【概要】
〇高齢者人権条約策定に対する認識
〇介護する人も利用する人も大切にされる介護保険制度を
〇障害を持つ人への介護、支援のあり方
〇業務量が増加している地域包括支援センターへの支援強化
〇シルバー人材センターの多様な事業支援
〇市民センターにおける生涯学習のさらなる支援
〇高見のり子議員
日本共産党仙台市議団の高見のり子です。高齢者が命と尊厳が守られ、生きがいを持って暮らせる仙台を求めて一般質問いたします。
昨年11月に開かれた第35回日本高齢者大会において「日本高齢者人権宣言」が採択されました。
宣言では「高齢者やすべての年齢の人々の現在と未来に、希望と輝きをもてる真の長寿社会を創造するための基本原則」をうたって、「年齢による差別の禁止・女性高齢者など、差別を受けやすい高齢者への平等な権利保障」「いのちと尊厳が守られる権利」「自律的で独立した生活を送る権利」「労働権」「学習権」など23項目の具体的な権利を示しています。
2002年に開催された第2回高齢化に関する世界会議で、当時の国連事務総長コフィー・アナン氏が「アフリカでは高齢者が一人亡くなると、図書館が一つ消えるといいます」と紹介し、高齢者は未来を結ぶ仲介者であり、その知恵と経験は社会にとっての図書館で、宝として尊重されなければならないと演説してたことは広く知られています。
国連連合はすでに女性、子ども、障害のある方の固有の人権を保障する国際条約を制定し、日本も批准(ひじゅん)しています。今「高齢者人権条約」の制定に向けての努力がされている中で、日本が世界の長寿国として高齢者の権利保障や先進的な施策の取り組みが求められていると思います。
高齢者の社会参加と健康寿命の延伸、最期まで自分らしく生きられる施策が自治体の重要課題となっています。
国に対して「高齢者人権条約」策定の積極的推進を求めることとあわせ、市における高齢者施策について市長の認識を伺います。
2000年にスタートした介護保険制度は、それまで家族で担ってきた高齢者の介護を社会で支えると期待される中、始まりました。ところが3年ごとの策定のたびに保険料は引き上げられ、サービスは減らされるという改悪がおこなわれてきました。
昨年末におこなわれた厚生労働省社会保障審議会は2024年度に向けた第9期改定案については結論を先送りしましたが、あまりにもひどい「給付減と負担増」に批判の声があがったからです。
改定の具体的項目にサービス利用料の2割負担と3割負担の対象拡大、要介護1、2の訪問通所介護の保険外し、ケアプラン作成の有料化、老健施設などの多床室の室料有料化などあげています。
介護保険の利用料は1割負担が原則でした。しかし2015年に一定所得以上の人が2割負担とされ、2018年には3割負担も導入されました。負担の重さから介護サービスを削ったり、施設から退所した人も少なくありません。
「介護殺人」や「介護心中」も社会問題となり、家族の介護離職も一層深刻です。負担増がすすめられれば、必要な介護が受けられず命に関わる事態になります。高齢者はこの間のコロナ禍や物価高騰によって、さらに生活は厳しくなっています。市は国による高額介護サービスがあると言いますが、世帯全員が非課税であっても所得に応じて月1万5000円から2万4600円が上限額であり、それも重い負担です。生活に困窮する高齢者の利用者負担軽減は必要です。
非課税の高齢者の利用料を一旦支払ってもらい、その後半分でも助成することは市の判断で可能です。いかがでしょうか。伺います。
介護保険料は介護保険が始まった当初、仙台では基準額で月2863円だったものが、今や6001円になって2倍以上になっています。
国は「保険料の納付年齢の引き下げと利用年齢の引き上げ」の検討をしていますが、これでは若い方にとっても負担ばかり大きくなって将来安心して受けられる介護保険制度とは言えません。
介護保険の財源は、保険料でその50%を負担し、65歳以上の第1号被保険者が保険給付費の約23%、40歳から65歳未満の第2号被保険者が保険給付費の27%と国が決めています。
市は8期の保険料設定時に、保険料収入に剰余(じょうよ)が生じた場合に積み立てている介護保険事業財政調整基金67億円を活用して、保険料の上り幅を抑えようとしましたが、これも市民が負担している高い介護保険料の一部です。
市は介護保険料の減免制度を持っていますが、震災などの大災害や失業などによる著しい収入の減少、所得段階が4段階の方のみ世帯全員が非課税などのいくつかの要件があり、容易に減免は受けられません。
