所として整備するよう予算を組むべきです。いかがでしょうか。
子供の医療費助成では、中学卒業まで入院も外来も対象とすること、所得制限をなくして子育て世代全体の支援にすることが、若い世代が選ぶ必須条件となりつつあります。全国最低の宮城県のレベルを言いわけに使わず、実施の決断をすべきです。伺います。
学びの環境の充実のために、35人学級の実現も急がれます。学級編制などの権限が2017年度には政令市に移譲されるのですから、前倒しして具体化すべきです。また、地域の拠点として学校は大変重要な存在です。地方創生と言いながら、国が小規模校の統廃合基準を示すなど、学校を初めとする生活機能を集約するという安倍内閣の政策に断固反対していくことが大切です。
廃校が提案されている東六郷小学校は、津波浸水区域ですが、現地再建地域の小学校です。もとの地域に戻ろうと努力されている被災者がコミュニティーを再生していく上で、地元小学校は核となる施設です。小規模校への支援のモデルとなるような教員配置を初めとした支援の努力をしてこそ、未来につなぐ復興と言えるのではないでしょうか。市長に伺います。
経済的な困難を抱える家庭の児童が教育を受ける保障として、就学援助の制度があります。仙台市の基準が厳し過ぎて利用できない子育て家庭が多く存在します。子供の貧困対策を強めることとあわせて、必要な支援を受けられるよう、基準の緩和と予算増額を行うべきです。いかがでしょうか。
高校や大学に通う子供たちに給付制の奨学金を出す自治体がふえています。卒業後の雇用環境が不安定な中で、将来の借金として返済が必要な奨学金を借りることが困難になっているからです。学都仙台をみずから称する仙台市が、学生支援でこそトップランナーを目指すべきだと考えます。市長にお聞きします。
第68号議案障害児就学指導委員会条例の一部を改正する条例は、特別の支援が必要とされる児童が、対象の拡大もあってふえており、その対応のために委員を50名から60名にふやす内容です。当然のことと思います。
そういう状況ですから、特別の支援を必要とする子供たちの学びの場をつくることも当然考えなければなりません。各学校での特別支援教育の充実はもちろん、特別支援学校の新設、とりわけ市南部への設置が求められます。市が、県に責任があると言い逃れ、子供たちの学習条件整備を行おうとしないことは到底容認できません。
そこで提案ですが、市立病院跡地に市立の特別支援学校を建設してはいかがでしょうか。ここは文教地区でもあり、交通の便からも最適と言える立地です。若林区、太白区の児童が通う、狭隘化が特にひどい名取特別支援学校の問題解消に資することは確実です。ぜひ特別支援学校用地として確保し、建設を急ぐべきだと考えますが、いかがでしょうか。
新教育長制度にかかわる6件の議案が先議になります。日本共産党仙台市議団は、戦争をする国づくりを進める安倍暴走政治が、教育への政治介入の一里塚として制度改悪を行ったものと危険性を指摘してきました。任命する市長、新しく選ばれる教育長は、教育の自主性を保障する独立行政機関としての教育委員会の役割を十分尊重して運営するよう強く求めます。特に、合議制の教育委員会が機能することを求めるものです。お答えください。
さて、今議会に提案された議案のうち、第47号議案仙台市教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例の一部を改正する条例に対する教育委員会の意見が求められ、2月4日の開会日に教育長が発言しました。この議会での意見は、教育委員会の意見として諮られ、合議した結果なのか。1月の委員会ではなかったようですし、2月の委員会は2月6日で教育長の発言の後です。教育長、いかがでしょうか。まだ教育委員会委員長と教育長を兼ねる新教育長になる前から、委員会での合議が軽視されているとすれば、今後の合議制の教育委員会としての機能は大変危ぶまれます。
市長から独立した行政機関は、そのほかにも農業委員会、人事委員会などがありますが、中でも現在大きな問題となっているのが選挙管理委員会です。
白票水増しという、あってはならない犯罪行為がなぜ行われたのか。事実解明が徹底して求められます。警察任せにしていてはいけません。当時の青葉区選挙管理委員会事務局長が、白票水増しの事実を知ってから約一週間、聞き取り調査を行って市選挙管理委員会に報告していた内容を明らかにして、隠蔽工作があったかどうか検証することがまず必要です。年が明けて、最高裁判所裁判官の国民審査でも白票水増しが行われたことが明らかになった時点での調査記録とあわせて議会に示し、説明を求めます。いかがでしょうか。
第一回目の第三者委員会で委員から指摘をされたように、事実解明と再発防止策の検討に、選挙管理委員会自身が主体的に取り組むことが大切です。これは、選挙管理委員会事務局任せでなく、選挙管理委員会に直接取り組むべき責任があると考えます。市選挙管理委員会委員長の答弁を求めます。
選挙管理委員会が、投票管理、開票管理を実際には管理掌握できていなかったことは明らかです。事務方を担う市職員がきれいに整った書類を選挙管理委員に見せるのが普通となっていた、問題が生じても事務方が解決するという状況に置かれていたということです。配置される市職員が、独立行政機関の役割を十分理解して、選任された委員会がその職責を果たせるようなサポートをこそ行うべきだと再徹底すべきです。
その観点から、区選挙管理委員会事務局が全て区役所職員と兼任で担われている現状を改め、少なくとも区選挙管理委員会事務局長は専任配置を検討すべきです。第36号議案仙台市職員定数条例の一部を改正する条例ではこの問題は検討したのか、伺います。
職員定数条例では、127名もの職員削減が行われます。復興事業局関連の合計で63名もの減員です。一連の組織改編とあわせて、奥山市長が復興事業の打ち切りに大きくかじを切っている状況が明らかです。
