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第2回定例会 代表質疑 すげの直子議員(6月1日)


QRコードを読み込むと市議会中継サイトに移ります。
質疑・答弁を動画で視聴できます。





【概要】
〇物価高騰から市民の暮らし、地元事業者を支える思い切った施策を
〇学校給食の無償化をはじめ、子育て、若者応援、福祉の充実を
〇自衛官募集への18歳の名簿一括提供はやめよ
〇4病院問題の再編・移転ストップの声を引きつづき
〇パートナーシップ制度創設の一刻も早い表明を
〇県営住宅廃止は撤回し、建て替えこそ必要





〇すげの直子議員

日本共産党仙台市議団のすげの直子です。会派を代表し、今定例会に提案されております諸議案および市政の重要課題について質疑いたします。

長引くコロナ禍にくわえて物価の高騰、値上げラッシュが市民の暮らし、地域経済に引き続き深刻な影響を与えています。
そうした中、今議会に提案された補正予算は十分なのか、しっかりと検証されなければなりません。市民の実態に照らして足りなければ、躊躇(ちゅうちょ)なく追加の補正を講じることが必要です。
物価高騰対策として、福祉施設や学校、子ども食堂などにおける食材費高騰支援にかかる予算や、医療機関や公共交通事業者等を支援するための予算計上は評価をするものです。第1回定例会の際、福祉施設等への支援が年度末で終わるため、新年度の経営に対する不安が寄せられていること、国の予算措置を待つことなく、4月以降も継続的な支援ができるよう、新年度予算で計上すべきと求めました。それぞれの事業所などに一刻も早く支援が届くようにするとともに、食材費だけにとどまらず今後大幅値上げが予想される電気ガスなど光熱費の値上げに対する支援が必要と考えますが、いかがでしょうか。

帝国データバンクが4月におこなった「電気料金値上げに関する企業の実態アンケート」によると昨年度の光熱費について、企業の8割で増加しており、平均増加額は年間50万円。小売業での影響が最も大きく、企業の半数は価格に転嫁できないと回答している、と報じていました。地域経済を支える中小事業者への思い切った支援が必要です。今回の補正では、事業者がデジタル化をすすめた場合の支援として6300万円余が計上されていますが、到底足りません。
市内の和菓子店で、長らく職人として働いている方から「お菓子の原材料のすべてが値上がり、さらにお菓子を包む包装紙や箱に至るまで値上がり。老舗と言われる、うちのようなところでも、いつどうなるかわからない」とのお話を伺いました。油や小麦が値上がりしているうえ、光熱費の負担が増していることで少しでもかかる経費を抑えようと移転したとか、やむなく廃業せざるを得なかったとのお話もお聞きしています。この間、京都市や福岡市の事業者向けの直接支援も示してきました。本市経済を支え、まちづくりにも寄与する役割を担っている地域の商店を含めて、物価高騰の影響を受けている幅広い業種を対象とした思い切った支援が必要ではないでしょうか。活用できる中小企業活性化基金もまだ3億円以上あります。今こそ有効に使う時ではないでしょうか。お答えください。

6月からまた電気料金が上がることへの不安の声も多数寄せられています。今でも大変なのに物価高騰に見合うような賃金は上がらず、年金も増えない中で、これ以上どうやって生活を切り詰めていいのかという声は切実です。千葉県では保護者の所得に関係なく小中学生と高校1年生の子ども一人あたり1万円の給付をおこなうとのことです。本市でも市民生活を支える独自施策が求められています。支援金の給付なども検討すべきですが、いかがでしょうか。また以前実施した上下水道料金の減免やガス料金の減免なども可能ではないでしょうか。少しでも市民の家計負担を軽減することが自治体にも求められています。お考えを伺います。

そもそも今回の物価高騰対策のための予算は、ほぼ国からの臨時交付金の21億円余であり、財政調整基金と中小企業活性化基金合わせても、2億4000万円ほどしか市の財源は投入されていません。国の財政措置が不十分なのは言うまでもありませんが、こういう時こそ本市の貯めこまれている積立金をもっと活用すべきではないでしょうか。もともと市民が汗して納めてきた税金を貯金してきたものです。コロナ禍、物価高の中でも本市の基金総額は減るどころか増やしてきました。市民生活応援や苦境にあえぐ事業者支援に思い切った財政投入をおこなうべきと考えますが、いかがでしょうか。伺います。

市民の立場で国に対してしっかりと財政措置を含めて求めることももちろん必要です。
外国で暮らす家族が物価高で年金が2年連続で上がったうえ、消費税の減税が実施されているから心配なく暮らせていると聞いて日本と全く違うと思ったというお話を伺いました。
30年近く所得が上がらず、消費税の減税にすら踏み出すことなく、今度はインボイスの導入で、さらなる負担増を強いる岸田政権の政治に現在もインボイス中止を求める声は広範にあがっています。
このまま導入されれば、今なんとか耐え忍んで営業している事業者をはじめ、コロナ禍からようやく立ち上がりかけているフリーランスの方々などを、またしても苦境に追いやることになると考えますが、市長はいかがお考えでしょうか。ご所見を伺うとともに、今からでもインボイスは中止をと国に求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。

今回の補正には給食センターと単独調理校のまかない材料費の追加として、全額国の交付金で4億1700万円余が計上されています。県内自治体や全国的にも学校給食費の負担を軽減して、子育てを支えていこうという流れが大きくなっている中、物価上昇分への対応も重要ですが、そこにとどまっているのが非常に残念です。こうして食材料費に対する公費負担が可能なことははっきりしているのですから、さらに市が予算を上乗せし、負担を増やすことに回避にとどまらず、負担軽減を明確に打ち出し、実施に踏み切るべきです。ただでさえ、政令市でも小学校で2番目、中学校で3番目という高水準の給食費です。近隣自治体が無償化など負担軽減に踏み出す中、そういう高い負担を課しているのですから「子育てにやさしくない」との評価も当然です。
これまでも様々な提案をしてきました。年間全学年実施なら約38億円ですが、2学期だけなら20億円もかかりません。小学6年生と中学3年生だけ、中学校だけなど、とにかく足を踏み出す決断が待たれています。今議会の補正の提案でも十分間に合うはずです。伺います。

富谷市が子どもの医療費助成の500円のワンコイン負担を撤廃し、18歳までの完全無料化を図ることで、いよいよ15歳中学3年生まででワンコイン負担があるという本市の制度は県内最低となってしまいます。3月の予算議会が終わった翌日に、ひとり親のお父さんから、お子さんの医療費に関するご相談を受けました。今年から高校1年生になったお子さんが難しい病気で手術や入退院を繰り返している。昨年度までは、年齢は対象だったものの所得制限で医療費助成が受けられず、所得制限が撤廃された今年度は高校生になったことで結局対象外になっているというのです。これまで思い医療費負担に一部借金をして負担してきたとのお話でした。
やはり18歳までは医療費の心配なくかかれるようにしなければならないと強く思いながらお話をお聞きしました。政令市でもすでに半数以上の12市で18歳まで対象にしています。本市で対象年齢を拡充するために必要な予算は昨年度実績で6億8000万円とのことです。また、ワンコイン負担をなくすのに必要なのは1億2000万円です。子どもたちの命、健康にかかわる課題です。さらなる拡充を早急に図るべきです。郡市長の決断を求めますが、いかがでしょうか。伺います。

宮城県が責任を果たすことももちろん避けられません。鳥取県では、県が半分を財政措置することで県内すべての自治体で18歳までの医療費無料化を実施すると決めました。村井知事は子育て支援に力を入れていると言ってるそうですが、県内市町村から強い求めがあるにもかかわらず、全国の中でも最低水準となっている子ども医療費助成の拡充を図ろうとしないのは怠慢ともいえる姿勢です。市が拡充の決意を固め、県にさらに強く拡充を求めるべきです。いかがでしょうか。

