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一般質問 (ふなやま由美議員) 9月21日

 

     「発達障害の支援強めて」

 

 

◯ふなやま由美議員

日本共産党のふなやま由美です。障害のある方が安心して暮らせる施策の充実について、一般質問いたします。

近年、LD、ADHD、高機能自閉症などの発達障害や、グレーゾーンと言われる支援の必要な方々が増加しています。「発達障害」は、見た目にはわかりにくい障害と言われ、相談にも診断にも結びつかずに日常生活を送る方も多く、発達障害のある方の正確な人数は把握できていないのが現状です。
発達障害の息子を育てているあるお母さんは、「自分の子供はほかの子供と違う、と小さいころから感じてきた。小学校時代に、変わった子と言われ、いじめに遭い傷つき、地獄のような日々を過ごした。相談機関を知り、診断を受け、親も息子もやっと生きづらさの根っこがどこにあるのか、理解することができた。特別支援教育や福祉支援のサポートがなければ、今どうなっていたかわからない。その後、成人となり、一般企業に障害者雇用で就職がかなったが、今もパニックになるなど悩みは尽きないんです」と話されていました。
昨年5月に、発達障害者支援改正法が成立しました。幼少期からのきめ細かい支援、学齢期、就労、高齢期まで全てのライフステージを通しての支援の充実が位置づけられました。生きづらさを抱えた方々が孤立せずに安心して育ち、暮らしを支える取り組みの強化が求められています。
本市では、発達相談支援センターアーチルを中心に連絡協議会を持ち、ケース検討など日常的な連携を行っていますが、さらに取り組みの強化が必要です。法改正も踏まえて、これまでの取り組みの評価とともに、教育局も含めた発達障害者支援を総合的に検討する機関もつくり、支援の充実を体系的に施策化すべきと考えますが、いかがでしょうか、お答えください。
先日、袋原小学校に伺いました。発達や情緒障害の児童8人が一つの特別支援学級で学んでいます。子供たち一人一人、障害の特性や学習理解の程度にも違いがあります。数字の概念を教えるのも大変だというお話をお聞きしました。教室を飛び出して廊下を走り回る児童を必死に追いかけたり、ほかの学年の先生に連れて帰ってもらったなどの状況も頻繁にあります。
今、学校現場は、障害のある児童以外にも、いじめ、不登校、経済的困難や家族関係上に課題を抱える子供がふえています。教師が子供と向き合い、働きかけながら、子供が発する小さなサインに気づき、子供の内面にじっくりとかかわることが欠かせません。一人一人の成長を集団の成長に結びつけ、学び合える学級づくりを進めるためにも、児童生徒に心を寄せ、目が行き届く学校の環境改善が急がれています。
郡市長が、よりよい教育の充実を求める市民の願いに応え、38人以下学級拡充の意思を示されたことを高く評価するものです。少人数学級の検討の際に、特別支援学級の定数を一クラス8人から6人以下にする検討を求めますが、いかがでしょうか、伺います。

2012年に文部科学省が実施した、通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査の結果では、知的発達におくれはないものの、学習面、行動面で著しい困難を示すとされた児童生徒の割合は、6.5%という報告がまとめられています。
仙台市でも、専門機関で診断を受け、配慮の必要な児童生徒は1453人です。特別な配慮が必要と学校が考える児童生徒2135人を合わせると、約3600人と報告され、どのクラスにも支援の必要な児童生徒が複数いる現状です。
こうした児童生徒の学びを支えるために、指導補助員を配置し支援に当たっています。ある小学校の通常学級の授業風景を見学させていただいたときに、授業中に床に座り込んでしまう児童に、補助員が丁寧に寄り添い支援する場面がありました。補助員が書き込む記録簿には、活動の様子、子供のよさ、気がかりな点、うまくいかなかったことなど、びっしりと書き込まれていました。この記録簿が担任の先生を初め、ほかの教職員にとっても、子供の特性を共有でき、子供支援に欠かせないものになっています。
配慮が必要な児童生徒は約3600人もいるのに、補助員を配置してほしいと学校から申請が出されている児童生徒数は291人です。さらに、実際に配置されているのは、9月1日時点で157人にすぎません。教育局が当初予算で見込んだ数の枠内に抑えているとしか思えません。予算をふやして指導補助員を増員し、必要な支援を保障すべきです。いかがでしょうか、伺います。

