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一般質問 嵯峨サダ子議員 (9月13日)

 

【概要】住環境を守る高層ビル建設規制、水道民営化の問題点

 

◯嵯峨サダ子議員

日本共産党仙台市議団の嵯峨サダ子です。
仙台市都市計画マスタープラン改定及び上工下水一体官民連携について、一般質問いたします。
都市計画マスタープランは、仙台市基本計画とあわせ、2012年度から2020年度までとなっています。次期計画を策定するため、今年度その準備作業に取りかかります。内容として、現状分析、課題の整理を行うとしていますが、どういう手順でその作業を行うのか伺います。

市のマスタープランは、市民と行政が都市づくりの目標像を共有し、関連する分野とも連携しながら、都市づくりを総合的に展開していくことを目的にしています。改定作業は、この目的に沿って市民が参画する仕組みをつくり、現状や問題を共有することが大事です。これまでのプラン策定経過を見ると、都市計画シンポジウム開催と市民意見募集のみです。市民参画という点では不十分であり、問題を共有することもできません。
鎌倉市のマスタープラン策定の取り組みは、とても参考になります。最初につくられたマスタープランは、4年をかけてさまざまな形での市民参画のもと、都市計画、まちづくり分野の総合的かつ具体的なプランとして、1998年3月に策定されました。その結果、市民の意見が反映された計画をつくることができ、市民、事業者、行政の協働の経験が蓄積され、その後の施策展開にも生かされてきました。
5年ごとの見直しにおいても、市民参画のもと評価、検討を行っています。具体的には、公募市民、公共的団体からの推薦による代表者、学識経験者の20名で構成する「都市マスタープラン評価・検討委員会」を設置し、作業を進めています。また、広く市民からの意見を聞くワークショップを開催したほか、部門別方針や地域別方針の検討を行う専門部会への市民参画、市民説明会での意見交換など、作業段階に応じてとにかく丁寧に市民参画の機会を設定して、評価、検討を行っています。
郡市長が初めて策定する都市マスタープランです。市長は施政方針で、「まちの主役は人である」と述べられました。市民がまちをつくるという視点で、鎌倉市のような手法と取り組みをすべきではないでしょうか、市長に伺います。

現在の都市マスタープランが、市民の暮らしの実態や願いを反映したものになっているかどうかを評価、点検する必要があります。宮城県の都市計画マスタープランは都市計画決定されますが、仙台市のマスタープランは都市計画決定を要しません。そのため、県の計画が市に押しつけられる傾向があります。市のマスタープランは市民参画を徹底し、まちの姿をハード、ソフトの両面でつくり上げる努力が求められています。
今年5月、市が実施した「市民意識調査」で、「今後特に力を入れていくべき施策について、高齢者の暮らしを支える環境づくり」が一位になっています。また、「30年先を見据えた仙台市のまちづくりを考える上で重要と思うもの」の問いに、「自然環境と都市機能が調和したまちづくり」が、69.5%で1位です。こうした市民の意向を重視した方向での策定が重要です。人口減少と高齢化する地域の活性化や交通問題、津波被災地のコミュニティーの再生、学校廃校による地域への影響等、これらの課題が解決される方向で考えなければなりません。
郡市長は公約で、「日常生活圏域で生活できるまちづくり」を推進すると述べています。仙台市は市域が広いので、大まかなゾーン分けではなく、鎌倉市のように地域の実情に沿った地域ごとの計画をつくる必要があると思いますが、いかがでしょうか、伺います。

