(2014年10月議会 決算審査特別委員会 花木則彰議員の質問)
◯花木則彰委員 決算年度は総合交通政策部において、今回のバス再編第1案がつくられました。仙台市の公共交通のあり方について質疑をしたいと思います。 委員長、途中、資料の提示を行いますので、よろしくお願いいたします。 この間の議論で、市が地下鉄東西線への乗客確保を第一の目的にバス路線を再編しようとしたということは明らかです。出された案は、市民の生活の足を支えるためではなく、逆に地下鉄東西線を支えるためのものとなっています。公共交通政策を担う部局として、市民のための役割を果たせていないのではないでしょうか。いかがでしょうか。
◯総合交通政策部長 総合交通政策を担う部局としての認識についてお答えさせていただきます。 本市では高齢化の進展や低炭素社会等への対応として、過度な自動車依存からの転換を目指し、機能集約型の持続可能な都市形成を図るため、定時性、速達性にすぐれ、環境負荷の小さい鉄道とバスの連携による公共交通を中心とした交通体系の構築を進めているところでございます。 このたびのバス路線再編でございますが、これはこの方針に基づく取り組みの一環として行うものでございまして、これにより市民の皆様の一層の暮らしのしやすさの向上につながるものと認識しているところでございます。
◯花木則彰委員 その方針、計画に沿って出した結果が、結果がですよ、市民の足を奪うものになっているんです。そうだとするならば、その方針や計画、あるいは交通プランがありましたけれども、これ自体に間違いがあるということじゃないんでしょうか。2010年11月に市がつくったせんだい都市交通プランが、こういう結果を招く欠陥を持ったものだと言えます。 公共交通離れ、とりわけバス離れが進んできた理由について、簡単に言えば、このプランでは、仙台市では鉄軌道系がないところに郊外団地が広がったためだという分析をしています。こんな不十分な分析から出てくる方針は、先ほど部長言いましたけれども、鉄軌道系をつくる、そして郊外型団地をふやさないと、こういう方針しか出てこないんです。実際に郊外に住んでいる市民や地域は切り捨てる、そういう方針です。鉄軌道系の実際に薄いこの地域の中で公共交通がどうあるべきだったのかと、この反省と評価がプランづくりの柱になるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
◯総合交通政策部長 せんだい都市交通プランにおきましては、公共交通の利便性向上により暮らしやすさを確保し、にぎわいのあるまちを市民の皆様とともにつくっていくということを目標として策定してございます。 当該プランでは、公共交通が成立しにくい低密度市街地がこれ以上拡大しないよう、まちづくりと連携して交通施策を展開していく必要があるという認識のもと、地下鉄東西線や南北線などの鉄道にバスを結節させ、鉄道の利用圏域を拡大していくことを基本といたしております。 一方、鉄道の利用しにくい本市北西部の郊外団地群につきましては、例えば北山トンネルが整備された北四番丁大衡線を通行する都心直行バスの設定など、幹線道路を活用したバスの運行についても位置づけしているところであり、全体として公共交通をより便利にしていくということといたしておるところでございます。
◯花木則彰委員 利便性が向上するというふうにうたっているけれども、今回のバス路線再編案では、利便性が向上するんではなくて不便になるんだとみんな言っているじゃないですか。そういう結果になっちゃっているんです。これからの公共交通の果たすべき役割だとかニーズについて、プランでは大事な分析もありましたけれども、それも方針には生かされていません。中には、郊外居住者が生活の足の確保を望んでいること、高齢者と若者は公共交通の利用率が高いことが書かれていました。 地下鉄東西線ができたからといって郊外の居住者が減るわけではありません。また、学都と言われる仙台で、学生はこれからも一定の人口割合を占めます。高齢者はふえていきます。こうした住民のニーズにしっかり応える施策を行えば公共交通の利用はふえるはずなんです。明るい計画を描けるんではないでしょうか。人口減少でさらなる公共交通離れだと、市民に無理にでも地下鉄やバスに乗って公共交通の支えてもらわなければという、そういった暗い計画にしなくてもいいと感じますが、いかがでしょうか。
