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一般質問 花木則彰議員 (9月20日)

 

     「地域循環バスを走らせよう」

 

 

〇花木則彰議員

私は、郡市長がまちづくりの基本的な考えとして示された、「すべての市民が健やかに安心して暮らせるまちづくり」の大きな要素として、「どの地域でも安心して暮らせる地域づくり」が重要だとの立場から、今後の検討課題について整理と提案を行いたいと思います。

「コンパクトシティ」とは、本来、まだ人口がふえていた1970年代に、歩いて暮らせる人間らしいまちを実現する都市計画の考え方として生まれました。しかし、日本では、人口減少対策として、または中心市街地活性化を進める理由として持ち込まれ、郊外の住環境悪化を放置する傾向を生み出しました。その日本であっても、コンパクトシティの前提は交通ネットワークの充実であったはずです。
ところが、仙台市では、交通ネットワークもなしに、「コンパクトシティ」のかけ声と中心部への資本投下が行われてきました。仙台市基本構想には、「公共交通を中心とした利便性の高い交通体系のもと、郊外の良好な生活環境を維持しながら都心や拠点に高度な機能を集約した、誰もが快適に暮らし活動できるまち」を目指すとしていますが、「利便性の高い交通体系」も郊外の生活環境の維持もないまま進められているのが実態です。
人口100万人を超える政令市を一つのコンパクトシティに見立てることはもちろん、泉や長町など副都心を加えた三つの拠点でも無理があります。郊外にも拠点がもっと多く必要です。
市長選挙で郡市長の描いたブドウの房の都市像、歩いて暮らせる地域がそれぞれ元気になってこそ仙台市全体が活性化するとの考えに、私は共感するものですし、本来のコンパクトシティの発想にもむしろ近いのではないかと考えます。市長のまちづくりへの思いについてお聞きをいたします。
まちづくりの基盤となる公共交通について、まず伺います。

地下鉄東西線が開業して間もなく2年になります。私は、市会議員となって以来、地下鉄東西線だけでは市の公共交通網の充実改善にならない、むしろ東西線建設にだけ集中することで事態を悪化させると指摘し、幾つかの提案をしてきました。現状は、当時危惧したよりも、さらにひどい状況になっています。地下鉄東西線建設を優先させ、バスを初めとした市民の生活の足をないがしろにした、この20年ほどの時を取り戻す奮闘が、市には求められています。
まず、当面する課題の解決です。
この秋から、宮城交通がバス運賃の値上げを行うとしています。市は交通局の2営業所、2出張所を民間事業者に委託するとともに、宮城交通に路線移譲を進めてきました。移譲される地域では運行路線本数が減る心配など多く出されたにもかかわらず、強行されました。少なくとも市交通と同レベルのサービスが保障されないのでは、地域切り捨てと言われても仕方がありません。同じ仙台市民でありながら、運賃体系が高いバスしか利用できなくなる地域ができることは大問題です。この間の経緯を踏まえれば、路線移譲が誤りだったと、市交通の運行に乗り出すべきではないでしょうか、伺います。

民間交通事業者が運賃値上げをしなければ経営が成り立たないところまで追い詰められていることから、委託先の労働者の労務、健康管理や低賃金など、待遇悪化の心配も大きくなっています。市交通の運転手などの待遇改善とともに、委託料をふやして委託先でも待遇改善を行わせることは、利用者である市民の安全にとっても必要なことです。いかがでしょうか。

同じ市民なのにという点では、敬老乗車証が青葉区錦ケ丘などを走るバスでは使えない問題や、学都仙台フリーパスも市バスと地下鉄だけで、民間交通事業者の路線や地域では使えない問題も、急いで解決すべきです。
敬老乗車証は、カードを読み取ることができるよう、IC読み取り機を取りつける費用を健康福祉予算から出せば解決します。二つのバス会社合わせても取りつけるバスは14台ですから、1500万円ほどです。市民の不公平感をなくすためには安いものだと思いますが、いかがでしょうか。また、地域格差を持ち込んだ敬老乗車証の年間利用上限をやめることも検討を求めますが、いかがでしょうか。