コロナ禍や経済の低迷などの影響を考えれば、保険料の引き下げは必要です。保険料を引き下げるためには国の負担割合を引き上げて介護保険制度を充実させ、その結果健康で元気な高齢者を増やし、介護給付費を減らしていくというのが本来の介護保険のあるべき姿です。
国に対して介護保険給付費の国の負担割合を増やし、介護保険料を引き下げることを求めると同時に市は独自に減免対象の拡大をおこなうべきです。伺います。
現在、要介護1、2の方は2015年から保険給付の対象から外され、自治体の「総合事業」のサービスを受けています。
総合事業は介護保険給付とは違って、市町村が介護事業計画の基準・単価・利用者負担を決め、緩和型ではボランティアや無資格者などを活用するものです。
実際は従来の介護事業者が指定業者になってサービス提供している自治体が多く、市も同様の実態です。
市の総合事業は要支援1と2の方と、基本チェックリストの判定基準に該当した方合わせて約2万3000人が対象です。
市は訪問介護型サービスと通所介護型サービスは利用者にとって従来相当のサービスが受けられるとしています。しかし、訪問型サービスの緩和型になるとサービス提供者は無資格でも可能であったり、通所型サービスの緩和型は機能訓練指導員等の専門職は必ずしも配置がないなど、人員基準や面積なども緩和されていてサービス内容が違います。市は利用者の選択肢が増えているといいますが、それで必要な介護が提供される保障はありません。
本来、知識と技術、経験のある専門職による介護が提供されるべきです。
職員不足など体制がとれない事業所もある中で、介護報酬より単価が低いため、介護事業所の経営悪化に追い打ちをかけたりといった問題が生じています。良い介護をしようとすれば、人もお金も必要なのに総合事業の拡大は介護事業所の負担と利用者の不安が増すばかりです。
それなのに国は「要介護1、2の訪問、通所介護の総合事業への移行」も検討しているといわれ、介護現場に困惑が広がっています。
今後も安定した介護が提供できるようにするために、市は要支援1、2は保険給付に戻し、要介護1、2の総合事業への移行はやめるよう国に求めていくべきです。伺います。
障害を持った方は65歳になると、それまでの障害福祉サービスから介護保険制度に移行することになります。
国は「市町村が適当と認める支給量が介護保険サービスのみによって確保できないと認められる場合には、障害者総合支援法に基づくサービスを受けることが可能」とする通知を出しています。
これを受けて市は、障害を持った方が介護保険に移行するにあたって、それまでの障害福祉サービスから一律に介護保険サービスに切り替えるわけではないとして障害福祉サービスの上乗せ要件の基準を示しています。
このうち全身性障害者については「身体障害者手帳の1級を所持しているもの。また、肢体不自由(したいふじゆう)による身体障害者手帳を所持しているもののうち両上下肢1級相当であるため、同等の支援が認められるもの」という基準ですが、これでは身体障害1級相当でなければ障害福祉サービスの上乗せができないというものです。
この基準は市が決めているものですから、障害等級で限定せず、柔軟な運用を可能にすべきです。
障害を持った方が介護サービスで足りない分、福祉サービスで必要な支援を速やかに受けられるよう市の基準は見直すべきです。いかがでしょうか。
高齢者の身近な介護の相談窓口が地域包括支援センターです。高齢単身世帯の増加やコロナ禍で外出できず、孤立を深める中、介護度が上がっている高齢者が増えています。
ある地域包括支援センターでは要介護・要支援認定率が以前は1%ほどの上昇率が昨年から今年にかけて倍以上の上昇率になって相談件数が増加しているそうです。
火事で罹災した一人暮らし高齢者宅にいち早く駆けつけて、避難先が決まるまで寄り添ったのは地域包括支援センターの職員でした。高齢者の同居している息子さんが具合が悪くなったと連絡が来れば、救急車を呼び病院まで付き添ったケースもあります。コロナ感染をした高齢者が療養施設に入るまでの数日、食事を運び続けた職員のお話も伺いました。地域の高齢者に寄り添い、生活相談、困難事例対応など地域包括支援センターの業務量は急速に増大しています。目の前で困っている高齢者を放置するわけにはいかないと頑張っていますが、ケアマネの退職など慢性的な人手不足があるそうです。
24時間体制で交代で携帯電話を持ち、どんな時でも緊急対応に備える献身的に頑張っている地域包括支援センターの職員の評価と相談内容や仕事が複雑で深刻になっている現状についての認識を伺います。