復興事業局宅地復興部の廃止で、31名もの削減が行われます。仙台市の地震被害の特徴として、5728カ所という膨大な宅地が中程度以上の被害を受けました。市は、国に働きかけ、造成宅地滑動崩落緊急対策事業と災害関連地域防災がけ崩れ対策事業という公共事業での復旧を行ってきました。対象は2521宅地で、約90%が復旧済みです。この事業にかかわってきた職員を減らすという説明です。
しかし、未復旧となっている238宅地の仕事もあります。また、宅地復旧工事は終わっても、その上に住宅を再建することは、まだまだ被災者にとって大きな課題です。宅地被災者への住宅再建の支援に力を入れるべきです。
公共工事の対象とならない3207カ所の危険宅地について、市が独自助成を行っています。被害状況や原因はさまざまなのに、擁壁の補修工事だけに絞られることや、100万円の自己負担がネックになって、まだ約4割が未補修のままです。被災者負担の軽減や免除を独自支援策においても適用するなど制度改善を行って、宅地被災者の救済、生活再建を最後まで推し進めるべきです。独自支援策は三月で打ち切らず、継続すべきです。いかがでしょうか。
担当していた職員を削減、さらに宅地復興部自体を廃止するとはどういうことでしょう。市長は、ここでも生活再建できない被災者を振り落とし、置き去りにするつもりなのか、伺います。
合併して政令指定都市になるとき、それまでの宮城黒川保健所から独立した保健所が持てることがメリットの一つとして宣伝されました。人口でも面積でも宮城県を二分するような大きな仙台市に保健所が一つでは足りないと、5区全てに保健所が設置されました。ところが、その後、政令市の保健所一つと幾つかの保健所支所でよいとする地域保健法の改悪がなされ、地域密着型の保健所行政を壊す流れが国によってつくられました。
仙台市では、1996年に保健所を区役所に取り込み、福祉事務所である区福祉部と統合して保健福祉センターとする組織改編が行われました。住民に最も求められる分野で人減らし、リストラが行われた側面が強い改編ですが、全国の政令市では、仙台市と福岡、名古屋、川崎の4都市以外は市に一つの保健所となっている中で、五保健所体制を存続させてきました。市も、区ごとに保健所と福祉事務所を持たせることで、地域住民に密着し、福祉と保健が連携して取り組む利点があると説明されてきました。
この間、地域で活動してきた保健師が、地域割りでなく、高齢者担当、母子保健担当などの縦割りでの仕事にされ、地域を丸ごと支援する活動ができなくされるなどの問題点を私たちは指摘してきました。高齢者も子供や障害者も、地域保健の立場から見る保健師としての専門性が生かされるよう、地域担当保健師の大幅な増員が求められています。今回の保健所一元化は、地域住民に密着した取り組みと矛盾する本質を持つものです。いかがでしょうか。
区ごとの保健福祉センターと、そのもとでの各課、係は、基本そのまま残るというのであれば、何のための一元化なのかと疑問が湧きます。感染症対策など、保健所機能のほんの一部だけで仙台市保健所を名乗ることになります。
保健所は実に幅広い仕事をしており、医師、保健師、看護師、栄養士、歯科衛生士など十種類を超える専門職が働いています。1996年当時の総務局長は、保健所や福祉事務所にさまざまな資格を有する職員の配置が義務づけられていることを敵視し、必置規制による制約を原則廃止すべきと述べています。保健所から保健所支所への格下げは、市の都合で職員体制を弱めるための技法ではないのか、伺います。
そもそも保健所一元化は行革プランにも入っていない事柄で、当局から議会への提起も唐突です。また、保健所運営について審議していただく仙台市地域保健・保健所運営協議会でも話し合われた形跡がありません。第四十九号議案仙台市保健所及び保健センター条例の一部を改正する条例には、この運営協議会の設置条例の改正も含んでいます。2月3日に開かれた会議でも、一言の説明もありませんでした。選管問題と同様、委員の皆さんは与えられた議題と結論を了承すればよいという扱いなのでしょうか、伺います。
保育部を幼稚園・保育部と名称を変えるとともに、現在の保育課を運営支援課とし、公立、私立の認可保育所はもちろん、せんだい保育室も小規模保育所も、さらに幼稚園や認定こども園まで指導、援助するといいます。仙台市の子供たちの成長、発達にとって大切な分野を一手に引き受けることになります。新制度に対応するためと言いますが、一課体制では十分な人材配置が行えないおそれがあります。いかがでしょうか。
子育て支援課の係のうち、児童支援係を児童クラブ事業推進室として独立させるとしています。児童クラブ事業推進室と言いながら、児童館事業全体を担い、児童クラブ事業は独立した事業として位置づけようとしていません。まず、ここを改めるべきです。新制度に対応し、市がみずから決めた放課後児童健全育成事業の基準に従って、児童クラブ事業を市が実施主体として行うには、避けて通れない課題でもあります。新年度の児童クラブ登録の選考の責任を児童館の指定管理者任せにしないこととあわせて、市長の新制度理解の認識を伺います。
奥山流の市民協働は、行政の役割を後退させ、市民にさまざまな仕事が押しつけられる内容が多いと私たちは批判してきました。
第四十五号議案仙台市市民公益活動の促進に関する条例の一部を改正する条例では、条例の位置づけや目的そのものが、悪い意味での市民協働に大きくすげかえられています。市民活動サポートセンターを拠点に市民活動を広く応援をする条例から、市長が言う、まちづくりに協力するような市民活動だけを促進する条例へと変えようとしているのでしょうか、市長に伺います。
条例改正の内容でも、市の責務の内容が大変薄いままです。市民や市民団体は、住民の多様なニーズに対して、行政の足らざるところを献身的に補って活動されています。しかし、やればやるほど、行政の足らざるところがそのまま固定化され、拡大してしまうことに大きな違和感を覚えています。本来は、市がこうした公益活動の着眼点や取り組みに学んで、行政の仕事、制度として充実させることこそ、市民と行政の協働の姿ではないでしょうか、伺います。