市の都市計画で問題なのは、都市開発のあり方です。民間投資に焦点を定めたあすと長町の都市再生緊急整備地域、東北大農学部跡地の開発が、仙台のまちの現在と将来に寄与するものになっているのか、問題把握がされているのか、検証が必要です。
農学部跡地は、市中心部の貴重な土地です。そこにマンションや商業施設が建つことになっていますが、交通渋滞や環境悪化、学校の大規模化などが心配されています。
あすと長町地区は、大型商業施設とマンションが無秩序に林立しています。大手デベロッパーと不動産会社のもうけの場にされていると言っても過言ではありません。こんなまちづくりでいいのかが問われています。
民間の開発に対する規制や誘導は、都市計画法と建築基準法が一体となって行われていますが、開発に対して極めて緩やかな制度になっています。ゾーニングによる土地利用規制や開発許可の基準は全国画一的であり、地方自治体が地域の特性に合わせて独自の規制を行うことが困難であることや、行政と事業者との間だけで開発協議が行われ、市民は蚊帳の外に置かれています。
特に、1983年からの規制緩和政策により、開発、建築紛争が全国で頻発しました。また、1998年の建築基準法改正により、指定確認検査機関制度が創設されたことに伴い、行政の窓口を経由しない建築が増加しました。こうした規制緩和がまちづくりに悪影響を及ぼしています。市はこのことをどのように認識しているのか、伺います。

法律に限界があれば、自治体が新しいシステムを築いていく必要があります。このことに気づいた多くの地方自治体が、「まちづくり条例」をつくっています。まちづくり条例の先進地である東京都世田谷区と練馬区を視察してきました。世田谷区は、まちづくりは区民と区の協力で進めていくことを基本理念とする先進的な条例として、全国に先駆けて定められました。特徴は、「街づくり」に影響を及ぼす大規模建築物等を、構想段階で調整する仕組み等を定めている点です。大規模な土地取引行為の届け出、建築構想の段階で周辺住民が建築事業者に意見書を提出、住民または建築事業者からの求めがあった場合に、区が間に入り、双方の「意見交換会」を行う。建築構想調整手続を完了した後は、中高層建築物の紛争予防条例の手続に移ります。
練馬区まちづくり条例は、大規模建築物に加え、一定規模以上の集客施設、葬祭場、ワンルーム形式の集合住宅を特定用途建築物として対象にしています。近隣住民の意見書の提出、必要に応じて区の意見提示、事業者の見解書の提出、協議が調ったときは協定書を締結するという流れです。
両区とも行政がしっかり関与して、手続を行っている点が学ぶべきところです。仙台市でもまちづくり条例をつくり、豊かで魅力的な都市環境を形成すべきです。いかがでしょうか、伺います。

青葉区南吉成地区で起きている物流倉庫建築問題では、研究開発地区としての地区計画の規制の抜け穴が問題となりました。建築することができないとされる「倉庫」は、「みずから倉庫業を営む倉庫」であり、「みずから倉庫業を行わない倉庫」は建築可能だと、市当局は言います。地区計画で規制した理由は、頻繁にトラックが出入りするような倉庫は、研究開発地区の環境にも、隣接する低層住宅地区の住環境にも影響を及ぼすからのはずです。一日400台ものトラックが出入りする大手スーパー「西友」の流通センターも、つくってはならないはずだと住民は納得していません。市のまちづくりの方針より、企業誘致を優先するという問題が露呈したと言えます。
世田谷区や練馬区のようなまちづくり条例をつくり、物流倉庫などを特定用途建築物として規制の対象にすれば、今回のような問題は住民の立場に立って解決できるのではないでしょうか、伺います。

あすと長町復興公営住宅の日照問題にかかわって、仙台市の中高層建築物等の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例が、実質的に機能していないことを改めて感じました。市当局が、「あすと長町復興公営住宅に生じる日陰は、受忍の範囲内」と繰り返し述べたことは、この条例の存在自体をも否定するものです。市の条例は改善すべき点が多々あります。条例の趣旨は、紛争の予防調整を目的にしていますが、建築主の責任を強調する場面が多く、相対的に市長責任を弱めるものになっています。
内容面で見ると、仙台市は、中高層建築物または共同住宅を対象にしていますが、他自治体は大規模建築物、特定用途建築物も対象にしています。中高層対象建築物の高さは、世田谷区、練馬区は8メートルを超えるものですが、本市は10メートルを超えるものになっています。また、近隣、関係住民に対する説明の内容、方法が不明確です。
世田谷区の説明方法は、代表者に依頼しても説明とはみなしていません。また、説明会を欠席した世帯には、説明を徹底させています。
練馬区は、建築主、事業者等に対し、法律上問題ない建築物であれば、近隣への配慮は必要ないということでなく、わかりやすい説明を心がけ、その中で要望があった際には、話し合いの機会を持つようにすること、建築紛争となった場合でも、最後まで話し合いによる解決に努めることを求めています。
中高層条例が実質的に機能するよう、抜本的な改正を求めますが、いかがでしょうか、伺います。