◯公共交通推進課長 人口減少や少子高齢化など社会、経済構造の変革が進む中で、公共交通の果たす役割は一層重要になると認識しており、郊外居住者や高齢者、学生のニーズに対応した施策についても交通プランに位置づけ、展開しておるところでございます。 郊外居住者への対応といたしましては、先ほど市北西部と都心部を結ぶ速達性に配慮したバス路線についてお答えしたところでございます。その他の郊外部におきましても、幹線道路を活用したバス路線の運行を行っているところでございます。 次に、高齢者への配慮といたしましては、駅へのエレベーター設置や低床バスの導入などバリアフリー化を進めており、学生に対しましては、学都フリーパスや大学と協働して策定した公共交通や店舗等の情報を記載いたしましたマップを、新入生向けに配布するモビリティ・マネジメントなどに取り組んでいるところでございます。 今後もさまざまな施策の展開によりまして利用しやすい公共交通サービスの提供に努め、市民の皆様の暮らしやすさの向上につなげてまいりたいと考えております。
◯花木則彰委員 そうやって一番お金もかけ力も入れてきた東西線が来年できると。そうしたら、バスを見てみると、これまでよりも逆に不便になるという再編案を出してきたんですよ、この計画で。全然計画どおりになっていないんじゃないでしょうか。 私は、以前から三つのフィールドで公共交通を充実させる必要があると訴えてきました。第1のフィールドというのは、周辺部とそれから中心部を結ぶこのラインです。この公共交通です。地下鉄東西線はその一つにはなりますけれども、地下鉄東西線の設計、設置の目的自体が居住地域と中心部をつなぐという考え方ではなくて、都市力のために都市軸としてつくるものだったために、その十分な役割が果たせない路線になっています。仙台市の広い市域の大半には全くプラスにならないものであり、ここに莫大な税金をつぎ込んできたことは、やはり誤りだったと私は確信します。 この第1のフィールドでの役割は、仙台では鉄軌道とともに引き続き路線バスが果たすことになるんだというふうに思うんですが、この点はいかがでしょうか。
◯交通政策課長 周辺部と中心部をつなぐ公共交通につきましては、定時性、速達性にすぐれた地下鉄など鉄軌道の駅に結節するフィーダーバスや、鉄道から離れた郊外部からの幹線道路を活用した直行バスなど、本市の公共交通体系において引き続き路線バスが一定の役割を果たすものと考えております。
◯花木則彰委員 そうですね。路線バスのこの分野での役割というのをちゃんと受けとめないといけないんですよ。実際、地下鉄東西線ができたって鉄軌道系は薄いんです。鉄軌道系がもっとしっかり張っているところにフィーダー系のバスを入れるというんだったら利便性が増すかもしれませんけれども、薄いところにそれをつないでも、それは利便性が増さないんですよ。そこがやっぱり大事な問題点だと思います。 さらに、仙台市のバス路線というのは、ここでも見えるように結局放射線状に今もつくられています。放射線状につくられたバス路線というのは、住民の生活、ここに住んでいる人たちの生活がこのラインの上で、この線の上で成り立っているんですね、買い物だとか病院だとかも。だからこういう住民の生活の足にもなっているということで、この役割も路線バスが果たしている役割として受けとめるべきだと思うんですが、いかがですか。
◯公共交通推進課長 路線バスの役割ということでございます。 このたびのバス路線再編の説明会におきましても、路線バスの現行路線存続に関する要望は非常に多うございました。その説明会の中での御意見等で、地域の生活拠点も路線沿いにあるということも御意見として伺ったところでございます。 ただ、地下鉄東西線の整備に関しましては、駅を中心としたまちづくりということも考えてございまして、駅周辺に生活拠点を配置、整備するということも今後の都市づくり、まちづくりの基本としてございます。 このまちづくりが進むことによりまして、中心部までお越しにならなくても、駅周辺での生活が一定程度完結するということも可能になるというふうに考えでございます。それを実現化するための駅へのバスのフィーダー化ということを、今回再編の中でお知らせしたところでございます。
◯花木則彰委員 今、住民の生活がこの線上に乗っかっているというときに、その生活を支えるのが公共交通の役割なんです。まず、この役割を果たさなければいけない。まちづくりが進んで、人々の生活のパターンが変わったんだったら、それに合わせて変えればいいという問題なんです。 今、お話にありましたけれども、それは後で第3のフィールドということでお話ししますが、第2のフィールドというのは市の中心部ですね。公共交通で中心部に出てきた人たちが中心部の中で自由に動くことができる公共交通が整備をされているかどうかという問題です。ここについてはプラン自身に、アクセス30分構想にその視点が抜けていたということで反省点が書かれてありましたけれども、市の中心部の充実の必要性、これは感じておられますか。