子供の学びをサポートするために大事な役割を果たしている特別支援教育支援員や指導補助員が、募集しても集まらないなどの課題があります。求められる職務を果たせるための処遇改善も必要です。給与は1日6時間で5960円の日給制で、20日勤務しても11万9000円にしかなりません。児童生徒と信頼関係をつくりながら、サポートする支援員や補助員の給与引き上げなどの処遇改善も行うべきです。お答えください。
発達障害のあるお子さんは、こだわりが強い、人との距離感がうまくとれない、友達関係をつくれないなど、それぞれ障害特性があります。周りの理解がなければ、子供は自信をなくし、孤立してしまいます。また、学校のルールを守れないことも多くあり、障害に合った対応が必要なのに、ほかの生徒への影響を考え対応できないときがある、環境調整がうまくいかないと、学校現場では苦労されています。
多様な特性を持つ子供たちに対し、一人一人の成長に合わせたきめ細かな対応を学校で実現するには、支援内容を充実させることが必要です。発達障害者支援法の改正もあり、特別支援学級では全ての児童生徒に個別支援計画が義務づけられています。通常学級で学ぶ児童生徒に対しても、学校で支援が必要だと判断した子供に対しては、個別支援計画を立て支援を行うべきですが、いかがでしょうか、お答えください。
また、特別支援教育コーディネーターは、特別支援学級の教員などが兼務で行っていることが多く、日常業務と学校全体のプラン策定、アーチルとの連携など、多忙化の中で苦労されています。学校全体で支援の必要な子を包み込みサポートできる体制を充実させるために、養護教諭の複数配置、特別支援コーディネーターの専任配置も検討すべき時期と考えますが、あわせてお答えください。

発達相談支援センターアーチルは、児童相談所の障害児相談判定業務と、更生相談所の知的障害相談、判定業務を統合し、2002年4月に設置され、発達相談支援の行政機関として位置づけられました。現在、北部と南部の2カ所で運営しています。ワンストップで子供の療育の不安を受けとめて、継続的に支援する拠点として、本市の発達障害者支援にとって欠かせない役割を果たしています。
しかし、年々相談件数はふえ続け、昨年度末には開所年度に比べ約2.5倍となり、1万件を超えています。2カ所になってもなお、新規相談まで時間がかかるという課題があります。アーチルに相談し、検査するのも2ヶ月待ち、医師の診断書がおりるのにさらに3ヶ月、学校が判断してからでないと補助員は配置されない、一体いつになったら我が子に支援の手が届くのかという保護者の声が届いています。
電話相談を受けた後、来所により、相談員と心理判定員、理学療法士、作業療法士などの専門スタッフによる障害の状態や生育歴の聞き取りと、一次判定を行います。初回相談でも一組の相談におおむね二時間程度かかり、一チーム当たり一日に三組の相談、判定が精いっぱいです。専門スタッフが対応するためにスケジュール調整に時間がかかり、とりわけ心理判定員の不足は深刻です。また、2回、3回と来所して相談に乗るケースもあり、相談件数に体制が追いついていない現状があります。
不安を抱える方々にとって初期相談は、その後の療育を進める上で大変重要です。心理判定員などのスタッフを養成することも含めて、体制を強化し、新規相談を早く実施することができるよう改善すべきですが、いかがでしょうか、お答えください。

アーチルの体制強化とともに、市民の身近な場所での支援を重層的に行うことが必要です。札幌市では、発達障害者支援体制整備事業で、関係連絡会議の開催、家族支援、サポートファイルの作成、障害理解のための取り組みを行っています。2014年度からは、小学校入学前の段階でフォローすることを目的に、5歳児対象にアンケートをとり、希望者には医師の診察を受けられる5歳児健診と発達相談を実施しています。本市でもこのような取り組みを行う検討をしてはいかがでしょうか、伺います。