次は、水道法改正と宮城県が進める「上工下水一体官民連携」の問題についてです。
さきの通常国会で、水道運営への営利企業の参入を促す水道法改定案が衆院本会議で、6野党、会派の反対にもかかわらず、採決が強行され、自民、公明、維新の賛成で可決され、参院に送られましたが、参院での審議入りは見送られ、継続審議になっています。
水道法は、清浄、豊富、低廉な水を、全ての国民に供給することを理念にしています。生存権の保障と公衆衛生の向上についての国の責任を定めた、憲法第25条に基づいています。今回の改定案は、法の目的に水道事業の「基盤強化」の規定を入れ込んでいます。「基盤強化」というと聞こえはいいけれど、経費削減を指し、そのために「広域連携」と「官民連携」の二つを推進するとしています。
「官民連携」、いわゆるコンセッション方式は、施設は自治体が所有したまま、民間企業が運営権だけを得て、もうけていくことができる仕組みですが、現行法では実施できません。そのために水道法を改定しようとしています。
政府は、人口減少に伴う水需要の減少、水道施設の老朽化、深刻化する人材不足など現在水道が直面する課題を挙げて、今回の「改定」が必要だと主張していますが、なぜそのような問題が生じたのでしょうか。水道設備の計画は自治体が地域の諸条件に応じてつくり、国は必要な財政的、技術的な支援を行うという水道法に明記された責任が果たされてこなかったからです。自治体が将来にわたって水道事業を運営できるよう、技術者の確保や育成、技術、技能の継承のための体制整備への財政的支援を国に求めるとともに、憲法第25条に反する水道法改定案は廃案にすべきです。いかがでしょうか、あわせて伺います。

村井知事は、昨年10月の知事選挙で、仙台空港の民営化、水産特区の導入の成果を強調し、水道3事業(上水道、工業用水道、下水道)の運営権を民間企業に譲渡する「コンセッション方式」を導入することを、「1丁目1番地」の公約に位置づけました。3事業を一体として民間に移譲するのは、全国でも例がないため、県ではこれを「みやぎ型管理運営方式」と命名し、2020年度中の実施を目指しています。
コンセッション方式を導入するために、村井知事は国に水道法の「改正」を要望したとも言われています。
問題点は、水道水の安全性、安定供給への不安と危惧、料金値上げのリスク、セルフモニタリングの信頼性等々があります。こうした問題点や課題について、今年の4月27日、仙南・仙塩広域水道から受水している仙台市を含む17市町が、共同で宮城県に対し、10項目の質問書を提出しました。5月25日に県から回答書が届きましたが、その多くは今後検討するというものでした。提出した経緯と質問書の内容について伺います。
郡市長は、昨年11月7日の記者会見で、仙南・仙塩広域水道受水17市町の思いを代弁して、モニタリングをどのようにするのか、人材の育成、確保についてどうするのか、災害が起こったときの人材不足やノウハウの低下を行政としてどのように捉えるのか。経営難になった場合、どのように円滑に事業を引き継いでいくことができるのか等々も含め、いろいろと課題があるのではないかと表明しました。
命の源である水道事業を、ビジネスの対象にすべきではありません。仙台市は受水市町と共同して、県にコンセッション方式導入を中止するよう要請すべきです。いかがでしょうか、伺います。