子育てが楽しいまち仙台の実現に、自治体が取り組めることはたくさんあります。本市が高すぎる国保料の負担軽減にと、18歳までの均等割り3割減免に踏み出した2018年、画期的な取り組みとして全国的にも注目され、私どものところにも多数の地方議会から問い合わせがありました。その後、全国に広がり、国においても未就学児の均等割り減免が実施され、現在本市では未就学児は全額減免、その後18歳までは5割減免となっています。
子育て世帯の国保料負担を少しでも軽減しようとの本市の取り組みが、他自治体や国をも動かした貴重な実績です。先行自治体としてこの点では、常にトップを維持する気概を求めたいと思います。18歳までの均等割り全額減免のために必要な予算は4600万円です。すぐにでも実施可能だと考えますが、いかがでしょうか。伺います。

まもなく今年度の国保料の通知が各家庭に届くことになります。今年度の国保料は、夫婦と子ども2人世帯で給与収入400万円の場合、49万1030円、夫婦2人の年金収入300万円の世帯で24万6640円となり、昨年度よりもさらに高い国保料となります。国や県が十分な財政措置をおこなうことが必要ですが、自治体として払える国保料にすることに知恵と力を尽くすことが必要です。この間、減免のお知らせを徹底し、該当者にきちんと適用することで、収納率の向上にも努めてきました。払える国保料にすることが、自治体にとっても市民にとっても、結局プラスになるということです。今後通知が届くにつれて、市民からのご相談が多数寄せられることが想定されます。市民の実情に寄り添いしっかり対応することと合わせ、依然として高い国保料の引き下げに力を尽くすよう求めます。お答えください。

観測史上3番目に早く、すでに5月中旬に真夏日を記録するなど、これからの暑さ対策も早めの対応が重要です。
子どもたちの学びの環境のさらなる充実として、普通教室のみならず、図書室や理科室、技術家庭科室などの特別教室へのエアコン設置が急がれます。
年間の授業のうち、中学生ともなれば4割近くを理科室などの特別教室で学んでいると言われています。普通教室となんら変わらない教育の場である特別教室には、なぜエアコンはないのか?児童生徒たちからこう質問されたら、郡市長はなんとお答えになりますか。本市の宝である未来を担う子どもたちの学びの環境整備に財源は理由にできません。設置完了まで時間がかかることを考えれば、早急に決断し年次計画を立てることが必要です。どのように進めるのか、伺います。

あらたな通学支援フリーパスのためのシステム改修費が補正予算に計上され、来年度中に実施すると決めたことに、市民から大きな歓迎をもって受け止められています。学都せんだいフリーパスの本格開始から13年、日本共産党仙台市議団として、この間市営バス路線の民間移譲も進む中で、市営バスの何倍にもなること、住む地域で利用できない不公平性を議会で繰り返し指摘し、地域の署名運動なども一緒に取り組みながら、宮城交通などでも学都フリーパスと同じような通学支援を実施すべきと求めてきました。ようやく実施を決めたわけですが、価格など制度設計はこれからということです。
新たな制度は市営バスと宮城交通バスを利用する場合のみですが、宮城交通バスと地下鉄を乗り継いで大学等に通っている学生はたくさんいます。学都のように地下鉄との乗り継ぎも対象とした制度とすることが必要です。また今回対象としていない、愛子観光やタケヤ交通などにも拡充するよう求めますが、いかがでしょうか。

市バスの民間移譲をすすめてきたのは、ある意味、市の都合によるものです。乗っているバスによって受けられるサービスに差があってはなりません。価格についても学都と同等の水準とするのが当然と考えますが、いかがでしょうか。昨日の質疑の中で、例えば1万円の設定にした場合、市の負担は5000万円ほどになるとの試算が示されました。であれば、学都と同じ水準にしても1億円もかからないということです。利用する子どもや学生たち、子育て世帯を支える制度として、より良いものとなるよう求めます。お考えを伺います。

本市が一昨年実施した子どもの生活に関する実態調査では、必要とする文具や教材が買えないことがあると回答した子どもが一般世帯で7.3%、ひとり親等の世帯では19.7%と2割近くになっていました。さらに「進学希望と現実的な進学の見込みが異なる理由が『経済的な余裕がないから』と回答した子どもが一般世帯でも7%、ひとり親等の世帯では22.1%にもなっていました。子ども自身が「経済的な理由で希望する進学先をあきらめなければならない」と回答していることを、改めて深刻に受け止めました。抜本的には、国においてOECD加盟国の中でも最低水準となっている教育に対する公的支出を増やすことが必要ですが、自治体としてもできうる限り、子どもが持つ可能性を発揮できる環境をつくる責任があります。
奨学金の返済に対する支援ももちろんですが、経済的な理由で学ぶことそのものを断念しなければならないという子供を一人でもなくしていくことも強く求められています。調査結果から浮き彫りになったことへの対応がとられなければ、なんのための調査なのかということになってしまいます。改めて、独自の給付制奨学金制度の創設を求めます。いかがでしょうか。お答えください。

コロナ禍を経て、子どもや女性の貧困など顕在化された課題を解決しなければならないと自治体で新たに踏み出した施策が、学校や公共施設への生理用品の設置です。
京都府の福知山高校では、生理の貧困をきっかけにしつつ、ジェンダーの問題としてとらえて生理用品をトイレに常備する実証実験に取り組んだところ、保健室に申請していた時には年間で10数枚だったのが、月に200枚を超える利用があったそうです。「保健室には行きにくい。トイレにあれば人目も授業時間も気にせずすむ。トイレに当たり前にあるのが良い」との感想とともに、男子生徒も生理用品代に生涯で40万円もかかることなどに気づかされ「どこの公共施設にも無償で生理用品が設置されれば女性が過ごしやすい環境になるのでは」と、ジェンダー平等について考える機会にもつながっているそうです。
生理用品すら用意できないことを保健室にいって告げなければならないような思いを子どもにさせて、経済的な困難をつかむというのではなく、いつでもどの子も安心して過ごせる環境を作ることが必要です。
本市も学校のトイレへの常時設置に踏み出すべきです。いかがでしょうか。

先の第1回定例会の際に、2020年度決算による本市の市民一人当たりの民生費が、政令市中17位という大変少ない状況にあること、総額であと約290億円増やしてやっと政令市平均になるという指摘をしました。ご当局はその理由として、生活保護受給者や高齢者人口が他都市と比べて少ないことをあげておられました。その際も申し上げましたが、本来生活保護を受けるべき人達がきちんと制度に結び付いているのかという問題意識を持つことこそ必要だし、高齢者人口が少ないことで他都市よりも福祉の予算が少なくすんでいるのであれば、そもそも敬老パスにかかる経費などを何も問題視する必要はありません。繰り返し求めていますが、敬老パスは上限を撤廃するとか、タクシーなどにも適用するとか、もっと制度を拡充してもいいということではないでしょうか。伺います。
さらには今、東京都の特別区や新潟市、相模原市、おとなり富谷市など全国でも広がりつつある補聴器の購入に対する助成などもおこなって、人口が少ない分、様々な手厚い高齢者福祉施策を実施することが可能だということです。制度の導入を進めるよう求めますが、いかがでしょうか。伺います。

「自分がいざ介護が必要になった時に、安心して受けられるためにも介護に従事する人にきちんとしたお給料が出なくちゃいけないと思う」と介護の現場で働く若い人の処遇改善を求めるご意見をたくさんいただきます。介護や保育などのケア労働の重要性がコロナ禍の中で再認識はされたものの、その労働に対する処遇は依然としてあまりにも低すぎます。本市では、若手保育士に市独自で処遇改善策を実施しています。介護職員の処遇を改善し、若い人がやりがいや希望を持って働き続けられるよう、後押しすることを求めます。また、保育士不足が深刻さを増していることを考えれば、本市の保育士へのさらなる処遇の引き上げが必要と考えますが、いかがでしょうか。それぞれお答えください。