地域包括支援センターは中学校区に1カ所を基本に現在52カ所に設置されています。各センターの配置基準は高齢者の数が概ね3000人以上6000人未満ごとに保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員の3職種を各一人配置しています。6000人を越えれば、2000人までごとに3職種または介護支援専門員のうちから増員されます。さらに「地域包括ケアシステム」の中核的役割を地域包括支援センターが担うとして機能強化専任職員(生活支援コーディネーター)を1名配置しています。生活支援コーディネーターは認知症地域支援推進員の役割も担っています。
地域包括支援センターは自治体に設置義務がありますので、直営で運営している自治体もあります。本来、市がやらなければならない重要な仕事を担っていただいているのが地域包括支援センターですが、求められる業務量に対して圧倒的に人手が足りません。配置基準を引き下げて職員体制を強化するとか、高齢者が増える地域には地域包括支援センターを増設する必要があると思いますが、いかがでしょうか。また、委託料の増額も必要です。あわせて伺います。
高齢者が働くことで社会とつながり、仲間ができて健康に長生きできるきっかけを作る場としてシルバー人材センターがあります。
市においては、仙台市シルバー人材センターにコロナ禍で業務が肥大化した保健所における電話対応やアルコール消毒液の運搬作業など行政からの発注もおこなわれています。
毎年、全国シルバー人材センター事業協会と仙台市シルバー人材センターの連名で仙台市と議会に対して補助金の確保やセンターに対する公共からの事業発注の要望が出されています。
役所の業務の切り出しをおこなうなど、さらに工夫をして発注を増やすことと市民に広く周知することで、シルバー人材センターへの登録をすすめるなど、高齢者が就労をきっかけに社会参加できるように行政のさらなる後押しを求めますが、いかがでしょうか。伺います。
また高齢者が「学び」の機会を持つことで、社会とつながっていくことも生涯学習の観点からも大切です。先日視察した「京都府明るい長寿社会づくり推進機構・公益財団法人京都SKYセンター」の取り組みは会員の対象は50歳からにしているなど「学び」を暮らしに位置づけて「健やかのS、快適のK、豊かさをYでSKY」とし、50歳からの自分探しを提案しています。
高橋満放送大学宮城学習センター所長・東北大学名誉教授は高齢者の学習について「大切なのは学習者一人ひとりが価値を見出し選択した目標を達成するために学習すること」と話されました。「健康であること」「家族・友人との対話や交流」「地域や社会的諸活動に参加すること」など、学びは多様であるということです。
仙台市においても高齢者のみなさんは、市民センターが主催する「老荘大学」や仙台市シルバー人材センターが主催する「仙台豊齢学園」等で学んでいます。そしてこれらを終了した方がさらに学ぶ場として参加者が自主運営する「仙台明治青年大学」があり、こういったところを通じて社会教育がすすめられています。このような多様な学びを保障するために生涯学習支援センターや市民センターの予算を増やし、内容をさらに充実できるよう、応援することを求めますが、いかがでしょうか。
一番身近な学びの入り口となるのが市民センターです。市民センターの施設理念は「あらゆるライフステージに応じた市民一人ひとりの学びを総合的に支援する学習教育の支援拠点」「子どもから高齢者までのあらゆる市民が集い交流し、多様な市民による様々な活動が主体的におこなえるよう支援する市民が主役の交流拠点」「学びを通して地域の人と人とをつなぎ、住みよいまちづくりつながる人づくりをおこなう地域づくりの拠点」など3つの機能が一体となって運営される社会教育施設であると定めています。
社会教育をすすめるために社会教育主事の役割は大きいものがあります。社会教育施設である市民センターが高齢者をはじめ、子どもも障害を持った方など多様な市民が生涯学習をすすめるために社会教育主事の配置を求めますが、いかがでしょうか。
市民センターを利用して高齢者のみなさんがスポーツや趣味の会、学習会など様々な社会活動をおこなっています。使用量は10割減免がおおよそ3000程度、5割減免は3774団体とのことです。
そもそも市民センターは市民の自由で多様な学びを保障する場である公民館なのですから、市民にどんどん利用していただき、大いに学び元気に社会参加してもらうべきです。10割減免を広げることを求めますが、いかがでしょうか。最後に伺って第一問といたします。
◯市長(郡和子)
ただいまの高見のり子議員の御質問にお答えを申し上げます。
