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日本共産党仙台市議団と各議員の政策・活動を紹介しています。

議員紹介


吉田ごう
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高村直也
高村直也
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花木則彰
花木則彰
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高見のり子
高見のり子
宮城野区
すげの直子
すげの直子
青葉区

第2回定例会 代表質疑 高村直也議員


※質疑のみ。答弁は後ほどアップします。





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質問・答弁を動画で視聴できます。




【概要】
〇電気・ガス等の値上げに対する支援策を
〇10月からの敬老乗車証大幅値上げストップ
〇市も県も宿泊税の導入中止を
〇子ども医療費助成の拡充、学校給食無償化
〇教職員の多忙化・長時間労働の解消
〇現行の健康保険証は12月以降も存続を
〇4病院再編・移転を市が止める手立てを
〇女川原発2号機の再稼働阻止
〇秋保の大規模なメガソーラー計画に歯止めを
〇地方自治法改悪やめよの声を被災自治体から





〇高村直也議員

日本共産党仙台市議団の高村直也です。会派を代表して提案されている諸議案および、市政の重要課題について質疑致します。

物価高騰に加えて、国が電気代・ガス代を補助する「電気・ガス価格激変緩和対策事業」が今月分からなくなり、くらしが大変です。
また4月から、天候などにより変動の大きい再生可能エネルギーの安定供給や価格安定化のため、事業者には「容量搬出金」という新たな負担が発生しています。その分の電気料金の値上げも様々始まっています。
市民のくらしを守る取り組みがいっそう求められます。
ところが、第79号議案 令和6年度仙台市一般会計補正予算 第1号には、市民の暮らしを支える施策が何も盛り込まれていません。
これから猛暑の季節を迎えるもとで熱中症予防のため、冷房をためらわずつけられる様、事業者や低所得者、子育て世代などへ支援金を支給すべきですが、いかがでしょうか。

また、本市ガス局は公営の強みを活かし、市民の支払うガス料金の負担を軽減してはいかがでしょうか。

さらに当初予算に盛り込まれなかった民間保育所の食材料費や民間福祉施設の水光熱費、また物価高騰前に契約を結んだ児童館や市民センターの委託料など、高騰分への補助を実施すべきですが、いかがでしょうか。

建設業界では資材の不足や高騰が影響し、大阪万博や能登半島地震への対応などで人手をとられるなどして、建設計画の遅れや工事費用の値上がりが起きています。
報告第2号 令和5年度仙台市一般会計繰越明許繰越しに関する件、および、報告第3号 令和5年度仙台市一般会計事故繰越に関する件 では合計約291億円、120事業の繰越しが計上され、令和4年度と比べて金額も事業数も増えています。入札不調となった事業数も、令和4年度の12件から5年度の17件へと増えており、その影響がうかがわれます。
音楽ホール、中心部震災メモリアル拠点複合施設の建設では、建設工事費の見込額が100億円以上膨れ上がり、約350億円となっています。
詳細な設計はこれからで、さらに費用が増える可能性もあります。さらに駐車場や外構、備品など関連する費用はこの見込額に含まれておらず、別途かかります。
そんな中、現在示されているスケジュールによると、音楽ホール・中心部震災メモリアル拠点複合施設の建設と、本庁舎建替えの工事の時期が重なっています。ただでさえ建設業界の不安定要素が大きい中で柔軟な対応ができず、事業における混乱や財政への過剰な負担が懸念されます。
音楽ホール・中心部震災メモリアル拠点複合施設の工程を一旦凍結するなどして時期が重ならないようにすべきですが、いかがでしょうか。

敬老乗車証の負担増をめぐっては物価高騰で暮らしが大変な中、市民の皆さんに寄り添う姿勢が求められます。
前回の定例会では、パブコメや説明会が市政だよりで周知されなかった問題を指摘したところです。
市政だより6月号には、10月からの値上げが巻頭の特集記事として紹介されています。
2012年に本市で敬老乗車証の負担増がおこなわれた時には説明会が市内64カ所で開催され、6860人の市民が参加しました。ところが、このほど予定されている説明会は各区と総合支所で1回ずつであり、不十分なものと言わざるを得ません。小学校区単位で開催するなど、もっとたくさんの説明会を開催し、市民に寄り添って丁寧に意見を聞き取り、市政に反映させる双方向性ある説明会にすべきですが、いかがでしょうか。

敬老乗車証の制度改悪が行われた京都市では、2023年度の負担金は21年度の3倍から4.5倍に大幅に引き上げとなりました。交付を開始する対象年齢が1歳引き上げられたこともありますが、制度利用者は21年度の14万2652人から、23年度の9万4729人へと5万人近く減少しています。全体の約3分の1の利用者が減ったことになります。
本市は敬老乗車証の負担増による〝利用抑制は段階的に縮小し、数年後になくなる〟と言いますが、利用者負担を2.5倍に大幅値上げすれば、高齢者の福祉を大きく後退させることは明らかです。
物価高騰のなか、この間は後期高齢者の医療費と保険料、また介護保険料も値上げされています。こんな時に本市は、市民に負担を求めるべきではありません。
敬老乗車証の負担割合の上限を引き上げる条例は可決しましたが、実際の制度は、その範囲で金額も時期も市長の判断で決めることができます。少なくとも10月からの値上げを凍結すべきです。いかがでしょうか。

本市が、宮城県とともに導入を目指す宿泊税ですが、事業者からは反対の声があがっています。
本市中心部にある56の宿泊施設が加盟する「仙台ホテル旅館組合」と、作並にある4つの施設でつくる「作並温泉旅館組合」は、今月11日に宿泊税に「断固反対」し、導入しないよう求める要望書を提出しました。宿泊税をめぐって、事業者から本市に反対の要望が出されるのは初めてです。
要望書には、▶宿泊事業者は4年前より経営環境が悪化しており、さらなる負担を強いられれば事業継続に支障をきたすことになる ▶市民、県民、利用者、宿泊事業者から〝共感と納得を得られているとは言い難い状況である〟など現場の実感や声が示されています。
本市が2月から3月に実施したパブリックコメントでも「財源の確保策」に寄せられた242件のうち、およそ9割が導入に否定的な意見となっています。
こうした声に耳を傾けるべきです。
コロナが5類になり、宿泊促進キャンペーンなどの施策も打ち出し、円安によるインバウンドの追い風もあるもとですが、本市の宿泊業界を取り巻く状況は未だコロナ前の水準に戻っていません。
本市の昨年の宿泊者数は、2019年比で96.2%ですが、中心部のシティホテルなどが伸びているのであり、秋保と作並の昨年の宿泊者数はそれぞれ83.6%および65.2%となっています。さらにこれまでのコロナ禍による減収と物価や電気料金の高騰が経営を圧迫しています。人手不足も問題であり、宿泊税が導入されれば、徴収なども大変な事務負担になります。
宿泊税を導入しなくても、観光で成功している自治体がたくさんあります。観光振興というなら、増税によらない別の道を模索すべきです。
市長は5月の記者会見で「県が宿泊税をやらないならば、本市独自でおこなうことはあり得る」としています。しかし、県が宿泊税を導入しないのに市で導入すれば、宿泊者が市外に大きく流出することになります。とりわけ秋保、作並では大打撃になります。
本市として宿泊税の導入はやめ、県にも導入を断念するよう、求めるべきです。いかがでしょうか。