福祉の予算を他都市並みに引き上げようとすれば、様々な施策が実施できます。「住民福祉の向上」こそが自治体の本旨であることを鑑みれば、何よりも暮らしや子育てなどに予算を振り向けることが優先されなければなりません。
本市の財政は厳しく、社会保障にかかる経費があたかも市の財政を圧迫しているように強調しながら、一方音楽ホール整備などには想定事業費が120億円増えても慎重な再検討を求める指摘を一顧だにしないのは理解に苦しみます。あらたな公共投資は身の丈に合ったものにすることが将来の財政に対する責任と考えますが、いかがでしょうか。多額の費用がかかる想定の音楽ホールについては、市民と再検討すべきです。お答えください。

新型コロナ感染法上の位置づけが5類に移行され、まもなく1ヵ月が経過しようとしています。本市では41施設を定点医療機関として、週ごとの感染者数を公表していますが、今のところ大幅な感染拡大は見られない状況です。
5類に移行しても今後の感染状況を注意深く把握しながら、市民のいのちや健康を守るために、必要な手立ては打てるように備えることが肝要です。
高齢者施設などでは、重症化した感染者が多数発生した際の入院調整を保健所の支援がない中、自分達でしなければならないことに対する不安の声もよせられています。医師会などと引き続き連携しながら保健所を中心に必要な相談や対策が機敏にとれるよう、今後も役割を果たすことが求められていると考えますが、いかがでしょうか。伺います。

コロナ禍を経験し、この国の医療をはじめ、市民のいのちを守る体制がいかに脆弱かを痛感しました。こういう中で村井知事が東北労災病院や仙台赤十字病院をはじめとした4病院の再編移転に固執することは医療関係者のみならず、多くの市民に不安と怒りを与え続けています。
協議が何も進展しないことが明らかになった「確認書」締結後にも、4病院再編計画に反対する8つの団体が初めて一堂に会する会合が開かれました。いまだ市民の納得は得られていないどころか、撤回を求める声はさらに大きくなっています。
労働者安全機構は全国労災病院労働組合との団体交渉の中で「精神医療センターが移転しなければ、県との協議自体も終わり」と回答したそうです。この問題では、本市が一貫して市民の立場で県に意見をしていることに評価と信頼が寄せられています。引き続き市民の声を代弁し、県の不誠実な姿勢には毅然とした対応をとるよう求めます。伺います。

宮城県による県営住宅の集約・移転方針が本市内の県営住宅にお住いの住民に大きな不安を与えています。
昨年12月に県議会の所管委員会に中間案を報告したのち、入居者や市町村に対する直接の説明も行わず、短い期間の意見照会だけ実施して、結局すべての県営住宅の用途廃止を見据えた移転支援の方針を策定、本市内の青葉区中江東、中江南、泉区黒松第2、将監第5住宅を含めた6団地の用途廃止も決定しました。
この間、日本共産党宮城県議団が用途廃止対象となった6団地、411戸を対象におこなったアンケートに50世帯から回答が寄せられています。「募集して入居させて、この方針と言うのは納得できない」「現在夫婦2人で年金生活です。夫は介護3でいろいろな介護を受けています。大変です」と切実な声があふれています。私も地元の中江県営住宅の方々からお声をお聞きしていますが「民間の住宅を探しても高齢であることを理由に入れる住宅はなく、ここに入居した。片方に集約しても立て替えてほしい、ここで住み続けたい」と、もっともなご意見です。
宮城県が策定した方針は公営住宅法の目的も自治体としての役割も放棄するもので、到底容認できません。老朽化した住宅は計画的に建て替えを進め、当然維持修繕もおこないながら、県民に対する安定した住まいの提供という役割を果たすべきです。中間案の段階で市町村に意見が求められ、本市も意見を提出しています。その後3月の方針策定になりましたが、市が提起した問題意識はきちんと繁栄されたとお考えでしょうか。今後も建て替えを含めて強く意見することを求めます。いかがでしょうか。伺います。

第81号議案 仙台市障害を利用とする差別をなくし障害のある人もない人もともに暮らしやすいまちをつくる条例の一部を改正する条例と、それに伴う補正予算が提案されています。
これまで国や自治体には提供が義務付けられてきた合理的配慮について、法改正を受けて、事業者にも義務付けをおこなって、社会的障壁を取り除くことを一層促進するもので大事な前進です。事業者の方々がより合理的配慮の提供が可能となるように取り組みをすすめなければなりません。今回の補正予算が100万円ほどということで、これでは不十分でないかと伺ったところ、スロープの購入や段差の解消など、工事にかかる費用への助成については、すでに宮城県に制度があるので、市としてはイベントなどの際にボランティア支援を受けられるようにするソフト事業に対する予算にしたとのことです。
条例改正の趣旨がきちんと行き届き促進が図られるように、県や市の制度を周知していくことと合わせて今後、県の制度では足りないということであれば、市としてもハードに対する支援の上乗せや、さらに予算を増やしていく検討も必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。伺います。

障害者への差別をなくすことは、すべての人が生きやすい社会をつくることにつながります。今回の条例改正を契機として、改めて障害のある人もない人もともに暮らしやすいまち仙台となるように市民的合意をさらに広げるための理解の促進や合理的配慮の提供がしっかりと進むように取り組みの強化を求めます。お答えください。

性的マイノリティのパートナー関係を自治体が認証し、医療や住宅などの困りごとを軽減するパートナーシップ制度が、この5月現在325自治体で導入され、人口の7割超の地域に広がっていることがわかりました。ここには政令市も18都市が含まれています。こうした中、本市がいまだに導入時期すら表明しないことが到底理解できません。議会でも繰り返し指摘されている課題です。この間、当局は導入しない理由として当事者の中のご意見が様々あるからと、あたかも当事者に責任があるかのようにも述べていました。実際に寄せられたご意見を見ると圧倒的に制度の導入を望んでおり、その中でよりよい制度になる様検討を求めているものであり、制度の必要性を否定しているものではありません。制度の導入は先送りしながら「市民理解を広げていく努力はしたい」と述べていますが、制度導入自体が市民理解の促進につながるとはお考えにならないでしょうか。
この間、関係部局のヒアリング等も進めてきましたが、現在の検討状況を具体にお示しください。一刻も早く制度の導入を明言すべきです。市長に伺います。

今年度も本市は防衛大臣からの求めに応じ、自衛官募集のために本市内の18歳の市民の名簿を宛名シールに印字して一括提供することを決めました。昨日まで提供を望まない方からの除外申請を受け付けていましたが、自治体が市民の個人情報を本人の同意なく提供していることすら、いまだにきちんと知られていません。すべての対象者に周知し、同意をとるのが本筋です。
おりしも宮城県出身の五ノ井さんが、自衛隊在職中に受けた性暴力を実名で告発し、防衛相もようやくハラスメントの実態回目に乗り出したという、この時期です。これまでも自衛隊内のパワハラなどによる自殺や訴訟は後を絶たず、自衛官の中途退職者は年間約4700人にのぼり、その数は新規採用者数の3分の1に相当するということです。
昨年、当時の防衛大臣も相談件数が増加の一途をたどっていることを認め、特別防衛観察を開始すると表明しました。自衛隊内のハラスメントの実態把握や再発防止はまさにこれからです。
名簿提供しないよう要請に参加した、長く高校で進路指導にあたってきたという元教員の方からは「例えばブラック企業など問題があることがわかった企業を、自分たちの生徒に紹介はしない。生徒の人生、未来にかかわることだからです。少なくとも自衛隊内で深刻なハラスメントが横行していることがわかったのだから、それが正されたのかはっきりするまで要請を受けたとしても、市民の名簿を出すことはできないという判断や回答は可能ではないのか」ともっともなご意見が出されました。
担当局から2役に上がってきた際に、市長・副市長は今年名簿を出すことに際して、自衛隊内での人権侵害の問題について慎重な検討はなされたのでしょうか。伺います。