学都仙台フリーパスは、「交通局の事業として行っている」という立場をやめて、学生応援、子育て応援の施策に発展させるべきです。交通局の努力で、学都仙台フリーパスがバスや地下鉄の利用者増につながることは立証されました。近年、市内にあった大学キャンパスが郊外に移り、民間交通事業者を利用する学生も多くいます。また、県立高校の学区制が廃止され、望むと望まぬによらず市内高校生の通学は遠距離になっています。敬老パスと同様に、運賃に見合う額を市から交通事業者に出す制度とし、ICカードシステムで実現可能です。交通局や民間交通事業者の収入アップになり、公共交通を支える上でも有効な施策と考えますが、いかがでしょうか。

次に、仙台で求められる地域公共交通についてです。
仙台市域は786.3㎢、中心部はともかく、多くの地域では歩いて暮らすには広過ぎます。しかし、歩いていける範囲にバス停があるように、例えば中学校区ごとに循環型バスを自治体として走らせるなど、地域公共交通の整備で「自家用車なしで暮らせる地域」を実現することは十分可能だと考えます。地域交通の充実について伺います。

先日、連合宮城から郡市長に、「仙台市における地域交通政策に対する提言書」が提出されました。「地下鉄東西線の開業に伴うバス路線の再編により、利便性の低下やバス事業の財政収支が懸念されるなど新たな課題も生じている」「利用者の拡大や利便性の向上、政策制度にかかわる専門委員会を設置し、提言書を取りまとめた」とされています。利用者の立場に立った交通体系、地域間格差が生じない地域交通政策、近隣自治体との連携など、大切な観点が述べられています。とりわけ、「交通権の確保は行政の責務」、「特に中心部を除く地域における移動手段の確保に対する市民のニーズに対応することが不可欠」とはっきり書かれていることに、私は共感をいたしました。
財政課題について、バス路線は地下鉄との組み合わせ、地下鉄を補完するものとなっていることから、地下鉄とバスを統合した財政状況を見る必要があると指摘をされています。こういった指摘をどう受けとめているのか伺います。

地域交通政策の提言内容も、幹線路線は交通事業者、巡回型や支線に当たるバスは自治体が財政的に負担しての委託運行、各地域のミニバスターミナルをショッピングセンターや地域住民の活動拠点とするなど、私のこれまでの提起と同じ方向だと感じました。
何度か紹介し議論してきた岐阜市の事例を、市長もかわったことですので、改めて取り上げてみます。
岐阜市では、地域交通を約40の地域でつくり、全市域をカバーする計画です。私たちが視察に伺った2014年当時、14地域でしたが、さらにふえて今では19地域でコミュニティバスが走り、大人1回100円で運行されています。視察させていただいた地域では、日々の買い物をするスーパーが拠点になり、8の字のコースの設定で、銀行、郵便局、病院、学校、集会所、公民館など、地域の住民が利用する施設を巡回していました。市の中心部に向かう幹線バスへの乗りかえポイントでもあります。
おもしろかったのは、バスそのものが「動く町内会集会所」とも言える存在で、町内会の役員さんが当番制で乗車し、町内のサークル活動や催し物のお知らせ、世間話から困り事相談まで、そのバスで行われています。コミュニティーの維持にも役立っているようでした。委託されている会社の運転手さんもできるだけ固定化してもらっているそうで、顔見知りになり、安心して利用できるとのことでした。
岐阜市では、各地域にまちづくり協議会をつくり、そこが運営主体の一翼を担う形です。バス停の位置やコースなど、シビアな検討と検証が行われ、本当に利用される地域交通になるため、努力が続けられています。
これは、岐阜市がその組織に本当に熱意を注いできた結果だと思います。コーディネートを他人任せにするのではなく、市職員が地域住民と一緒に悩み、取り組んで、一つ一つの地域づくりを行っています。地域交通を単にこれまでの路線バスの代替と位置づけるのではなく、市民協働の地域づくりそのものとして位置づけて市が取り組むことが大切だと考えますが、いかがでしょうか。

岐阜市の補助制度は、コミュニティバスの事業者の公募やコミュニティバス車両の購入は市の責任だと明確にし、まず、住民が取り組みやすいよう手厚く支援しています。そして、数年後の実績評価の基準も、地域の高齢化率なども勘案して現実的な基準としており、地域が維持する努力をできるものにしています。こうした交通施策としての補助金に加えて、地域活動への支援策としての補助金もあわせた支えが必要だと考えますが、いかがでしょうか。