地下鉄東西線での取り組みとバス路線再編問題での対応を比べると、奥山市長の市民協働がいかに御都合主義なのかがわかります。市民誰もが利用しやすく、市民応援部のお力をいただきなど、東西線関連では市民協働を強調しています。しかし、バス路線再編では、車両が足らない、事業の継続性が図れないなどの理由で、地域住民の要望も提案もわずかな見直しだけではねつけてきました。住民は全く納得していません。
新年度予算では、足らないはずのバス車両をさらに36台も減車し、職員定数も33名減らすとしています。地下鉄と同様、バス交通も重要な都市インフラであり、広い仙台の市域では、むしろこのインフラ整備こそ多くの市民から求められていることです。市長の答弁を求めます。
関連した問題では、敬老乗車証制度をめぐって変更が行われようとしています。これまで運賃の約半分ほどの額を交通事業者に高齢福祉費から支出していたのを、ことし12月の地下鉄東西線開業を機に、全額支出に増額するというのです。
敬老乗車証制度を、一部有料化から一割負担、年額12万円の上限設定へと改悪したときの理由は、このままでは高齢福祉費の増で制度として継続できなくなるというものだったはずです。高齢福祉費の負担を一気に倍増することが可能なら、制度をもとどおりに戻すべきです。いかがでしょうか。
市長は、敬老乗車証制度にこんなにお金がかかっていると、高齢者福祉の増進を願う市民の要望を聞き入れない理由にする考えなのでしょうか、あわせてお答えください。
実際には、市は、高齢福祉費からの負担金がふえる分以上に、バス、地下鉄への一般会計からの補助金を減らす考えです。これでは公共交通の充実にもつながりません。公共交通が営利目的では、民間も公営交通事業も継続できないことは周知の事実です。全国どこでも、住民の生活の足を確保する仕事は自治体の大切な仕事になっています。その仕事のために、真っすぐ取り組み、予算を立てるべきです。交通事業管理者にではなく、市長にお聞きします。
安倍暴走政治による、国民生活破壊と未来破壊に対決する自治体の取り組みが求められます。その立場から、予算に関連して、住宅再建への支援策、復興公営住宅追加整備、公立保育所を含む認可保育所の建設、子供の医療費助成、国保料の負担軽減、35人学級や特別支援学校、中小企業予算の増額、公共交通への取り組みなど提案を行いました。どれも、市長にやる気があれば十分実現可能なものばかりです。
市民が元気になってこそ、まちの活性化です。外見だけを繕うまちづくりに税金をつぎ込んでも、市民生活はよくなりません。身の丈を超えた公共投資を行えば、将来にわたって市民が負わなくてはならない負債が福祉を圧迫します。
一方、福祉に使ったお金は速やかに消費に回り、地域経済の活性化の原動力になります。
地方自治体の本旨である住民の福祉の増進に邁進する市政への転換を求めて、私の第一問とします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
◯市長(奥山恵美子)
ただいまの花木則彰議員の御質問にお答えを申し上げます。
まず、復興計画の最終年度を迎える本市復興に係るお尋ねでございます。 本市はこれまで、東部沿岸地域からの集団移転や復興公営住宅整備など、お住まいの再建に係る事業を最優先としながら、早期の復興に向けた取り組みを進めてまいりました。 これらの事業は被災された皆様の生活再建の前提となるものでありますことから、それぞれ目標の年次を定めながら事業の推進を図ってきたところでございます。 現在までおおむね予定どおりの進捗となってございますが、引き続き復興計画期間内の事業終了に向け、努力をしてまいりたいと存じております。 震災からの本市の復興に当たって、安全な故郷の再生と、被災された方々お一人お一人の暮らしの再建が最重要であることは、当初から、いささかも変わりのないところでございますことから、今後とも被災された皆様の生活再建の早期実現に向けまして力を尽くしてまいりたいと考えております。 次に、教育委員会に関する御質問にお答えを申し上げます。 法改正後も引き続き教育委員会は教育行政に責任を負う執行機関と位置づけられており、新教育長も合議制の教育委員会の一員として、その意思決定に従って事務処理を行うことに変わりはございません。 教育行政を進める上では、教育委員会において、教育行政が抱える課題とその対応策について十分に議論をした上で決定されることが肝要であり、新教育長には、教育委員会における協議をより活性化し、その意思決定を着実に実現する役割を期待するものでございます。 私といたしましては、制度改正の趣旨を尊重し、教育委員会と十分に連携を図りながら教育行政の推進に努めてまいりたいと存じます。
次に、市民公益活動促進条例の一部改正についてのお尋ねでございます。 現行条例により設置をいたしました市民活動サポートセンターでの活動の場の提供や、相談、情報提供などの事業を通じまして、自発的な市民活動の支援とその促進に努めてまいりました。この間、多くの市民の皆様がみずから担い手として住みよい地域づくりに御活躍をいただいていることを、私といたしましても大変心強く感じているところでございます。 今般の条例改正は、現行の条例を土台としながら、協働についての理念や仕組みを新たに加えるものであり、市民活動の支援に関する取り組みはこれまでと変わることなく進めてまいるものでございます。 また、本市における市民活動はさまざまな分野にわたっており、専門性や柔軟性などの点で行政にはない強みを持っているものと認識をしております。 本市といたしましても、地域の皆様のニーズに的確にお応えしていくため、数々の取り組みから学びながら市に求められます役割を十分に果たしていくことで、それぞれの地域にとって望ましい解決策などが導かれるよう、多様な主体による協働の推進に鋭意取り組んでまいる所存でございます。 そのほかの御質問につきましては、選挙管理委員会の委員長及び事務局長、交通事業管理者並びに関係の局長から御答弁を申し上げます。 以上でございます。
◯復興事業局長(鈴木三津也)
私からは、復興事業局に係ります数点のお尋ねにお答えいたします。