9月1日、ローマ法王は、「創造の配慮のための世界祈りの日」に、「あらゆる水の民営化は、人権を犠牲にするもので容認できない」とするメッセージを発表しました。世界では、水道民営化で市民に不利益が生じ、途上国でも先進国でも公営に戻す再公営化が進んでいます。専門家の調査では、32カ国、267件に上ります。
民営化後に料金高騰やサービス低下が起き、利益率が適正であるかなど、経営の不透明さが大問題になりました。また、水道管路などの設備投資も責任が曖昧にされ、進まなかったのが実情だと言われています。フランス、パリは、水道料金が3倍になる一方、事業者が業務、維持管理を自社グループの子会社に下請させ、利益を確保していたことが問題になり、公営企業に戻しました。世界の教訓は、最初から民営化すべきでないということです。市長に御所見を伺って、私の第一問といたします。

 

◯市長(郡和子)

ただいまの嵯峨サダ子議員の御質問にお答えを申し上げます。

次期都市計画マスタープランについての市民参画に関するお尋ねがございました。
都市計画マスタープランは、総合計画で示す将来を見据えた都市像や、その実現に向けた施策の方向性を踏まえ、都市づくりの基本方針や施策展開の方向性を明らかにするものでありまして、多くの市民の皆様や有識者の方々の御意見や経験をまちづくりに生かすために、計画策定段階における市民参画というのは、大変重要であると考えております。
策定に際しましては、これまでも案の作成段階から市民委員、学識経験者らで構成する都市計画審議会から御意見をいただくとともに、作成した案につきましてもシンポジウムや関係団体への説明会を開催するなど、広く市民の皆様への御意見をお聞きし、都市計画マスタープランへと反映させてきたところでございます。
次期プランの策定におきましても、これまでの取り組みに加えまして、さらなる市民参画を図るための仕組みについて、他都市の事例なども参考にしながら検討してまいりたいと考えております。

次に、水道の民営化に対する所見についてのお尋ねでございます。
海外の水道民営化にはさまざまな取り組みがありまして、その中には、御指摘のように再公営化した事例もあると認識をしております。こうした事例についての受水市町からの質問に対して、県からは、再公営化した事例では、モニタリング等に問題があったことから、みやぎ型管理運営方式では県がこれまでどおり事業運営を行うとともに、経営審査委員会を設置して、第三者によるモニタリングなども行うとの回答をいただいております。
水道事業は、今後、経営環境が厳しくなると見込まれておりまして、既に水道事業ではさまざまな民間活力の導入事例というのが全国的に広がっております。コンセッション方式の詳細は、今後検討が続くものの、水道事業にとってさまざまな経営改善手法を模索していくことは、必要な取り組みであるというふうに認識をしております。
そのほかの御質問につきましては、水道事業管理者並びに都市整備局長から御答弁を申し上げます。
私からは以上でございます。

 

◯都市整備局長(小野浩一)

私からは、都市整備局に係る御質問のうち、市長がお答えした以外のお尋ねにお答えいたします。

初めに、次期都市計画マスタープラン策定の準備作業についてでございます。
今年度は、現行の計画期間における土地利用の変化や建物の更新状況などの動向について、都心や拠点、都市軸などの地域区分ごとに分析を行うとともに、現行の都市計画マスタープランで掲げた施策の取り組み状況などについて振り返りを行い、課題を整理することとしております。

次に、地域ごとの計画についてでございます。
本市の都市計画マスタープランは、市域全体を対象とした全体構想と、一定の地域について定めた地域別構想の二層構成としております。
全体構想の土地利用方針では、市域を五つのゾーンに区分するとともに、都心や拠点、地下鉄沿線の都市軸などを定め、それぞれの特性に応じた土地利用を図ることとしており、地域別構想では、都心、泉中央、長町の三地区について、さらにきめ細かな土地利用方針等を示し、取り組みを進めてまいりました。
マスタープランにおけるゾーン区分につきましては、都市の規模や構造、目標とする将来像など、その都市の特性に応じて設定すべきものであると考えております。
次期マスタープランの検討におきましても、機能集約型市街地形成の考え方が土台となりますことから、現行のゾーン区分がベースとなるものと考えており、地域別構想につきましては、現在の3地区を基本としながら、都市機能、交通、防災などの観点から検討してまいりたいと考えております。

