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2023.3.1 第1回定例会 予算審査等特別委員会 (高見のり子)

◯高見のり子委員  私からは、敬老乗車証交付事業費について伺いますが、この事業費、過去5年間の予算、決算の推移を伺います。

◯高齢企画課長  敬老乗車証交付事業費の過去5年間の予決算額といたしましては、平成29年度が当初予算29億2200万円余に対しまして、決算額は27億4900万円余。平成30年度が当初予算30億円余に対して、決算額は28億6500万円余。令和元年度が当初予算31億4400万円余に対して、決算額は29億3500万円余。令和2年度が当初予算32億1200万円余に対して、決算額は20億6700万円余。令和3年度が当初予算24億7500万円余に対して、決算額は21億2000万円余となってございます。

◯高見のり子委員  敬老乗車証制度は高齢者の社会参加と高齢者福祉の増進を図ることを目的とした制度です。今お話ししていただいた決算では、2019年度が29億円でピークを迎えて、その後、新型コロナの影響もあって2020年度は約20億円、2021年度は約21億円と減少しております。
 この間、当局が示してきた敬老乗車証事業費の将来推計では、新年度、令和5年になりますが、33億円の事業費の見通しとしておりましたけれども、新年度の予算25億8800万円なんですね。なぜ8億円も減額をしたのか。これをまず伺います。

◯高齢企画課長  事業費の将来推計につきましては、令和4年5月の健康福祉委員会、こちらのほうに御報告したとおりのところでございますけれども、資料にもその際注記しておりますとおり、新型コロナウイルス感染症の影響などは考慮していない一つの試算としてお示ししたものでございます。
 一方で、令和5年度の予算案におきましては、直近の乗車実績に基づき、新型コロナウイルス感染症の影響も考慮の上、見積もったことから、差が生じているものでございます。

◯高見のり子委員  新型コロナの影響を考慮したんだということなんですけれども、この事業推計で、市は32年後には47億円になるという将来推計を出しているんですけれども、これ論拠がなくなっているのではないでしょうか。伺います。

◯高齢企画課長  御指摘の将来推計は、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮していないという前提の下、将来人口推計など当時把握可能なデータに基づき試算を行ったものでございまして、意図を誤解されることのないよう、そうした前提も注記した上でお示ししたものでございます。

◯高見のり子委員  ということは、この推計は変わっていくということですか。伺います。

◯高齢企画課長  今後、詳細な推計をしていく段階にあっては、また変わってくるものと認識してございます。

◯高見のり子委員  この推計が独り歩きしては困るんですね。そもそも2023年で33億円の将来推計が実際は25億円になっている時点で、もうスタートが変わっているんですよ。おまけにこの推計、先ほどお話ししていましたけれども、新型コロナの影響は考慮していないと言うんですけれども、さらに公共交通網や料金体系の変化、移動手段の変化も考慮していないんですよ。こんな推計ありますか。30年後ということで出したこの推計、これもう根拠がないと思いますけれども、これは認めていただけますか。

◯高齢企画課長  あくまでも試算ということで御了解いただければと思います。

◯高見のり子委員  一度出した資料が試算ということで独り歩きされては困るということなんです。これから検討をしていくということなんですから、ちゃんと訂正をしていただきたいと思いますし、そもそも30年なんていう推計、私生きていませんね、30年後は。ということで、もうそんな推計出すべきじゃないですよ。
 市は敬老乗車証制度の在り方の検討を行うとして、昨年、市民意識アンケートを行いました。アンケートで自由記述一覧をいただいて、全て読ませていただきました。高齢者は1,138件、若年層が254件寄せられております。様々な貴重な意見が寄せられておりましたけれども、高齢者層のところでは、感謝感謝、敬老乗車証が元気のもとです。敬老乗車証なくしては暮らしが成り立ちません。敬老乗車証があるのでボランティア活動ができるが、交通費の負担が重くなれば不可能になる。敬老乗車証制度は高齢者にとっては生きづらい世相を生きていく希望の光ですなど、喜びと切実な声があふれていました。
 市民から求められているのは、チャージ場所を増やしてほしい、タクシー補助をつくってほしい、対象年齢を引き下げてほしい、タケヤ交通や愛子観光バスにも乗れるようにしてほしい、利用上限をなくしてほしいなど、こういった拡充なんです。高齢層も若年層も現在の負担が適切と回答した方の割合が多いことを考えれば、充実こそすれ後退は許されません。こうした要望をどのように受け止めて、生かしていかれるおつもりなのか伺います。

◯高齢企画課長  今回の市民意識アンケートでは3,000件を超える多くの御回答をいただきました。自由記述につきましても1,000件を超える御意見が寄せられておりまして、利用者の皆様のこの制度に対する関心の高さ、これを改めて感じたところでございます。
 寄せられました御意見も踏まえつつ、制度の持続性を確保できますよう、制度の在り方を検討してまいりたいと存じます。

◯高見のり子委員  持続性、もちろんですけれども、充実、拡充、これも大事だというふうに思います。元気な高齢者の皆さんの希望の光ですからね、これ。ぜひお願いしたいと思います。
 自由記述で高齢層も若年層も共通していたのが、敬老乗車証は免許返納を推進することに役立つという意見でした。社会問題になっている高齢者運転事故対策に大事な視点だと思います。市はこれから、このアンケート結果は社会福祉審議会老人福祉専門分科会に報告して制度の在り方を議論していただくということですけれども、こういった声も含めて、自由記述はこのまま全て報告すべきですけれども、いかがでしょうか。

◯高齢企画課長  市民意識アンケートの速報については、先日の社会福祉審議会へ御報告したところでございますが、確定版を報告する際には、自由記述の内容も含めお示しする予定としております。
 この制度が高齢者の健康増進や社会参加機会の創出といった趣旨に沿って、持続可能な制度として御活用いただけますよう在り方の検討を進めてまいります。

◯高見のり子委員  審査をしていただくためには正確な資料が必要なんです。そういった立場でお願いしたいと思います。
 市がこの制度を、高齢者が多くなる高齢社会にどう生かしていきたいかというスタンスがとても大切だと思います。少なくとも若い人たちが将来利用したいというこの制度は、現在の水準を維持するのはもちろん、拡充して高齢社会に積極的に活用すべきであることを述べておきます。

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