初めに、住宅再建支援の拡充についてでございます。
本市ではこれまで、被災された方々の御要望や議会での御議論などを踏まえ、住宅再建支援制度の創設、拡充、さらには復興公営住宅への入居支援金制度の創設などを行ってきたところでございます。これらの制度を御活用いただいたお住まいの再建も進んでおりまして、さらなる住宅再建支援策の拡充は考えておらないところでございます。
今後も、これらの支援を最大限に御活用いただき、個々の世帯の御事情に応じた住宅再建を後押ししてまいりたいと考えてございます。
次に、応急仮設住宅の特定延長の要件についてでございます。
仮設住宅の供与期間の延長につきましては、復興公営住宅や御自身が建設する住宅、賃貸住宅などが市域全体として充足するかという観点から判断されるものでございます。
本市におきましては、住宅再建に関する事業の進捗により、平成27年度末には市域内における住宅の充足が見込まれますことから、6年目に向けた一律の延長は行わず、特定延長の導入に向け宮城県との協議を始めることとしたところでございます。
特定延長の対象となる方につきましては、住宅再建の工期の関係から供与期間内に転居できない方に限定されておりますが、本市の平成27年度末の住宅の充足状況を勘案いたしましても、適切なものと判断してございます。
次に、復興計画期間などについてのお尋ねでございます。
住宅再建に係るさまざまな復興事業が進捗してきたことにより、新年度は仮設住宅にお住まいの皆様の生活再建が本格化する段階へと移行してまいります。そのため、今般改訂する生活再建加速プログラムによりまして、これまで以上に住宅再建、生活再建の後押しを進め、被災された方々の新たな生活へとつなげてまいりたいと考えてございます。
また、復興計画に掲げる事業の中には計画期間を超えるものもございますが、それぞれの事業計画に基づき進めていくこととしてございまして、復興計画期間の延長については考えていないところでございます。
次に、個別の宅地の擁壁等の復旧に関するお尋ねでございます。
まず、個人の宅地擁壁の復旧につきましては、本来所有者の責任で実施していただくべきところ、今回の被害が個人の負担で復旧ができる範囲を超えるものであったことから、百万円までを自己負担とした上で助成を行ってきたところでございまして、これ以上の拡充については考えてございません。
また、制度の継続についてでございますけれども、本制度は、平成26年3月から1年間、その期間を延長し、助成を継続してまいりました。この間、ダイレクトメールの送付や電話などにより制度周知の徹底を図るとともに、未復旧宅地につきましては、再度現地調査を実施いたしまして安全性の確認を行ってきたところでございます。
早期の復旧を要する40宅地につきましても、個別に対応してきた結果、おおむね復旧のめどがついてきたところでございまして、このようなことから制度のさらなる延長は考えてございません。
最後に、宅地復興部の廃止及び職員の削減についてでございます。
平成27年度におきましては、公共事業の進捗等を踏まえ、工事担当部署を中心に人員を縮減することとしてございます。
新年度における残工事の執行や施設引き渡しの業務、今年度末までに申請された助成金の交付手続の業務などにつきましては、復興まちづくり部内に移行する宅地保全調整課に必要な人員を配置することといたしており、引き続き、適切な業務の執行に努めてまいりたいと存じます。
以上でございます。
◯財政局長(西城正美)
初めに、当初予算における地方消費税交付金の充当経費の説明資料についてお答えいたします。
地方消費税率の引き上げの目的は、今後も増加が見込まれる社会保障施策の財源確保であり、法律において同様の規定が明記されたところでございます。
本資料は、地方消費税交付金の公表に関する国からの通知を踏まえ、新年度予算における社会保障施策に係る一般財源の状況をよりわかりやすく取りまとめ、お示しすることとしたものでございまして、適切な内容と判断しているところでございます。
次に、敬老乗車証負担金見直しに関連しましてのバス事業等への一般会計補助金の見直しについてでございます。
新年度予算においては、敬老乗車証負担金の運賃相当額100%への引き上げとあわせて、いわゆる国の繰出基準外の補助金について、交通局との協議のもと見直しを行ったものでございます。
このたびの見直しにおいては、赤字補填的な交通事業健全化対策補助金を減額する一方で、バス事業の路線再編の影響等を考慮して、地域路線運行補助金を増額するなど、使途に着目した補助対象の一定の明確化が図られたものと考えております。
引き続き、交通局における自動車運送事業経営改善計画の改定等も勘案しながら、一般会計補助金のあり方について検討してまいる考えでございます。
◯市民局長(渡邊晃)
音楽ホールについての御質問にお答えを申し上げます。
震災後、音楽は被災された方々の心の復興に大きな役割を果たしてまいりました。被災された方々の生活再建が最優先であることはもちろんですが、音楽の力による復興をさらに推し進め、楽都仙台の魅力をより高めていくためにも、本市にとって音楽ホールは必要な施設であると考えております。
昨年には、地元経済団体を中心に音楽ホール整備のための基金も創設されるなど、地域における期待も高まっているものと認識をしております。
これらのことから、来年度より音楽ホールの整備に向けた検討として立地や整備手法などの調査を行ってまいることとしております。
以上でございます。
◯健康福祉局長(高橋宮人)
健康福祉局に係る御質問にお答えをいたします。
まず、国民健康保険料についてでございます。
今回の減額補正は、昨年度末に追加交付された特別調整交付金の一部を今年度の繰越金として計上し、これを医療給付費に充てることにより、それに見合う一般会計繰入金を減額するものであります。
この特別調整交付金は、被災自治体の国保財政の健全性を目的としたものであり、また、医療給付費を公費と保険料で折半する形で賄うことを基本とする国民健康保険制度においては、法定軽減に加え失業や低所得者などへの独自減免を除きまして、定められた保険料を御負担いただくことが原則であります。
