日本共産党 仙台市議団ウェブサイト

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一般質問 すげの直子議員 (2月22日) 

【概要】公務労働と自治体の役割

 (市の財政見通し、科学館の役割、職員削減、

    公立保育所の廃止、区役所職員と市民サービス)

 

◯すげの直子議員

日本共産党仙台市議団のすげの直子です。新年度から5カ年の次期行財政改革計画(案)とその根拠ともなっている財政見通しについて順次伺います。

2月3日の地元紙に、本市の新年度予算の概要が大きく掲載されました。市がマスコミを通じて市民に強調したことの一つに、2017年度から2019年度までの財政見通しも含まれています。紙面には「財源不足3年で838億円。社会保障費が増大」との見出しで記載されました。  財政局から私たちがいただいた資料にも、各年度の収支差は250億円を超えると、またしても太字のゴシックで強調されています。この財政見通しは毎年財政局が試算を行い公表しているもので、昨年もこの予算議会の際に示されました。  今回出された歳入歳出面の数字を、昨年出された2016年度から2018年度までの財政見通しの額と比較してみました。社会保障費である扶助費は、昨年立てた見通しの合計額よりことしの見通しでは、3年間で合わせて52億円減っていました。逆に、大きくふえているのは、権限移譲による教職員分の人件費を除くと、普通建設事業費です。新年度予算を含め、2018年度までの3年間で合わせて417億円もふえていました。  財政見通しとは、今後、どのような事業に予算がかかると考えているのか、どういう施策に重点を置くつもりなのか、市長の政策的な考えや判断が反映されるものだと受けとめています。昨年と違って、ことしになって普通建設事業費を大幅にふやす見通しとしたのはなぜなのでしょうか。昨年の予算編成時の時点とことしで、奥山市長にどのような心境の変化があったのでしょうか。具体に御説明ください。財政見通しには、毎回のように、社会保障関係経費が確実に増加し、その結果、何百億円の収支差となると書かれています。もとより福祉のための予算は、地方自治体がその本旨として一番の重点にするのは当然です。市の財政見通しでは、2017年度から2019年度まで、扶助費は毎年約30億円ずつふえるとの見通しになっています。新年度の予算額を基本にして、過去のトレンド等により試算したとのことですが、この試算からは、市民の強い要望である子供の医療費助成の拡充など、新たな福祉施策をするつもりも意欲も全く見えません。社会保障費の自然増分のみの試算としか見えません。こうしてみると、市の財源不足は社会保障費の増大が理由とは言えないのではないでしょうか、お答えください。

福祉のための予算を、消費税という最も不公平な税金で賄うこと自体が許しがたいことです。市民を苦しめ、地域経済に打撃を与える消費税増税には、市民とともに反対の声を強く上げるべきです。何度伺っても、やむを得ないと容認し続けていることこそが、自治体の財政に責任を持とうとしない国の姿勢を正せない原因です。国のこの間の地方交付税の削減などにもっと強く意思表示をすることが必要です。国が交付税を出す際に、自治体が職員削減でどれだけ成果を上げたかが判断の基準になるなど、自治体を財政で縛り、国言いなりに誘導する、地方自治の侵害とも言えるものです。こうした国の姿勢と闘うこともなく、あたかも財源不足の原因は市民にあるかのように責任を転嫁するのはいかがなものでしょうか。こういうときこそ、市民と協働し、住民福祉の向上を発揮できるよう、国に対して十分な財源保障を強く求めるべきです。いかがでしょうか、伺います。

私は、この際、過去からの財政見通しにも目を通してみました。2012年度の予算編成時には、2013年度から今年度までの財政見通しが出されています。このときは、2013年度からの3年間で890億円の財源不足が生じると、これまた強調されていました。  3年間のうち、2年間については既に決算が出されています。比べてみると、2013年度は311億円の財源不足との見通しでしたが、決算が出てみれば財源不足額はゼロ円です。2014年度は、284億円の財源不足との見通しに対して、決算では12億円だったとお聞きしました。  以前にも指摘しましたが、財政見通しと実際の数字の乖離が余りにも激し過ぎます。このままでは、今年度約880億円の収支不足にならないと合いません。1円の果てまで正確にとは申し上げませんが、市民の税金を扱う行政がマスコミも通じて広く知らせる情報です。市民の側も、行政がそんなに実態と違うことを言っているとは思わないはずです。  財政局長は、前回の私の指摘に対して、財政見通しや予算計上額の精度の向上に努めていきたい、正確な数字をお示しできるようにしていきたいと答弁されています。今回の財政見通しは、こうした過去の実態を十分に検証した上で出されているのでしょうか、伺います。