国は自衛隊法97条や同施行令120条等を根拠にして、本市の若者の個人情報の一括提供を求めていますが、これらの法律や施行令は国が要請できることを書いているものであり、自治体の名簿提供を義務付けているものではありません。
さらに自衛隊への応募が減っているのは、決して自治体の責任ではありません。2014年の集団的自衛権行使容認の閣議決定や翌2015年の安保法制制定、そしてこの間の敵基地攻撃の保有の議論や安保3文書の閣議決定など自衛隊が国際紛争に際して武力行使を命じられることの現実性はより高まっています。しかし、自衛隊から送られる募集の内容は、そういう変化をきちんと伝えるものにはなっていません。
本市が名簿の提供をおこない、その資料を目にし、災害から人々の命を守る仕事がしたいと自衛隊に入隊した若者の命や人権はしっかり守られると市長は胸を張って言えるでしょうか。この際、名簿の提供については再度検討し、撤回するよう求めます。いかがでしょうか。お答えください。

国の政治によって、この間自治体が翻弄されているのがマイナンバーカードの普及に関わる事務です。
2016年に導入されたマイナンバーカードですが、個人情報保護委員会の報告によると2017年からの5年間で少なくとも3万5000人分ものマイナンバーに関する情報の紛失、漏えいがあったと明らかにしています。マイナンバーカードの優位点とされたコンビニでの証明書の発行では、別人の住民票や印鑑証明書が発行され、カード普及のために鳴り物入りで宣伝したマイナポイントは別人に付与され、挙句の果てには公金受取口座との紐づけでもご登録が判明するなど、トラブルが続いています。
とりわけ重大なのは健康保険証を廃止し、マイナンバーカードへの一本化を強要する「マイナンバー法等改定案」が強行されようとしている問題です。現在の健康保険法は保険者に保険証の発行が義務付けられているので、申請しなくとも保険証が手元に届くことになっています。しかしマイナンバー法の下では、任意であるマイナンバーカードに乗せなければ、本人が「資格確認書」を求めないと保険証がない状態となります。日本が誇る「皆保険制度」が破壊され、憲法25条の国の責務を放棄することになってしまいます。
すでに医療機関で提示したマイナ保険証で別人の情報が紐づけられていた事例が7300件もあったことがわかりました。また、全国保険医団体連合会がおこなったマイナ保険証による医療現場のトラブル調査によると、オンライン資格確認を導入した医療機関の6割でトラブルがあったと回答し、一番多かったのが「無効・該当なし」と表示され、被保険者の資格情報が正しく反映されない」との回答で67%に上ったそうです。
こうした事態を受け、保団連は「健康保険証廃止法案の撤回を強く求める」として医療情報誤登録はじめ、トラブルの全容解明こそを求める声明を出しています。
次から次に明らかになるトラブルが絶えない中、市民の命と健康に関わる問題で黙っているわけにはいきません。市長は今回のマイナンバーカードが引き起こした個人の尊厳にもかかわる重大な問題をどのようにとらえていらっしゃるでしょうか。国に対して法改正の強行はやめるべきと市民とともに求めるべきですが、お考えを伺います。

今年4月15日にドイツでは稼働していた3基の原発が送電網から切り離され、脱原発が実現しました。
ドイツは2002年に原発の全基段階的停止を法制化していました。その後メルケル政権では、原発の稼働期間を延長したものの、福島第1原発事故を教訓として、2022年までの脱原発を決断しました。この間、ロシアのウクライナ侵略を契機としたエネルギー危機に直面しましたが、稼働期間の延長は4ヵ月程度にとどまりました。紆余曲折はあっても脱原発を最後まで貫いたことは重要です。
一方日本は、原発の稼働年数を60年超とする法案が可決されたうえに、電気料金が大幅に値上げされ、安全性と家計負担への懸念が広がっています。
日本共産党国会議員団の質問で、値上げする大手電力を含む5つの電力会社が発電をしていない日本原電に、過去10年で1兆2141億円もの費用を費やしてきた実態が明らかになりました。発電ゼロの原発へ巨額の支払いを認可する一方で、電気料金の値上げをしていることは重大です。
電気料金の値上げを許さず、脱原発を実現するために、6月28日に行われる東北電力の株主総会では本市として、脱原発を求める市民団体の議案に賛成すべきと考えますが、いかがでしょうか。

ドイツで脱原発が実現した背景には、再生可能エネルギーを積極的に普及してきたことがあります。地球温暖化対策と一体に、さらなる再生可能エネルギーの普及が求められます。
本市では、杜の都環境プランおよび地球温暖化対策推進計画の改定をおこなっているところです。眼目である温室効果ガスの削減目標については、環境審議会で2つの試算が示されていますが、削減率が2013年度比で53%と54%というものです。55%や60%の場合の試算もすべきではないでしょうか。
神戸市では、2013年度比60%と積極的な削減目標をかかげています。本市としても最低でも2013年度比55%の目標をかかげるべきと考えますが、あらためてご所見を伺います。試算の必要性と合わせ、お答えください。

最後に、平成30年に発生した仙台市立小学校2年生女子児童いじめ重大事案に係る再調査について伺います。
教育委員会からの調査結果を受けて、いじめ防止対策推進法やガイドラインに即して検討はしたものの、再調査はしないとの決定に至ったとして、この間考え方を示してきましたが、ご遺族の方はもちろん、市民的な納得が得られているとはとても考えられません。ガイドラインには「地方公共団体の長等による再調査」において、再調査の実施を検討することとされているケースがいくつか示されています。これはこうしたケースでは検討するようにと国がいくつか示しているものであり、ガイドラインによらずとも自治体が必要と判断すれば、再調査はできるものと認識していますが、いかがでしょうか。

また、いじめ問題専門委員会の委員の選任について当該児童保護者の要望を踏まえた職能団体からの推薦は3人で、それ以外が4人となっていたことについてです。客観的に見て、より人選の公平性・中立性が担保されていることがわかるよう、保護者推薦と同数となるような選任にすべきだったのではないかと考えます。今後も含めて検討すべきですが、いかがでしょうか。伺います。

地元紙の報道によると、いじめ問題専門委員会が使用した資料に少なくともご遺族にとって認識が違うと指摘されている点が複数個所に上っていることなどが報じられていました。市長が直接会って説明しても再調査はおこなわないとする市の考えに納得はされていないことははっきりしています。
ご遺族が「認識が違う」としている点について、専門委員会はなぜ、そういう資料としたのかなど、きちんとした説明は少なくとも必要ではないかと考えます。ご遺族の心情にも寄り添いながら丁寧に対話を重ね、市としてできることがないのか模索するとともに、再調査についても再度検討すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。最後に伺って第一問といたします。





◯市長(郡和子)

ただいまのすげの直子議員の御質問に御答弁申し上げます。
 
子ども医療費助成制度の拡充についてのお尋ねにお答えいたします。
子ども医療費助成制度は、本市の子育て施策の中でも重要な事業であると認識をしておりまして、これまでも宮城県の補助基準を上回る制度の拡充を重ね、今年4月からは所得制限の撤廃を実施したところでございます。
18歳までの対象年齢の拡大等、さらなる拡充につきましては、所得制限の撤廃による影響などを見極めつつ、本市の財政負担や将来にわたる安定的な制度運営の観点に立ちながら、慎重に検討すべきものと考えております。
なお、宮城県に対しましては、これまで宮城県市長会を通じて県補助における対象年齢の引上げや所得制限の撤廃を要望しておりまして、引き続き、県内各市と連携をしながら、県に対して財政措置の拡充を求めてまいります。
 
次に、4病院の再編についてでございます。
将来にわたって市民の皆様の命と健康を守るために必要な医療提供体制を確保してゆくということは、大変重要でございます。
県は、この4病院再編案の提案者であって、そして何よりも、本県の医療政策を主導する責務を担っておりますことから、住民や患者、また医療関係者の方々に丁寧な説明を行って、それに対する意見や疑問の声に耳を傾ける必要があると、このように認識をいたします。
しかしながら、現状、それが十分になされているとは言い難く、特に精神医療センターの移転につきましては、昨日の宮城県精神保健福祉審議会でも、移転後の外来機能や医療以外の支援体制について具体的な説明が不足している、現在の県の案に対しまして、厳しい意見が相次いで出されたということでございます。
引き続き、県に対しましては、開かれた場で議論を行うことや、拙速に結論を得ようとすることなく慎重に検討を行うなど、本市の考えを申し述べてまいりたいと存じます。
 
