【概要】復興公営住宅の日照を奪うな
あすと長町住宅に隣接した巨大マンションが建設
〇ふなやま議員
日本共産党仙台市議団のふなやま由美です。被災者本位の震災復興について、一般質問いたします。
今、復興公営住宅に入居した方々の住環境が脅かされ、安心の暮らしの再建にとって、大きな障害になっている問題が起きています。太白区のあすと長町第一復興公営住宅の南側に地上24階、高さ80mのマンションが建設されています。復興公営住宅の2倍の高さのマンション建設に、日照が奪われ、住民から苦しみの声が寄せられています。「一日中電気をつけて過ごす。洗濯物を外に干すこともできず、コインランドリーまで通わなければならない」「希望を持って入居した復興公営住宅なのに、こんなつらい思いをするとは思わなかった」という切実な訴えです。日照に加え、地面から巻き上げるようなビル風も強く、南側1階エントランス入り口の玄関の扉が歪み、開かなくなる被害まで起きています。さらに、今度は復興公営住宅の東側にも地上24階建、高さ80mのマンション建設計画が明らかになっています。復興住宅を取り囲むように建設されるとの二つの高層マンションにより、日照時間が最も短い冬至日には、低階層は1時間しか日が当たらない住宅もあり、とりわけ障害のある方がお住まいになっているバリアフリー住宅の被害が多くなっています。3時間しか日が当たらない住宅は、窓側面積の7割にのぼり、日照を奪う深刻な被害が心配されています。市は「高さ制限のない商業地域に建てられるものだから、問題ない」と議会で繰り返し答弁し、被災者の生活実態にまったく目をむけようとしていません。こうした復興公営住宅の住環境を市長は、直接ご覧になったのでしょうか。どう認識されているのか、伺います。
南側マンションの建設主は野村不動産と株式会社ワールドアイシティ、東側マンションの建設主は住友不動産と株式会社ワールドアイシティ、そして公募買い取りをした復興公営住宅の建設主も、同じ株式会社ワールドアイシティです。株式会社ワールドアイシティが、自ら買い取り、計画を立てたという事実を見逃すわけにはいきません。復興公営住宅には深刻な日影の被害を生じさせながら、売り出された南側のマンションは、目前に中央公園が広がり、光と解放感あふれるすばらしい眺望を売り込んでいます。これから建てる東側のマンションは朝日がさんさんと降り注ぐよう、東向きの窓から光を取り込むことができる設計です。復興公営住宅の事業者選定の際に、ワールドアイシティが市に提案した復興公営住宅の事業計画概要書には、「住戸はすべて南側に配置し、全住戸に良好な日照を確保しています」と明記しています。独自提案には「自然採光と事前通風の確保により、証明・冷暖房負荷の軽減を図ります」と書き込み、されに、「敷地南側の隣地は事業者の自社所有地であるため、計画建物への日照確保に十分配慮した計画を行うことが可能です」と書いています。現在の状況とは、まったくかけ離れた提案ではありませんか。事業者がはじめから、日影被害が想定され商業的価値が下がる場所に復興公営住宅を計画し、市の公募買い取り事業に応募したとすれば、企業の社会的責任すら果たさない、倫理観が問われるひどいやり方と言わざるを得ません。入所者は南側マンションに対しては光を取り入れる反射板の設置など日影とビル風などの対策、東側マンションについては、設計変更を求めていますが、事業者は説明会を今後はもう開かないと一方的に通告し、話し合いに応じていません。市は入居する被災者の住環境を守る立場で、事業者に対して対策をとるよう強く働きかけるべきです。いかがでしょうか。
市議会で、嵯峨サダ子議員の質疑に対し、市当局は、土地の所有者が同じ会社であることは知っていたが、復興公営住宅の公募買い取りの際、南側の土地利用計画は決まっていなかったという答弁をしました。
しかし、商業地域ですから、マンションなどに利活用されることは当然想定すべきです。市が南側土地にマンション計画が想定される場所と知りながら、復興公営住宅を建設する提案を受け入れ、選定したのであれば、入居する市民への深刻な生活環境への影響を考慮しない判断であり、市の責任は重大です。
しかも、市は、入居者には、商業地域で高さ制限がないこと、南側に建設される建物による日陰のおそれがあることを、一言も説明していません。日照が奪われる復興住宅と最初から知っていれば応募しなかった、重大な告知義務違反じゃないのか、市は市民への説明責任すら果たしていないという怒りの声が出されています。大震災の苦難を乗り越えて、やっとの思いで入居できた復興公営住宅は、被災者にとって希望だったはずです。市の失策ではありませんか、お答えください。