結局、市の出している財政見通しは、財源不足だと見せかけるために、市の都合のいいように数字を積み上げているようにも感じられます。そして、その原因があたかも福祉予算にあるように演出し、市民に我慢を強いています。  本当に財源不足が生じるとすれば、それは、奥山市長が住民の暮らしには目もくれず、福祉をお荷物のように扱いながら、身の丈に合わないまちの体裁だけを繕うことに熱中しているからではありませんか。施政方針では、地下鉄東西線の移動手段にとどめない活用でまちの可能性が大きく開かれるなどと述べていました。一体何をしようとしているのでしょうか。こういう態度を改めることこそが、財源不足を生じさせない、健全な財政を目指す市長の責任と考えます。いかがでしょうか、伺います。

こうしたまやかしの数字を根拠にしながら、市がひたすら取り組んでいるのが、職員削減と市民サービス切り捨ての間違った行財政改革です。  新しい行革案を策定する際には、市の経営戦略会議でも議論がされています。ここでも、市が提案する職員削減や収納率向上と称した徴収、差し押さえの強化に対して疑問を呈する意見が出されていました。職員の意識改革、区役所機能の強化などもこれまで同様並んでいます。  今回の行革案を策定するまでの過程で、市長と御当局はどれほど市民の実態や市民に接する区役所などの職員の意見を聞いたのでしょうか。市民協働を行革にも掲げる奥山市長ですから、こういう計画をつくる際に職員とも協働していないなどということはないと思いますが、お答えください。

行革の対象がどの分野にも及んでいることも、奥山流行革の特徴の一つです。市長の進める行革には何の理念もありません。  私は、これまでも指定管理や民間委託の問題を取り上げてきました。図書館を初め天文台、少年自然の家など、市は子供たちや市民の学びの場を次々と民間任せにしてきました。奥山市長が図書館長や教育長を歴任したことも、もはや看板倒れの様相です。  先月の常任委員会には、科学館のPFI導入可能性調査の結果が報告されました。  サイエンスルームからの歴史を持つ本市の科学館は、博物館の機能を持つ展示も子供たちの実験や理科作品展なども、全国的に高い評価を得ている施設です。中学校の理科教員が指導主事として六人配置され、実験の事故防止や安全確保、子供たちの知的欲求に応え、科学の発展にも機敏に対応した授業づくりに取り組んでいます。また、教員が科学館で仕事をすることで、さらに専門的な知識を深められ、学校現場に帰ったときに、子供たちはもちろん、若い教員に伝えることができるというお話も伺いました。意欲を持って、科学館職員でいる間に学芸員資格を取得する教員もいるとのことです。  これだけの蓄積があることを認めているからこそ、今回のPFI提案では、学習支援事業は市が直営で行うとしています。これまでは展示部門も含めてトータルで職員が実践してきましたが、PFIになれば、一つの館の中に二つの事業主体が混在することになり、教員が展示の内容などについてPFI事業者に直接言えば、偽装請負となります。  ここまでしてPFIに固執する必要は全くありません。これまで積み上げてきた専門性や経験を、市が責任を持ってさらに生かす努力をこそすべきです。いかがでしょうか、伺います。

