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国保料の大幅引き上げ 負担軽減策は切実

(2015年2月議会 ふなやま由美議員の一般質問)

◯ふなやま由美議員 市は今年度から国民健康保険料の所得割の算定方式を、それまでの住民税方式から旧ただし書き方式に変えました。昨年6月に保険料の納付通知書を受け取った市民は、あまりにも高い保険料負担に驚き、市への抗議や苦情、問い合わせ件数は、わずか10日あまりで1万件近くにのぼりました。所得が増えていないのに、支払える能力をはるかに超える保険料の請求に対して、62名の市民が不服審査請求に立ち上がっています。
年金で生活するある方は妻と子どもの3人暮らしです。年間の所得が110万円に対して、国保料は年間6万6千円だったものが、今年は16万円となり、10万円もあがりました。介護保険料、妻と子どもの年金掛け金をあわせると年間57万円もの社会保険料がのしかかっています。難病を患い、様々な合併症も併発し内科や眼科、整形外科などいくつもの病院を通院しなければなりません。妻と子どもも持病があり、家族3人で年間40万円も医療費がかかります。
この方は、「年金破産という言葉が他人事ではない。こんなに高い保険料はとても納めきれない。家計を切り詰めるのは限界。病院に行くことを諦めなくてはならない」と苦しい胸の内を語られました。
市が引き上げた国保料で、多くの市民が暮らしていけないと命の危機に立たされていることに、奥山市長は心が痛まないのですか。伺います。

市は経過措置を実施するから大丈夫と言いますが、毎年、保険料を増やすことに変わりはありません。今年は経過措置の2年目となり、今より25%も保険料が高くなります。
さらに賦課限度額を81万円から85万円に引き上げようとしていますから、これに伴って多くの国保加入世帯が負担増となります。
仙台市はこの間、毎年国保会計に100億円をこえる一般会計からの繰入れを行ってきたから、これ以上の繰入れはできない旨の答弁を繰り返しています。
しかし、ほとんどは法定で定められた繰入金であり、それ以外の独自繰入金は、2012年度は48億円、2013年度は36億円で、2011年度はなんとゼロ円でした。
経過措置の初年度水準を継続させるために、必要な予算は、わずか8億9千万円ですから、新年度の保険料の引き上げを見送る財源は十分にあります。引き上げの中止を求めます。いかがですか。

算定方式変更により引き上げとなった世帯に対して、今の軽減措置では不十分です。例えば、名古屋市では多人数世帯には住民税の配偶者控除・扶養控除に代わるものとして、扶養家族1人につき33万円の控除や障害者・寡婦(夫)世帯などに、保険料が増加しないような独自の所得控除を行っています。期間は「当分の間」としています。
本市も名古屋市のように独自の所得控除を制度化し、期間を限定せずに、実施すべきです。いかがですか。
市は保険料の均等割部分について、昨年9月に低所得者の軽減を実施しています。高すぎる国保料を引き下げてほしいと切実に願う市民の運動と世論が市の姿勢を変えさせました。市が軽減措置を決断したことは評価をします。新年度もこの制度を継続すると仙台市は明らかにしていますが、こうした低所得者の軽減措置をさらに継続し、拡充すべきです。いかがですか。

また、本市の保険料減免制度は失業や業績悪化で所得の減少や、災害等の特別な事情によるときなどに限られ、いざ、相談に行っても、窓口で「対象にはならない」と言われ、なかなか使うことができません。
この規定をもっと拡充すべきです。例えば、大阪府四條畷市は、災害や所得減少以外にも、障害者、母子世帯、高齢者世帯減免や、世帯主や家族の病気、交通事故、借金返済、生活困窮など特別な理由がある場合など細かく保険料を減額する条例を持ち、運用しています。本市でも、こうした先進的な取り組みを参考にし、市民がもっと減免制度を活用できるように改善すべきです。いかがですか。
(中略)
治療が必要なのに、経済的理由で病院に行きたくても行けない市民を救済することが切実に求められています。こうした方々に対する支援制度として国保法第44条は、窓口負担の減免措置を規定しています。
最近、この制度を活用できた方から「お金がなくて病院通いも諦めていたが、支援制度を受け、やっと持病の治療ができて安心した」との声を伺っています。しかし、3か月のみの減免措置のために、打ち切り後の不安がのしかかっています。期間を見直すことが強く求められています。
また、この制度の活用は2004年に要綱をつくってから、たったの3件のみで、ほとんどの市民には、制度そのものを知らされていません。
要件を災害や所得の減少に限り、恒常的に所得が低い方は対象としない運用を行っているために、せっかくの制度が使われていないのです。
全国的には制度を多いに生かし、積極的に実施している自治体もあります。例えば、東大阪市では、災害や所得の減少以外にも、年金受給者で基準となる総所得が一人世帯で125万円、2人世帯で158万円以下の世帯などを対象にしています。利用できる期間は、最長24か月間まで入院も通院も認められています。 2010年度の適用件数は8310件にものぼり、市民の命を支えています。
本市でも東大阪市のように低所得者要件や期間の延長も加えて、窓口負担の減免制度を必要な市民が活用できるようにすべきです。うかがいます。

