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「児童福祉法の施行・・条例」、「放課後児童健全・・条例」、「家庭的保育事業等の設備・・を定める条例」提案趣旨説明(2014年6月)

提案趣旨説明

(2014年6月議会 花木則彰議員)

◯四十四番(花木則彰)日本共産党仙台市議団の花木則彰です。提出者を代表して、議第三号仙台市児童福祉法の施行に関する条例の一部を改正する条例、議第四号仙台市放課後児童健全育成事業条例、議第五号仙台市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例について、提案の理由と趣旨説明をいたします。  子ども・子育て支援法、児童福祉法改正、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供に関する法律の改正に伴い、本定例会には、第八十二号、第八十三号、第八十七号、第八十八号の四本の条例案が出され、今後も市として必要な条例整備、施策の整備が求められています。  保育所、幼稚園を初めとした子育て支援策の充実は、子育て中の市民はもちろん、全ての市民の切実な願いです。認可保育所に入りたくても入れない待機児童が今年度もふえ、千八十三人となっている中で、仙台市の子育て環境を本当によくしていく制度になるのか、今、最も関心が高い課題でもあります。  しかし、奥山市長が提案しているこれらの条例案は、市民の切望に応えるものとなっているでしょうか。私たち市議会は、そういう観点で市長提案の議案を精査し、チェックする役割を持っています。そして、議案に問題がある場合には、単に否決するだけではなく、よりよくするための修正や対案を準備し、条例を定める役割を市議会は果たさなければなりません。  私は、率直に、市長提案には大きな問題があると感じています。ほかの議案については、今議会の議論の中で述べることにいたしますが、第八十八号議案仙台市児童福祉法の施行に関する条例の一部を改正する条例について、問題点を指摘し、その対案として、議第三号、第四号及び第五号を提出するものです。  当局案第八十八号議案は、児童福祉法の施行に関する条例の改正として、子ども・子育て支援新制度で市が条例で定めることとされた、放課後児童健全育成事業の設備運営基準を第七条に、家庭的保育事業等の設備運営基準を第八条として定めるものです。  この条例案は、定める基準内容に比して極めて短い条文で書かれています。放課後児童健全育成事業については、たった三行です。いわゆる条項番号の引用方式で、市は、国の政省令のとおりの部分が多いため、短く規定できるのがメリットだと言って、この方式を採用しています。  しかし、市民や議会にとっては大きなデメリットがあります。  まず、条例を読んでも、その内容がわからないということです。引用している政省令の項目番号を参照しなければなりませんし、その政省令の理解が必要になります。今、市民、とりわけ子育て世代が注目している子育て支援分野の条例が、読んでもわからないものとされるのは問題です。  次に、政省令の条項がずれるような改定が行われた場合、内容は変わらないのに、仙台市の条例を改正する必要が出て、議会にかかることになります。一方で、政省令の内容が変わっても、条項番号さえずれなければ、市の条例は改正する必要もなく、市議会にも諮られることもありません。政省令の変更に引きずられ、自動的に変わってしまうのです。これでは、市が市民に対して、こういう内容で仕事をしますという責任を持った、お約束としての条例にならないと思います。  私たちが提案した三本の条例案は、規定方法として抜き書き方式をとっています。参照すべき、従うべき政省令の内容、条文を抜き書きする方式です。少し長くなりますが、読めばわかるように、文章も構成も工夫をしています。作成や審議の過程で政省令自体の誤りも判明しますし、規定の内容をより明確に表現することもできます。  今回の提案に当たって、各種設置運営基準の内容は基本的に政省令どおりではありますが、ここは子供たちのために前進させたいと考える内容について加えています。  対案は、議第三号、議第四号、議第五号の三本で構成をいたします。  議第三号仙台市児童福祉法の施行に関する条例の一部を改正する条例は、当局案第八十八号議案から、第七条放課後児童健全育成事業、第八条家庭的保育事業等に関するものを除いた残りを規定しています。  議第四号仙台市放課後児童健全育成事業条例は、平成二十六年度厚生労働省令第六十三号の条文に沿って条例条項を書いています。基本的に省令の文章を抜き書きしているものです。  特に定めた特徴的な箇所は、第一に、基準を定める内容とともに、放課後児童健全育成事業そのものを規定する内容を加え、仙台市放課後児童健全育成条例としたことです。仙台市には、放課後児童健全育成事業を定めた条例がありません。要綱で行っている事業の基準だけを条例に加えるという当局案では、条例体系上、問題があると考えます。  第二に、仙台市は、みずから仙台市放課後児童クラブ事業を行う放課後児童健全育成事業者としての立場に加え、届け出により事業に参加する放課後児童健全育成事業者についても管轄する自治体として、事業の向上に努める必要があることを第十条第三項などで加えています。  第三に、設備の基準について、省令原文では、大まか過ぎる例外規定を限定的に明示したことです。