子育て支援をめぐっては、この間、子ども子育て支援法が成立しています。しかし、本格的な施策は児童手当の拡充だけであり、給食無償化、保育無償化、高等教育無償化が実施される見通しはありません。子育てや教育を支える制度を国民の権利として保障する社会への転換がいよいよ求められます。
子ども子育て支援法を実施する原資は公的医療保険に上乗せして、国民への負担増を強いることと、歳出改革で生み出されるものです。防衛予算は大幅に増額する一方で、税金の集め方、使い方の根本が問われています。
子育てにしっかりとお金を使うよう、あらためて国に求めるべきですが、いかがでしょうか。

子ども医療費助成を拡充する自治体が増えています。政令指定都市で高校生までの医療費助成に何らかの形で踏み出す自治体は、今年8月までに15自治体まで増える予定であり、中学校3年生までにとどまっているのは残すところ、本市を含め5つだけとなりました。
県内でも白石市が来年4月から対象を18歳まで拡充するとしており、このままでは仙台市が最後になります。
先日は市民団体の子ども医療ネットワークみやぎが、本市に子ども医療費助成の拡充を求め、要望書を提出しました。その交渉で、同団体のアンケートに寄せられた子育て世代の声が紹介されました。「子ども3人と暮らしています。ここ数年の光熱費、物価の高騰で我が家では、年に10万円生活費が増えました。子育てしやすい街をめざすのでしたら、まず他の市町村でも実施しているように子どもの医療費を18歳まで無料にできませんでしょうか」「子どもが小さいうちは、たくさんの病気やケガをするので、診療科がかわるごとにワンコイン負担が生じるのは大変だ」「高校生になると通学や学習塾、部活などにかかる教育費も高くなるし、部活でのケガも多い。そういう時こそ医療費を無料にしてほしい」こうした市民の声にこたえる時です。
大震災前と比べて10倍ほどの黒字額を計上し、基金の額も市民一人当たりで政令指定都市1位になっている本市の財政力を活かして、市独自にワンコイン負担の廃止、18歳までの拡充を決断すべきですが、いかがでしょうか。

学校給食費では県内の12の自治体で完全無料化されています。中学校のみなど、一部無償化を含めると県内で14自治体になります。
すべての子どもに無償で給食を提供することは、子育て世代の経済的な負担を軽減し、子育てしやすい環境を作るとともに、食育の推進にもなります。
本市で、小学校6年生と中学校3年生のみで給食無償化をするのに必要な経費は約9億6700万円で、当初予算の一般会計総額の約0.15%です。その気になればできないはずはありません。段階的にでも市独自で踏み出すべきです。いかがでしょうか。

中央教育審議会は4月に、残業代が出ない代わりに支給されている教職調整額を4%から10%以上に引き上げる素案を発表しました。給与を増やすのは良いことですが、給特法では勤務時間に応じた残業代が支払われない仕組みになっており、「定額働かせ放題」と批判される、根本的な問題が解決していません。
本市では、年間平均で月80時間を超えて超過勤務で働き、過労死ラインを越えている教員が、令和4年度には小学校で259名、中学校で311名にのぼります。精神疾患による病気休職者は、令和元年度の20名から5年度には40名に増加しています。また、若手教員の割合が増加するもとで、産休・育休の取りやすい、安心して取得できる環境づくりが求められています。
今こそ教職員の定数を抜本的に改善し、増員すべきではないでしょうか。
また、給特法の廃止、抜本的な見直しを国に求めるべきですが、いかがでしょうか。

DX推進に関わって、本市は今年度から2026年度までを「集中改革期間」として市民と市役所との接点を変革し、市役所内部のDXを推進するとしています。しかし、早急にデジタル化を進めようとすれば、活用が困難な方を取り残し、住民サービスの後退になりかねません。
たとえば、群馬県前橋市では移動困難者にタクシー代を補助するマイタク制度で、紙の利用券が廃止され、マイナンバーカードでしか利用できなくなり批判されています。
本市のDX推進計画には次のような文言があります。
『仙台市の目指すDXは、・・・・デジタル化による「不便の解消」がゴールではありません。・・・・デジタル化によって利便性を一層高めながら、相談や対話など「ひと」と「近く・濃く」ふれあうことのできる、多様な接点をもった「ひと」中心の行政サービスを目指します』
この理念が試されています。
4月に開催された、本市のDX推進調査特別委員会で有識者の森戸裕一氏は「アナログなのか、デジタルなのか、窓口なのか、オンラインなのか・・・・そういう議論は意味をなさない」「不要な会議、不要な移動、不要な交渉を撲滅しながら、住民の方々との接点は多様性を維持し、拡大する。これがDXのやり方なんです」と明言しました。
窓口業務をはじめ、市民と直接向き合い、一人ひとりの多様なニーズにこたえる、アナログの業務は安易に削るべきではないし、むしろ充実させていくべきですが、いかがでしょうか。

関連して、仙台市のバスの定期券売り場では紙によるバスの時刻表の配布が4月から廃止されています。
このことについて「紙の時刻表は便利なので、なくさないでほしい」「スマホで時刻表を調べるのは苦手だ」「紙の時刻表は、自宅に貼りだす、カバンに入れるなどして、いつでも一目で確認できて便利だ」などと市民の声を聞いています。
デジタル化が進んでも、窓口での紙の時刻表の配布は多様な市民のニーズに応える観点からも必要なものです。
市民からの要望があれば、紙の時刻表を郵送やFAXで届ける措置もおこなっているそうですが、定期券売り場などの窓口でも求められた場合、その場で必要な部分の時刻表を打ち出して渡すぐらいの対応はすぐにでもおこなうべきです。いかがでしょうか。