国は2010年から自治体が国保法44条減免を行った場合に、費用の半額負担を担うようになりました。しかし、国が示す基準をみると、減免の対象者を一時的な収入減に限り、恒常的な低所得者は対象外とするなど財源措置が不十分です。
国保法第44条には『保険者は特別の理由がある被保険者で医療機関等に一部負担金を支払うことが困難であると認められるもの』に対して、一部負担金の減額・免除を規定しています。この法の主旨をしっかり生かした運用になるよう、国に対して基準の拡大と、自治体判断で対象を拡大し支援したものについても、半額の費用負担を行うよう改善を求めるべきです。いかがですか。

高すぎる保険料を納めきれない市民に対して、保険証を取り上げ、一旦窓口での全額支払いを求める資格証明書が発行されている世帯は2014年12月末で75件、短期証は1335件です。納めきれない実情をよくつかんで、支援制度に結びつける取組こそ必要で、制裁的な措置を行うべきではありません。市は短期証のうち3か月間証の発行は今年度末までになくす方向です。資格証明書の発行についても、この際、ゼロにする方針を持つべきです。いかがですか。

また、差し押さえ件数は180件で、その多くが預貯金の差し押さえです。この間、給与未払い問題で係争中の市民に、差し押さえ予告通知が届きました。この方は、国保料を全く納めていないわけでなく、分納納付を行っていました。
しかし、納付期限よりわずか数日遅れただけで、差し押さえ予告通知が届いたことに対して、「仙台市はあまりにも無慈悲だ」と怒りの声が寄せられました。交渉した結果、差し押さえは行われませんでしたが、市民の生活実態を十分に把握せずに機械的にやっているから、こういうことがおきるのです。
このケースを含め、そもそも、給与や年金の生計費相当額、児童手当などは「差し押さえ禁止財産」となっています。銀行に振り込まれた瞬間から「金融資産」として扱い差し押さえるようなことは、脱法行為であり、あってはならないことです。市民の生活状況を把握し親身に寄り添って対応し、機械的な差し押さえや滞納処分を行わないことを強く求めますが、いかがですか。

2013年度の一人当たりの課税標準額に占める国保料の負担割合は実に18.9%になっています。他の被用者保険の被用者負担分が、国家公務員共済で3.85%、健保組合4.15%、協会けんぽ5.0%と比べてもあまりに重い負担です。そのため、国保料を納めきれない世帯は2万5千世帯にのぼっています。
かつて国保加入者は自営業者や農漁業者が中心でしたが、現在は年金生活者、非正規労働者が多くを占めています。国保に加入する一人あたりの平均所得は2001年に112万円余だったものが、2013年には約72万円となり、この12年間で40万円も激減する深刻な状況です。
雇用破壊や年金削減、社会保障切り捨てなどの政策が、貧困と格差を拡大させ、市民を苦しみの淵に立たせているのです。さらに、歴代の自民党政権が国庫負担割合を引き下げ、国保の財政、運営に対する責任放棄をしてきたために、保険者は市民に高すぎる保険料を賦課し続けるという悪循環になっています。実際に、本市の国庫支出金の割合は1979年度には57.8%を占めていたものが、2014年度には23.6%にまで下がっています。
国民皆保険制度の基盤をなす国保制度を維持し運営する責任は第1義的に国が担っています。国庫支出金を抜本的に増やすことを強く求めるべきです。いかかですか。

安倍政権は、国保を完全に「都道府県単位化」する法案を2015年の通常国会に提出し、2018年度にも実施をめざすとしています。
都道府県単位化の事実上の第1段階とも言えるのが、新年度からの「財政共同安定化事業」の拡大です。これは、市町村国保で出し合った拠出金を都道府県の国保連合会に財源をプールし、医療給付費を交付しあうものですが、これまで、1件30万円以上の高額医療費について適用されていたものが1件1円からの適用になります。
これにより、すべての医療費が各都道府県の基金から給付されるようになり、給付事業は、それまでの市から県に移行することになります。
2018年度から予定されている「都道府県単位化」は、県が各市町村に「分賦金」と呼ばれるお金を割り当て、国保料の賦課・徴収を行わせ、現在、市町村ごとに行っている一般会計独自繰入や独自減免制度が実施できなくなってしまいます。そうなれば、市民は今以上に高い保険料負担に苦しみ、一層深刻な事態になることは明らかです。
国保運営に困難を抱えている自治体の寄せ集めでは、構造的問題は解決しません。こういう深刻な問題があるから、この間、全国知事会も都道府県単位化について、総額1兆円の財源措置を要求すると同時に、「国保の構造問題を解決しない限り保険者にならない」と、言っているのです。都道府県単位化は命を守る制度としての改善を強く願う市民にとって、何一ついいことはありません。 市長、都道府県単位化に、反対の声をあげるべきです。いかがですか。