◯交通政策課長 活力と魅力にあふれる都市づくりを進めるためには、本市の都市機能と交通ネットワークの中心である都心部の機能強化が不可欠と考えております。都心を自由に移動できる手段の充実につきましても重要な視点と考えております。 こうしたことから、過去に都心循環バスの社会実験を行った上で、現在、既存路線バスを生かしながら都心の一定区間内の料金を定額とする100円パッ区を導入いたしておるところでございます。 また、東西線開業に合わせて都心部に地下鉄200円均一運賃を導入することや、コミュニティサイクルの活用促進、歩行者空間や自転車走行空間のネットワーク化など、さまざまな移動手段の調和により回遊性が高まるよう今後とも取り組んでまいります。
◯花木則彰委員 100円パッ区の話をされましたけれども、その程度ではだめだと思うんですね。結局、バス路線が駅中心にして放射線状に伸びちゃっているんですよ。既存の路線バスを活用してこの範囲だけ100円にしますと言っても、料金は安くなっても不便さは変わらないんですよ。それは一回、試しにやってみたけれども、うまくいかなかったという循環バス含めて、やはりよく考えないとだめだと思います。 商店街のアーケードが発達しているという仙台の中心部の状況や、ダテバイクなどの施策とも組み合わせて、中心部の循環バスをしっかり考えてつくるべきだと思うんですが、いかがですか。
◯都市整備局長 この100円パッ区につきましては、例えばもうちょっとカバーエリアを広くしてくれとか、そういうものも出ております。一定程度の市民からの評価を受けているというふうに我々としても思っておりますが、先ほども課長から言ったように、最初はやはり我々として、循環バスのほうが当然いいんだろうというふうに思ってやりましたが、利用者がなかなか伸びないというところもございました。それは都心に向う路線バスがあったということと、なかなか競合して循環バスがそこで効果を発揮できなかったんだろうというふうに反省をしておりますが、都心を歩いて暮らせると、回遊性向上と、そういう意味では委員と我々、思いは一緒にしておりますので、今後ともどういう交通が望ましいのか、それについてはさらに検討を加えていきたいというふうに思っております。
◯花木則彰委員 だから結局、三つのフィールドが全部必要なんだと思うんですよ。周辺部の人たちが中心部に出てくる。出てきた人たちがこの中で公共交通で動けるということが両方ちゃんとないと出てこないんですね。車で出てきちゃう。 あともう一つは、先ほども言っていた第3のフィールドというのは、居住している地域で生活するのに必要な足としての公共交通ということになります。中心部まで出なくてもその地域で暮らせるようになるというのがいいんだと、先ほどまちづくりはそういうふうになればいいなという話をされました。そういうまちにつくらなければいけないんです。これは、地下鉄駅の周辺だけの話じゃないんです。周辺の郊外団地も同じです。だから、バスが放射線状に全部真っすぐ仙台駅に向っているというだけじゃなくて、生活している地域で役所にも行ける、病院にも行ける、学校にも行ける、銀行にも行けるというような、そういう公共交通をしっかりすると。そうすればバスに乗るんですよ、こっちにも。そういうことだと思います。 既に都市部も含めて全国で広がっているコミュニティバスというのは、採算を考えるのではなくて自治体の仕事として行われているんです。この施策は、公共交通を移動困難者の解消という狭い意義だけではなくて、福祉、医療、教育、地域の活力維持など、まちづくりの土台として自治体が捉えているというあらわれです。この部分は、交通事業者が営利目的でやろうというには、やはり困難が大きいということは明らかだと思うんですね。仙台市でもこの第3のフィールドで公共交通について地域任せにせず行うべきですが、いかがでしょうか。
◯公共交通推進課長 交通プランでは、市民協働の取り組みによる地域の足の確保を基本方針の一つと位置づけております。路線バスの運行が難しい地域などへの乗合タクシー等の生活交通確保に取り組むこととしておるところでございます。 御指摘のとおり、コミュニティバスが生活交通確保の方策として全国的に展開していることにつきましては承知しておるところでございます。一方で、その利用が伸び悩んでいる事例も多いものと認識しております。 本市といたしましては、これまで坪沼乗合タクシーへの支援、青山地区でのまちづくり専門家派遣に取り組んできたところでございますが、地域における移動の足の確保につきましては、御利用される地域の皆様がその運行を支えるといった自主的な取り組みの検討が重要であると考えております。 本市といたしましては、生活交通の確保に向けまして、他都市の事例も踏まえさまざまな角度から検討してまいりたいと考えております。