今年12にも政府は現行の健康保険証をマイナンバーカードに置き換えようとしていますが、現行の保険証をなくさないでほしいとの声が拡がっています。
障害者からは車椅子のヘッドレストが写真に写っていることを理由に申請を却下される、など困難な事例が告発されています。要介護の高齢者がいる入所施設では、カードや暗証番号の管理に責任を負わされます。現行の保健証なら、すべての被保険者に直接送られ、そのまま使うことができ、大変便利です。
ヒューマンエラーが続出する事態のほか、最近では偽造したマイナンバーカードを使ってスマホを乗っ取るなど、新手の詐欺も出てきています。
第94号議案 宮城県後期高齢者医療広域連合規約の変更の協議に関する件においても、現行の保険証を廃止するため、規約の変更が提案されていますが、このままでは大混乱になりかねません。
本市としても12月に国民健康保険証が廃止されれば、それ以降は転入や新規の国保加入の際、事務手続きが煩雑になります。新たに保険証を発行せず、すでにマイナ保険証を持っている方には読み取りに対応していない医療機関などにも対応できるよう「資格情報のお知らせ」を交付し、マイナ保険証を持っていない方には、資格確認書を交付するという2通りの対応が求められます。来年9月からは同様の対応がすべての被保険者におこなわれます。
現行の保険証は拙速に廃止せず、存続するよう国に求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

市民の皆さんの命と健康をめぐって、4病院再編・移転の問題が引き続き重大な問題です。本市と県の実務者間の協議が続いていますが、地域医療の後退となる懸念が払しょくされず、話し合いは依然として平行線です。
そうした中、市長が精神医療センターの移転に「反対」することに関わって言及したことを評価いたします。
一方「懸念、疑問が払しょくされていない」のは、救急医療のひっ迫につながりかねない赤十字病院についても同じです。
市内2つの病院を移転する事について、市長ははっきりと反対の立場を表明すべきですが、いかがでしょうか。

またこれまで多くの反対の声にもかかわらず、県知事は推進の姿勢をくずしてきませんでした。
問題の根底には、公的病院が赤字を抱えていることがあります。
本市は市内の病院に対し、救急医療における病院群当番制や周産期医療で役割を果たす小児科病院群輪番制補助金など、政策医療の役割に対して補助金を支出しています。
本市として、そうした補助金の拡充や地域医療支援病院への建て替え補助、回復期病床の拡充への支援など、一歩踏み込んだ抜本的な支援策を打ち出してはいかがでしょうか。

東北電力は女川原発2号機の安全対策工事が完了したとし、再稼働を早くも9月頃に予定しています。
さらに東北電力は、女川原発敷地内に使用済み燃料の乾式貯蔵施設を設置する計画を打ち出しました。これは、このままでは女川原発の使用済燃料プールがいっぱいになるもとで空き容量をつくるため、冷却した使用済燃料を金属の容器に詰め替え、空気で冷やして貯蔵する施設を作ろうをいうものです。
今、岸田内閣のもとで原発を40年で廃炉にする原則をはずし、60年超の運転を可能にする法律が通されています。
女川原発の敷地内に核のゴミ捨て場をつくり、老朽化した原発を使い続けようということに他なりません。
今年の元旦に発災した能登半島地震は、原子力防災の限界を示すものとなりました。
原子力防災の基本は、屋内退避と状況を判断しての避難になります。
しかし、能登半島地震の場合は道路が寸断され、地盤の隆起や地割れで港湾も空港も損傷し、海路と空路も断たれました。建物の被害も著しく、多くの住宅が損壊しました。避難も屋内退避もできない状況がうまれました。
しかし原子力規制委員会は、原子力災害対策指針の見直しは考えていないとしています。
そして「避難場所や避難経路の確保のため、どう備えて対応するかは自治体が策定する地域防災計画の中で具体化される」としています。
このままでは、原子力災害から国民を守ることができません。
本市は市民の命と健康を守る立場で国に対し、原子力災害対策指針の見直しを求めるべきですが、いかがでしょうか。

女川原発の再稼働に反対する市民団体が、このほど女川原発2号機再稼働がされた場合の電気料金を詳しく試算し、記者発表をおこなっています。
龍谷(りゅうこく)大学教授の大島堅一氏のアドバイスをもとに、この間東北電力が示した女川原発2号機の再稼働がされた場合、どれぐらいの電気料金の値下げ効果があるかについての資料を分析したものです。
その結果、1キロワットアワーあたりの発電単価は41.82円であり、日本卸電力取引所 JPEX(ジェイペックス)から電気を調達する際の平均価格20.97円の約2倍になります。東北電力は、この計算について止まっている原発に対する費用も含まれているとして、比較するのは適切ではないとしていますが、計算そのものを否定してはいません。そうしたコストが実際にかかっていると考えられます。
仙台市も東北電力の大株主であり、利害関係者です。けして安いとは言えない、原発の経済的な側面にも着目し、また市民の安全を守るためにも市として株主総会で、脱原発の議案に賛成すべき時ですが、いかがでしょうか。

太白区秋保町と青葉区境との一帯に広がる山林約600haに、太陽光パネルと蓄電池の製造工場、およびメガソーラーを建設する新たな計画が明らかになっており、地元から反対の声が拡がっています。
これまで県内で問題とされてきた、大規模な森林伐採をともなうメガソーラーとしては、丸森町の約120haの計画、太白区茂庭地域での約100haの計画がありました。しかし、この秋保の計画は、それをも大きく上回る大規模なものです。水害への影響やイノシシや猿などによる獣害、農業用ため池の水が濁るなどの影響が懸念されています。
詳しい情報は一部の地権者を対象に説明会がおこなわれた以外に、まだありませんが、歯止めがかからない状況になる前に実態をつかみ、乱開発をさせないようにする手立てが求められます。
まず数日前に当局からご答弁がありましたが、計画地は都市計画法に基づく市街化調整区域にあたり、蓄電池などの製造工場の建設は禁止されており、不可能です。
できないことがわかっているのに、市として黙って良い問題ではないと思いますが、いかがでしょうか。伺います。

一方、計画地でメガソーラーの建設を直接禁止する枠組みは存在しません。止めるための手立てとしては、全国の事例を見れば住民の反対運動などにより、長く着工できない状態の追い込んでいる計画があります。また条例を含む法令違反の場合や、長期に着手しないなどの場合に、FIT認定を取り消しにできる制度もあります。
そのような取り組みを進めるには、まずは計画の実態を明らかにすることが何よりの力になります。本市としてはまず、今後予想される環境影響評価の手続きにしっかりと取り組み、問題を浮き彫りにする役割を果たすべきですが、その御決意を伺います。