専用区画等は、専ら当該放課後児童健全育成事業の用に供するものでなければならないものですが、省令では続けて、ただし、利用者の支援に支障がない場合はこの限りではないとしています。この限りではないが、どこまで容認するものなのか、わかりにくい規定となっています。  仙台市当局は、この規定は児童館での遊戯室なども専用区画とみなし、面積基準をクリアできるとしています。私は、今の児童館児童クラブの状況、児童館の狭さから考えると、利用児童の支援に支障がない場合というのは、相当限定的だと考えるものです。しかし、それ以上に問題なのは、この解釈でいけば、届け出で放課後児童健全育成事業を行う事業者にも、大変甘い規定になってしまうことです。  議第四号では、第十一条で、児童館児童クラブについてだけ、利用児童の支援に支障がない場合に限り、共用区画の一部を専用区画とみなすことができると規定しました。届け出事業者等には、専用区画を厳格に準備することを求めています。  第四に、第十二条第五項では、支援の単位が四十人を超える場合には、速やかにその支援に必要な設備及び備品並びに放課後児童支援員及び補助員を確保し、支援の単位を分割するものと明記しました。四十人という基準を理由に、希望者が足切りされるのではなく、受け入れる環境整備に取り組むことを市民にはっきりと示す内容です。また、支援の単位ごとに、専ら従事する職員の例外について、第六項で具体的に例示し、わかりやすく規定をいたしました。  第五に、第二十条第二項では、開所日数について、省令の一年につき二百五十日以上から、一年につき二百八十日以上に変えています。現在、仙台市の児童館児童クラブでは約三百日開所していることから、届け出事業者にも同等の開所を求めるものとするためです。  また、第二十四条には、この条例で定めるもののほか、放課後児童健全育成事業の水準向上のために必要な設備運営基準は、市長が定めることができる規定を設けています。  議第五号仙台市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例は、平成二十六年度厚生労働省令第六十一号の条文に沿って抜き書きをしています。  省令原文との主な変更箇所は、第十六条で、当局案と同様の内容になるように、家庭的保育事業と小規模保育事業C型については、委託や外部からの搬入による食事の提供は認めない内容としています。関連して、第二十三条、第三十四条も、調理員を置かなくてよい規程は削除しています。  保育士の配置について、当局案より手厚い配置を求めています。小規模保育事業A型に比べて、保育士配置が三分の二以上で認められる小規模保育事業B型には、せんだい保育室B型からの移行の場合のみ認めるよう、小規模保育事業の区分第二十七条に変更を加えています。小規模保育事業B型は、保育士の配置基準以外はA型と同じ基準です。新規に小規模保育事業B型をふやしていくことは、仙台市の子供たちにとって利益とはならないため、仙台市では、小規模保育事業であれば、A型への参入を、給付費の上乗せなどで大いに奨励すべきと考えます。  第三十四条において、小規模保育事業C型は、家庭的保育者、補助者による保育ではなく、保育士、保育従事者による保育を行うものとしています。同時に、附則第四項で、現在の家庭的保育事業単独型、共同型からの移行ができるように、五年間は保育士にかえて家庭的保育者、保育従事者にかえて補助者による運営を認めています。  同様に、第四十七条で、小規模型事業所内保育事業所においても保育従事者による保育とし、五年間の経過措置で家庭的保育者、補助者を保育従事者とみなすことにしています。  以上、市民にとってわかりやすく、子供たちにとってより充実した支援となる本提案について、当局提案の第八十八号議案とともに詳細な検討と審議をお願いし、御賛同いただきますようお願い申し上げまして、提案趣旨説明といたします。

 

議案撤回の説明

(2014年6月議会 花木則彰議員)

◯四十四番(花木則彰)提出者を代表して、提出議案の撤回について御説明をいたします。  仙台市議会会議規則第十八条に基づき、六月十一日に提出をいたしました議第三号、議第四号、議第五号につきまして撤回いたしたく存じますので、よろしくお取り計らいをくださいますようお願いを申し上げます。  これらの議案は、市長提出の第八十八号議案仙台市児童福祉法の施行に関する条例の一部を改正する条例の誤りや不十分点を正すために、対案とし準備し、議員提案したものです。内容及び形式についても、短い準備期間ではありましたが、できる限りの工夫や努力をいたしました。  本日、第八十八号議案の撤回の申し出が議会により承認をされました。よって、対案としての議第三号仙台市児童福祉法の施行に関する条例の一部を改正する条例、議第四号仙台市放課後児童健全育成事業条例、議第五号仙台市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例についても、撤回が妥当と判断したものです。  付託された健康福祉委員会での御審議は、これからという段階で撤回をすることとなり、皆様には御迷惑をおかけいたしますが、撤回の御承認をいただきますよう、お願いいたします。  以上、撤回の御説明といたします。
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