PFI手法導入の判断基準は、VFM3%以上かつ1億円以上とされています。科学館の導入可能性調査では、結果がVFM3.11%、20年間で2億7000万円というものでした。市にとって大きなメリットになるとは思えません。わずかな改修費や運営費を惜しんで、市が持つ貴重な財産を失うことは誤りです。  PFIで運営されている天文台も、5年間の引き継ぎ期間を終え、市の職員は誰もいない状態になりました。中学生が必ず授業の一環で利用する施設ですが、どんな授業が行われているのか、適正なのかの判断もできなくなります。本市の図書館の指定管理を受けている事業者は、先日ある研修会で、指定管理者を導入しても運営コストは必ずしも直営時代より抑えられるとは限らないと語っていました。  行政の側は少しでも少ない経費にしようと思っても、一定の質を担保するためにはそれなりの運営費は必ずかかるということです。同じ経費はかけながら、行政が失うのは市が持っている専門性です。一旦手を放してしまえば、市が積み上げてきた専門性を取り戻すことはできません。目の前の財政の効率化に目を奪われ、かけがえのない知的財産や経験を失うことほど愚かな選択はありません。行革を進めるに当たって、市はこうした施設などの価値を真剣に考えたことがあるのでしょうか、伺います。

市の仕事を担う委託先で働く方々がどんな待遇で働いているのか、市は把握すらしていません。行革プランを審議する経営戦略会議では、委託がふえることで、そこがブラック化したり労働強化では万々歳とは言えないと、危惧する発言がされました。  さらに、施設の運営について心配する意見に対して、当局は、モニタリングもするし、施設がふえれば当然チェックする人もふやすのだと説明していました。委託の拡大で、職員を減らしながら、それを点検するために人をふやすというのも皮肉な話です。  千葉県市川市では、ごみ収集事業者への委託料を増額し、月2万円の賃上げを実現したそうです。ルート選択を含めて熟練した技術と経験の積み重ねがなければ、重大事故にもつながりかねない過酷な業務です。住民にとって絶対になくてはならない仕事です。自分たちの待遇の悪化は住民サービスの低下に直結しかねないと、市と繰り返し懇談する中で、担当課長が一週間、委託先の労働者と一緒にごみ収集業務を体験もしたそうです。見習うべき姿勢です。  東京都港区では、公共工事や指定管理者を含めた委託業者など、市の仕事にかかわる人たちは時給最低1000円以上にする公契約条例と同質の労働環境確保策の手引きをつくり、この4月から実施するとのことです。本市でも、こういう改革こそ求められています。お答えください。

行革では、今回も収納率の向上を掲げ、数値目標が示されています。今でも収納率は約99%であり、圧倒的な市民は税金や保育料などをきちんと納めています。市民の実態を無視するような徴収や差し押さえはすべきではないと問えば、必ず丁寧な対応に努めているという御答弁が返ってきます。  先日伺ったのは、やむなく市税を滞納し、市と相談して支払計画を立て、8000円ずつ毎月納めていたのに、昨年末に突然差し押さえ予告が届き、驚いて電話をしたら、「1万5000円払わなければ差し押さえです。差し押さえになってもいいんですか」と言われたそうです。こういう事態は氷山の一角で、徴収強化に走る余り、追い詰められる市民が生まれています。数字を上げることに職員はとらわれ、機械的な対応を迫られています。  市長は、行革で市民のニーズや社会の要請に的確に応え、市民との強固な信頼関係を構築するとうたっています。徴収強化のもとで市民には不信感が生まれ、職員は親身に対応することもかなわず、信頼どころか深い溝をつくっています。市民がどうにかしたいと相談に行きたくても怖くて行けないというのは、市の本意でもないはずです。  経営戦略会議でも、督促や催促の強化だけ言っても限界がある。恐らく払えないのには貧困とか格差とかの問題があるのではないか。収納係のお尻をたたくだけでは解決できないというもっともな御意見がありました。機械的な滞納整理はやめて、その人が抱える問題の解決を一緒に図ることこそ大事にすべきです。いかがでしょうか、伺います。

市の歳入をふやしたいなら、委託の拡大や職員減らしで安上がりな労働者を市みずからが生み出す路線と決別すべきです。  マイナンバーのように、事務事業が想定され、臨時職員を64人ふやしても、市民を待たせ、職員がおわびをしている事態です。臨時職員を幾らふやしても、正規職員がふえなければ業務を教えることも指導もできません。産休の代替が嘱託職員、残念ながらメンタルでやめてしまい欠員になっても補充はないなど、事態は深刻です。  総務財政委員会の議論の中で総務局長は、少ない人数でも意欲の高い人間が集まれば成果が上がるという答弁をされました。本当に驚きです。効率だけを優先する職員ばかりでは、困難を抱える市民に丁寧に寄り添うことはできません。人減らしをここまで進め、職員の意欲を奪ってきたことを真摯に反省すべきです。いかがでしょうか、お答えください。