2010年11月に策定された「せんだい都市交通プラン」では、現状を分析した上で3つの方針を掲げています。

<方針1>公共交通をさらに便利にします。

<方針2>都心の交通環境をもっと快適にします。

<方針3>市民協働の取り組みで、地域の足を確保します。

こう読むとまともなことが書かれているように見えますが、仙台市では、太白区坪沼で乗り合いタクシーが通学需要に応えることを中心に運行されているほかは、2度の実証運行が行われた太白区青山地域でも運行開始に至っていません。現在、宮城野区燕沢地域と太白区東中田地域で、コーディネーターを派遣しての勉強会が始まったというレベルです。
このようなひどいありさまになっているのには理由があります。まず、<方針1>で公共交通を便利にすると言っているのですが、<方針3>でいう「地域の足」とは、公共交通ではない別物の扱いをしていることです。
プランの言葉の定義では、生活交通とは「公共交通のサービスレベルが低い地域における通勤、通学、買い物などの市民の日常生活に必要不可欠な交通のことです」と、こうなっています。つまり、もともと低くなっている公共交通のレベルを上げようとはしない。役割も補完程度しか見ていないのです。そして、市民協働だけが強調され、行政の役割はいつも一番最後に、「協議の場所つくり」「主体となる住民の支援」とあるだけです。こんな構えでは住民の心に灯をともせないのは明らかです。
岐阜市地域公共交通網形成計画では、「交通事業者の企業努力での路線の維持が困難となれば、高齢化した住民の日常生活の移動の確保が困難となる。こうしたことに対応するため、今後は、地域公共交通の維持確保に向け、自治体が中心的な役割を果たし、適切な役割分担のもとに計画的、継続的に進める」と、「自治体が中心的な役割を果たす」と言っています。それに続いて、「全ての関係者が連携し適切な役割分担をしていくためには、自治体が中心となって交通政策を形成していく」と、ここでも自治体が中心となる立場を明らかにしています。
仙台市が「適切な役割分担」といっていつもごまかし、自治体の役割をできるだけ持たないようにしているのとは大違いです。地域公共交通の形成確保は、市が責任を持った役割を果たしてこそ、住民の主体的な取り組みが育つのだと考えます。いかがでしょうか、伺います。

せんだい都市交通プランが今求められている自治体の役割から見て不十分であることが、明らかになりました。当面する課題解決に取り組みながら、新しい観点で地域公共交通条例を策定し、求められる内容の地域公共交通網形成計画をつくるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

まちづくりの基盤としての公共交通から、次に、まちづくりの進め方、市民協働のあり方について伺います。                                                  仙台市は、震災後、小中学校の避難所ごとの運営マニュアルづくりを住民参加型で進めてきました。地域の防災、安心・安全の地域づくりに、中学校単位の町内会を初めとした各種住民組織の連携が強まっています。防災問題に続き、今度は地域公共交通つくりに意欲的に取り組んでもらうことで、それぞれの地域が元気になり、仙台市全体の活性化が進むことになると思います。
しかし、それには仙台市の市民協働のあり方を見直し、質的にも発展させる必要があります。これまでの「市民協働」のかけ声は行政側からで、「行政だけではできなくなった」のでという後ろ向きのものになりがちでした。住民が力を発揮すればするほど、行政は腰を引いていきます。地域の連携は、行政の仕事の下請のためにあるのではありません。協働ですから、市民と行政が双方向で、声を出し、力を出し合っていくべきです。具体的には、地域からの問題提起や要望に区や市が応えること、必要な財源保障を行い、自主的解決策を協議、実施もしてもらうことが必要です。
中学校区を目安にした身近な地域で、住民が旺盛に参加し、みずからの地域課題を解決するまち仙台を展望しながら本当の市民協働を発展させるべきですが、いかがでしょうか。