したがいまして、特別調整交付金の目的や相互扶助を基本とする国保制度の趣旨から、一律に保険料を引き下げるといった運営は望ましいものではないと考えており、一律保険料の引き下げは考えておりません。
次に、地域住民生活等緊急支援のための交付金についてでございます。
国の経済対策として行われる今回の地域消費喚起型の交付金を活用して発行する割増商品券は、低所得の方々も含めて広く市民の皆様に利用していただくことにより、地域経済の活性化につながるものであります。
この商品券は、灯油を含む生活必需品の購入にも御利用いただけるものでありますことから、低所得の方々の生活支援にも早期の効果が期待できるものと考えております。
次に、地域に密着した保健所と一元化の狙いについてでございます。
今回の保健所一元化は、感染症や食中毒などの健康危機事案に対し、情報を一元的に収集、分析し、統一的な判断と明確な指揮命令により、迅速かつ的確な全市的対応ができるよう保健所機能の充実強化を図るものであります。
その一方で、各区の保健福祉センターにおいては、保健所支所と福祉事務所の二つの機能を統括するセンター所長のもと、現行の職員体制により、これまでと同様、保健と福祉の一体的、総合的なサービスを提供していくこととしております。
次に、保健所組織の検討についてでございます。
地域保健・保健所運営協議会は、地域保健法に基づき本市の健康課題に応じた対策を推進する目的で設置しているものであり、保健、医療、衛生に関する分析や保健活動等の取り組みについて御審議をいただいているところであります。
保健所一元化といった組織体制については、協議会で審議するものではなく、設置市である本市が判断するものと認識しております。
最後に、敬老乗車証制度についてでございます。
交通事業者への負担金の引き上げにより、敬老乗車証制度の事業費はふえることになりますが、その一方で、交通局への負担金の増額分を一般会計からの補助金の減額で相殺しているという背景などがございます。こうしたことから、この減額分を加味した上で敬老乗車証制度の事業費を捉えていくことが必要であると考えております。
今後とも、高齢者の社会参加を促進する施策の一つとして現行の敬老乗車証制度を維持してまいる考えでございます。
以上でございます。
◯子供未来局長(板橋秀樹)
子供未来局に係る数点の御質問にお答えをいたします。
初めに、保育所などの子育て環境の整備についてでございます。 新制度におきましては、認可保育所のほか、小規模保育事業等のさまざまな施設、事業を公的支援の対象と位置づけ、これらを活用しながら待機児童の解消に取り組むこととしております。 本市におきましては、国の財政支援を最大限活用し、新年度予算案において、認可保育所や認定こども園の整備、せんだい保育室の認可保育所等への移行支援など、多様な保育基盤の確保に必要な予算として総額約27億4000万円を計上しており、基盤整備の着実な推進を図ってまいりたいと存じます。
次に、認可保育所の整備に関するお尋ねです。 本市では、地域の拠点と位置づけた公立保育所におきまして、地域子育て支援の充実や保育の質の向上などの役割を担うこととしております。 認可保育所整備に当たりましては、このような公立と民間の役割に加え、保育総量を確保する上からも、国の資金を効率的に活用した民間保育所の計画的な整備に努めてまいりたいと考えております。
次に、子ども医療費助成についてお答えいたします。 当該制度については、そのもととなる宮城県の乳幼児医療費助成制度が全国最低ランクであり、各市町村が独自に上乗せ措置を行っていることから、県に対して制度の強化と補助の拡大を求めているところでございます。 一方、自治体単独では、制度の維持、継続が困難であることに加え、安心して子供を産み育てる環境について地域間格差が生じないよう、子ども医療費助成の全国一律の無償化を実施すべきと考えており、全国市長会を通じて国に対して要望しているところであります。
次に、幼稚園・保育部運営支援課の体制についてでございます。 現在、施設類型ごとに子供未来局内の四課にわたっている施設等の運営に関する助言や指導の業務を運営支援課に一元化するとともに、指導に当たる保育士等の増員を予定しております。 引き続き、これまで各施設に対する指導等を通じて蓄積した知識やノウハウを共有しながら、必要な助言や指導を行い、施設運営の向上等に努めてまいりたいと存じます。 最後に、新制度における児童クラブ事業の認識についてでございます。 本市の児童クラブ事業は、児童福祉法に定める放課後児童健全育成事業として、児童館を利用して実施してまいりました。現在、放課後児童の受け入れ先については、行政が直接整備することに加え、民間の協力をいただきながら放課後児童対策に取り組んでいるところでございます。 新制度における児童クラブ事業は、全ての子供の健やかな成長を目的として実施する地域子ども・子育て支援事業の一つに位置づけられておりますことから、本市が主体的に登録決定を行うなど、当該事業の実施主体として積極的に取り組んでまいりたいと存じます。 以上でございます。
◯経済局長(氏家道也)
中小企業活性化条例に係るお尋ねでございます。
本市中小企業の活性化に向けましては、中小企業との取引が多い大企業や資金需要を支える金融機関の役割が大きいことから、条例において、それぞれが地域で果たす役割の重要性を認識し、中小企業の活性化に向けて関係機関と連携、協力していくことの規定を設けたところでございます。
具体の活性化策を実施するに当たりましては、必要な予算の確保が不可欠であることから、30億円の基金設置も御提案したところであり、この基金の活用に加え、国などの補助金なども活用しながら、活性化会議の中で必要な調査を実施した上、中小企業の活性化に取り組んでまいります。