それから、障害理解促進や合理的配慮の提供に関する取組の強化についてお答えをいたします。
障害者差別の解消に向けましては、子供の頃から、障害のある方と接しながらその理解を深め、合理的配慮が適切に提供されることが重要だと考えております。こうしたことから、今回の条例改正案では、法改正も踏まえまして、事業者の合理的配慮の提供を義務化するとともに、障害理解教育の推進も盛り込んだところでございます。
研修やアドバイザーの派遣など、障害当事者の方と学校や事業者の皆様との対話の機会、これをより一層設けて、日常生活の様々な場面で障害のある方への配慮がなされ、誰もが暮らしやすいまちづくりが進んでいくように、なお取り組んでまいりたいと存じます。

そのほかの御質問につきましては、水道事業管理者、ガス事業管理者並びに関係の局長から御答弁を申し上げます。





◯まちづくり政策局長(梅内淳)

マイナンバー制度に関するお尋ねにお答えを申し上げます。
このたびの一連のマイナンバーカードのトラブルは、ある方のカードに別人の情報がひもづけられ、サービスが受けられなくなったり、個人情報が漏えいするなどの事象が発生したものでございまして、マイナンバー制度全体の信頼に関わる事態であると認識をいたしております。
今後、マイナンバーの活用による行政手続や公的サービスは拡大が見込まれておりますことから、引き続き、他都市と連携しながら、国に対して制度の適正な運用と個人情報の保護や環境整備に向けた自治体に対する十分な支援を求めてまいる考えでございます。





◯財政局長(永渕智大)

まず、補正予算案に関し、市民や事業者の方々への支援策等についてお答えをいたします。
今回の補正予算案につきましては、世界的な物価高騰により市民の皆様や事業者の方々が大きな影響を受けておられる中、国のエネルギー価格高騰対策や今回本市に示されました臨時交付金の配分額なども踏まえて総合的に検討した上で、早期の対応が求められる福祉施設や学校等を対象とした食材料費の価格高騰分への対応、それから、社会インフラを支えていただいております公共交通事業者や医療機関に対する経営支援などにつきまして、基金も活用しながら、重点的に予算を配分したところでございます。
引き続き、今後の物価等の動向や国、県が実施をする支援策なども注視しつつ、必要な対応を検討してまいりたいと存じます。
 
次に、インボイス制度に対する本市の認識についてでございます。
インボイス制度は、複数税率の下で消費税の適正、公平な課税を確保するために導入されるものと認識をしてございます。
本年10月1日からのインボイス制度の円滑な開始に向けましては、令和5年度税制改正におきまして、新たに課税事業者となった事業者の納税額を、3年間、売上税額の2割に軽減をする特例などの負担軽減措置が盛り込まれたところでございます。
本市としましては、引き続き、国や関係団体と協力をし、本制度の導入が円滑に進むよう努めてまいります。
 
次に、東北電力の株主総会における対応についてお答えいたします。
本市が保有する東北電力の株式は、かつて本市が営んでいた電気事業を国に譲渡したことを受けまして、その対価として取得したものでございます。
基礎自治体である本市としては、市民生活や事業者の経済活動に必要な電力が安定的に供給されることが重要であると考えております。株主総会に向けましては、こうした観点を踏まえながら、議案の内容を十分精査の上、対応してまいりたいと存じます。





◯市民局長(天野元)

私からは、市民局に係る3点の御質問にお答えいたします。
 
まず、パートナーシップ制度についてでございます。
全国の自治体でパートナーシップ制度の導入が進んでいる状況であり、本市におきましても、この間、自治体ごとの制度の違いに着目し、対象となる方の居住要件や対象を性的少数者の方に限定するか否かなど、複数の論点や課題について整理してきたほか、制度を導入した場合に一般的に利用可能となる行政サービスなどについて、庁内各部署へのヒアリングを行ってまいりました。
また、既に導入した自治体の中には、導入後に対象者の範囲の拡大や行政サービスとの連携拡充など内容の見直しを図っている事例もありますことから、こうした動きの把握に努めながら、制度運用上の課題や効果などについて、様々な角度からの検討を行っているところでございます。
多様な性への理解促進につきましては、様々な場で議論が活発化しており、また、市民の皆様の関心も高まっておりますことから、引き続き、幅広い意見に耳を傾けながら、本市としての望ましい在り方について検討してまいりたいと存じます。
 
次に、自衛官の募集対象者情報の提供に関するお尋ねにお答えをいたします。
自衛隊法及び同法施行令に規定されている自治体が行う募集事務は、法定受託事務とされており、また、それらの法令に基づき、自衛官募集に必要となる資料の提出を防衛大臣から求められた場合に、市町村長が住民基本台帳の一部の写しを提出することは、特段の問題を生ずるものではない旨が国より示されております。
また、個人情報保護法では、法令に基づき個人情報を提供する場合について、本人の同意は要しないものとされているところでございます。
自衛隊内でのハラスメントの問題につきましては、国において御対応いただくものであり、法令に基づく自衛隊からの依頼に対する情報提供を中止すべき理由には当たらないものと、本市として判断させていただいたところでございます。
これらを総合的に勘案した上で、今年度におきましても、関係法令等に基づき、適切に対応してまいりたいと存じます。





◯健康福祉局長(加藤邦治)

健康福祉局に係る数点の御質問にお答えを申し上げます。
 
初めに、国民健康保険についてでございます。
国民健康保険は、他の医療制度に比べて低所得の方や高齢の方が多く、一方で、医療費水準が高いことから、保険料水準が高くなるという構造的な課題を抱えております。
本市におきましては、独自に減免を実施し、子育て世帯等に係る保険料負担の軽減を図ってまいりました。さらなる負担の軽減につきましては、自治体の国保財政が依然厳しい状況にある中においては、国の財政支援の下、全国一律に実施されるべきものと認識をしております。引き続き、他の政令指定都市等と連携して、さらなる財政支援について、国に対し求めてまいりたいと考えております。
また、被保険者の方々から保険料について問合せをいただいた際は、算定方法などを分かりやすく説明するとともに、現在の生活状況等を丁寧にお伺いしながら、減免制度の的確な運用や分割納付に応じるなど、引き続き、それぞれの世帯の状況に応じたきめ細かな対応に努めてまいります。
 
次に、敬老乗車証制度の拡充についてのお尋ねでございます。
敬老乗車証制度は、これまで多くの方々に利用されており、高齢者の社会参加の促進や健康増進を図る上で重要な役割を果たしているものと認識しております。
今後も、高齢化の進展に伴い、敬老乗車証利用者のさらなる増加が見込まれます。この間の介護給付の増加等による高齢者福祉に係る歳出規模の拡大を踏まえますと、制度の持続性確保という観点から、在り方の検討が必要となっているものでございます。
引き続き、昨年度実施した市民意識アンケートの結果なども参考に、利便性向上の視点も持ち合わせながら、将来にわたって持続可能な制度として御利用いただけるよう検討を進めてまいります。
 
次に、補聴器購入への助成についてでございます。
加齢に伴う難聴については、適切な聞こえが得られず、他者とのコミュニケーションが難しくなることで、社会的孤立やフレイルに陥る可能性があるものと承知しております。
他自治体では、補聴器装着の効果検証等を目的とする試行的な取組として、助成制度を実施している例もありますが、効果に関する医学的な裏づけや新たな財源の確保等の課題もございます。
本市としては、全国一律の基準に基づいた助成制度の創設が望ましいものと考えておりますことから、今後とも、国に対し要望を重ねてまいります。
 
次に、介護職員の処遇改善についてお答えをいたします。
介護職員に安定して福祉サービスに従事していただくためには、長期的に安心して働き続けることのできる環境を整えることが重要になるものと認識しております。
一方で、処遇改善につながる介護報酬の設定は国の責任で行われるべきであり、これまで本市でも、国への働きかけを重ね、若手職員も含めた数次のプラス改定や加算の創設がなされてきたところでございます。
引き続き、国へ対し適切な介護報酬の設定について要望してまいりますとともに、事業者の処遇改善加算の取得促進に向けた支援に努めてまいりたいと存じます。
 