また札幌市では、各区保健センターや児童会館を会場に、さっぽ・こども広場を開設し、月1回コース、週1回コースで支援を行い、判定や診断までの間に子供や親に寄り添う支援を実施しています。
本市では、今年度から障害児通所支援事業所5ヵ所に、地域支援担当者を一名ずつ配置し、相談事業を始めていますが、療育の充実のための各区役所での取り組みをもっと強化すべきです。本市でも、健診で気になったらアーチルへ紹介の取り組みだけでなく、保護者の不安に寄り添いサポートが必要です。
現在、市は健診後に気になった子供に幼児教室で支援していますが、これをさらに発展させて、親同士が悩みを語り合い、継続的なつながりが持てるよう、さっぽ・こども広場のような取り組みを各区保健福祉センターで実施してはいかがでしょうか、お答えください。

障害特性を周囲の人が理解することで、障害のある方の生きづらさを少しでも和らげることができます。札幌市を視察し、障害理解と周知の取り組みに大変参考になったのが、発達障害のある人たちへの8つの支援ポイント虎の巻です。子育て編、職場編、暮らし編に続き、教育委員会と保健福祉局が一緒に虎の巻プロジェクトを立ち上げ、学校編もつくられました。
4コマ漫画で、日常的に起こり得るトラブルや場面が描かれ、どのような話しかけ方、説明の仕方をすれば、職場や学校、日常生活で円滑に暮らしていけるのか、わかりやすいものです。例えば、合唱の授業で、大きな声で歌いましょうと教員が呼びかけたら、障害のある児童は周りの児童が耳を塞ぐような大声で歌を歌ってしまいます。教員が、この音量は7くらいですと、目盛りをつけたパネルを示しながら実際に歌ってみせました。子供は、どれくらいの音量を出せばいいか理解し、みんなと息の合ったハーモニーをつくることができました。
2013年に8万部を作成したこの虎の巻は、ことし4月2日の世界自閉症啓発デーでツイッター上にも紹介され、評判となり、虎の巻のホームページのアクセス数が20万件にも上ったそうです。
障害のある方が社会の中で活躍し生きていけるよう、こうしたツールを積極的に活用して、障害理解を広げ、当事者の生きづらさを少しでも解決できるよう役立てていくべきと考えますが、いかがでしょうか、お答えください。

青年期や成人期に進学や就労でつまずき、いじめやひきこもり、社会参加ができなくなっている方も多く、地域支援の充実も必要です。
先日、市の独自事業としてNPO法人に委託している自閉症児者相談センターに伺いました。昨年度末で266名の登録者に3149件の相談を行い、18歳以上の方が半分以上を占めています。自宅を訪問して信頼関係を結びながら個別支援を行い、地域での発達障害者支援にとってなくてはならない役割を果たしています。市内全域を対応しており、訪問移動にも苦労があります。ぜひ各区に自閉症児者相談センターをふやして、地域支援を充実させてはいかがでしょうか。

また、通所型の支援場所として、地域活動推進センターがあります。切符を買えない、電子レンジが使えないなど具体的なつまずきに対して、その方に合わせた支援プログラムをつくりサポートしています。こうした発達障害者を中心に支援しているセンターは、現在市内3ヵ所で支援していますが、各区に整備するなどさらなる充実を求めます。いかがでしょうか、お答えください。
全ての児童生徒の発達保障の観点でも改善が急がれるのが、仙台圏の特別支援学校の教室不足と過密化問題です。
県は、2014年度に小松島支援学校を開校しましたが、すぐに教室が不足し、2018年度に泉区に分校を設置しました。それでも教室不足が解決されないため、県は今後、秋保の旧県拓桃医療療育センター跡地に特別支援学校を新設する方針ですが、それでも不足すると学校関係者から言われています。
仙台市立の特別支援学校は鶴谷特別支援学校の一校だけしかありませんから、ぜひ増設すべきです。いかがでしょうか。

また、高等支援学校の増設も必要です。今年度、県立の岩沼高等学園に入学を希望し受験した生徒が、入学がかなわず、泣く泣く仙台市から角田市や山元町まで遠距離通学を強いられ、生徒に負担がかかっているというお話を伺いました。公共交通で安心して通える場所に自力で通学することは、その後の社会参加を後押しし、自立につなげることができます。
高等支援学校は義務教育ではありませんから、仙台市の決断でつくることができます。ぜひ障害のある子供たちの教育の保障のために、仙台市立の特別支援学校の設置を検討すべきですが、いかがでしょうか、お答えください。