また説明会の資料によると〝工場で利用する電力をまかなう〟とされており、FIT認定をとらずにメガソーラーを設置することも予想されます。
今、太陽光発電のFIT買取価格が下落し、新電力会社の中にはそれよりも高い価格で電気を買い取るところも出てきています。
宮城県が創設した再エネ新税は、FIT認定がない場合も対象となりますが、新税はあくまでも誘導策です。
今後は卒FITも見通しされる中で、FIT取り消し以外にも乱開発を止めるための実効性ある枠組みの創設を国に求めてはいかがでしょうか。

世界最大の木質バイオマス大手、エンビバ社が今年3月に倒産しました。大口の取引相手である国内バイオマス発電所にも深刻な影響が懸念されています。
倒産の原因の一つは、木材価格の高騰です。
ロシアによるウクライナ侵攻により、国際的な木材需要が増えています。
その点では木材を海外に依存している脆弱性が示されたものと言えます。再生可能エネルギーの中でも太陽光や風力は設備さえ導入してしまえば、エネルギーを自給できます。
これに対し、バイオマス発電では燃料を海外から輸入した場合、エネルギーを自給したことになりません。
新エネルギー総合開発機構 NEDOによると、日本の木質ペレットのエネルギー自給率は、令和3年でたったの4.8%です。この調子で木質バイオマス発電を増やしても地産地消どころか、自給率向上につながりません。
価格の面でも太陽光発電は技術革新により、電力の価格も下がり続けています。木質バイオマス発電では、発電コストの約7割を占める燃料費が上がっており、今後下がる見通しもありません。FITの価格も例えば地上に設置した事業用太陽光パネルが、今年度で1キロワットあたり9.2円であるのに対し、一般木質バイオマスのFIT価格は24円で、国民から再エネ賦課金として徴収されたお金がより多く注ぎ込まれています。
先日、仙台港周辺で稼働している、杜の都バイオマス発電所を見学に行きました。燃料の木質ペレットと、パームヤシ殻について質問したところ、100%海外産の木質バイオマスを利用しており、今後国産材を調達できる見通しもたっていないとのことでした。
木質バイオマスを輸入してすることには乱開発の問題もあります。北米のカナダでは生物多様性を育み、土壌にCO2を蓄えている、原生林も伐採の対象となり、現地の環境団体からも批判されています。
本市は改訂した地球温暖化対策推進計画で、再エネの導入目標をかかげ、2030年までに2022年度比で約400メガワット増やすこととしていますが、その約半分を仙台港周辺の2つの木質バイオマス発電所でまかなおうとしています。このような道筋は持続可能とは言えません。
太陽光や風力などの自然エネルギー、さらにバイオマスなら国産のものを推進することを基本に導入する再生可能エネルギーの中身を見直す時ではないでしょうか。伺います。

条件や判断基準が不明確なまま、国から地方自治体への「指示権」の行使を可能とする、地方自治法の改訂案が衆議院を通過し、参議院で議論されています。「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」であると、国が判断すれば、本市を含む地方自治体は指示に従うこととなるもので、重大な地方自治の後退です
戦争や感染症、地震などの災害を引き合いに説明されていますが、具体的については「想定しうるものではない」と答弁されており、際限なく「指示権」の行使の内容が拡がりかねません。特に個別の法律に、これまでの「指示権」の対象について規定がありますが、記載されていない内容については解釈でいくらでも対象が拡がってしまう懸念がぬぐえません。
米軍の辺野古新基地建設をめぐっては、これに対する世論が拡がり、沖縄県は軟弱地盤の改良に伴う設計変更を承認しませんでした。そうした地方自治体としての対応にも関わらず、国はこの設計変更を法定受託事務であるとして代執行しました。
1999年に成立した地上分権一括法では「地方分権」を掲げながら、これまでの機関委任事務を法定受託事務として事実上温存し、国の「指示」「代執行」などの強力な関与を導入してきました。新たに創設される政府の「指示権」は法定受託事務ばかりか、自治事務にまで国が自治体に指示できる仕組みを設けるものです。
東日本大震災直後には、当時の奥山市長も「震災の経験から、住民に最も身近な基礎自治体が必要な権限と財源を持つべきだと痛感した」「非常時に的確に対応するためには、平時から基礎自治体がより多くの権限と財源を持ち、施策を展開していることが極めて重要だ」と述べています。
震災を経験した本市としても、地方自治を後退させる地方自治法の改悪はやめるよう、国に求めるべきです。いかがでしょうか。

今年度中に18歳になる若者の名前、住所などの情報を記載した名簿が、今年も仙台市から自衛隊へ本人の承諾もなく、一括提供されました。
本市は、この名簿提供を自衛隊法とその施行令に基づいておこなう募集事務であり、問題ないと答弁しています。
しかし、そうした法的根拠はなりたたないとして、全国で国や市を相手に違憲性、違法性を問う訴訟がおこされています。
国は2020年末の菅政権下で閣議決定にもとづき、防衛相・総務省による通知などで、自衛隊法97条とその施行令120条により〝募集に必要な資料として、住民基本台帳の一部の写しを用いることは住民基本台帳法上、特段の問題はない〟などとする見解を示しています。
しかし、施行令120条にある「資料」という文言を住民基本台帳と結びつける明示的な規定は存在せず、自衛隊法97条には個人情報の取得に関する内容が一切ありません。国の言う法的根拠は成り立ちません。
奈良市の訴訟で原告となった高校生のRYUさんは、自分の個人情報が提供されたことについて「勧誘はがきが届いたときは特に何も思いませんでした。しかし、その後よく考えてみると自分の個人情報が自衛隊に承諾もなく渡っていることがすごくおかしい、怖いなと思う」と述べています。
また保護者からは「今の学校では、クラス名簿や連絡網は作られていません。それぐらい今は個人情報が厳格に管理されています。それなのに本人や保護者の承諾もなしに、個人情報を提供しているなんてありえません。民間の会社だったら大問題になります。勧誘はがきが届いた時、子どもは17歳の未成年でした。怒りを覚えます」とコメントが寄せられています。
若者や保護者の思いや人権を大切に、市長の判断で名簿の一括提供をやめるべきです。いかがでしょうか。

本市は本人または代理人から申し出があった場合、名簿提供の対象から除外をする規定を設けています。しかし、自分の個人情報が自衛隊に提供されていることを知らない市民がまだたくさんいるのではないでしょうか。
名簿提供について市民への周知は、本市ホームページの自衛官募集案内の中で小見出しをつけて紹介されていること、また市政だよりの「お知らせ」の1項目としてあるだけです。
そうしたもとで本市では、今年度14人から除外の申請がありました。一方、他都市では、例えば鹿児島市で昨年130人の除外申請がありました。
せめて対象者一人一人にはがきを出して知らせるべきではないでしょうか。
最後に伺って私の第一問といたします。