また、あすと長町住宅以外にも、民間公募買い取りで建設された若林区の六丁の目西町復興公営住宅の南側に、住宅を建てた同じ事業者によって三階建ての駐車場が建設されています。事業者が住民に配布した日陰予想図には、最も影響のある一階部分を除いた図面が示され、住民の指摘で、後から一階部分も含めた図面が出されたそうです。市営住宅管理課に提出した資料には、そもそも日陰に関する図面が入っておらず、市はチェックをしていませんでした。
復興公営住宅の大家は仙台市なのですから、入居者の住環境を守る役割を十分に果たし、住民の立場に立って事業者に改善を求めるべきです。市の復興公営住宅が安全で健康な住環境を守るものとして入居者の権利を保障するものになっているのか、改めて再点検することを求めますが、いかがでしょうか、お答えください。
そもそも公営住宅の公募買い取り事業は、1996年の公営住宅法の一部を改正する法律等により定められました。この改定により、民間事業者等が新築し、または保有する住宅を買い取り、または借り上げて、公営住宅として供給する方式が新たに導入されました。
東日本大震災を受け、国は、災害公営住宅の発注の円滑化を進める方針の中で、事業者が敷地の確保、設計、施工、工事監理を行い、自治体が買い取る方式を、行政の労力が軽減できる、工事短縮ができると推奨しました。仙台市は、国の方針に飛びつき、東北各県の中で先駆けて復興公営住宅に公募買い取り制度を導入し、総戸数3206戸のうち1381戸を買い取りました。しかし、資力のある事業者しか応募できないために、低層型の公営住宅ではなく、いずれも大手のハウスメーカーや建設業者が手がける高層型の復興公営住宅が建ち並ぶ結果となっています。
公募買い取り事業が工期が短縮でき被災者に早く住宅を提供できたのだから何も問題はないと手放しで喜んでいられないことは、被災者を苦しめている本市の実態からはっきりしています。公募買い取り制度が公営住宅を整備する手法としてそぐわないことを、問題点を明らかにして、国に提起すべきです。いかがでしょうか、伺います。
阪神・淡路大震災では、仮設住宅や復興公営住宅における被災者の孤独死が1000人を超え、大きな社会問題になりました。宮城県は、当初、孤独死の対象者を震災から5年たってもゼロ人と、実態とはかけ離れる報告をしていました。これは、65歳以上の高齢者に限った上、定義を、ひとり暮らしで地域から孤立し、意思や状況が周囲から理解されないまま、結果として死に至った状況で発見されることと、厳格に捉えていたからです。議会や専門家から改善を指摘されたのを受け、県警の報告数は孤独死者数とみなし、昨年は85名と再報告をしました。しかし、対象者は仮設住宅に限定しており、復興公営住宅の住民は含んでいない問題があります。
市の調査では、本年1月末現在で、ひとり暮らしの方の退去理由のうち、応急仮設住宅内で亡くなった人は13名、不明が24名、復興公営住宅内は6名となっています。実態を把握し、孤独死を生み出さない対策の強化を求めます。いかがでしょうか、伺います。
被災した場所も避難生活の場所も違う被災者が、新たな場所で安心して暮らしていくためには、復興公営住宅の住民同士のコミュニティーを構築する支援を抜本的に強める必要があります。この間、社会福祉協議会や町内会による支援により、復興公営住宅に自治会が形成されたり、地域町内会への加入が進められてきました。しかし、入居者の高齢化のため、運営には大変苦労している現状があります。
復興公営住宅で自主的にラジオ体操の会をつくり、近隣の公園で毎朝取り組んできた方々が、冬場に寒さをしのぐため集会所の利用を考えていましたが、利用料がかかるため休止しているとのお話を伺いました。地域住民とも交流でき、復興住宅入居者同士で元気を確認し合える大切な場所だったのにと、残念がっていました。
集会所は新たなコミュニティーづくりに積極的に活用できるツールと位置づけ、支援を強めるべきです。集会所をもっと利用していただくために、利用料や電気代など、入居者負担せず、市が助成する制度をつくるべきです。さらに、復興公営住宅に支援員を配置するなどして、コミュニティーづくりを含めた日常的な支援を抜本的に強めることを求めますが、いかがでしょうか、お答えください。
住まいは生活の基本であり、憲法第25条が保障する生存権の土台です。住まいが権利であることは、世界人権宣言や、日本政府も批准している国際人権規約も認めています。1996年に開催された国連人間居住会議は、負担可能な費用で安全で健康な住宅に住む国民の権利や、住環境改善への住民参加など、国民の適切な住まいに住む権利を確認するイスタンブール宣言を改めて採択しました。