地域での市民協働を進めていく上で、地域担当の市職員の配置も強めていくことが大切です。市は、今年度から「ふるさと支援担当課長」を区役所、総合支所に配置しました。ふるさと底力向上プロジェクト事業として、町内会などの地域団体、NPOや関係機関などとのさらなる協働により、各区の実情に応じたきめ細やかな地域づくりを進めるといいます。大変よいことだと歓迎しています。同時に、これだけではまだ足りないと思います。
先日、東京都世田谷区に視察で伺いました。世田谷区は人口89万人、大きく5つの地域に分かれて、27の地区があるといいます。もともとは各地区に、住民票の異動も行い土木課も街づくり課もある出張所が置かれていたのですが、10年ほど前から証明書の自動交付機を置き、窓口は集約、土木課も集約されたといいます。
27の元出張所はまちづくりセンターと名称が変わりましたが、街づくり課機能は残り、常勤5名の体制だそうです。27地区というのは、ちょうど中学校区に当たります。町内会、自治会活動の支援、防災力強化を行っています。地区社会福祉協議会も同居し、地域包括ケアのあんしんすこやかセンター、福祉相談窓口も、このまちづくりセンターにあります。
どうでしょう、仙台で言えば、中学校区に置かれた各市民センターに、5人の常勤でまちづくり課があると想像してみてください。住民から見て市政が本当に身近に感じられるはずです。それはそれは地域づくりが市民協働で大きく進むと思われないでしょうか。市民協働を進めるとは、市民も頑張る、自治体もそこに人もお金もつけて頑張る。こういうことだと思います。市長のお考えを伺って、私の第一問といたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)

 

◯市長(郡和子)

ただいまの花木則彰議員の御質問にお答えを申し上げます。

今後のまちづくりに向けた私の思いについてでございます。
私は、本格的な人口減少を迎える本市におきまして、このまちで暮らす人が安心して日々の生活を送っていくためには、個々の地域、それぞれの地域が持続可能で暮らしやすいものであることが重要であるというふうに考えております。
これまで本市では、暮らしを支える機能の維持、改善により地域の活力向上を図るとともに、都心や拠点、都市軸などにはより高次の都市機能の集積を促進し、それらを鉄道を軸とした公共交通体系によって結ぶことで相乗効果を発揮しようという、両面の考え方を基本として取り組みを進めてきたものと、そういうふうに承知をしております。
高齢化など今日的な課題のある中で、地域交通を含めて、ますます多様化する地域課題への対応に向けて、地域の皆様方を初め、事業者、行政などさまざまな主体が認識を共有しながら、各地域の特性に応じた市民協働の取り組みの推進を図ることによって、暮らしやすい地域づくりを進めてまいりたいと存じます。

次に、地域での市民協働の考え方についてでございます。
将来にわたり持続可能なまちを実現するためには、地域コミュニティーの維持や高齢者の地域における支え合いの体制づくりなど、多様な地域課題の解決に向け、町内会を初めとするさまざまな主体が参画して取り組むこと、これが重要であって、既に芽吹き始めているそうした動きをさらに全市的に広げていくということが必要であるというふうに考えております。
このような地域での協働を進める体制づくりとして、日ごろから地域とともに課題解決に当たっている区役所に、御指摘のあったふるさと支援担当を配置したところでございますが、今後、さらに地域との協働によるまちづくりを進めるために、その機能の強化に努めてまいりたいと存じます。
そのほかの御質問につきましては、交通事業管理者並びに関係の局長から御答弁を申し上げます。
以上でございます。

 

◯市民局長(村山光彦)

中学校区を目安にした市民協働についてお答えをいたします。

地域の状況や課題はさまざまであり、それに取り組んでいる地域の広がりも必ずしも一様ではないものと認識しております。既に小学校区や中学校区などの住民に身近な地域において、町内会やNPOなど多様な主体が連携を深め、高齢者の見守り支援や子育て支援を行う市民協働の取り組みが始まっております。
本市としましては、そのような地域の主体的な取り組みを大切にしながら、その取り組みが市域全体に広がっていきますよう、今後とも力強く支援をしてまいりたいと存じます。
以上でございます。

 

◯健康福祉局長(佐々木洋)