施策の実施状況などにつきましては、本市の責務として積極的な情報発信を規定しており、新たに発行を予定しております広報紙やホームページなども活用しながら、市民への周知とともに議会への御報告に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◯都市整備局長(小島博仁)
復興公営住宅に関する御質問にお答えいたします。 整備戸数の約3200戸につきましては、他市町の状況や特に住宅の確保に配慮が必要な世帯を考慮して算定したものであり、また、全市的な地域バランスを勘案して建設場所を決定してきたところでございます。 これまで、より住宅困窮度の高い世帯が入居できるよう優先入居や優先順位の募集を行ってきたところでございまして、優先順位世帯でまだ入居が決まらない方に対しては、さらに今後、車椅子住戸を活用して個別に入居調整を行うこととしております。 これまでの二回の募集においては、応募団地に偏りが生じており、応募が募集戸数に満たない団地もございます。 今回の応募状況やこれまでの相談状況を踏まえますと、民間賃貸での自力再建を選択肢として検討されている方もいらっしゃるものと考えられます。 さらなる対応の必要性につきましては、2月実施予定の第三回一般抽せん募集の結果を見きわめながら判断してまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。
◯教育長(上田昌孝)
教育に係る数点のお尋ねにお答えを申し上げます。
まず、東六郷小学校の統合についてでございます。
東六郷小学校の現在の児童数は20名であり、今後もさらに減少していくことが見込まれます。そのため、児童の望ましい教育環境を確保する観点から、隣接する六郷小学校との統合について保護者や地域関係者の皆様と協議を進めてきたところでございまして、平成29年4月に統合することで御理解をいただいたものでございます。
今後、統合準備委員会を設置し、関係する方々の御意見を丁寧に伺いながら、統合に向けた準備や課題整理などを進めてまいりたいと考えております。
次に、就学援助についてでございます。
本市の就学援助認定基準は、生活保護費をもとに算出した生活費に加え、家庭内での学習費やスポーツ活動に要する経費など就学に必要となる基本的な経費を積み上げて算定しており、支援を必要とする方には対応できているものと考えております。
国においては、生活保護基準の見直しが行われ、算定基礎となる生活保護費が段階的に減少する状況となっておりますが、本市の認定基準額は新年度におきましても今年度と同額とし、必要な予算も確保したところでございます。今後も、就学援助制度を適切に運用してまいりたいと存じます。
次に、給付制の奨学金についてでございます。
経済的な事情によって高校や大学への就学が困難となることのないよう、国では、無利子奨学金の拡充や、卒業後の所得に応じた奨学金返還制度導入のための取り組みなどが進められようとしております。また、県が今年度から実施している奨学のための給付金や育英奨学資金貸付金、民間によるさまざまな支援もございます。
本市といたしましては、それらの制度の活用をお勧めしながら、意欲ある生徒、学生の支援に努めてまいりたいと存じます。
次に、市立特別支援学校の建設についてでございます。
これまでも議会で御答弁申し上げてきましたとおり、本市として特別支援学校を新設する計画は考えておらないところでございます。
昨年12月に出されました宮城県特別支援教育将来構想審議会答申では、狭隘化対策として、特別支援学校の新設、県有財産や廃校となった小中高等学校の校舎や余裕教室を活用した分校の設置などが提起されております。
本市といたしましても、県と十分協議しながら可能なものについては協力してまいりたいと存じます。
最後に、第四十七号議案に対する教育委員会の意見の申し出に関する御質問にお答えをいたします。
議会から本定例会の招集告示日に第四十七号議案に対する意見を求められ、開会日に意見を申し出るという日程の都合上、教育委員会の会議を開くいとまがなく、議案の内容も法改正による、いわゆる条ずれを補正するための規定整備でございますことから、教育長に対する事務委任等に関する規則に基づき、私が臨時代理により処理したものでございます。
その旨、2月の教育委員会の会議に付議し、承認をいただいたところでございます。
以上でございます。
◯交通事業管理者(佐藤清)
バス事業に係るインフラ整備についての御質問にお答え申し上げます。 このたびのバス路線再編案策定に当たりましては、南北線開業時の再編の経験を踏まえ、二度にわたり市民説明会を開催することなどにより、利用者の皆様の御意見、御要望に可能な限りお応えした成案となることを目指して取り組んでまいりました。 言うまでもなく路線バスは鉄道とともに重要な都市の交通インフラであり、将来にわたって継続的に提供していくことが我々の責務であると認識しております。 こうした考えのもと、鉄道とバスの適切な役割分担のあり方を検討し、御意見、御要望と事業の継続性とのバランスを判断して再編案を策定し、それに基づいた新年度予算案としたものでございます。
◯選挙管理委員会委員長(中尾忠昭)
選挙管理委員会による取り組みに関するお尋ねでございますが、再発防止策の検討に当たりましては、青葉区開票所での問題点、それから過去10年の選挙調査等を踏まえまして作成する再発防止策の素案を再発防止委員会に御審議いただき、最終的な提言にまとめていく予定にしてございます。また、この提言を踏まえまして具体的な再発防止策や事務改善を行ってまいる考えでございます。
これらの取り組みでございますが、市、区の選管事務局を指揮いたしまして、市選挙管理委員会及び区選挙管理委員会として行っているものでございます。
今後も、委員会としまして事務局を指揮し、厳正に対応してまいりたいというふうに考えてございます。
◯選挙管理委員会事務局長(木村純一)
私からは、不適正な選挙事務の処理につきまして、調査の記録に関するお尋ねにお答えいたします。