〇市長(郡和子)

ただいまの高村直也議員のご質問にお答えを申し上げます。

宿泊税に関するご質問にお答えをいたします。
昨年11月に再開をし開催してまいりました「交流人口拡大推進検討会議」では、今後の観光施策の方向性とその財源確保のあり方について様々な観点からご議論をいただきまして、宿泊税の導入が妥当であるという報告書の提出を受けたところでございます。
また、昨年は市内宿泊者数が600万人泊まで戻るなど回復の傾向はみられるものの、私は将来にわたって、なお一層、観光やMICE等で国内外から多くの方が訪れるために、そして地域経済が潤う街にしていくために、安定的な財源が不可欠であり、宿泊税の導入が必要であるとの考えを持っているところでございます。
今後、宿泊事業者の皆様のご意見を丁寧にお伺いし、徴収事務などのご負担の軽減策も含めまして宿泊税導入に向けた検討を進めるとともに、宮城県とも調整を行ってまいりたいと存じます。

次に4病院再編についてでございます。
これまでの4回の県市協議において、救急医療、周産期医療、災害医療など7つの課題について議論してまいりましたが、中でも、精神医療については、これまで市と県の連携によって体制を構築してきた経緯などが考慮されておらず、また、移転による多くの患者の治療中断などの懸念に対する明確な回答が得られる見通しが立っていないところでございます。
こうした状況を踏まえまして、このまま基本合意に向けて進むのであれば、「反対」と言わざるを得ず、再考を求めたものでございます。
市内の2つの病院の移転を含む、4病院再編に伴う救急医療など他の課題についても、移転による影響やその対応に関する本市の疑問や懸念について、今後の県の説明内容を確認したうえで、適切に判断をしてまいる考えでございます 。


地方自治法改正に関するお尋ねにお答えいたします。
今般の改正は、個別法では想定されていない「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」に、機動的に対応することなどを目的としてなされるものと認識しております。
この間、指定都市市長会として、国に指示権の行使については限定的かつ厳格な制度となるよう検討を求めるとともに、基礎自治体としての「現場力」に加え、大都市の「総合力」も併せ持つ指定都市と国が直接情報共有するよう要望を重ねてまいりました。
こうした中、衆議院では、指示権の内容は限定的で必要最小限のものとするとともに、重大な事態へ迅速に対応する前提として、さらなる権限委譲などに関する附帯決議が可決されたところでございます。
地方自治体の自主性・自立性が損なわれることのないように、引き続き国会での審議を注視してまいります。





〇危機管理局長(白山幸喜)

私からは能登半島地震を踏まえた原子力災害対策指針の見直しについてお答えをさせていただきます。
能登半島地震において多数発生した家屋倒壊等への対応につきましては、建築物の耐震化など、地震対策として実施すべきものであり、地震と原子力の複合災害が発生した場合でも、屋内退避等を確実に行えるようにしていく必要があるものと考えてございます。
一方で、原子力災害対策指針は、放射線の影響を最小化する、このことのための防護措置について地方公共団体等の計画策定ですとか、対策の実施を支援するため技術的事項等を定めたものでございまして、現在、原子力規制委員会が屋内退避の実施期間など、より効果的な運用等を検討しているところであるというふうに承知してございます。
本市といたしましては、引き続き、国の動向を注視しながら、関係機関と連携をして、原子力災害対策の実効性の向上に努めてまいりたいと存じます。





〇まちづくり政策局長(梅内淳)

DX推進に関するお尋ねにお答え申し上げます。
今般策定したDX推進計画では、「ひと」を中心としたデジタル化を進める「Full Digitalの市役所」を掲げ、業務の効率化や集約化とともに、それによって生み出されるリソースを、対面での相談対応や現場に出向いての対話など、「ひと」と近く・濃くふれあう行政サービスの提供に振り向けることを目指しております。
今後とも、誰もがデジタルの恩恵を受けられるよう配慮しながら、計画に掲げた各種施策の実現に努め、本市にかかわる全ての「ひと」の暮らしがより豊かになるDXを進めてまいりたいと考えております。





〇財政局長(永渕智大)

私からはまず、物価高騰に伴う支援金の支給と、民間施設等への補助についてお答えをいたします。
本市ではこれまで、急激な物価高騰により影響を受けておられる市民生活や事業活動に対し、国の交付金等を最大限活用しながら、低所得世帯・子育て世帯への給付金事業や持続的な賃上げを後押しするための支援など、各般の対策を実施してきたところでございます。
また、各施設において安定的・継続的なサービスを提供できますよう、民間の福祉施設等に対する食材料費・光熱水費の助成や、指定管理施設への追加の対応なども行ってまいりました。
今後とも、こうした物価高騰対策の効果や、国の動向、物価の状況なども踏まえながら、必要な対応を講じてまいりたいと存じます。


次に、大規模事業の実施時期の調整についてお答えを申し上げます。
建設コストは建築資材単価や労務単価の上昇などを受けて増加しており、今後も同様の傾向が続く可能性はございますものの、本市の魅力向上や活力創出、市民サービスの向上にもつながる事業につきましては、厳選重点化を図りながら、着実に進めていく必要があるものと認識をしてございます。
大規模事業の実施に当たりましては、各事業のピークを迎える時期を可能な限り調整し、事業費を平準化しながら取り組むこととしておりますほか、全体事業費の圧縮や補助金等を最大限活用するなど、財政負担が過大なものとならないよう、今後とも努めてまいります。


次に、東北電力の株主総会におけます対応についてお答え申し上げます。
基礎自治体である本市といたしましては、市民生活や経済活動に必要な電力が、安定的に供給されることが重要であると認識をしてございます。
株主総会に向けましては、こうした点を踏まえながら、提案された議案内容を十分精査の上、適切に対応してまいりたいと存じます。





〇市民局長(佐々木淳一)

自衛官の募集対象者情報の提供に関するお尋ねにお答えいたします。
自衛隊法及び同法施行令に規定されている自治体が行う募集事務は、法定受託事務とされておりまして、その枠組みの中で防衛大臣等からの依頼に対し、募集対象者情報の提供を行っているものでございます。
また、個人情報保護法では、法令に基づき個人情報を提供する場合について、本人の同意は要しないものとされておりますが、本市におきましては、個人情報の提供を望まない方からの除外の申し出を受け付けることといたしております。 今後とも、防衛大臣等からの依頼に対しまして、関係法令等に基づき適切に対応してまいりますとともに、この除外制度につきまして、他自治体の状況も踏まえながら、必要な周知を行ってまいりたいと存じます。