10年余りで300人以上の区役所正職員が減らされました。青葉区の人口は約31万人で、秋田市とほぼ同じ人口です。秋田市は、消防や教育委員会、水道、議会事務局などを除き、正職員は1515人でした。青葉区の正職員は408人です。3分の1に満たない職員数で、地域や市民の実情をつかみ、施策に反映させることなどできません。区役所の機能強化というなら、最前線で市民に接する区役所の職員を思い切ってふやすべきです。伺います。

市は、選挙事務にアルバイトを活用し、経費を節減したと行革の成果として報告してきました。昨年の選挙事務にかかわる職員アンケートには、アルバイトに頼ることで開票事務に精通する職員がいなくなっていることや人材育成の必要性などがつづられていました。  費用対効果だとか効率性を優先し、市の仕事を安上がりに、誰でもできる仕事として扱うことが、公務労働の尊厳を失わせ、民主主義の根幹とも言える業務で市民の信頼を大きく損ねる結果となりました。  行革には職員の意欲や意識の向上という言葉が並んでいますが、公務労働への誇りや矜持を失わせてきたのがこの間の行革です。自治体本来の役割を忘れ、人の暮らしよりもまちの体裁にしか目を向けない奥山市長の責任が大きく問われています。人減らしや委託の拡大が市民にとってもはやサービス向上などとは言えない事態になっていることを肝に銘じて、行革の方針を転換することを強く求めて伺って、私の第一問といたします。  御清聴ありがとうございました。(拍手)

〔 鎌田城行議員 「議長、議事進行」と呼び、発言を求む。〕

 

鎌田城行議員

表現の自由はいささかもゆるがせにしてはいけないと思いますけれども、一言だけちょっと気になった質問の表現がございましたので、議長に確認をしていただきたいと思いました。
それは、財政見通しの問題点について質問されている中で、まやかしの数字を積み上げたものというふうに断言されたように私には聞こえたのでありますが、これは、いたずらに市民の不安をあおるような、誤解を招くような表現ではないかというふうに感じたところでありますので、この表現が望まれるものか、議長のもとで判断をいただきたいと思いまして議事進行させていただきました。

 

議長(岡部恒司)

承りました。

〔 花木則彰議員 「議事進行」と呼び、発言を求む。〕

 

花木則彰議員

今回も議事進行をかけられた方がおります。表現の自由あるいは質問権というものに関して、非常に制約的なそういった中身を主張しておられるように聞こえます。
また、中身について言えば、数字の問題については、この質問の中で一つ一つ実例も挙げて、そういう問題についての表現をしているわけですから、これについて一々、一言だけちょっと気にかかるという程度で議事進行をかける、このような議事のあり方について問題だと私は思います。これは取り下げるべきだと思います。

 

議長(岡部恒司)

お話をそれぞれ承りました。議事録を精査し、しかるべき場で対応したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
続けます。

 

市長(奥山恵美子)

ただいまのすげの直子議員の御質問にお答えを申し上げます。
まちづくりの考え方についてのお尋ねでございます。
市民生活の根幹的な基盤であります都市に求められる機能は、産業経済、雇用、保健福祉、文化など多岐にわたり、そのどれもが目指しているものは市民の幸福の最大化であるということは論をまたないところでございます。
そして、この都市を現在のみならず将来にわたって持続的に発展させ、次の世代に引き継いでいくことは、私たちの重要な責務であると考えております。
そのために求められることは、中長期的に都市のあるべき姿を見据えながら、安定的な財政運営を確保した上で、医療・教育・福祉サービスの充実や公共インフラの基盤整備などの投資をバランスよく行っていくことであろうと考えるものでございます。
今後とも、市民の皆様の暮らしを支え、元気あふれるまちづくりを進めてまいる所存でございます。
そのほかの御質問につきましては、関係の局長から御答弁を申し上げます。
以上でございます。