高齢者の人権と高齢者施策に対する認識についてのお尋ねでございます。
我が国の高齢者施策の理念を規定しております高齢社会対策基本法においては、生涯にわたって国民の権利等が保障される社会の構築が掲げられ、高齢社会対策大綱では、高齢者の基本的人権の尊重はもとより、全ての人が安心して高齢期を迎えられる社会づくりに向けた方向性が示されております。
本市においても、こうした方針を踏まえ、高齢者保健福祉計画などに掲げる施策を実施しているところですが、今後、さらなる高齢化社会の進展に伴う、高齢者の人権に関する議論や国の動向も注視していく必要があると考えます。
引き続き、全ての市民の皆様が、御高齢になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けることのできる社会の実現に向けて、必要に応じ、国への要望も行いつつ、各般の施策を進めてまいります。
シルバー人材センターへの支援についてのお尋ねにお答えをいたします。
少子高齢化が進展する中、高齢者の皆様が、これまでの知識や経験を生かして就業していただくことは、生きがいの充実や福祉の増進はもとより、将来にわたる社会全体の活力維持にも寄与するものと認識しております。
これまで本市では、震災後の被災者支援やコロナ禍における保健所業務など、会員の豊富な経験を生かせる業務を担っていただくなど、連携した取組を進めてまいりました。
今後とも、センターが高齢者に幅広な活躍の機会を提供するとともに、地域資源の充実にもつなげられますよう、新たな分野の開拓や魅力向上につながる取組を力強く後押ししてまいりたいと存じます。
そのほかの御質問につきましては、関係の局長から御答弁申し上げます。
◯市民局長(天野元)
私からは、高齢者の学びの機会の確保について、市民局に係るお尋ねにお答えいたします。
市民センターの減免制度拡充についてでございます。
市民センターにおいては、社会教育活動やコミュニティー活動のために御利用いただく際、町内会や老人クラブなど、地域に密着した団体や本市事業と関連が深い団体は十割減免、スポーツや学び等を行う同好会等は五割減免とする基準を設けております。
この基準は、市民センターの設置目的や受益と負担の公正性の観点からも妥当と考えており、現行制度を維持しながら、関係局と連携し学びの環境充実にも資する運営を図ってまいりたいと考えております。
◯健康福祉局長(加藤邦治)
私からは、高齢者向け施策に関する御質問のうち、市長からお答えした以外の部分についてお答えを申し上げます。
初めに、介護保険制度における利用者負担への独自助成についてでございます。
利用者負担は、給付と負担の公平を図る観点から、応能負担の原則に基づき、御負担をいただいているものでございます。
また、利用者負担が一定額を超えた場合に、超過分をお返しする制度のほか、医療に係る利用者負担と合算して、超過分をさらにお返しする制度など、負担を抑制するための各種支援策を既に実施してきております。
利用者負担は、制度の根幹をなすものであり、国の責任において定められるものでございます。国費等の手当てがない中で、独自の減免を実施することは、安定的な制度運用に影響を及ぼすことが懸念されることからも考えておらないところでございます。
次に、介護保険料に関する減免についてお答え申し上げます。
保険料は3年に一度、高齢者人口の推移や給付費見込み等により、所得段階に応じて定めており、本市ではこれまで介護保険事業財政調整基金を活用し、その上昇幅を抑制してまいりました。
今後も給付費の増加等による保険料上昇が見込まれる一方で、保険料抑制のために積み立ててきた基金を、減免対象拡大のために活用することは、持続可能な制度運営を踏まえると難しいところでございます。
さらなる低所得者への軽減策については、国に対し、財政措置を含めた対策を講じていただけるよう、要望を重ねてまいりたいと存じます。
次に、総合事業についてお答え申し上げます。
総合事業は、地域の実情に応じ、多様なサービスを提供することで、効果的かつ効率的な支援を行うことを目的としており、心身の状態等をアセスメントの上、サービスの利用につなげてきたところでございます。
現在、国において、要介護1・2の方に対するサービスの総合事業への移行について、令和9年度までに結論を出すとの考えの下、検討が進められております。本市としましては、要支援1及び2の方も含め、サービスの質の低下を招くことがないよう、他都市とも連携し、必要に応じ、国に対し意見を申し述べてまいりたいと存じます。