2014年1月に日本は障害者権利条約を批准し、2016年4月の障害者差別解消法の施行と同時に、本市では障害者差別解消条例を施行しました。各区役所や差別解消相談ダイヤルなどで、これまで九十六件の相談を受けています。差別事例では、盲導犬を連れてのタクシー乗車拒否や、飲食店での来店拒否などがあり、事業者に改善を求め解決に取り組んでいます。障害者差別解消条例では、不当な差別的取り扱いの禁止や合理的配慮が定められています。
合理的配慮は、民間事業者は努力義務ですが、行政機関などの公的機関は義務とされています。バスや地下鉄の公共交通部門、公営住宅、歩道整備、学校、市民センターなど全ての公共機関で、条例施行後一年が経過し、総点検をするなど、全庁を挙げた取り組みを求めますが、いかがでしょうか、お答えください。

市が行った調査では、この条例を知っている方が一般市民では16.5%、障害のある当事者は障害種別により差がありますが、15%から30%という結果でした。いまだ8割もの市民が条例を知らないという現状を、大きく変えていく必要があります。
健常者も障害者もともに語り合えるココロン・カフェを、職場や大学、高校で開催するなど、さらに発展させるべきです。また、啓発ポスターを当事者の方々にデザインをお願いしたり市民公募するなど、知恵と工夫を行うことや、ポスターを広く市内に張り出すなど、必要な予算を確保して取り組みを強めるべきです。いかがでしょうか、お答えください。

昨年の相模原市の津久井やまゆり園での殺傷事件は、多くの市民や障害のある方に衝撃と苦しみをもって受けとめられています。
障害のある方は、電動車椅子に乗って街に出たときに、周りの目が怖くなった。自分は存在しなくていい人間だと、周りの人に思われているのではないか、と話されていました。障害への理解や施策のおくれ、誰かを差別し命に優劣をつける優生思想がはびこるような社会では、障害のある人の権利は守れません。誰もが生きやすい社会へと変えていかなければなりません。
一人一人がかけがえのない存在であり、命は皆平等です。差別や排除されずに、障害のある人もない人も、誰もが輝いて生きていける社会の実現のために、このまち仙台から力強く発信していただくことを市長に求め、伺って、私の第一問といたします。
御清聴まことにありがとうございました。(拍手)

 

◯市長(郡和子)

ただいまのふなやま由美議員の御質問に、私から御答弁申し上げます。

まず、アーチルの体制強化についてお尋ねがありました。
発達障害という概念の市民への広がりなどに伴って、アーチルへの相談件数が大変増加している状況にあります。そういう中においても、適切な支援につなげていくということがとても肝要だと、重要なことだというふうに思っております。
これまでも職員の研修などを通じて、心理判定員などの専門スタッフの人材育成に努め、体制の強化を図ってきたところではございますけれども、年々相談件数が増加をしておりまして、内容も大変複雑化、多様化する中で、アーチルのみでの対応ではなく、地域における相談支援機能の強化が必要になってきていると、こんなふうに認識をしているところです。
児童発達支援センター、これは保護者の身近な相談窓口、また保育所等への支援機関としての役割が期待をされておりますことから、本年度、地域相談員を配置して機能強化を図ったところでございます。また、アーチルでは、緊急性の高い御相談の速やかな対応に努めているところではございます。今年度から学校等との間での連絡票による情報共有という現在の手法について、まずは学校からアーチルへの事前の電話連絡によって相談を早めるという改善を行ったところでございます。
今後ともこうした工夫を凝らしつつ、お子さんの発達に不安を持つ保護者の皆様方への支援体制を充実してまいりたいというふうに考えています。

それから、障害者の差別解消についてお答えをいたします。
障害の有無にかかわらず、全ての市民がお互いの人権あるいは尊厳というものを大切にして支え合っていく共生社会、これが障害福祉行政において本市が目指すところであって、その実現のためには市民の皆様方の障害への理解というのが大変重要な要素であるというふうに思います。
こうした考えのもと、独自の条例を制定して、障害への理解の促進、そしてまた障害を理由とする差別解消を図る取り組み、これを行ってきたところでございます。その模範となるべきこの本市においてですけれども、合理的配慮の提供に向けて、職員対応要領を策定いたしまして、職員の障害に対する理解の促進、それから対応力の向上、これに取り組んでいるところでございますけれども、今後これらの中から好事例をまとめさせていただきまして、全庁で共有をし、実践的な取り組みをさらに広げてまいりたいと思います。
また、条例に対する現在の認知度を踏まえますと、幅広く市民の皆様方に対して障害に対する理解の啓発、これが必要であるというふうに考えています。障害のある人もない人もともに交流する場、この設定ですとか、あるいは学生や事業者等を対象とした当事者の講話など、理解の促進につなげてまいりたいと思います。
現在、新たな障害者保健福祉計画を策定しておりますけれども、この計画には、障害への理解の促進を柱に、障害者福祉施策を総合的に推進するという私の考えを反映いたしまして、共生社会の実現に向け取り組むという、その決意でございます。
以上でございます。

