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「財政見通し」の結果と実際の乖離について

(2020年2月議会 すげの直子議員の代表質疑)
〇すげの直子議員 予算案とともに、市民に公表されるのが、「財政見通しと対応の方向性」です。前段に書かれていることは、毎年ほとんど変わりません。「高まる保育需要や高齢化のさらなる進展等による社会保障関係費や公共施設の長寿命化対策などに係る経費が確実に増える見込み」であるとし、令和3年度から令和5年度までの3年間の収支差は889億円前後となる見通しだと強調されています。毎年こうやって、今後3年間で800億円から900億円の財源不足が生じるとの見通しを示して、地元紙などでも大きく報じられますが、実際結果がどうだったのかについては、きちんと市民に知らされていません。
 私たち議会には、平成26年度の予算編成方針までは、過去の財源対策が、予算時と決算時でどうだったのか「収支不足と財源対策の見通し」という別紙資料が配布され、経年で結果が分かる状況でしたが、それもなぜかなくなってしまいました。以前にも求めましたが、財源対策の結果は結局どうだったのか、市民にきちんと分かりやすく知らせることが必要不可欠だと考えます。お答えください。

 この財源対策というのは、財政調整基金からの繰入額ということになっています。ここ数年の財源対策の状況でいえば、平成26年度は予算時には251億円足りないとしていましたが、結果は12億円でした。平成27年度は予算時には235億円の財源不足としていましたが、決算では全く財源不足は生じませんでした。同様に、28年度は予算時の244億円に対して45億円、29年度は216億円に対して55億円、30年度は195億円に対して25億円という結果になっています。
しかし、この財源対策をしたあと、決算で出た黒字額の半分は財政調整基金に積むことになっています。最近は、震災前より黒字額が大きくなっているので、平成30年度でいうと、25億円の財調の取り崩しはあったものの、黒字額の半分17億円が積み立てられました。さらに申し上げれば、ここ数年で、公共施設保全整備基金や本庁舎建て替えのための基金など、別にお財布を作って、しっかり190億円積み立てています。別な基金に積み立てるために財政調整基金を取り崩して「財源対策」が必要だったと言っているわけです。
 いずれにしても、本市の財政見通しにおける収支不足額と実際の結果については、あまりにも乖離が大きい状況がずっと続いています。行政が正式に公表する数字が、実態とあまりにもかけ離れたままでは、行政の信頼にかかわる問題です。改める必要があると考えますが、いかがでしょうか。うかがいます。
 
こうした実態とかけ離れた数字を使って、「財政難」を強調するのはいかがなものかと感じる場面が最近もありました。宿泊税の導入も視野に入れた、交流人口拡大財源検討会議に、市の財政状況を表すものとして、財政見通しの財源不足額が示されていました。実態とまったく違う数字を示して「財政が厳しい」ことや新たな財源が必要と迫るのは問題だと考えます。
また、私も傍聴した交流人口拡大財源検討会議の中で、「財源はないのか」との委員からの質問に、ご当局は「生活保護や子育て支援などの義務的経費にお金がかかる」ことを挙げて「新しい財源をつくらなければ今後あらたな観光振興施策をすることは難しい」旨の発言をされていました。
生活保護など社会保障に係る経費増を財政難の理由にあげることは、これまでもありましたが、生活保護費でいえば新年度予算案では、今年度より9億円も減っています。さらに、生活保護にかかる財源は、4分の3が国庫支出金で、残りの4分の1も基準財政需要額に算定され、普通交付税で措置されてます。また、子育て支援も幼保無償化によって、これまでかけてきた経費が浮くという状況にもなっています。
 新年度予算案では、歳出で、確かに扶助費が36億8000万円の増となっていますが、社会保障に充てるための地方消費税交付金が、歳入として49億円増えています。こうした財源内訳についても、きちんと分析されなければなりません。額の多寡だけでこうした施策が財政を圧迫させているように言うのは正確さに欠けると考えます。お考えを伺います

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