◯花木則彰委員 それが、地域任せだというんです。自主的な取り組みに任せて成り立つ話じゃないんですよ。どこのコミュニティバスも、自治体として責任を持ってお金も出して本腰を入れてやっているんですよ。何で仙台市はそこにお金も出さないのか、あるいは力も入れないのかと。その一方で、公共交通全体のほんの一部分です、地下鉄東西線というのは、市域の全体の中でね。ここには莫大なお金をかけているんですよ。おかしいじゃないですか。 岐阜市は人口40万人の都市ですけれども、14の地域でコミュニティバスを走らせています。決算年度で延べ約40万人がこのコミュニティバスを利用しています。既存の路線バスの乗客数もこのコミュニティバスを走らせるようになって、延べ1600万人台で減少はとまって増加が始まっていると言われております。市民が計画づくりから参加したことが特徴で、岐阜市当局は、総合交通政策部だけではなくて都市建設、福祉など体制をつくって、地域での話し合いのときには交通事業者も参加をする、警察も自治会も参加して、コミュニティバスのバス停とかその場所で決めるというほど徹底をしています。 仙台でも新たに加わる地下鉄東西線も含めて、それぞれの特徴を生かして市民の足としての公共交通をどうするのか、市民参加で考えて再編案を考えるべきだったんです。再編案の第2案、今当局はつくられていますけれども、これを今度は一方的に説明して終わりにするというのでは余りにもひどいと思うんですが、市民参加で時間をかけて再編案、実際につくっていくように求めますが、いかがでしょうか。
◯総合交通政策部長 ただいま委員より、岐阜市の例に倣い市民参加でという御質問でございましたが、岐阜市では連接バス等の基幹的なバス路線と、支線となるバス路線の充実に加えまして、路線バスが不便な地区におけるコミュニティバスの運行により、全体としては公共交通ネットワークの構築というものを目指しているということを承知しているところでございます。 そのうちコミュニティバスにおきましては、積極的な利用や経費節減などにより住民が運行を支えていくという地域の意欲や経営感覚を重視する考えのもと、計画段階から運行に至るまで、地域主体で取り組みを行うために市民参加がなされているものと理解しているところでございます。 本市のこのたびのバス路線再編に当たりましては、市民の皆様に十分な情報を提供し、御意見をいただきながら再編の内容をまとめていくため、説明会を2回開催する予定といたしたところであり、現在第1回説明会でいただいた御意見を踏まえ、次回の説明会に向けバス事業者とともに対応について検討を行っているところでございます。 近年のバス離れからバス事業は採算の確保が大変厳しい状況であり、第2回説明会では、限られた車両数の中で再編を行っていくことなど、市民の皆様の理解を十分に深まりますよう丁寧な説明に努めてまいりたいと考えているところでございます。
◯花木則彰委員 いや、結局また暗い話を説明しようというんでしょう。明るい話は全然説明しないんでしょう。2回目が今度開かれますと。それで終わりにするんじゃないでしょうねと聞いているんですが、どうなんですか。
◯都市整備局長 この件に関してはさきの議会でも質問があり、御答弁申し上げておりますけれども、基本的には最終案として我々は考えております。その中で、そういったことを踏まえて、第1回目の説明会でいただいた意見なり御要望なりを今1路線ごと詳細に分析しまして、その対応について検討しているという状況でございます。まずは2回目の説明会に臨ませていただきたいと思いますが、その中で出てきた意見等について、その上でまた総合的に判断したいというふうに考えているところでございます。
◯花木則彰委員 どうもはっきりしないですね。最終案として考えていて出すんだと。でも、意見が出てくる。それは出てきますよ、必ず。出てきたときにそれを聞いてもう一回考えますと。考えてどうするんだという話になっちゃうんですよ。 実際、先ほどの答弁でもそうですけれども、市民の声は聞くけれども、都市整備局として協議しているのは交通事業者なんですよ。交通事業者と協議して決めますと。結局、交通事業者任せになっているんじゃないですか。独立採算を迫られて、人件費は削る、利用者も減る、路線本数が減る、不便になってさらに利用者が減るという悪循環、これはもうみんな指摘していますよ。全然この悪循環から抜け出す方向は出されないんです、交通事業者からは。それは理由があるんだと思いますよ。先ほど言った第3のフィールドのところで、公共交通ちゃんとやろうと、市がお金を出してやりましょうという腹にならないから、いつまでたっても全体の公共交通がしっかりしないんだということです。今や交通事業者任せだと大前提の安全の問題まで脅かされそうとしているんですから、こういうときこそ総合交通政策部が大きな視点から打開策を示すべきなんだと思いますが、局長、いかがですか。