◯健康福祉局長
(算定方式の変更について)
(引上げの見送りについて)
(独自の所得控除について)
国民健康保険料の算定方式の変更についてでございます。
国民健康保険は、高齢者が多く、医療費水準が高い一方で、低所得世帯が多いという構造的な課題から、保険料負担が重いと実感される方がおられることは、これまで様々なご要望を受けた中で、承知しているところでございます。
算定方式の変更に伴い、保険料が急激に上昇する世帯に対しましては、条例に基づき激変緩和の経過措置を実施しておりますが、他都市の多くが2年程度かけて実施しているのに対し、本市においては、3年の経過措置としているところでございます。
また、この経過措置は、19歳未満の加入者がいる世帯には人数に応じて所得を控除したり、障害者世帯や寡婦世帯には一定額の保険料を減額するなどの配慮もしておりますことから、独自の所得控除の拡大及び経過措置の延長は考えていないところでございます。

(低所得者の保険料軽減措置について)
低所得者の保険料減免措置についてでございます。
低所得者を対象とする本市独自の保険料減免制度は、被災自治体に対する国の特別調整交付金を財源に実施しており、新年度においても、継続してまいる考えでございます。
平成28年度以降につきましては、国民健康保険の財政状況、及び国の軽減措置の動向などを踏まえまして、しかるべき時期に判断してまいりたいと考えております。

(保険料減免制度の見直しについて)
保険料減免制度の見直しについてでございます。
保険料の減免は、災害により住居等に損害を受けた場合や失業もしくは病気により収入が大幅に減少し、生活が困難である場合などに、その方の保険料の負担能力に着目して行っているものでございます。
保険料は所得に応じて算定されるものであり、世帯の属性に応じて減免する考えはございません。

(医療費負担の免除について)
被災者に対する医療費負担の免除についてでございます。
一部負担金の免除措置は、本来国の全額財政支援により行われるべきと考えております。しかしそれが実現されなかったことから、免除措置の実施にあたっては県内自治体の総意として、対象者を限定せざるを得なかったものであり、国の全額財政支援がない状況においては、対象者の拡大は困難でございます。

(制度の拡充について)
(国への改善要求について)
窓口負担の減免措置についてでございます。
国民健康保険法第44条に基づく窓口負担の減免制度の利用が少ないことにつきましては、周知不足が一つの要因と考えられております。そこで今後は、失業等により一時的に所得が減少した世帯からの保険料減免の相談に併せ、窓口負担の減免制度も説明するとともに、医療機関でのポスター掲示などにより、制度が有効に活用されるよう周知に努めてまいります。
また、本制度は、法の趣旨から一時的かつ特別な事情に基づく場合のみに行われるべきもので、恒常的に所得の低い方については、生活保護などの福祉施策につなぐことが必要と考えており、対象の拡大は考えていないところでございます。
また、同様の理由から、国への働きかけも考えていないところでございます。

(資格証明書について)
(差押さえについて)
滞納対策についてでございます。
保険料の納付が困難な方に対しては、生活状況の把握に努め、適宜、分割納付などの相談も行っております。
資格証明書は納付資力があるにも拘わらず保険料を納める意思がない場合に限って交付しているものでございます。この資格証明書を提示することにより、医療機関の窓口で10割負担となりますことから、相互扶助の保険制度をご理解いただくためにも必要なものと考えております。
また、差押えにつきましては、法令に基づき実施しており、ご指摘の差押え予告通知の件につきましては、分納の約束をしていた方で、事前の連絡がなく、期限までに納付がなかったため、納期限から一定期間経過後に通知をしたものでございます。
また、本市では差押え禁止財産に対する差押えは行っていないところでございます。

(国庫負担割合の引上げについて)
国庫負担割合の引上げについてでございます。
現在の市町村国民健康保険は、被保険者一人当たりの医療費が高いことや低所得者が多いことなど構造的な問題を抱えております。こうしたことから国民健康保険事業の安定的な運営を図るためには、国庫負担の拡充が不可欠であり、今後とも、市長会等を通じ、国への働きかけを強めてまいる考えでございます。

(都道府県単位化について)
国民健康保険の都道府県単位化についてでございます。
国民健康保険制度を持続可能なものとするためには、国を保険者とする医療保険の一本化が必要であり、都道府県単位化は、それに向けた必要な通過点であると考えております。
昨日、厚生労働省が地方3団体に示した国民健康保険の改革案によりますと、都道府県単位化にあたり、全国市町村における法定外繰入金の総額とほぼ同額の約3、400億円の財政支援を実施するとされております。しかしながら、現行の市町村国民健康保険はもとより、国民健康保険の都道府県単位化においても、国庫負担の引き上げは不可欠と考えており、引き続き他の自治体とも連携しながら国への財政支援の拡充を強く要望してまいる考えでございます。
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