〇健康福祉局長(郷湖伸也)

はじめに、敬老乗車証に関する2点のご質問にお答えをいたします。

敬老乗車証の市民説明会についてでございます。
前回の見直しの際は、定額負担方式から、利用に応じて一定割合を負担いただく方式への変更や、年間利用上限額の導入、年1回の一斉交付から随時交付への変更など、制度全般に関わる大きな見直しだったことから、その内容をよくご理解いただくため、市民センター等のより身近な地域単位で市民説明会を開催したものでございます。
一方、この度の見直しは、利用方法や手続きなど制度の大枠に変更がないことや、ICT環境の進展等による情報入手手段の多様化に対応し、様々な媒体を活用した周知広報に取り組んでおりますことから、今般の市民説明会の内容としたところでございます。
説明会では、質疑応答の時間を十分に確保した上で、可能な限り市民の皆さまのご疑問などにお応えし、ご理解を得られるよう、対話を行ってまいりたいと考えております。

次に、制度の施行時期についてでございます。
敬老乗車証については、医療や介護など、高齢者施策に係る費用が増加していく中においても、将来にわたり高齢者の社会参加等にご利用いただけるよう、所得の低い方への配慮も取り入れながら、第1回定例会において、条例改正案と見直し内容を踏まえた予算案を提案し、議決いただいたところでございます。
高齢者の皆様には、ご負担をお願いすることになりますが、引き続き、様々な活動に幅広くご利用いただけるよう、利便性向上に努めますとともに、丁寧な広報周知を進め、10月からの新制度の円滑な施行に向けて取り組んでまいります。

次に、国民健康保険の被保険者証に関するお尋ねにお答えいたします。
国の制度改正により、本年12月2日以降、現行の被保険者証は廃止されますが、マイナ保険証の保有の有無に応じ、資格確認書又は「資格情報のお知らせ」を交付することにより、引き続き保険診療を受けられる仕組みとなります。
一方、これまで浸透してきた被保険者証が廃止されることで、従来通り医療機関を受診できるのかという国民の不安が払拭されている状況にはないものと認識しております。
本市としては、被保険者に制度変更を正しくご理解いただけるよう国等と連携して丁寧に周知をいたしますとともに、医療機関での受診に支障が生じないよう今後とも、国に対して円滑な制度の運用を求めてまいります。

最後に、市内の医療機関への支援策についてでございます。
本市では、市内医療機関に対して、救急医療体制確保のための補助事業などの政策医療に関する支援を行っているところでございます。
医療機関への支援に関しましては、それぞれが経営努力を重ねながら運営されている中、特定の医療機関に対し、建替え、経営面等に係る直接的な支援を行うことは、公平性の観点から課題がございます。
また、医療提供体制の整備については、県が、医療法に基づき地域医療計画や地域医療構想を策定し、医療連携体制や人材の確保、病床の確保などの役割を担っております。
引き続き、こうした観点を踏まえながら、本市の政策医療の充実に取り組んでまいりたいと存じます。





〇こども若者局長(郷内俊一)

はじめに、子育て支援施策の予算に係る国への要望についてでございます。
本市ではこれまでも、子育て支援施策に係る予算の確保・拡充について、本市独自での要望をはじめ、指定都市市長会との連携による要望など、様々な機会を捉えて国に対応を求めてきたところでございます。
今後もさらなる子育て環境の充実に向け、子ども医療費助成や幼児教育・保育の無償化、保育士や放課後児童支援員の処遇改善に係る財政措置の拡充などについて、関係機関とも連携しながら国に求めてまいります。

次に、子ども医療費助成制度の拡充についてでございます。
対象年齢の18歳までの拡充や、利用者の一部負担の廃止に対する市独自財源を用いたさらなる制度拡充については、将来にわたる安定的な制度運営の観点から、慎重に検討すべきものと考えております。
子ども医療費助成制度については、居住地に関わらず同一の助成が受けられるよう、全国統一の内容であることが望ましいと考えておりますことから、国に対しても地域間格差の生じない制度設計を引き続き要望してまいります。





〇環境局長(細井崇久)

私からまず最初に秋保地区の開発計画に係る環境影響評価についてのご質問にお答えいたします。
大規模な開発事業につきましては、環境影響評価制度の手続きを通じまして、可能な限り環境影響の低減を図るよう求めてきたところであり、特に森林地域における太陽光発電事業につきましては、令和3年4月に対象事業の規模要件を引き下げたうえで、新たな指導方針に基づき、事業者にさらなる環境配慮を求めております。
本市といたしまして引き続き事業計画の把握に努めるとともに、仮に事業者からメガソーラー事業の計画が提示された場合には、環境影響評価制度の手続きの中で計画内容や環境への影響を把握しながら、森林の伐採を極力抑えることなどについて、事業者に対し強く求めてまいりたいと存じます。

次に、太陽光発電事業に関する国への要望についてでございます。
これまでも大都市会議等を通じて、国が太陽光発電施設等の再生可能エネルギーの導入を促進するにあたっては、自然環境の無秩序な改変を引き起こさぬよう、地域の貴重な自然や景観の保全との両立を図りながら進めることや、防災、環境・景観保全等に係る自治体の意見を反映させる制度の創設などについて要望してきたところでございます。
引き続き、実効性ある仕組みづくりについて、他都市と連携を図りながら、国に対し働きかけてまいりたいと存じます。

次に、再生可能エネルギーの導入目標についてでございます。
ゼロカーボンシティの実現に向けましては、木質バイオマスのみならず、太陽光や地中熱など、地域における再生可能エネルギーを可能な限り活用していく必要があると認識しております。
このため、住宅や事業所の屋根などを活用した太陽光発電の導入推進に取り組むとともに、木質バイオマス発電についても、地域材の活用に向け、市内の2つの発電所や関係者と協議を重ねているところでございます。
今後とも、様々な施策を積極的に講じながら、目標の着実な達成はもとより、本市における再生可能エネルギーの地産地消率の向上につなげてまいりたいと存じます。





〇都市整備局長(反畑勇樹)

私からは、秋保長袋地区の太陽光パネル製造工場の建設計画への対応についてお答えいたします。
当地区は、市街化を抑制すべき区域である市街化調整区域のため、立地できる施設を限定しており、報道等から把握している本製造工場につきましては、開発許可の対象とはならないものと考えております。
これまで、関係局と連携して事業者に接触を試みてきたものの、具体の事業計画の把握にも至っていないところでございます。 引き続き、関係局とともに、情報収集に努め、事業者から協議の申し出等があった際には、適切に対応してまいります。