私からは、敬老乗車証に関する御質問にお答えします。

現在、敬老乗車証につきましては、市交通局及び宮城交通が導入したICカードシステムを活用して制度を運用しております。これらの事業者におきましては、車両に搭載する読み取り機器のほか、管理のためのサーバーや通信機器をみずから設置し、運用しているところでございます。
他の事業者で敬老乗車証を導入する場合においても、これらの設置、運用が必要であり、事業者間の公平の観点からも、当該事業者に御負担いただくことが前提となります。

次に、年間の利用上限についてでございます。
今後、高齢者のさらなる増加が見込まれる中で、この敬老乗車証制度を将来にわたって維持していくために、受益者負担とともに年間利用上限額を設定するという現在の制度について、議会での慎重な御審議をいただいた上、平成24年度から実施しているものでございます。
敬老乗車証制度につきましては、社会参加や健康づくりといった高齢者の活動を支援する施策として、引き続き、現行制度の安定的な運営に取り組んでまいりたいと存じます。
以上でございます。

 

◯都市整備局長(鈴木三津也)

私からは、交通施策に関しますお尋ねにお答えをいたします。

初めに、学都仙台フリーパスについてでございます。
学都仙台フリーパスは、自立的な経営を図るため、仙台市交通局が交通事業者としての経営判断のもとで実施している事業でございます。ほかの民間交通事業者における各種サービスにつきましても、おのおのの判断のもとで行われているものと認識しており、本市として民間事業者に対し補助をすることは考えていないところでございます。

次に、地域交通の確保にかかわる数点のお尋ねでございます。
少子高齢化の進展、さらには本格的な人口減少社会の到来を見据え、市民生活を支える地域交通の確保は、本市にとりましても大変重要な課題であると考えております。地域交通の確保を市民協働のまちづくりそのものとして捉えることや循環バスの活用などの御提案もいただきましたが、地域の現状や将来のありようはさまざまであり、地域交通の課題もそれぞれ異なるものと認識しております。
本市といたしましては、燕沢地区や東中田地区など個々の地域での取り組みの支援に努めるとともに、市民の皆様の移動実態を把握するパーソントリップ調査などを進め、まずは地域ごとの課題解決の方策を見出していく必要があるものと考えております。
対応方策の検討を進める上では、地域みずからが主体的に検討を行い積極的な利用に努めるなど、主体の一つとして地域が果たす役割が重要であり、それは、地域交通の持続性を確保する上でも欠かせないものでございます。地域、関係事業者、行政など、おのおのの主体間での費用負担のあり方も含めた適切な役割分担のもと、協働の取り組みとして進めるべきものであり、岐阜市の取り組みも同様のものであると承知してございます。
交通確保に向けた検討を進める過程においては、地域にかかわる多くの錯綜する課題について総合的な検討が必要となることも想定されます。地域交通の確保はまさしくその地域の課題解決につながっていくとの認識に立ち、区などの関係部局とも連携しながら、今後とも検討を進めてまいります。

最後になりますが、条例や地域公共交通網形成計画の策定など、今後の地域交通の推進方策に関するお尋ねでございます。
仙台市には既に地域交通の確保に向けて取り組みが開始された地域もあり、まずは、このような実践事例を積み重ねていくことが重要と認識しております。加えまして、他都市の事例に学びながら、地域ごとに必要な行政の役割なども具体的に見きわめつつ、それぞれの地域における課題解決のありようについて検討を進める中で、今後の推進方策についても検討を深めてまいりたいと考えております。
以上でございます。

 

◯交通事業管理者(西城正美)

初めに、宮城交通へのバス路線移譲についてのお尋ねでございます。
バス路線移譲は、交通局と宮城交通の双方が運行していた路線について、宮城交通に一元化することで競合状態を解消し、路線運行の効率化を図ったものでありまして、当時の厳しい経営状況を改善するための取り組みの一つとして実施したものでございます。
現在、バス事業を取り巻く環境は民間、公営を問わずさらに厳しさを増しており、市営バス事業におきましても事業の一層の効率化が不可欠な状況にありまして、移譲した路線を改めて運行することは極めて困難であります。