次に、新型コロナウイルス感染症の5類移行後に保健所が果たす役割についてでございます。
5類移行後は、患者の入院調整は医療機関同士で行うこととなり、高齢者施設等で入院の必要な患者が発生した場合には、施設の嘱託医や患者の主治医が入院先の医療機関を調整することとなります。患者が重症化した場合など調整が困難な場合には、保健所において空き病床の紹介や病院との調整を行うなど、支援する体制を取っております。
引き続き、感染予防や拡大防止に向け積極的に情報提供を行うとともに、医療を必要とする方が適切な医療を受けられるよう、市医師会などの関係機関と連携しながら必要な対応を取るなど、保健所としての役割を果たしてまいりたいと考えております。

次に、障害者差別解消条例の改正に関連して、合理的配慮に係る補助金等についてのお尋ねにお答えをいたします。
今回の条例改正は、事業者の合理的配慮の義務化や、障害のある方の情報取得や意思疎通の手段の選択の機会の確保、拡大を盛り込んでおりますことから、新たに手話通訳者などの意思疎通支援者の配置に要する経費の一部の補助や、障害当事者のアドバイザー派遣を実施するものでございます。
実施に当たりましては、事業者の皆様からの御相談の内容に応じて、県の事業も併せて紹介するとともに、その活用状況等について把握しながら、両事業の連携により効果的な支援が得られるよう取り組んでまいります。





◯こども若者局長(白山幸喜)

こども若者局に係る御質問にお答えを申し上げます。

保育士の処遇改善についてでございます。
保育士の確保に関しましては、賃金等の処遇改善は重要な取組の一つであると認識をしております。これまで国において、段階的に処遇改善も実施されてきたところでございます。
加えまして、本市におきましては、独自の処遇改善を実施しているほか、保育士養成校の学生との懇談会、それから若手保育士の交流会の開催などを通じまして保育の魅力発信に努めておりますが、事業者からは、なお保育士確保に苦慮しているとの声もいただいているところでございます。
安定的な人材確保に向けましては、さらなる処遇改善が必要であると考えておりますことから、今後とも、他の自治体と連携をいたしまして、様々な機会を通じて国に要望を行ってまいりたいと存じます。
 
続きまして、いじめ重大事態に係る再調査の必要性の判断並びに再調査の再度の検討につきましてお答えを申し上げます。
今回の判断に当たりましては、調査資料などを精査する中で、いじめ問題専門委員会におきまして、保護者の方、あるいは関係者、学校、教育委員会などの当事者間で見解や認識に相違があるということも踏まえながら、多角的な調査、審議が行われ、答申がまとめられていることを確認をさせていただきました。
そうしたことを踏まえまして、法の趣旨でございます今般の当該重大事態の対処、あるいは同種の事態の再発の防止、このために必要な調査は尽くされているものと判断いたしまして、再調査につきましては実施しないことといたしまして、保護者の方にも御説明をさせていただいたところでございます。





◯環境局長(細井崇久)

私からは、新たな温室効果ガス削減目標の設定に関する試算や目標値に関する御質問にお答えいたします。
現行計画における2030年度目標は、国の施策による効果に加え、本市独自の施策による削減量を積み上げて設定をしております。
新たな目標につきましても、同様の考え方により環境審議会で議論をいただいているところであり、本市独自施策については、既存施策の拡充に加え、新たな取組も実施することを見込んだ上で、試算を行ってきたところでございます。
目標年度である2030年度までの期間を踏まえますと、具体的な取組による削減効果を定量的に分析した上で目標値を定めていく必要があると考えており、引き続き、こうした手法により、50%台半ばの設定も視野に、検討を進めてまいりたいと考えております。





◯経済局長(柳津英敬)

私からは、物価高騰等の影響を受ける市内中小企業等への支援についてお答えを申し上げます。
今後も原材料価格等の高止まりが見込まれる中、中長期的な視点に立った生産性向上等による収益力強化が重要だと認識をしております。
そのような考え方の下、本市では、これまで地域産業応援金の物価高騰加算等の独自の支援を講じてまいったほか、今般も補正予算を計上したところでございます。
地元中小企業を取り巻く環境は厳しい状況にございますけれども、引き続き、物価の動向を注視するとともに、国や県との役割分担も図りながら、事業者支援に取り組んでまいりたいと考えております。





◯文化観光局長(金子雅)

私からは、音楽ホールの整備に関する御質問にお答えいたします。
音楽ホールと中心部震災メモリアル拠点の複合施設は、多くの方々の御意見を伺いながら、現在、基本構想の中間案をお示ししている段階にございますが、これまでの検討の中で、この施設は芸術の鑑賞だけではなく、子供たちが文化芸術に触れ合う機会の創出や教育、福祉と連携した取組なども含め、市民の様々な文化芸術活動を支え、これからの時代を担う人材を育む場ともなる、市民に必要不可欠な施設であると改めて認識したところでございます。
また、他に例のない震災メモリアルとの複合施設として青葉山エリアに整備することで、周辺の文化施設や観光施設とも連携しながら、広域からも人を呼び込み、さらに世界にもつながることで、町全体に魅力と活気をもたらす大変重要な施設になると考えております。
これまでも様々な機会を通じ、多くの方々から御意見をいただき検討を進めてきたところであり、コストの縮減や財源確保にも留意し、引き続き丁寧に御説明を行いながら進めてまいりたいと存じます。





◯都市整備局長(反畑勇樹)

私からは、都市整備局に係る数点の御質問にお答えいたします。
 
まず初めに、新たな学生フリーパスと地下鉄との乗り継ぎについてでございます。
今回の新たな学生フリーパスは、路線バスにおいて、エリアにとらわれることなく、特に宮城交通エリアにおける学生の移動支援や公共交通の利用促進を図るため導入するものであり、可能な限り早期実施を目指してまいりたいと考えております。
地下鉄との連携につきましては、様々な課題がありますことから、今後、制度導入後の利用状況などを踏まえ、利便性向上に向け、引き続き交通事業者と検討を続けてまいりたいと考えております。
 
次に、新たな学生フリーパスの対象とならない交通事業者への拡充についてでございます。
新たな学生フリーパスは、今回、交通事業者と合意に至った事業スキームに基づき、移動履歴等をイクスカにより取得し、本市の負担額の算出を行うこととなります。このため、イクスカが利用できない交通事業者への導入は今回難しい状況ではありますが、引き続き交通事業者と意見交換を行ってまいりたいと考えております。
 
次に、新たな学生フリーパスの販売価格についてでございます。
新たな学生フリーパスにつきましては、現在の市バスエリアに、郊外部までより広がる宮城交通エリアが加わることなどから、学都仙台市バスフリーパスよりも高い設定になると考えております。
一方で、学生の運賃負担軽減によります移動支援といった観点も大切であることから、宮城交通の通学定期の令和3年度平均販売額となる約1万2000円よりも低廉な価格となるよう、今後、交通事業者と協議を行ってまいります。
 
最後に、県営住宅の集約に関する本市の対応等についてでございます。
県に対しましては、方針策定の際に、本市の市営住宅の現状などを踏まえ、市営住宅での受入れを前提としないことなど、数点の意見を申し上げたところでございます。最終的には、県として、各市町村からの意見等を考慮の上、方針を決定したものと認識してございます。
今後は、移転支援を進めていく中で市町村と協議をしていくことが盛り込まれましたことから、本市としては、そうした協議の場で、県営住宅にお住まいの皆様の居住の安定確保に向け、宮城県が責任を持って取り組んでいくよう、引き続き求めてまいります。





◯建設局長(佐藤秀樹)

私からは、下水道使用料の減免についてお答えいたします。
下水道事業では、今年度予算におきまして、手持ち資金を確保するため長期借入金を計上するなど、当面厳しい経営状況が続く見通しとなってございます。
使用料収入は、管渠その他の下水道施設の適切な維持管理や改築等の財源となるところであり、将来的な事業経営に及ぼす影響を考慮いたしますと、減免は難しいものと考えております。