〇教育長(天野元)

私からは教育局に係る数点のお訪ねにお答えを申し上げます。

学校給食費の段階的な無償化についてでございます。
学校給食費につきましては、保護者の負担軽減や子育て支援の一環として、県内自治体等で無償化の取組みを行っていることは承知しておりますが、無償化にあたりましては、部分的な対応でございましても、多額の財源を継続して安定的に確保する必要がございます。
本市といたしましては、全国一律の制度創設と財源措置について、引き続き、国に働きかけてまいりたいと考えております。

次に、教職員の増員と給特法の見直しについてでございます。
教職員が多様化・複雑化する教育課題へ対応し、児童生徒一人ひとりにより向き合うとともに、安心して働くことのできる環境づくりのためには、学校の人員体制の充実が欠かせず、また、その人材の確保のためには処遇改善についても一体的に取り組むことが重要と認識しております。
本市ではこれまで、義務教育費国庫負担により措置されている教職員の配置に加え、市の単独予算による増員を図るとともに、指定都市市長会などを通じ、定数改善や教職調整額の見直しなどを国に求めてまいりました。
先日も、市長が指定都市市長会を代表し、学校の指導・運営体制の充実と教師の処遇改善に関する緊急要請を行ったところでございます。
引き続き質の高い教師の確保のための環境整備を進められるよう、国における議論の状況を注視しながら、本市として必要な対応を図ってまいりたいと存じます。





◯交通事業管理者(吉野博明)

私からは、バス時刻表の紙での配布につきましてお答え申し上げます。
市バスの時刻案内につきましては、インターネットの市バス・地下鉄ナビに加え、スマートフォン等の地図アプリでバス停の時刻情報が入手できるようになったことから、方面別時刻表の紙での配布は終了いたしました。
なお、交通局庁舎の定期券発売所では、現在も各バス停の時刻表を個別に印刷し、お渡ししておりますが、その他の定期券発売所におきましては人員配置上その対応は難しいことから、引き続き市バス・地下鉄ナビ等の御利用やファクス及び郵送での時刻表提供サービスの御利用について、丁寧な周知に努めてまいります。





〇ガス事業管理者(中鉢健嗣)

私からは、ガス料金についてのお尋ねにお答えいたします。
都市ガス事業においては、公営か民営かによらず、原料費調整制度に基づき、ガス料金の過度な変動を緩和するなど、お客さまの負担軽減に努めているものでございます。
本市のガス料金は現在、上限に達しておりました令和4年末と比べ、標準家庭で1,000円余り下回っている状況にあり、引き続き、適切な料金設定のもと、安定的な都市ガスの供給に努めてまいります。





〇高村直也議員

御答弁ありがとうございました。大きく3点再質問いたします。
 
まず、物価高騰、電気、ガス高騰への対策についてです。今年の夏は、昨年よりさらに暑い可能性があるとの予想が出ております。
これから6月、7月と、ただでさえ冷房代で電気料金が上がってくる時期に政府の補助金もなくなるとなると、さらに電気代の負担が増えると思います。そういう現況を見れば、誰でも節約しなきゃという気持ちになると思います。
そうして、冷房代を節約して熱中症が増えることになれば大変です。救急医療の逼迫も心配です。
本市は、かつて燃料代が高騰したときに、冬の寒さをしのぐために燃料代を支援する福祉灯油を支給したことがあります。今、同じように冷房代を支給すべきではないでしょうか。また、児童館などで、暑いのを我慢して子供たちが熱中症になったら大変です。燃料費高騰分の委託料補助が必要ではないでしょうか、あわせて伺います。
 
2つ目に、敬老乗車証の説明会についてです。
「説明会で丁寧に対応するんだ」というふうなお話がありましたけれども、市民の皆さん、まず、この値上げ自体に非常に納得していないということがあるわけですね。
各区と総合支所単位で一回ずつ説明会が行われるわけですけれども、それぞれの会場の収容可能人数を合計すると約700人とお聞きしております。最大で約700人に説明するということですけれども、これで本当に十分なのかと言わざるを得ません。
パブリックコメントでは、対象となる70歳以上の方の4分の3が現行どおりの引上げに反対ということを示したわけです。少なくとも、そういう対象者の皆さんにしっかりと説明をすると、そして幅広い対象で開催するというのは大前提ではないかと思います。説明会をもっとたくさん開催し、双方向で対話すべきです。伺います。

また、市民の皆さんが納得するような説明ができないのでしたら、十月からの負担増は凍結すべきではないかと、伺います。

3つ目に、宿泊税についてです。「意見を丁寧に聞き取る」とか、それから「事務の負担軽減など検討」というふうなお話がありました。
しかし、今月11日に仙台市ホテル旅館組合と作並温泉旅館組合が要望したのは、宿泊税の導入そのものをやめてほしいというふうな要望書があったわけですね。この要望書の中にあったように、宿泊税が過度な負担になって宿泊そのものを取りやめる、宿泊日数が減る、宿泊地を域外に求めるという結果になりかねないわけです。
仮に本市が事業者向けに何らかの負担軽減策を打ち出したとしても、宿泊税の負担をお客さんに求めるということ自体には変わりないわけですね。
それで市内のホテルや旅館からお客さんが遠のいたら、取り返しのつかないことになると思います。そういった懸念に応えるには、やはり本市が宿泊税の導入を中止すると、県も説得して導入を断念させるということが求められるのではないでしょうか。再度伺います。
以上、再質問といたします。





◯市長(郡和子)

高村直也議員の再質問に、宿泊税に関することにつきまして、私から御答弁申し上げます。
先ほどもお話をさせていただきましたけれども、様々な関係の方々との御議論の中で、宿泊税の導入は妥当であろうという報告書を頂戴いたしました。そして、私自身も、今、観光あるいはMICE都市として選ばれていくためには、様々、ハード、ソフト両面にわたって施策を強化していくべきであろうという考えを持っております。そのための安定的な財源として、やはり宿泊税は必要だと思っているところです。今般、この件につきまして要請をいただきましたけれども、宿泊事業者の方々にとってもメリットが大きくなるような、そのような対応を図ってまいりたいと考えておりまして、様々、意見交換をこれからも重ねてまいりたいと存じます。
それから、本市が来仙された宿泊者の方々にアンケートを取らせていただきました。その中では、宿泊税を取っていただいて構わないという額についてもお答えいただいているんですけれども、おおむね二百円から三百円のところで、それでよろしいのではないかという御意見は相当数に上ったということ、これも議員の皆様方にも御報告をさせていただいているものと承知をしております。
 ゆえに、これから反対という御意見をいただきました事業者の皆様方には丁寧に本市が何をしたいのかということの説明、そして、皆様方はどのようにお考えなのか、何を求めておられるのかということについてお聞きもしてまいりたいと考えております。