次に、介護保険対象者への障害福祉サービスの上乗せについてでございます。
本市におきましては、障害福祉サービスを上乗せする必要性を判断するに当たり、御本人の障害状況を勘案するための基準として、対象となる手帳等級を定めているところでございます。
今後につきましても、一定の判断基準を設けることは必要であると認識しておりますが、その基準や運用の在り方につきましては、対象となる方々の生活状況や必要な支援内容などを丁寧に把握しつつ、検討してまいりたいと考えております。
次に、地域包括支援センターについてのお尋ねにお答えを申し上げます。
高齢者人口の増加やコロナ禍による心身の状態の悪化、地域ニーズの多様化・複雑化を背景に、地域包括支援センターの負担が増しているものと受け止めており、職員の方々には、地域の最前線で懸命に高齢者を支えていただいているものと考えております。
これまで、センターが適切に地域支援の役割を担うことができるよう、業務負担軽減に向けたケアプラン上限の設定や、職員配置に応じた委託料の設定などを行ってきたところでございます。
今後、ICTを活用した事務の効率化などの取組を着実に進めるほか、センターの配置や職員配置についても適宜見直しを行うなど、センターが期待される機能を発揮することができるよう、体制の確保に努めてまいりたいと存じます。
◯教育長(福田洋之)
初めに、高齢者の学習機会の充実についてお答えいたします。
高齢者を含め、あらゆる世代の方々の生きがいづくりや自己実現のためには、主体的に学び続けられる環境をつくっていくことが重要であると考えております。
市民センターでは、地域のニーズに応じ、高齢者向けの健康づくり講座などを実施しているほか、参加者が自ら企画や運営に携わりながら、学びの機会を得られる場として老壮大学を開設しているところでございます。
引き続き、各市民センターをはじめとする様々な社会教育の場において、ライフステージに応じた適切な学習機会を提供できるよう、取組の充実に努めてまいりたいと存じます。
次に、市民センターへの社会教育主事の配置についてでございます。
社会教育主事は、社会教育を担う専門職であり、本市では、生涯学習支援センター及び各区中央市民センターに配置をし、指定管理施設であります地区市民センターが実施する生涯学習事業への助言や指導を行っております。
また、指定管理者におきましても、研修などにより、企画力や調整力など、職員の資質向上に努めているところです。
引き続き、豊かな学びと地域づくりの実現に向け、社会教育主事の専門性を十分に生かした支援を行い、地区市民センターがその機能を発揮できるよう取り組んでまいりたいと存じます。
◯高見のり子議員
御答弁ありがとうございました。
一点、再質問させていただきます。
高齢者の身近な地域包括支援センターについての体制強化についてです。
先ほどの御答弁、これまでもやってきているし、これからもやりますよと、強化していくと言っていますけども、あまりこれまでと変わらない御答弁だと思うんです。今それで十分ではないということで質問をさせていただいたんです。
そもそも地域包括支援センターの仕事は、市がやらなければならない仕事です。生活保護の申請や障害を持った子供さんと暮らす高齢者など、困難事例は地域包括支援センターだけに任せる問題ではないと思います。市がきちんと対応すべき課題です。
地域包括支援センターに寄せられる相談数も増加し、支援の中身も変わってきている。業務量が増えている認識は市も持たれているとお答えをいただきました。そうであれば、今のままでよいとはならないはずです。
高齢者は確実に増加をする。職員強化していると言うけれども、3000人から6000人の配置基準を変えるとか、増設するとか、一歩進めた基準が必要だと思います。委託料を増額して職員の処遇改善だって必要だと思うんです。さらなる体制強化についてもう一度伺いたいと思います。
◯健康福祉局長(加藤邦治)
地域包括支援センターに関する再度のお尋ねにお答え申し上げます。
高齢者人口の増加ということもございまして、私ども、地域の高齢者の状況を見ながら、これまでも地域包括支援センターの担当区域の見直しであるとか、あるいは増設ということについても図ってきたところでございます。
また、現場での状況等につきましても、包括支援センターの運営法人をはじめ職員の方々からも伺っている状況でございます。
そうしたことも踏まえつつ、引き続き、センターの適正な配置、それから適正な業務ということを念頭に置きながら、地域包括支援センターを支援してまいりたいというふうに思ってございます。