次に、バス事業の委託に関するお尋ねについてでございます。
委託に当たりましては、安全運行や接遇、労務管理などの取り組みに関する提案を審査するとともに、人員配置や事業費とその内訳について精査を加えて委託料を算定するなど、安全で確実な運行が確保されるよう取り組んでおります。
また、事業開始後は定期的に委託事業者と連絡会議を開催しているほか、事業所に出向いての確認、調査も随時実施するなど、運営の状況等を確認してございまして、今後も引き続き安全を最優先に対応してまいる考えでございます。

次に、地域公共交通政策に係る提言に関連した、地下鉄とバスの財政状況に関するお尋ねでございます。
地方公営企業法ではそれぞれの事業ごとに経理することが基本とされており、私どもといたしましても、バスと地下鉄それぞれ独立した会計で、経営や財政の状況に関して取り扱う必要があるものと認識いたしております。また、両事業とも単年度純損失を計上し、累積欠損金も増加しておりますので、それぞれの事業の経営改善を図っていく必要がございます。
一方、地下鉄東西線の開業により本市の骨格交通体系が構築されたことを受けまして、地下鉄とバスとを組み合わせ、乗り継ぎの利便性を図るなど、事業相互の連携を深めてまいりますとともに、経営面においても両事業を俯瞰して全体を捉える視点を持って取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。

 

◯花木則彰議員

再質問いたします。

まず、当面の地域間格差の解消についてです。
残念ながら市の各局の答弁は従来答弁の繰り返し、全く進歩がないというふうに思います。これまでやれません、やりませんと言い続けてきたことを変えるのはなかなか大変なのかもしれないとは思いますが、しかし、それぞれの局長の答弁は、事業者の間での公平になるように事業者に負担をさせるんだとか、あるいは交通局の話も、地下鉄とバスはそれぞれ事業が違うから別に会計しているんだという話だけですが、実際には市民の間で格差がある、地域間格差があるという問題にどう正面から向き合っているのかというのが全然感じられない答弁だと思います。
これは、それぞれの原局が問題解決のためにはどうすればいいのかということをもっと提案しなければいけない課題じゃないでしょうか。地域間格差の是正は必要だという立場にあるのかどうか、各局の局長にもう一度伺いたいと思います。

健康福祉局長に伺いますけれども、例えば敬老乗車証の地域間格差の是正に必要な経費、例えば機器の設置を補助した場合、幾らかかるんだろうか、あるいは上限撤廃した場合にどのぐらいかかるんだろうか、こういったことを具体的に試算をして検討して今答弁しているのか。ここが問題だと思うんです。
同様に、都市整備局長には、学都仙台フリーパス、交通局の事業としてやっているって、当たり前なんですよ。今までそうなんですから。それを変えるべきじゃないかという提案をして、質問をしているんです。じゃあそれを学生支援の施策として乗車料金を市が交通事業者に支援する制度にした場合、一体どれだけかかるのか、試算したんですか。そういう検討をして答弁をしていただきたいと思います。
まず、これは、試算をしたのかどうかを含めた検討の内容について伺います。

それから、当面のことはこのぐらいにして、これからの地域公共交通についてです。
こちらは、やりますとなっているが進んでいない問題として質問をいたしました。他都市の事例研究や新たなパーソントリップ調査の結果を待っていても、市内の各地域での多様な状況の違いや課題に応じた解決が、おのずと出てくるわけではありません。これまで仙台市が行っていた坪沼や青山での実践、この中で、市の姿勢の何が不足していたのか、それについてちゃんと認識がなければ、もう幾ら続けても解決できないと思うんですね。その一番の問題は、私は市の責任が明確でなかったことなんだと。とりわけ補助制度を示さなかったと。地域と事業者と行政と適切な役割分担だと、それに応じた財政負担も含めてなんだと言っているんですが、じゃあ市の適切な財政負担はどういうものなのかということについて何も示していないから、どこでも具体化が進まないんだと思います。都市整備局長の見解を伺います。

 

◯健康福祉局長(佐々木洋)