◯教育長(福田洋之)

初めに、学校給食費に関しての御質問にお答えをいたします。
今般御提案しております補正予算は、国の交付金を活用し、保護者の負担を増やすことなく、食材料費の物価上昇分に相当する額を追加するものでございます。
一方で、給食費の無償化などの負担軽減につきましては、仮に期間や対象とする児童生徒を限定しても、多額の財源を安定的に確保することが大きな課題となります。
そのため、本市といたしましては、全国一律の制度創設と財源措置が必要と考え、国に対して要望を行うこととしたところであり、今後とも機会を捉えて国に働きかけてまいりたいと存じます。
 
次に、特別教室のエアコン設置についてでございます。
本市では、これまで、常時使用する普通教室や、授業の際窓を開放できない音楽室などの特別教室にエアコンを設置し、夏の時期の児童生徒の学習環境改善を図ってまいりました。
学校施設の整備におきましては、大規模改修等による校舎の老朽化対策など様々求められておりまして、こうした取組を着実に進めるとともに、特別教室へのエアコン設置につきましては、引き続き、国の財政支援の状況を踏まえながら、対応を検討してまいりたいと存じます。
 
次に、給付型奨学金制度についてでございます。
学生等が家計の状況によらずに修学できる機会を確保することは、国全体で対処すべき課題であり、国においては、令和2年度より、給付型奨学金の拡充を含めた高等教育修学支援新制度による支援を行っているところでございます。
令和6年度からは、多子世帯の中間所得層などにも支援が拡大されることとなっており、本市といたしましては、こうした国の修学支援制度の情報が学生や保護者に行き届くよう、引き続き、ホームページや高校生向けのチラシなどにより周知を行い、修学機会の確保につなげてまいりたいと存じます。
 
次に、学校のトイレへの生理用品設置についてでございます。
各学校におきましては、児童生徒の健全育成のための教育的観点や衛生面での課題なども考慮し、保健室において養護教諭が生理用品の配付を行っているところであり、養育上の課題や家庭環境など児童生徒の抱える問題を早期に把握し、支援につなげているところです。
今後ともこの対応を基本とし、丁寧に相談に応じながら、困難を抱える児童生徒の心情に配慮した支援を行ってまいりたいと存じます。
 
最後に、いじめ問題専門委員会の委員についてでございます。
委員は、仙台市いじめの防止等に関する条例にのっとり、教育、法律、医療、心理、福祉等についての専門的な知識及び経験を有する者のうちから教育委員会が委嘱するもので、本事案では、御遺族の御要望を踏まえ、特別委員を加えることとし、大学や職能団体等からの推薦により選任をしたところでございます。
国のガイドラインにおきましても、公平性、中立性が確保された組織が客観的な事実認定を行うことができるよう、利害関係等を有しない第三者を職能団体等からの推薦等により参加を図ることとされております。
こうしたことから、いずれかの立場や考えに立つことなく、第三者としての立場から調査、審議がなされたものと認識をしており、今後とも、公平性、中立性といった観点を持ち、対応してまいりたいと存じます。





◯水道事業管理者(佐藤伸治)

物価高騰対策に関連いたしまして、水道料金の減免に関するお尋ねにお答えを申し上げます。
私ども水道事業におきましては、将来的な水需要の減少が見込まれる一方で、今後は、老朽化が進む管路の入替え、浄水場や配水所の統合、整備など、各種施設の更新、老朽化対策に多額の費用が必要となってまいります。
加えて、昨今の資材価格の高騰をはじめとして、事業環境になお一層の厳しさが増す中、独立採算を基本といたしつつ、将来の安定給水に欠かせないそれら事業を着実に進めるためには、自己資金を含めたしっかりとした財源の確保が欠かせないところでございまして、再度の減免の実施は難しいと、このように考えているところでございます。





◯ガス事業管理者(中鉢健嗣)

私からは、ガス料金についてのお答えをさせていただきます。
ガス料金の市独自支援につきましては、供給区域が市内全域にわたるものではないこと、また、供給区域内におきましても他エネルギーを御利用のお客様がいらっしゃることから、都市ガスのみの支援ということにつきましては公平性の観点から課題があるものと、そのように認識しております。
家庭用を中心にガス料金の現状でございますが、原料価格の低下傾向や政府の支援によりまして、今月検針分は、6ヵ月前のピーク時に比べ約2割程度低下しているという状況でございます。
そのような中にありましても、お支払いが困難な方、いらっしゃいますので、そういった方々に対しましては、これまで同様、お一人お一人の状況に応じた対応、そういったことを柔軟にさせていただきたいと、そのように考えております。





◯すげの直子議員

何点かお伺いをしたいと思いますが、御答弁をお伺いしていまして、一番は、今市民の皆さんの暮らし、地域経済、本当にこの物価高の中で大変になっているときに、一番身近な基礎自治体として、仙台市としてこんなことならできるのではないかということを、ぜひとも皆さん知恵も絞っていただきたいですし、実施もしてほしいと強く思いながら御答弁聞いたんですが、まず、質問としては、学校給食費の無償化でございます。
国に求めるということにとどまるという御答弁でございます。今、全国の自治体で独自の実施、広がっているときに、本市ができないという理由としてそれというのは、理由として市民に理解がされるというふうにはとても受け止められません。
全国でも、もう既に3分の1の自治体で実施されていると。政令市でも、大阪、堺、千葉の状況をこれまでもお示しをさせていただいてまいりました。東京都も今次々増えているんですけれども、世田谷区も、23区の中で一番人口多いんですが、26億6000万円かかるんだけれども、新年度から全学年一気にやろうということで始めているということです。また、札幌市長が3期目の公約に掲げて当選したこともあって、全て一気に実施するには61億円かかるんだけれども、対象とか助成金額について検討していこうと、本格的に検討しようよということが始まっているということなんですね。求められているのはこういう姿勢なんだということだと思います。
どうすれば本市でも足を踏み出すことができるのかということに、知恵を絞っていただきたいんです。国に求めるだけではなくて、自治体としてどうやったら始められるかということが今強く求められていると思いますので、再度伺います。
 
子供の医療費助成についてです。
これ、市長から御答弁あったんですが、ちょっと大変残念だと思いながらお聞きをいたしました。もちろん県の水準が低くて、県を上回っているというのは、もうよくよく存じております。それは、でも、県内自治体は、うちよりもずっとずっと財政規模も少ない中で、みんな仙台市より上回る、県の水準が今こういうところにあっても、仙台よりも上回る施策を実施しているわけです。そういう中で、財政規模も一番ある仙台市が今の水準でいいのかということが問われているのだと思います。
県内でワンコイン負担が求められているのは、もう仙台だけという状況です。医療機関とか本市の事務負担を考えても、なくしていくということが誰にとっても喜ばれるというふうに思います。さらに、年齢についても、もう18歳までというのがスタンダードなんですよね。仙台市がよくライバル市だとおっしゃる福岡市も、来年1月から18歳に拡充するということです。大都市にあってもやはり、市長は重要な事業と位置づけているというふうにおっしゃいましたけれども、そういう位置づけで、みんな頑張っているということです。ワンコイン負担をなくして十八歳までの拡充、本市はいつからになるのかということを、ぜひお示しをいただきたいと思います。2点目です。
 
3点目、パートナーシップ制度導入についてです。
市民局長、大変御丁寧に答弁いただいて、論点や課題も整理したり、関係部局にもヒアリングもしたし、導入をした後の自治体の様子なども把握をしながら、最初の制度が不十分だったから対象範囲を広げたりしているところもあるということまで把握もされているということで、もう詳細分析が大分進んでいるということが分かりまして、本市でも生かすべきところも分かったということで、あとは制度としてつくって実施をするだけだということを改めて御答弁を聞いて思ったところです。
関係部局のヒアリングもされたということですけれども、必要ないという後ろ向きな回答はまさかなかったというふうにも思います。市長は、昨日の代表質疑の中でも障害者差別禁止の条例改正にも触れまして、誰もが暮らしやすい社会の実現を目指すというふうに述べられました。パートナーシップ制度の導入というのは、それこそ、これはすごく予算がかかるとか制度導入によって困る人が生まれるわけではありません。性的マイノリティーの方々にとって今障壁になっていることを取り除くということができて、幸せになる人を増やすという、そういうものです。導入表明、もう明言すべき時期に、もう機は熟しているというふうに思います。導入ぜひしたいと、するんだということで明言すべき時期だと思いますけれども、再度伺います。
 