次に、規制緩和によるまちづくりへの影響についてでございます。
民間の開発に対する規制や誘導については、都市計画法や建築基準法を基本として行われてきたところでございますが、規制緩和により、時代のニーズや社会状況の変化に応じた土地利用が進められてきたものと認識しております。
その一方で、さまざまな規制の強化や誘導策等も講じられておりまして、本市におきましては、大規模集客施設制限地区の指定による対象施設の適正立地や、地区計画や景観地区の指定による良好な地域環境の形成などを図ってきたところでございます。
このような規制の緩和や強化、誘導策を実施することによりまして、それぞれの地域において、適切な土地利用が図られてきたものと考えております。

次に、大規模建築物等を対象としたまちづくり条例の制定に関するお尋ねでございます。
本市では、中高層建築物等の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例に基づき、高さが10メートルを超える建築物、または地上3階以上の建築物に加え、10戸以上の集合住宅を対象として、建築計画の事前説明や住環境への配慮などを求めております。
世田谷区などのまちづくり条例は、建築計画の調整を目的として構想段階で協議を行うもので、一定規模以上の集客施設も対象としているというところが特徴であると認識しておりますが、今般の南吉成地区の事例につきましては、本市の中高層条例におきましても対象建築物であり、条例上求められている手続の過程で、近隣住民と建築主の間で話し合いが持たれた結果、建築物の高さや配置などの計画変更がなされたところであり、本条例により一定の調整が図られたものでございます。
本市といたしましては、今後とも本条例に基づき、近隣住民と建築主との調整が図られるよう、努めてまいりたいと考えております。

最後に、中高層条例の改正についてでございます。
本市の条例におきましても、建築計画の策定及び工事の実施に当たっては、周辺の住環境に十分配慮するとともに、良好な近隣関係を損なわないよう努めなければならないとしております。また、近隣住民に対し、適切な方法により説明を行い、説明会の開催を求められた場合には、これに応じなければならないとしております。
さらに、紛争が生じたときは、相互の立場を尊重し、互譲の精神をもって協議等を行い、解決に努めるよう建築主等に対し求めております。
このような条例上の手続等により、近隣住民と建築主等が話し合う機会を確保し、建築計画の調整が図られることで、近隣住民への影響軽減に一定の役割を果たしていると認識しております。
本市といたしましては、引き続き、本条例の適切な運用を図ることにより、今後とも良好な都市環境の保全に努めてまいりたいと存じます。
私からは以上でございます。

 

◯水道事業管理者(板橋秀樹)

私からは、県上工下水一体官民連携について、市長がお答えした以外の御質問にお答えをいたします。

初めに、技術者確保や技術継承等に係る国への財政支援の要望についてでございます。水道事業における技術者の不足や技術継承は、全国共通の課題となっております。
このような状況を踏まえ、国に対しましては、全国の水道事業体で構成する日本水道協会が中心となって要望活動を行っており、専門職員の育成、確保に向けた取り組みに対する補助制度の創設等につきましても、この枠組みを通じて要望を行っているところでございます。

次に、現在、国会において継続審議となっております水道法の改正についてでございます。
現状では、水道法改正案についてさまざまな意見がある中で、議論が進んでいるものと認識をいたしております。
本法案の内容は、公共性の高いライフラインである水道事業にとって、持続可能性の確保にかかわる極めて重大な問題であり、いわば将来の国民の権利や国の責務にもかかわる法改正でありますことから、国会において十分に議論を尽くした上で決定されるべきであると考えております。