 

総務局長(加藤俊憲)

総務局にかかわります行財政改革の御質問についてお答えいたします。
まず、次期行財政改革計画の策定についてでございます。
本計画の策定に当たっては、全ての局・区が、日々の業務の中で見えてきたさまざまな実情をもとに検討を進め、庁内で議論を重ねるとともに、行財政改革担当副市長と区役所職員との意見交換の中で出された現状認識等も踏まえまして、適宜二役からの指示を受けながら進めてまいりました。
また、さまざまな分野の有識者による経営戦略会議から御意見をいただくとともに、パブリックコメントも実施したところでございます。
今後、市議会や経営戦略会議での御議論も踏まえながら、年度末の策定に向けて取り組んでまいりたいと存じます。

次に、職員の配置に関する御質問にお答えします。
職員の配置に当たりましては、必要な人員を適材適所に配置することが重要と認識しております。
これまで、特に区役所におきましては、主に税務事務を初めとする事務の本庁集約化等により職員数が減少した面もございましたが、例えば個人番号カードの交付のように一時的な業務の増加に対しては、臨時的任用職員等を活用したり、あるいは、生活保護世帯の増加等に対しては、正職員の増員により対応してまいりました。
さらに、産育休職員の代替について、一律に判断することなく、職場の実情に応じて正職員を配置するなど柔軟に取り扱い、ワーク・ライフ・バランスを考慮しつつ、職場の負担がなるべく軽減する措置も行っているところでございます。
本市は、本庁部門と区役所とが一体となって業務を行っており、区役所と他の市役所との職員数を単に人口ベースで比較するのには難があるものと考えますが、引き続き、区役所を初めとした各職場の業務状況の把握に努めるとともに、職員の適性を踏まえ、配属希望や意欲を酌み取りながら、適正な職員の配置に取り組んでまいりたいと存じます。

最後に、行財政改革の方針についてでございます。
厳しい財政状況にありましても、市民の皆様に必要な行政サービスを持続的に提供していくため、歳入の確保、事務事業の見直し、職員の意識や組織風土の改革などの行財政改革を着実に進めることで、新たに増大するさまざまな行政課題に対応してきたところでございます。
今後、本格的な人口減少・少子高齢社会の到来など、社会経済環境の変化に伴い多様化、複雑化する課題に適切に対応していくとともに、活力と魅力あるまちづくりを進めていくため、しっかりと将来を見据えながら、中長期的視点を重視した取り組みや人材育成を初めとする行財政改革に、不断かつ確実に取り組んでまいる所存でございます。
以上でございます。

 

財政局長(西城正美)

初めに、財政見通しに関する御質問にお答えします。
財政見通しは、本市の財政状況を中期的に把握し、今後の財政運営方針を検討していくための資料として作成しているものでございます。
試算に当たりましては、復興関連など変動の大きい事業については、最新の事業計画等に基づき個別に積み上げるとともに、その他につきましては、現在のサービス水準の維持を基本として計上しているものでございまして、この時点で方針が定まっていない施策の経費の計上、あるいは現行施策に要している経費の削減といった特段の政策意図を反映しているものではございません。
普通建設事業費につきましては、東部復興道路整備など復興関連事業費の精査や、各種公共施設の長寿命化のための計画的な改修事業費を計上していること等が主な増加理由でございます。

次に、社会保障関係費の見通しと収支差の要因についてでございます。
財政見通しにおける収支差は、各年度における歳出と歳入の見積もり結果の差額でございまして、それはつまり一般財源の不足を意味するものでございます。
各般の扶助費に加えて、国民健康保険事業特別会計等への繰出金も含めますと、社会保障関係費は今後も確実に増加していくことが見込まれまして、それに伴い必要となる一般財源も増加することとなりますことから、これが収支差拡大の大きな要因の一つであることは間違いのないところでございます。