比例代表選挙について、市選管から青葉区選管に対し、小選挙区選挙の投票者数より約千人少ないことについて調査を求めており、その報告書がございますので、議会にお示ししてまいりたいと考えております。
国民審査につきましては、関係職員の事情聴取記録がございますが、これは捜査への影響を考慮し、お示しできかねるものでございます。
次に、区選挙管理事務局長の専任配置に関するお尋ねについてでございますが、区選挙管理委員会事務局は、選挙課、管理課、啓発課の三課体制で組織されております。それぞれ区の総務課、まちづくり推進課、区民生活課の併任組織となっており、その三課を管理する区民部長が併任で区選挙管理事務局長となることが効率的に指揮命令を行えるものと認識しており、職員数の変更については検討していないところでございます。
以上でございます。
再質問[/font]
◯花木則彰議員
いっぱい再質問したいところですが、時間もないので三点で行いたいと思います。
まず、市長は復興公営住宅について失策だという認識をお持ちでないようです。被災してお住まいを失った方々について、最後のお一人まで安心して住み続けられる恒久的な住宅確保を行うと。そのためには、自力再建、防災集団移転、復興公営住宅、それに民間の賃貸住宅入居でもいいですが、選択肢を示して被災者の希望、ニーズを聞くことが出発点になるはずです。そして、それぞれについて支援を強めて希望どおりの住まいの確保ができるようにする、これこそがやらなければいけない復興なのではないでしょうか。被災者の希望を次々と潰して、支援を打ち切っていく、追い込んでいくというような奥山市長の進め方は、被災者の生活再建のための復興とは呼べないものになってしまいます。
復興公営住宅を再建先として希望していながら落選した約800名の方々全てが、民間賃貸への入居になるとは考えられません。復興公営住宅で圧倒的に不足しているのは高齢者単身用の部屋のタイプです。家賃が安くて高齢者が暮らしやすい地域の民間賃貸住宅は、震災で被災し、なくなってしまっています。行き場所のない高齢の被災者を仮設から追い出すことはできないと思います。
再度、復興公営住宅の追加整備とそれから仮設追い出し、このことについてしないように市長に求めて伺いたいと思います。
あと、復興事業計画そのものについてです。
来年度で終了させて、一般的な市の基本計画の実施計画にしてしまうという、そういったお考えです。曲がりなりにも、復興事業の第一には被災者の生活再建だと書かれていましたが、生活再建支援は次々と打ち切ろうとしているじゃないですか。残るのは復興のまちづくりだけになる。音楽ホールについても、御答弁では音楽ホールが仙台には必要なんだというようなことは言っていますが、それがなぜ復興事業に入れなければならないのかについてのお答えはありませんでした。東西線の沿線開発も、復興のシンボルと名をつければ大手を振って、これから膨らむということになってしまいます。市民や国民の税金が原資である復興財源がこういったところにつぎ込まれていくことになる。
私は、復興事業計画を、被災者の生活再建支援を強める、この方向で見直して延長するべきだと求めていますが、市長にこのことについてのお考えを伺います。
最後に、選管問題についてです。
今、委員長からも御答弁がありました。警察任せや第三者委員会任せではなくて、また事務局任せでもなく、選挙管理委員会が主体的に取り組むと、指揮をしてということを表明されました。
また、事務局長からの記録の開示の問題でも、あるものについては出すということで、できるというふうに思います。
しかし一方で、いわゆる国民審査のところについては、警察の捜査との関連で、あるけど出せないという御答弁です。
私たちは、これら生の証言やあるいは記録の開示を受けるならば、事実解明と再発防止策の検討に議会としても進めるというふうに確信をしておりますが、そのためにも地方自治法第百条による調査権の付与が必要だと改めて意見を表明をしておきます。
提案をした区の選管事務局長の専任化、これについては、やはり選挙管理委員会事務局の位置づけを高める、その独立性を確保するという市長の意思があらわれとして大事な中身だと思います。市長からこれについての答弁を求めます。
以上です。
◯市長(奥山恵美子)
復興計画のさらなる延長についてのお尋ねでございます。 御答弁申し上げておりますが、復興事業におきましては、住まいの再建に係る三つの事業を中心に、この間、私ども本市としての総力を挙げてこれに取り組み、現在、おおむねその事業については復興計画内の完了を見通すところまで進んだところでございます。 あわせて、生活再建につきましても、仮設住宅にお住まいの皆様が、ついの住まいをしっかりと我が手元に届いていることができるようにということで、この間、生活再建のプログラムを策定し、全戸戸別訪問させていただくなどして、多くの課題を抱えている皆様に、NPOの皆さん、また我々の持つ力を挙げて支援を寄り添いながら進めてきたところでございます。 残すところ一年という計画期間の中で、さらに今回議会で御審議いただいております事業費などお認めをいただくことで、これをさらに加速をしてまいりたいと考えておりまして、私といたしましては、そうする中で、復興事業に計画をいたしました暮らしの再建を中心とした部分について、大宗は、その目標とするところを達しつつあるというふうに考えておりまして、現時点におきまして復興計画のさらなる延長は考えておらないというところでございます。 その他のお尋ねにつきましては、担当局長から御答弁を申し上げます。
◯都市整備局長(小島博仁)
復興公営住宅の追加整備をすべきだという再質問でございました。
まず、一番最初の質問で、山古志村の状況等を踏まえて、そのような希望者全員に対して追加整備というふうに認識しておりますが、まず旧山古志村を含む長岡市の被災者向け公営住宅につきましては、入居対象者を従前建物が全壊した世帯に限定した罹災者公営住宅として整備したと伺っておりまして、今回の震災での災害公営住宅への入居対象者とは異なっていると認識しております。また、山古志村につきましては、帰ろう山古志を復興のスローガンとしまして、現地再建を可能とする事業手法を見出しまして、自力再建ができない方につきまして罹災者公営住宅の整備をしているところでございます。