次に、仙南・仙塩広域水道の受水市町から宮城県への質問書を提出した経緯と、その内容についてでございます。
みやぎ型管理運営方式の導入に当たりましては、受水市町の経営への影響を確認する必要がございますので、県から受水市町に対し提供された資料だけでは、県の取り組みの詳細が確認できない状態でございました。
そのため県にさらなる説明を求める目的で、コスト削減効果の受水料金への反映や、災害時や企業撤退時のリスク管理など、10項目にわたる質問書を17受水市町として取りまとめて提出をいたしたものでございます。

最後に、県に対するコンセッション方式導入中止の要請についてでございます。
これまで17受水市町で意見集約を行い、県の検討内容に対する確認等を行ってきましたが、コンセッション方式導入に反対すべきとの意見を表明している市町はございません。法改正の有無にかかわらず、従来どおり県が水道法上の水道事業者としての責務を負うことは、県議会の答弁においても明確に示されております。
今後は、広域水道の経営安定化のため、県が現時点での試算を公表しているコスト削減効果の実現や災害時等のリスク管理の実行などが確実に果たされ、受水市町の経営改善効果が確保されるよう、17受水市町が共通認識を深めながら、県に対し求めてまいりたいと考えております。
以上でございます。

 

◯嵯峨サダ子議員

ありがとうございました。
市長は、都市計画マスタープラン策定への市民参画の問題で、計画策定段階から市民参画をこれまで以上に進めたいというふうに述べられました。まさしくそういう観点で、これまでにないような取り組みをぜひ御要望したいと思います。その上で、以下3点再質問させていただきます。

まず1点目は、まちづくり条例制定の問題です。
以前、仙台市の建築確認検査は、大変厳しいと評されてきました。しかし、国の規制緩和政策により、開発事業者などが進出しやすいまちに今はなってしまっていると思います。マンションなどの建築紛争があちこちで起きております。市に求められるのは、こうした現状認識と問題意識を持つことだと思います。
練馬区の職員の方は、「建築主等にとって大変厳しい条例だが、我々は危機感を持っている」と、このように語っておられました。まちづくり条例は、規制緩和に対する抵抗手段でもあります。市長は「豊かさを実感できるまちづくりを進めたい」と述べていますが、まちづくり条例はそれを進める有効な施策となります。いかがでしょうか、市長にお答えいただきたいと思います。

2点目は、中高層条例の問題です。都市整備局長は、条例は一定の役割を果たしているとお答えになりました。しかしながら、条例では、紛争が生じたときは互譲の精神で自主的な解決をすることを求めています。本来は、紛争が生じないように、建築計画の事前公開など市が責任を持って調整をする必要があります。ところが、条例にはそのシステムがなく、建築主等と関係住民とで解決してくださいというものになっています。いわば、私から言わせれば無法状態に近いものになっているのではないかと思います。
復興住宅を日陰にしている、あすと長町のワールドアイシティの高層マンション建築の住民説明会に私も参加いたしましたけれども、事業者側は、住民の要望に耳を傾けようとせず、説明会を打ち切りました。異論があるなら裁判でとまで言う始末でございます。互譲の精神はみじんも感じられません。これが現状です。条例が実質的に機能するよう、規則や運用も含めて抜本的に見直すべきです。いかがでしょうか、再度お答えください。

3点目は、水道事業へのコンセッション方式導入の問題です。
ただいま管理者からは、県に中止の要望はいたさない旨のお答えだったかなと思うんですけれども、ただいま管理者からお答えいただいたように、十七市町の質問書はコンセッション方式の問題点を網羅しているものになっています。10項目、その中でももっと細かく項目も分けていますから、かなりのこれは問題があるというふうに見てとるべきだと思います。しかしながら、市民にはこれらの問題が知らされておりません。市は多くの問題があるコンセッション方式導入が、市民にどのような影響を与えるのかを具体的に明らかにし、安全で安心な水を安定的に安価に提供するためには、民間任せではできないことを市民に知らせ、コンセッション方式導入は問題があると県に言うべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。再度お答えください。