次に、地方財源の確保についてでございます。
地方自治体が社会保障制度の充実や生活環境の整備などの財政需要に対応しながら、安定的に行政サービスを提供し、自主的な財政運営を行うためには、持続的な財政基盤の構築に必要な地方財源を確保していくことが重要であります。
今後も、税源移譲を中心とした地方財源の確保について、他の指定都市と共同しながら国に対して強く求めてまいりますとともに、地方自治体の主体性が発揮される制度設計となるよう要望してまいります。

次に、財政見通しの精度についてでございます。
財政見通しは、冒頭にも申し上げましたように、本市の中期的な財政運営の方針を検討するための基礎となるものであり、その最大の目的は、財源不足に陥り予算の編成ができなくなる事態を避けることでございます。
したがって、各年度の予算編成の段階においては、見通しで算出された収支差を極力圧縮するため、歳入歳出両面から一つ一つの項目について精査や調整を行いますし、執行段階においては、効率的な事業実施などを徹底し、決算における財政調整基金の残高確保を図っているところでありまして、推計時の収支差と乖離が生じるのはある意味当然のことでございます。
将来を見据えた財政運営を進めるため、今後とも見通しの精度向上に努めてまいりたいと考えておりますが、そのことは見通しと決算が一致するということではありません。

次に、行財政改革に関する御質問についてでございますが、まず労働環境確保策についてでございます。
労働者の労働条件の確保は本来、労働政策、賃金政策に係る全国的な法制の問題であると考えております。本市が発注する業務に従事する労働者のみを対象とする制度を設けることは、慎重な対応が必要であると考えております。
なお、本市では、低入札調査の対象となった業務委託につきましては、担当課において賃金支払い状況を確認しているほか、公共工事におきましては、監督員による施工体制の点検を通じて、下請代金や賃金の適正な支払いを促しているところでございます。

次に、市税の滞納整理についてでございます。
滞納整理においては、滞納の原因や生活状況等を十分にお聞きした上で、財産調査により客観的に担税力を判断し、滞納者の個別の事情に応じて進めております。差し押さえは、担税力があり、十分な催告等を行ってもなお納付や納付相談のない場合に実施しているところでございます。
また、納付相談において、生活に困窮されていること等が判明した場合には、福祉部門の窓口を紹介するなど適切な対応に努めているところでございます。
今後とも、こうした滞納者の担税力に合わせたきめ細かな対応を行ってまいりたいと存じます。
以上でございます。

 

教育長(大越裕光)

私からは、仙台市科学館の改修に係るPFI手法の導入に関する御質問にお答えいたします。
今回、PFI手法導入に当たっての検討案においては、学校教育業務は市直営で引き続き行い、展示などの学芸業務や施設管理を民間に委ねるという内容としております。
科学館の運営に当たっては、展示リニューアルにおいて事前協議を義務づけることや、市と民間事業者による連絡調整会議などを行うことによって、情報を共有し、それぞれの業務に還元できるように連携を図ることを想定しております。
科学館としての専門性や蓄積してきたノウハウを生かした上で、より効果的な事業運営が実施できるようになるものと考えており、PFI手法の導入に向けた検討を進めてまいりたいと存じます。

次に、社会教育施設における行革の推進についての御質問にお答えいたします。
本市では、行財政改革プランを策定し、改革に取り組んでおりますが、社会教育施設におきましても、高度化、多様化する市民のニーズに応えながら、財政負担の軽減を図り、将来にわたって効果的、効率的に運営していくことが求められております。
施設の整備や管理運営において、民間の資金やノウハウを活用したPFI手法や指定管理者制度を導入することは、市民サービスの向上に有効な手法であると考えておりますことから、これらを導入することについての検討を深めながら、市民の生涯学習の振興に資するため、今後も社会教育施設としての目的、役割をしっかりと果たしてまいりたいと存じます。
以上でございます。

 