◯都市整備局長 若干繰り返しになる部分がございますけれども、委員がおっしゃった第3のフィールド、いわゆる郊外部、ここの交通のあり方も含めまして、交通プランのほうでその位置づけをしているというところでございます。まだまだこれから取り組まなくてはいけないというその必要性について我々認識しておりますが、この交通プランにつきましては、いわゆる市民の皆様のにぎわいのあるまちづくり、潤いのある暮しやすさとか、それを交通の面からプランをつくってきたところでございまして、このプランについて東西線開業に合わせたフィーダー化を基本としたバス路線を位置づけしているというところでございます。パターン図で出してございましたけれども、ここにつきましては、計画を作成するに当たりましてはパブリックコメントを求めて、さらには市民への説明会も開いて位置づけしてきたところでございまして、市議会の御議論もいただいたというところでございます。 また、バス路線の再編内容につきましては、取りまとめに当たりまして、先ほど来から我々説明しておりますけれども、当初より2回の説明会を開きながら、市民の意見を反映していこうと。そこには経営的な視点というものも当然入ってくるわけでございますけれども、今後、いただいた意見については現在検討しておりますけれども、第2回説明会におきましては、再編内容について市民の皆様により御理解いただけますよう丁寧に対応してまいりたいというふうに思っているところでございます。
◯花木則彰委員 フィーダー化というんだけれども、フィーダー化で便利になるためには、便利になる条件が必要なんです。今一番最初のほうで言ったけれども、実際に中心部に近いところでも、この線上で人が生活しているわけね。それをそこから離してしまおうというところでみんな不便に思うわけだし、全然利便性の向上にならないフィーダー化になっちゃっていると。そこは、よく検討しなければいけないんです。 実際29もの団体から再編反対の要望書が寄せられているバス再編案です。なぜ住民から拒否されているのかといえば、公共交通の大切な役割を忘れた再編案だからなんだと。経営面だけから、あるいは車両がどれだけしかないからねと、だからと無理やり地下鉄に乗せるという話は全然市民に理解されません。少しの手直しではこの本質は変わらないと思います。市民はもう一回出したってごまかされない。実際に当局は何でこの議会中に第2案の片鱗なり言わないのか。一言も言わないですよ。議会に出したら大変また問題になるということがわかっているから出さないんじゃないですか。実際こういうことで議会を乗り切って、あとは市民に説明して、説明しました、丁寧にしましたと、あとは意見が出てももうこっちは勝手に決めますという話ですよ。全くひどい話だと思います。 ある首長さんは、バスというのは動く道路だと。道路建設や維持にお金がかかっても住民がただで歩けるように、将来は誰でも無料で利用できるようにしたいとも言ったそうです。そこまでは求めませんけれども、全ての市の施策の基盤、ライフラインとしての公共交通を採算面だけで見ることの誤りを示している発言だと思います。市長として公共交通政策、多面的な役割、バス路線も都市インフラであることをしっかり捉えた仕切り直しをすべきだというふうに決断を迫りたいんですが、きょうは休んでいますね。先ほども残念ながら。担当の副市長でぜひ御答弁をいただきたいと思うんですけれども、実際いろいろな施策のやっぱり土台になっている公共交通ですから、そこにお金もかけるのは当たり前なんだという立場で仕切り直ししたらどうですか。
◯稲葉副市長 今までも何度も御説明をさせていただいておりますけれども、本市では地下鉄とバスが有機的に結節をする公共交通を中心とした利便性の高い交通体系の構築によりまして持続可能なまちづくりを進めておりまして、その取り組みの一環としての東西線建設であり、今回のバス路線の再編であるというふうに御理解をいただければと思います。 再編案に対しましては、これまでにさまざまな御意見を頂戴いたしております。現在、各路線ごとにバス事業者とともに検討を進めておるところでございますが、改めて市民の皆様に再編内容をお示しし、御理解いただけるように丁寧な説明に努めてまいり、そして公共交通としての本市の役割、本市の公共交通政策論、こうしたものもお示ししていきたいというふうに思っております。
◯花木則彰委員 丁寧な説明といって、説明にたえられるものだったらいいんだけれども、説明にたえられないと。だから出していないんですよ、今でも。議会にも説明できないから出していないんですよ。公共交通体系が衰退をすれば、広い市域に住む住民生活というのはあらゆる面で困難に陥ります。逆に、住民のニーズにしっかり応えていけば、公共交通の未来を明るくすることができます。 バス再編案を初め、地下鉄東西線のみに偏った市の方針の転換を強く求めて質問を終わります。