このほかの質問につきましては、関係の局長から御答弁させていただきます。

 

◯健康福祉局長(佐々木洋)

発達障害の取り組みに関する御質問にお答えいたします。

初めに、支援の充実についてでございます。
本市では、発達障害者支援法改正以前から発達相談支援センター連絡協議会を設置し、アーチルの業務を中心に、教育局も含めた関係機関等との情報共有や支援のあり方などを継続的に議論しているところでございます。
昨年の法改正では、市町村に医療、保健、福祉、教育、労働等の関係機関等で構成する発達障害者支援地域協議会を設置し、幅広い関係者間の連携の緊密化を図るとともに、地域の実情に応じた総合的な発達障害者支援体制の整備について協議することとされました。
法改正を受け、アーチル連絡協議会の委員構成や協議テーマなどの見直しについて既に検討を進めており、今後その結果を踏まえ、発達障害者支援施策を幅広く御議論いただく新たな協議会へ切りかえてまいる考えでございます。

次に、札幌市の各種取り組みについてでございます。
本市では、発達相談支援センター連絡協議会の開催、サポートファイルの作成、各般の障害理解促進の取り組みなど、札幌市と同様の事業を行っているものもございます。また、発達障害への対応に当たっては、早期の発見とその後の適切な療育が何よりも肝要でございますことから、保育所や幼稚園等と連携を強化し、支援を拡充していくこととしております。
区の保健福祉センターにおいては、幼児健診において気になった子供に対する健診事後教室による支援を行っており、その中で個別相談やグループワークなど、丁寧な対応に努めているところでございます。
アーチルでの初回相談後の小集団による支援として行っている初期療育グループ等において、同じ悩みを抱える保護者同士の交流や、先輩保護者との出会いの場を設けるなど、保護者間の相互支援の取り組みも行っております。
さっぽ・こども広場については、類似の支援を既に行っておりますが、今後とも他都市の取り組みを参考に支援の充実に努めてまいります。

次に、発達障害の理解促進についてでございます。
発達障害については、外見からはわかりにくく、その特性が理解されにくいことから、本市におきましても生活の場面での行動を理解し支えることができるよう、乳幼児編、成人編、行動障害編の三種類のパンフレットを作成し、発達障害者を支える家族や支援者など身近な方への理解啓発に取り組んでいるところでございます。
今後とも他都市の有効な取り組み等も参考にしながら、工夫を重ねてまいりたいと存じます。

最後に、自閉症児者相談センター及び地域活動推進センターについてでございます。
いずれの施設につきましても、開設当時、自閉症児者あるいは発達障害者への支援が可能な事業所が少なかったことから、本市の委託事業として設置し、その後も体制の強化を図りながら運営しているものでございます。その後、発達障害者への支援に取り組む民間事業所も増加し、当時と状況が大きく変化してきております。
一方で、発達障害に関する相談の増加傾向を踏まえますと、支援体制の拡充は不可欠と考えております。今後、民間の相談支援事業所や就労移行支援事業所等も含めた関係機関のネットワークの強化による相談支援体制の構築が重要と考えており、そのような取り組みを通して、発達障害者への適切な支援体制の構築に取り組んでまいります。
以上でございます。

 

◯子供未来局長(福田洋之)

私からは、札幌市の5歳児発達相談の取り組みについてのお尋ねにお答えをいたします。

子供の発育や発達の確認を目的に、5歳児全員が対象の健診を行う自治体もございますが、希望者のみを対象とした札幌市のような発達相談の取り組みもございます。札幌市におきましては、就学前の発達状況を把握する機会になっているということですが、関係機関との連携強化が課題であるというお話もございました。
本市におきましては、各区役所の個別相談や保育所からアーチルを紹介するなど、発達障害の早期把握に努めておりますが、引き続き関係機関と連携を図りながら、発達障害の早期発見に努めてまいりたいと存じます。
以上です。