──再質問──

すげの直子議員       

二点について再質問をさせていただきます。
まず、財政見通しについてです。私が社会保障費の増大が財源不足の理由とは言えないのではないかという質問をさせていただきました。社会保障関係経費がふえることが財源不足の大きな要因の一つであるという御答弁をされたと思います。そうであるならば、要因の一つだというのであれば、やはりこれだけを強調するというのはどうなのかというのがあります。
それで、行革の中間案が出たときも、その中間案の中に生活保護費などがふえることで市の財政は大変になるんだというような記述があったわけです。私、これについて、生活保護費というのは国から全額賄われるわけだから、保護受給者がふえることで市の財政を圧迫するという関係にはならないはずだという指摘を常任委員会でさせていただいて、その記述が今回の行革案からはなくなっておりますが、こうやって一つ一つ指摘をしなければ、社会保障費がとか生活保護費がとか、必ずそういうことが理由だと市民に思わせたいかのように書いているのではないかと、これまでの繰り返しの議論の中でですね、大きな要因の一つだというふうに言うのであれば、そういうふうに言うべきだし、ほかの要因は何なのかということもあるんじゃないかと思うので、この辺が一点、どうなのかということをお伺いしたいと思います。

二点目です。行革について、私は、人減らし、市民サービス切り捨ての行革はやめるべきだというふうに求めたわけですけれども、総務局長からは、配置は適正な配置に努めているとか、多様化、複雑化している住民のニーズに的確に対応していくというような御答弁があったんですけれども、本当に、今の時点でも、先ほども申し上げましたが、産育代替だとか欠員の補充すらできない事態が、総務局長がそれを適切だというふうに考えていること自体が私は間違っているのではないかというふうに思います。
今後、5年間で職員をさらに390人減らすと。270人ふやすという計画もありますので、でも、差し引きでまた120人減らすという計画になっています。内訳いただいたら、公立保育所の保育士が一番多くて、140人減らすということです。安心して預けられる保育所が欲しいと今切実に市民が願っているときに、市民が保育士減らすのいいですねというふうに思うでしょうか。私はそんなことはないと思うんです。
保育士不足が深刻になっていますけれども、これも、公立保育所の廃止を進めていることが保育士全体の待遇悪化を招いて、若い人が保育士を希望しないという事態をつくっています。地域限定保育士という苦肉の策まで取り入れようというときになぜこういう案が出るのか、全く理解ができません。職員を減らさなければならないということを至上命題にしているから、こういう市民の願いとかけ離れた行革案になっているんじゃないかと思うんですけれども、二点について御答弁願います。

 

◯総務局長(加藤俊憲)

次期行財政改革における職員数の削減についての再度のお尋ねにお答えいたします。 私ども、保育所の民営化につきましては、急増いたします、引き続き増加しておる行政需要、保育所の需要に対しまして、民間の活力を利用して保育所をふやしていくということが適切な手法だと考えて、この間取り組んでまいってきたところでございます。 そういった過程において保育士が削減されるということでございますが、この間民営化されてきた保育所の実績を捉えましても、決して保育所の民営化イコール保育の質の低下になるというふうには考えておらないところでございまして、保育所の民営化も含めまして、また、必要なところには必要な人員を増員するということも引き続き生活保護の分野等については行っていくという、そういった計画でございまして、単純に業務を減らして120人削減すると、そういう計画ではないということを御理解いただきたいと思います。 以上でございます。

 

財政局長(西城正美)

財政の見通しに関連して収支差の要因でございますが、財政見通し、歳出につきまして性質別の各費目ごとに推計いたしますと、毎年確実に増加していくと試算されるのが扶助費であることは間違いございません。国庫補助金等の制度はございますが、一般財源も市の負担として必要になってまいります。そのような試算結果から、扶助費が収支差拡大の要因の大きなものを占めているというふうに認識してございます。
他の要因といたしましては、公共施設の老朽化が進んでございますので、そういった対応も必要となってくることが見込まれます。これまで扶助費の増大に対して普通建設事業を抑制して対応してきたという経過がございますが、今後、公共施設の老朽化等の財源もきちんと確保して対応しなければならないということもございまして、中期的な財政運営の中で、普通建設事業費を抑えてつじつまを合わせるという手法は極めて難しい状況になってきておりますので、そのようなことも含めて扶助費の財政負担というものを記載してまいったところでございます。

 