◯財政局長(永渕智大)

私からは、今年の夏も暑くなるということが見込まれておる中で、物価高騰、光熱費の高騰に伴います家計への支援、また、児童館等への支援についての再度のお尋ねにお答えを申し上げます。
物価高騰により影響を受けておられる市民生活につきましては、住民税非課税世帯、また子育て世帯への給付金に加えまして、本市独自の施策として児童扶養手当の受給世帯への給付金を支給するなど、限られた財源の中で必要な施策を講じてきたところでございます。
今月からは、定額減税や減税をし切れない方々への調整給付も順次実施をされるところでございます。まずは、こうした対策の効果を見極めつつ、国の動向、また物価の推移なども踏まえながら、引き続き適切に対応してまいりたいと存じます。
また、施設につきましても、物価の推移や施設運営の影響を見極めながら、施設を所管する関係部局ともよく連携をさせていただいて、施設の安定した運営の観点から必要な対応を図ってまいりたいと存じます。





◯健康福祉局長(郷湖伸也)

私からは、敬老乗車証に関する再度のお尋ねに、2点お答えさせていただきたいと思います。
 
まず初めに、市民説明会についてでございますけれども、今般の見直しは利用控えなどの影響を考慮し、所得の低い方への配慮や利便性向上に取り組みますとともに、利用方法や手続などの制度の枠組みは維持をしたところでございます。
加えまして、市ホームページの充実、市政だよりへの特集記事の掲載、あるいは今後全ての対象者宛てにお知らせを送付するなど、様々な媒体で制度変更の周知に取り組むことなどを踏まえ、市民説明会については今般の内容とさせていただいたというところでございます。
説明会においては質疑応答の時間を十分に確保いたしまして、対話型のコミュニケーションを行いますとともに、市政出前講座の枠組みなども活用しまして、地域に出向いての説明等を検討するなど、市民の皆様に御理解いただけるよう取り組んでまいりたいと存じます。
 
次に、制度の施行時期についてのお尋ねでございます。高齢化の進展等により、高齢者施策に係る事業費は確実に増加していくことが見込まれております。
その中において、敬老乗車証はご高齢の方の社会参加を促進する役割を果たしてきた制度であり、今後も持続的に運用していくことが何より重要であると認識しております。
このたびの見直しに当たりましては、これまで同様ご利用いただけますよう、利用控えの影響なども考慮しつつ、所得の低い方への配慮や利便性向上の視点も取り入れながら、必要となる御負担をお願いすることとしたものでございます。
こうした点も含め、丁寧な周知を行いつつ、今後とも高齢者の皆様に幅広く御利用いただけますよう、円滑な制度施行に向けまして取り組んでまいりたいと存じます。





◯高村直也議員

それでは、再々質問をいたします。
繰り返しになりますが、この間は、引き続き物価高騰に加え、電気、ガスの値上げ、また介護保険料の値上げなど、市民の皆さんの暮らしは大変になる一方です。そういう中で、物価や電気料金の高騰への対策についてですけれども、御答弁は定額減税ですか、これまでの施策の効果を見定めるとか国の施策の動向を踏まえて対応するとか、そういった御答弁でありましたけれども、この値上げや負担増は今起こっているわけですからね、深刻な状態で。そのことへの対策を本市独自で早急に実行すべきだということを指摘したいと思います。
そのことを指摘した上で、再質問を2点いたしたいと思います。
 
宿泊税についてですけれども、物価や電気の高騰については宿泊事業者にとっても大きな負担になっているところです。そういう中で、観光客に来てほしい、宿泊者数を増やしたいと、本市でも考えていると思います。お客さんに来てほしいというときに、負担増するというのは、逆にブレーキをかけることになるわけですから、そのことをやめてほしいということで、今回要望書ということでも事業者の皆さんから明確な声として示されたというのは非常に大きなことだと思います。宿泊税の導入を中止すべきですが、再度伺います。

それから、今、出前講座というふうなお話がありましたけれども、この出前講座は、人を集めて集団で市民の皆さんがお願いしないといけないわけですから、ハードルが高いと思うんですよね。本来、市のほうから出かけていって説明すると。呼んでくれではなくて、市のほうから説明しに行くというのが本来あるべき姿だと思います。
敬老乗車証が以前値上げされたときには、中学校区単位で説明会が行われ、64か所、説明会が開催されて6860人が参加したというわけです。敬老乗車証は10万人が利用する制度ですから、その負担を暮らしが大変な中で2.5倍に増やそうというわけですから、市として誠意を持ってちゃんと説明するという姿勢が問われるわけです。
敬老乗車証の負担増に対する街頭署名運動、この間もありましたけれども、最近でも1時間で100近い署名が集まって、引き続き高い関心や懸念が寄せられているなと実感しています。そういった市民の皆さんの声にしっかり応えるべきです。説明会をもっとたくさん開催すべきですけれども、再度伺います。





◯市長(郡和子)

重ねての宿泊税についてのお尋ねにお答えいたします。
これから本市が観光やMICEなどで国内外から多くの方々に訪れていただいて、地域経済が潤う町にしていくためには、やはり安定的な財源は必要だという、この考えに変わりはございません。宿泊税の導入に向けて、反対の御要望もいただきましたけれども、皆様方の御意見は丁寧に伺いながら、負担の軽減も含めまして、宿泊税導入に向けた検討をさらに進めてまいりたいと存じます。





◯健康福祉局長(郷湖伸也)

敬老乗車証の制度変更に関する市民説明会についての再度のお尋ねにお答えをいたします。
このたびの見直しにつきましては、利用方法や手続など、制度の根幹、大枠に関する部分については変更せず、利用負担割合の見直しといった内容にとどまっておるといったようなことを踏まえまして、今回の市民説明会についての対応とさせていただいたところでございます。一方で、市民説明会、実際の会場でのキャパシティーといった御懸念などもございましたが、そういった点については、そういったことが仮に生じるような事態であれば、例えば他会場の確保をいたしたりですとか、そういった可能な工夫はしてまいりたいと考えておりますとともに、先ほど申し上げました市政出前講座などの仕組みも併せて案内しまして、そういった対応も考えていきたいと、このように考えているところでございます。












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