最後に、自衛官募集の名簿提供の問題です。
御答弁をお聞きして、今年の提供について深い検討が全くされなかったんだなというふうに思いながら、お聞きをいたしました。非常に問題ではないかというふうに思います。五ノ井さんからの告発があって、自衛隊内の深刻なハラスメントの実態が誰の目にも明らかになったわけです。少なくとも、昨年度までとは違う検討や対応がされてしかるべきではないかと思いますが、何のちゅうちょもなかったのかというふうに私問いたいと思います。
ハラスメントはもう国でやることだから、うちは求められれば、もう名簿をとにかく出すんだと。それでいいのかということだと思うんですよ。本市の未来ある若者たちの人権、どうお考えなのかと。改めて検討し直すこと、必要だと思います。今年度はできないということを言えると思います。お断りをすべきだと思います。
以上4点、再度伺いたいと思います。





◯市長(郡和子)

4点にわたって再度の御質問を頂戴いたしました。
私からは、子ども医療費助成について再度の御質問にお答えを申し上げます。
本当に皆様方にとってもとても喜ばれる制度でございます。重要な事業と、本市の中でも、子育て支援をしていく上で、そういう位置づけにあるわけでございます。
今年度から、4月からですね、所得制限の撤廃をいたしました。そういう意味で、この撤廃による影響などをいろいろと見極めて、もちろん本市の財政負担ですとか、将来どういうような影響が出てくるのかなども見極めた上で、この制度の検討について進めるべきだというふうに考えているところです。まずは、今年度拡充したところについて見極めさせていただきたいというふうに思います。





◯市民局長(天野元)

市民局に係る2点の再度の御質問にお答えいたします。
 
まず、パートナーシップ制度についてでございます。
多用な性の理解促進ということで、この間、国における法制化の動き、そして同性婚に関する裁判の判決などもあり、様々な場で議論が今活発化されているというふうに考えております。そして、市民の皆様の関心も高まっているというふうに認識しております。
本市といたしましても、引き続き、幅広い御意見に耳を傾けながら、多様な性に関する理解の促進に努めるとともに、制度についてのなお一層の検討を進めてまいりたいと存じます。
 
次に、自衛官募集に関する情報の提供についてでございます。
自衛隊内でのハラスメントの問題、これについても、我々としても報道等で認識しているところでございます。そうした中で、このハラスメントの問題については、国において厳正に適切に御対応いただくものというふうに考えております。法令に基づく自衛隊からの依頼に対する情報提供を中止すべき理由には当たらないというふうに考えておりまして、適切なステップを踏みながら、本市として組織として判断させていただいたところでございます。





◯教育長(福田洋之)

学校給食費の無償化についてのお尋ねでございます。
他都市におきまして様々な取組がなされていることについては承知をしております。一方で、先ほども申し上げたとおり、仮に期間や対象となる児童生徒限定としたとしても、その多額の財源を安定的に確保するといったことが非常に大きな課題ということになります。
本市といたしましては、お住まいの自治体で違いが生じないよう、全国一律の制度の創出と財源が必要というふうに考えまして、先ほど申し上げたとおり、国に対して要望を行うこととしたものであり、今後とも機会を捉えて働きかけをしてまいりたいというふうに考えております。





◯すげの直子議員

本当、こういう御答弁だから、市の財政だけが潤っていくんだということになるんだと思うんですよね。先ほど、私の前の先輩議員の代表質疑ございましたけれども、本当に、市民にどうやって、市民が納めた年貢、税金ですよね、それどうやって還元するのかと。今今じゃないのかと、そういう御指摘、先ほどありましたけれども、本当に、いつちゃんと市民に、それにふさわしく、ちゃんと使うということを求められているんだと思うんですよね。
しかしながら、今も、どれもこれも本当に前向きな御答弁いただけなくて本当残念なんですけれども、学校給食無償化、子ども医療費拡充、パートナーシップ制度の導入にしても、もう他自治体でも多く取り組んでいることを私求めております。もはや、そして本市議会でも多数の求めがある課題について取り上げさせていただいております。いつから拡充、導入しましょうかということで、前向きな議論というか、どっちかという非常に夢のある話として皆さんとぜひこういうふうにしたいという思いを共有しながら議論したいところなんですけれども。
まず、パートナーシップ制度についてなんですが、第一問で政令市で18都市で導入だと紹介しました。残るは本市と神戸市なんですけれども、神戸市も既に導入を視野に入れて検討するということを明言はしているんです。ところが、本市は導入を前提にはしていない検討を続けているというふうにおっしゃっているんですね。それでいいのかと。
先日、同性婚を認めないのは違憲との判決が名古屋地裁で出されて、松野官房長官、今後の国民各層の議論、自治体のパートナーシップ制度の状況を注視していくと述べられたそうです。先ほど、その理解促進も進めていくとおっしゃいました。私、制度をつくって進めていくことこそ、理解促進にも資するし、つながっていくんだというふうに思うんですね。ですから、やはり自治体がこういう制度をつくって、さらに理解を広げていこうという姿勢を示すということが今強く求められているんだと思うんです。
郡市長にぜひ最後伺いたいんです。本市も制度の導入は必要だというふうにお考えだと思います。導入前提でいらっしゃって、それに向けての検討をしているということだと思いますけれども、それでいいのか、再度伺います。

学校給食費の無償化についても、これは確かに財源を要することなので、これについても、もう政治判断といいますか、市長の御判断だろうなと思います。こういうところにやっぱりきちっと使っていきましょうよ。仙台市、他都市と比較して、決して財政力ないなんていうことないのに、他都市でやっているのにできないということないと思うんです。そうなると、本当に市民の納めている税金の使い方そのものに問題があるのか、優先順位の考え方が違うのかと問わなければならなくなると思います。
そういう点で、ぜひ子育て支援に頑張りたいと常々おっしゃっているわけですから、どんどん広がっている学校給食費の無償化、ぜひ足を踏み出しましょう。どう始めるのかという検討をぜひしていきたいという市長の御答弁、市民は待っていると思います。ぜひ御答弁願います。





◯市長(郡和子)

2度目の御質問でございます。
パートナーシップ制度につきまして、この間、裁判の判例も積み重なっているということもございますし、様々な場面で議論が活発化しているのも、そのとおりだというふうに思っております。そして、市民の皆様方も御関心が高くいられるだろうというふうに、それも肌で感じているところでございます。
本市といたしましても、引き続き、いろいろな方々の御意見、お話に耳を傾けながら、制度についての検討についていろいろと考え、進めてまいりたいと存じます。
 
それから、学校給食についてでございます。
給食の無償化につきましては、国のほうでも様々な検討が進んでいるというふうに承知をしております。そして、これは速報だったので真意は分かりません。学校給食については、全国でいろいろな形で行われているわけであります。給食をそもそも実施していないところ、それからまた、完全給食のところ、そうではない一部のところなどなどある中で、どのようにされていくのか、このことについても国のほうで実態調査に入られるというような報道もあったところでございます。
本市では、自校方式、またセンター方式含めて、完全給食で行っております。加えて、地場で取れたものについても、米飯給食などはそのとおりでございます。様々な観点から、どのようなことが可能になるのか、今の段階では、やはり恒久的に見ていくとかなりの予算規模になるわけでございます。そのこともいろいろと見た上でいかないと難しいというふうに思っているところでして、まずは、国のほうの調査も含めて、どのような形になってくるのか、これも見てまいりたいというふうに思うところでございます。


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