 

◯教育長(大越裕光)

私からは、特別支援教育に係る数点の御質問にお答えいたします。

初めに、特別支援学級の定数に関するお尋ねでございます。
特別支援学級の学級編制につきましては、国の標準により8名となっておりますが、障害が重複化、多様化する在籍児童生徒の現状を踏まえ、本市におきましては、児童生徒の実情に応じ、特別支援学級指導支援員を配置しつつ、定数改善についてはこれまでも国に対し要望してきているところでございます。
特別支援教育の充実は、本市が取り組むべき重要な課題と認識しておりますが、35人学級と同様に、財源確保などの課題もございます。引き続き国への定数改善の要望も行いながら、児童生徒の実情を考慮し、望ましい人員の配置となるよう努めてまいりたいと存じます。

次に、特別支援教育指導補助員の増員についてでございます。
通常の学級に在籍し、発達障害等があり配慮が必要な児童生徒は、年々増加傾向にあり、担任の指導を補助する指導補助員についても、各学校においてニーズが高まっております。このような状況を受け、本市といたしましては、これまでも指導補助員の拡充に努めてまいったところでございます。
今後も、通常の学級に在籍する発達障害等のある児童生徒数の推移を踏まえ、必要な支援を行えるように、指導補助員の拡充に努めてまいりたいと考えております。

次に、特別支援教育指導支援員、補助員の処遇に関するお尋ねでございます。
特別支援教育指導支援員、補助員など非常勤嘱託職員の報酬は、その業務内容や必要とされる資格の有無等を総合的に考慮して決定し、さらに正規職員も含めた給与体系全体の中で適宜その見直しを行っております。
これらの支援員、補助員の処遇につきましても、この間、同様に報酬改定を行ってきたところでございますが、今後とも必要人員の確保を含むさまざまな要素を勘案し、適正な処遇の中でこれら職員が配置できるよう努めてまいります。

次に、個別の教育支援計画についてでございます。
発達障害があるなど特別な配慮が必要な児童生徒につきましては、一人一人の教育的ニーズを踏まえて個別の教育支援計画を作成し、これに基づいて保護者や校内の教職員共通理解のもと、指導、支援を行うことが大変重要であると認識しております。また、ことし三月に公示された新学習指導要領においても、個別の教育支援計画等を作成し、活用に努めることと示されております。
こうしたことから、教育委員会といたしまして、保護者との教育相談等を通して合意形成を図り、個別の教育支援計画の作成と活用を図ることを、これまでも学校に働きかけており、取り組みが年々進んできているところです。
今後もこのような取り組みを推進し、配慮を要する児童生徒への支援をさらに充実させてまいりたいと考えております。

次に、養護教諭と特別支援教育コーディネーターの配置についてのお尋ねでございます。
養護教諭は、現在、各学校に一名配置されているほか、児童生徒の心身の健康への対応や被災児童生徒に対する心のケアなど、国の加配により24校に複数配置しております。
また、特別支援教育コーディネーターは、発達障害を含む全ての障害のある児童生徒の理解、個に応じた指導方法等の検討を進め、全教職員の共通理解のもと対応する学校体制を構築するための、校内外での調整や指導に当たる役割を担っており、その重要性から、これまでも国に対し専任化を要望してきたところでございます。
発達障害を含む支援を要する児童生徒が増加する中、これらの対応に当たる教職員等マンパワーの充実は望ましいものと考えており、限られた財源の中ではございますが、今後とも学校の実情に応じた、より効率的な人員の配置に努めてまいりたいと考えております。

次に、特別支援学校の増設についてでございます。
制度上、特別支援学校は都道府県に設置義務があることから、本市として、特別支援学校の増設は考えていないところでございます。
特別支援学校の狭隘化解消のための取り組みは、宮城県特別支援教育将来構想に基づいて県が進めてきており、障害のある児童生徒のための教育環境の整備に向け、本市としても市立学校施設の提供など、県に協力しているところでございます。
今後も可能なものにつきましては、県に対して協力をしてまいりたいと考えております。