──再々質問──

◯すげの直子議員

福祉に一番お金をかけるのは当たり前のことだと。それが自治体の一番の仕事ですからね。それがふえるということの中で、扶助費は義務的経費と言われているものですよね。だから、そこの部分が今後ふえていくということがわかっているし、かけなければならないというふうになったときに、どうやって財源不足にならないかということを考えれば、やっぱり投資的経費をどうやって抑えるかというふうに考えなければならないんだと思うんですね。 そうじゃなくて、もちろん普通建設事業費でも、学校とか市民センターの長寿命化とかそういう、保育所、特養ホームの建設費とか、必要な公共事業費というのは私もそれは当然あるというふうに思っています。 しかし、今回の財政見通しは、やっぱり福祉にお金がかかるということがわかっていながら、普通建設事業費にはやっぱりそれ以上に積み上げているようにどうしても見えてしまいます。ハード、ソフト両面ともに大事だということを先日御答弁されておりましたけれども、やっぱりハードのほうに大分かじを切ろうとしているように見えるんです。やっぱりこれが財政難を生む原因になるんだし、第一問でも申し上げましたけれども、やっぱり身の丈を超える、必要じゃない公共事業に熱中するという姿勢を改めるということが、財源不足をつくらない道になるんだということだと思います。財政見通しではこの点が質問です。

行革の問題です。本当に市民の願いともどんどんかけ離れた行革になっていると思います。 先日、代表質疑の中で藤本副市長は、行革をやることで行財政基盤の強化を図るという御答弁もされておりました。強化されるどころか、私は逆にどんどん弱まっているというふうに思います。本市では、やはり青葉区選管の票の水増し事件という最悪の結果となってあらわれたわけです。こういうことをきちんと反省すれば、これまでの行革から大きく転換させなければなりません。行革で職員が市民からどんどん遠ざかれば、市の進める政策自体がやっぱり市民の実態をきちんと反映したものにはならない、市民からかけ離れた政策になっていく。そのために、また職員も効率性を求められて、そういう中で本当に困難を抱えた市民は切り捨てられていくという悪循環につながっていると思います。 1995年からやってきた行革の成果を誇っておられますけれども、市民や職員がどんなにこの間協力してきても、ここぞというときに、県内最低の子供の医療費助成の拡充が行われるわけでもない。ほかの市町が継続を次々と決断している被災者の医療、介護の免除がいち早く継続を表明されるわけでもない。一体誰のための、何のための行革なのかと思います。 以前、同じ問いに奥山市長は、市民の皆様への行政サービスの水準を維持・向上させることを目指した市民のための行革だと答弁されていました。今も胸を張ってそうお答えになれるのでしょうか、伺います。

 

副市長(藤本章)

二点について再度の御質問についてお答え申し上げます。
行革の問題で申し上げますと、おおむね、私の記憶で申し上げますと、昭和53年当時は企業体も含めまして総職員数が約8500人と。ピーク時が平成8年度、約1万1千人程度、現在が9300人程度という構造になっておりまして、この間ずっと見ますと、やはり仙台市政としましては、南北線の新設、あと政令指定都市に向けての一市二町の合併に伴う1000人程度の増員と、それから指定都市移行に伴う県からの移譲事務に伴う増員という中で、相当数の増員の手当てをしてきております。
それをそのまま単純に増員だけで対応してくるというのは、これは極めて難しいわけでありますので、その間見直しをしながらきておりまして、現在の人的な水準になっているということでありまして、そういう意味でのずっと仙台市政全体の行政基盤ということで見ますと、そのときそのときの事情はありますが、総体として見れば、こういう形で財政基盤、行政基盤を整えてきたと、こういう理解でおります。

あと、いわゆる普通建設と健康福祉関係の予算で申し上げれば、もともと仙台市は土木費のほうが圧倒的に多い状態できておりましたけれども、現在はむしろ健康福祉費のほうが、民生予算のほうがはるかに上回っておるわけでありまして、そういう意味では、仙台市政の全体の構造としてはどちらかというと民生費に重点配分をした予算の姿になっていると、こういうふうに理解をいたしております。

 

財政局長(西城正美)

普通建設事業費につきましては、復興関係の東部復興道路整備ですとか各種の公共施設の計画的な大規模改修といったものを計上しているところでございまして、引き続き必要な建設事業については措置してまいりたいと考えております。
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