本市におきましても、防災集団移転事業対象地区内で自力再建できない被災者に対しては、戸建て住宅も整備し、希望どおりの住宅へ全員が入居できるよう最大限の配慮をしているところでございまして、同様の対応をしていると認識しております。
先ほどの追加整備につきましては、同じ答弁になりますが、やはり全市的なバランスなど総合的に勘案して、現在3200戸を整備してきているところでございまして、このさらなる対応の必要性につきましては、2月実施予定の第三回一般募集の結果を見きわめながら判断してまいりたいと考えております。
◯選挙管理委員会事務局長(木村純一)
区の選挙管理委員会の独立性の問題でございます。
区の選挙管理委員会は、現在も区選挙管理委員会が独立して置かれており、また、併任ではございますけれども、事務局長のもと、三課体制でその権限と事務を担っているところでございます。この状況で十分独立性は担保されているものというふうに考えております。
◯花木則彰議員
選挙管理委員会の事務局長の答弁が、そういう答弁だというのが非常に残念でなりません。
結局、今回起こった事態についての事実究明、解明がまだ十分にできていない。その中ではありますけれども、区の選挙管理委員会事務局長が何らかのやっぱりかかわりも持ったと、あるいは隠蔽工作をしたのではないかということが疑われているような中身です。そういうときに、区の選管事務局長がいわゆる区の部長と兼任をしているということが独立性にかかわるかどうかということは、本当に今、焦点になる話なんだと思うんですね。それを全く独立性は問題ないんだというふうに今の時点で言い切って答弁をするというのが、今後の事実解明も含めて大変不安になる答弁だと思います。これについては引き続き議論をしなければならないと思っています。
これについて市長に伺っているんですよ、これは。市長が独立性の問題をどう考えているのかということについて伺ったんですから、これは市長に御答弁をいただきたいと思います。
そして、復興事業関連、もう本当に言わなければならないことが多過ぎる感じがするんですけれども、私質問をして、今、復興公営住宅についてどういう状況なのかと。復興公営住宅を再建先として希望されて、そういう表明をされていた方々が入れないと。もう入れないんです。第三回目の募集をやったって、募集戸数がうんと少なくなるわけですから、入れないのは明らかなんです。これまでも既に応募もできずに、四百世帯が応募できずにいると。再建先が未定になっちゃっているんです。
そういう人たちについて、一体どうやって民間賃貸住宅への誘導だけでやり切れるのかと。必要な人にはやはり復興公営住宅をつくらなきゃならないじゃないですか。そういう選択肢、行き先について奪っておいて、仮設は追い出すということなんですよ。この問題についてどうなんですかということで再質問で聞いているのに、都市整備局長は復興公営住宅だけの話をしましたし、また、市長は、聞いているんだけれども答えていないということですので、これについてもしっかり答えていただきたいと思います。
被災者の生活再建が果たされていない状態でも復興事業計画は終了させると。住宅確保もできない被災者が残っても、復興公営住宅整備も終了すると。引き続き、お金をかけるのは、音楽ホールだとか復興という看板をつけた開発型の公共事業だけだと。こんな復興の姿を国連防災世界会議で発信をするつもりなのかと。最後のお一人まで生活再建支援を強めると、そのための復興事業計画だとはっきりと表明すべきです。それができてないんであれば、当然計画は延長しなきゃいけないというふうに思いますが、再度市長にお伺いいたします。
◯市長(奥山恵美子)
復興公営住宅の数的な充足についてのお尋ねでございます。
本件につきましては、先ほど都市整備局長も御答弁申し上げましたけれども、募集の回を重ねるによりまして、その応募の状況にもまた変化ができているところでございます。
また、そのそれぞれの皆様の状況をお伺いを個別にさせていただくことにおきましても、皆様方の御要望というのが、復興公営住宅とまた同地域にある民間賃貸住宅を両方選択の視野に入れられながら、行動をはかっておられるというようなこともあるわけでございまして、私どもといたしましては、必ずしも現時点におきます復興公営住宅の数が足りないというふうには判断するには至っていないということでございます。
なお、先ほどお答えを申し上げましたとおり、今後の第三次の募集等の状況も改めて精査をする中で、私どもとして考えるべきところがあれば、そのことについて対応を定めてまいりたいと、そのように考えるものでございます。
また、ハード中心の復興の事業ではないかという御指摘でございますけれども、復興事業の中には、ただいま進めておりますさまざまな施設の整備、その中にはもちろん住宅が中心でございますけれども、そういった部分がございます。またあわせて、これも復興計画の当初より申し上げておりますとおり、暮らしの再建、また心のケアの問題、そういった必ずしもハードの整備では十分でない部分も十分あるということについては、これを承知しているわけでございまして、これらは、復興計画の終了後も本市の事業としてしっかりこれに取り組んでいく必要があるという旨につきましても、この間御答弁をさせていただており、その考えには変わりはございません。
なお、選挙管理委員会のあり方、また今後の体制等につきましては、ただいま選挙管理委員会、それぞれ区、また市、また再発防止の検討委員会等におきまして御議論をいただいているところでございます。いずれ選挙管理委員会といたしましても、今後のあり方、また再建の方策に向けまして、議会も含めて御報告を申し上げながら、しっかりと市民の皆様に御信頼を回復していただけるような手だてを講じるということでございまして、私もその方向に向けて選挙管理委員会と力を合わせて進めてまいりたいというふうに考えております。