最後に、高等支援学校の設置についてでございます。
いわゆる高等支援学校や特別支援学校の高等部につきましては、定員や入学者選考があることなどから、必ずしも希望どおりに入学できていないケースもあると認識しております。
宮城県におきましては、平成26年4月に高等部も含む県立小松島支援学校を、平成28年4月には県立支援学校女川高等学園を開校させたところでございます。さらに、ことし6月には小学部から高等部までを備えた特別支援学校を太白区秋保町に新設する方針を出し、現在、特別支援学校の高等部の増設を進めているところでございます。
このように高等部段階の生徒の教育環境整備については、県として取り組みを進めていることから、本市としては可能な協力を行うとともに、県の動向を注視してまいりたいと考えております。
以上でございます。

 

◯ふなやま由美議員

今回、発達障害のある支援の必要な方々への現場で支援に当たっているアーチルですとか、それから自閉症児者支援センター、学校現場にも伺ってまいりました。感じたことは、本当に現場では懸命に、その人の個性を生かしながら、どういうふうに支援をしていったらいいかということで、家族丸ごとの支援に懸命に頑張っていらっしゃるなというふうに感じています。
そして、生きづらさを少しでも軽くして、その人らしく生きていけるために、この取り組みをアーチルや支援センターだけに頑張れというのではなくて、仙台市が全体として総合的に施策化して取り組んでいくということが欠かせないと思います。そういう点で、一人一人に寄り添う支援の一層の充実、これを願うものです。
特別支援学校の増設について質問いたしますけれども、今の教育長の御答弁、県に設置義務があるということで、本市での設置は考えていないという御答弁でございました。県に設置義務や権限があるのは、全国どこでも同じはずです。それでも障害のある児童生徒の発達保障の観点で、自治体独自として特別支援学校をふやしてきているのが、この間の全国的な取り組みなんですね。視察に伺った札幌市でも地域的な偏在がありまして、それを解消するために児童生徒の通学に配慮をした支援学校を市が独自でつくっておりました。さらに高等支援学校については、御説明があったように義務教育ではございませんので、これは県に相談するとか市が相談するという義務の範疇ではなく、市がきちんと判断すればこれはできるんですね。そういうことから言いますと、やれること、市長にはぜひ再質問させていただきたいんですが、市としてやれること、このことにぜひ挑戦をしていただきたいというふうに思います。
他都市の状況もよく把握をしていただきながら、増設のために研究や検討に取り組んでいただきたい、このことを再度求めたいと思いますけれども、いかがでしょうか。市長にお伺いをいたします。

 

◯市長(郡和子)

お答えをいたします。
仙台市が設置を検討すべきじゃないかという、そういう御趣旨でございましたけれども、高等支援学校を含めまして特別支援学校の狭隘化につきましては、これまでも仙台市としても県に対してその解消への対応をお願いをしてきたところでございます。また、県においては、特別支援学校の新設や分校の開校を行って、県の計画に基づいて適切に対応が進められているものと、そう認識をしております。仙台市といたしましては、これからもこの県の動向を見据えながら、協力が可能なものについては協力をし、対応してまいりたいと考えております。

 

◯ふなやま由美議員

県とよく協議をしてということは当然必要なことだと思うんですが、今、御提案申し上げましたのは、自治体独自の努力と判断で、特別支援学校の増設というのは十分にできます、ということをお伝えをしております。これまでの従来の仙台市の答弁というのは、やはり設置権限が県にあるのでできません、でストップしてしまうんですね。そこではなく、実際に支援の必要なお子さん方の教育の実情ですとか、現場の実態を市長にはぜひごらんいただいて、本当に必要性が感じられると、見ていただければ感じていただけると思いますので、ぜひ他都市の状況も検討し、さらに仙台市内の子供たちがどういう教育環境の中で学んでいるかというのも、実際に目で見ていただきながら研究をしていただきたい、検討していただきたいと思います。再度お答えいただきたいと思います。

 

◯市長(郡和子)

特別支援学校の狭隘化ということについては、これまでも承知をしておりまして、県の対応についてさまざまお願いをしてきているわけです。ぜひその実情を踏まえてということでありましたけれども、なお実情を踏まえさせていただきながら、県の動向も見据えていかなければならないということだろうというふうに思います。

 
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