 

◯都市整備局長(小野浩一)

まちづくり条例の制定、そして中高層の条例に関する再度の御質問にお答えいたします。

初めに、まちづくり条例についてのお尋ねでございますけれども、御例示のありました世田谷区あるいは練馬区などの条例につきましても、いずれにしても立地そのものを規制をしたり、あるいは規模を制限したりといった趣旨の条例ではなく、あくまで法令等の範囲内で建築可能なものに対しまして、近隣との関係において調整を図るということを目的としたものと伺っております。
このことにつきまして、本市の中高層条例につきましても、手続の進め方あるいは対象となる建築物などにつきまして、他都市の条例とは一部異なる部分がございますものの、計画段階での説明あるいは近隣の皆様と話し合う機会の確保、さらに本市から指導、助言等を行うことによりまして、近隣との調整を行うという機能は同様に果たしているというふうに考えております。

次に、中高層条例に関する市のかかわり等に関するお尋ねでございますが、本市の中高層条例におきましては、計画段階において説明を行うように定めております。その後の近隣住民と建築主との間の話し合いにおきましては、必要に応じて市もかかわり、助言、指導を行ってまいりました。その中で一定の調整等が図られておりまして、計画変更あるいは近隣への配慮といったことにつながっているものと考えております。
以上でございます。

 

◯水道事業管理者(板橋秀樹)

宮城県に対するコンセッション方式導入に対する仙台市の意見表明ということでの再度の御質問でございます。
みやぎ型管理運営方式は、御承知のとおり水道法の改正を前提といたします取り組みでございまして、したがいまして日本でこれまで導入の前例がないということになります。したがいまして、現時点で宮城県が検討を進めておりますけれども、その細部について十分に詰めなければならない点がまだ残されているというのは、現状事実であろうと思います。
また、さまざま御指摘にありますように、日本に比べて海外では同様の事例に対する取り組みというのが幾つか見られておりますが、日本はそういう意味では後発でございますがゆえに、海外の事例を踏まえた誤りのない制度設計が必要になるものと考えております。
具体的に申し上げますと、実施に当たりましては、公共側が要求する要求水準書、これをどのような形で詳細に設定をするか。また、それを公共側が十分に管理をできるような制度化されたモニタリングの仕組み、そしてその徹底。こうしたことによって、運営権者に対して公共側がしっかりと責任を持って管理ができる、そういうシステムが必要となってまいります。
17受水市町といたしましても、こうした事業の安定継続に必要な取り組みを逐次県に求めてきたところでございます。先ほど御答弁申し上げましたとおり、現行の水道事業者としての責務、これは現状の水道法に定められております。また、改正案の中におきましても、引き続き水道事業者としての責務、これも県の責務は残るということになってございます。宮城県におきましては、17市町の問題意識を踏まえまして、課題解決のためのさまざまな対策を講じるべく、現状取り組みを進めているというふうに理解をしてございますので、そうした努力自体を否定するものではないというふうに考えてございます。

 

◯都市整備局長(小野浩一)

まちづくり条例等に関する重ねての御質問にお答えをいたします。
御例示のありましたまちづくり条例につきましては、構想段階から手続を行うことを求めておりまして、それを中高層条例につなげるといった仕組みになっているということは承知しているところでございます。その上で、本市の中高層条例との関係で申し上げますと、本市の中高層条例におきましては、計画段階において近隣への説明を行うように求めております。その後の近隣住民との建築主の話し合いがなされる中で、調整が行われると。そういった中で、実際に南吉成地区の事例でもそうでございますけれども、一部計画の変更あるいは近隣への配慮を行うといったことにもつながっているところでございまして、他都市の構想段階から手続を行っている、そういった都市がその目的としているところ、それは同様にそれを果たすことができているものというふうに本市としても考えているところでございます。
以上でございます。

 

 

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