敬老乗車証に関する再度の質問にお答えいたします。

経費の試算の関係でございますが、新たに二者においてバス14台を対象に敬老乗車証を導入する場合、車載器や管理用サーバー等の機器購入、設置の初期費用としまして、市交通局の実績に基づき試算を行いました。この結果、合計で1億3000万円程度と見込まれるところでございます。このほかイクスカシステムの改修費用や運用経費が必要になると見込んでいるところでございます。
敬老乗車証導入のための機器の設置に係る補助につきましては、先行の二者につきましても行っていないところでございます。
また、年間利用上限につきましては、制度の安定的運営を確保する考えのもと導入したものでございまして、経費の試算は行っていないところでございます。
以上でございます。

 

◯都市整備局長(鈴木三津也)

学都フリーパスの件でございますけれども、先ほども申し上げましたが、各交通事業者がおのおのの判断と工夫のもとでさまざまな制度運用がなされておるものでございまして、本市として学生支援策としての具体的な検討は行っておりません。

また、二点目でございますけれども、まさに、先ほども申し上げましたが、地域間格差といいますか、地域交通につきまして、私といたしましても仙台市といたしましても、今後の交通政策全体を考える上での大変大きなテーマであるということは、我々も十分認識をしているところでございます。その中で、先ほども答弁の中で申し上げましたけれども、新しく燕沢地区でございますとか東中田地区の取り組みが始まっているところということでございます。
これまでも組織の立ち上げでございますとか、さまざまな制度や他の事例などの紹介なども含めて、地域の方々のほうへの支援をさせていただいているところでございますし、その実施に向けたさまざまなプログラムの中での運行計画づくりなどにつきましても、当然仙台市として支援をさせていただくということでございます。
ただ、御指摘のございました持続可能な地域交通を確保するために本市としてどういう役割を担うのかということにつきましては、まさに補助制度も含めまして、これからも取り組むさまざまな実践事業を積み重ねていく中で、仙台市としてしっかり行政としての役割を見定めてまいりたいと考えております。

 

◯花木則彰議員

今の御答弁を聞いても、実際に地域間格差がある問題にどう取り組んでいるのかということについて、全くないんですよね。
まず、例えば健康福祉局でいうと、試算をしているのは、結局イクスカシステムを運賃の領収に全体として使うためのものなんだと思うのね。だけれども、問題は敬老乗車証だけに使えばいいわけだから、そんなお金は実際にはかからないと思いますよ。
もう一つは、都市整備局長言われましたけれども、学都仙台フリーパス、事業者がやっているんだからいいんだということじゃないと言っているんですよ。実際に仙台市内の高校生や大学生でそれを使えない人が多いんだからと。どうやって使うようにできるのかと。そのためには制度を変える必要があるんじゃないかと言っているんです。だけれども、全く考えない、検討もしていないという答弁です。
これ、市長に伺いますけれども、仙台市は大変広い市域を持っていると。どの地域でも安心して暮らすことができる地域になるためには、市政が地域住民とともに相当の奮闘をしなければならないと。その基盤となる公共交通、地域交通の問題も今言ったとおりです。従来の答弁や市の姿勢をただ繰り返すんじゃなくて、それこそ新しい発想で課題解決を図るべきだと思います。ここで市長に確約を求めるものではありませんが、従来の立場を繰り返すのじゃなくて、市民とともに解決策を探求するということを改めて求めるものですが、市長の見解を伺います。

 

◯市長(郡和子)

地域の課題というのはますます多様化をしていくということだろうと思いますし、その解決を図っていくためには、申し上げているとおり、さらなる市民協働の取り組みが必要なのではないかというふうに思っています。地域交通の課題を初め、さまざまな課題解決の鍵というのは、地域の中にこそあるんだと、そんなふうに私自身考えております。本市におきましても、行政も地域に深く入って、まさに地域一丸となって復興の取り組みを推し進めてきたという経緯もございます。引き続き、私を初め職員が地域のさまざまな現場でそれぞれの課題にしっかりと向き合うよう努めてまいりたいというふうに思います。
ただいま御答弁申し上げましたように、地域にこそ、地域の中にこそ課題解決の鍵があるというふうに思っておりまして、新たな発想で市民とともに解決策を追求すべきではないかという御趣旨だと思いますけれども、職員一人一人が、私はもとよりですけれども、現場の課題に向き合って、前例にとらわれない新たな発想で、その的確な解決のために地域の皆様方と力を合わせてまいりたいと、そのように存じます。
以上でございます。
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