大震災からの復興を被災者本位に進めていくために、住まいは人権の立場を改めて明確にすべきです。復興公営住宅における家賃補助制度や見守り、コミュニティー構築支援を具体的に行い、仙台モデルと言われる取り組みにこそ発展させるべきです。最後に伺い、私の第一問といたします。
御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
◯市長(奥山恵美子)
ただいまのふなやま由美議員の御質問にお答えを申し上げます。
復興公営住宅に入居された方々への支援に関するお尋ねにお答えをいたします。
これまで本市では、復興公営住宅において、住民の方同士の良好なコミュニティーの形成や、関係機関や支援団体、さらには地域の皆様と連携しながらの孤立防止のための体制づくりなど、被災された方々お一人お一人が安心して暮らし続けるために必要な取り組みを進めてまいりました。
こうした取り組みにより町内会が設立され、自主的な催しが企画されるなど、入居された方々が地域で日常生活を送るための基盤が次第に整ってきたものと認識しております。
一方で、時間の経過とともに、健康面や生活面に不安を持たれる方もいらっしゃいますことから、これまでの各般の取り組みを継続的に行っていくことが肝要と存じております。
被災された方々が将来に向かって希望を持って暮らし続けられますよう、引き続き、福祉的な対応や健康支援、コミュニティーを活性化させるための仕組みづくりなどに丁寧に取り組んでまいる所存でございます。
そのほかの御質問につきましては、関係の局長から御答弁を申し上げます。
以上でございます。
◯市民局長(寺田清伸)
私からは、復興公営住宅におけるコミュニティーづくり等の支援に関するお尋ねのうち、支援員の配置についての御質問にお答えをいたします。
今年度末までには復興公営住宅等の全てに自治会の設立、または既存町内会への合流が完了する見込みとなり、これまでの取り組みの成果があらわれているところでございます。
新たに支援員を配置することは困難でございますが、引き続き、区役所が中心となり、関連部局や近隣の町内会、社会福祉協議会等の関係団体などと協力、連携をいたしながら、祭りやサロン等のイベントの開催などにより、住民間の交流が深まりますようコミュニティー支援に努めてまいりたいと存じます。
以上でございます。
◯健康福祉局長(佐々木洋)
私からは、孤独死対策についてお答えいたします。
現在、借り上げ民間賃貸住宅や復興公営住宅における孤立防止の取り組みとして、全戸訪問による実態把握に加え、ひとり暮らし高齢者世帯等を対象とした緊急通報・日常会話サービスの提供、健康面への不安や孤立の懸念が見受けられる世帯に対し、健康支援や定期的な見守り訪問を行っております。
また、復興公営住宅におきましては、入居された方々が安心して暮らし続けるための体制づくりが重要であり、近隣町内会や民生委員児童委員など地域の御協力をいただきながら、交流会の開催や町内会の設立支援を行っているところでございます。今後も、こうした取り組みを通じて孤立防止に努めてまいります。
以上でございます。
◯都市整備局長(鈴木三津也)
私からは、復興公営住宅に係ります都市整備局所管の御質問についてお答えをいたします。
まず初めに、あすと長町第一復興公営住宅についてでございます。
当住宅は、土地の高度利用を前提といたします商業地域に立地しておりまして、隣接地における建築の可能性は想定し得るものでございます。しかし、復興公営住宅の入居募集時点におきましては、具体的なマンションの整備計画は示されておらず、その説明はできなかったものでございます。
現在、整備が進んでおります南側のマンションにつきましては、事前に日影の影響等について資料が提出されております。隣地に建物が建つことにより、住環境に一定の影響が生じることは認識しておりますが、復興公営住宅の整備に際しての提案にございました日照の確保につきましては、公営住宅と南側の敷地境界との間に幅約18メートルの空き地、空地が設けられていることを確認しております。商業地区内におきましては、土地の有効利用を図るべきであり、住宅に生ずる影響も受忍限度内にとどまるものと考えております。
また、復興公営住宅の入居者の方々に対しましては、マンションの建築主としての必要な説明がなされるべきと考えておりまして、本市からの要請も踏まえ、再度の説明会が開催されたと伺っております。引き続き、事業者に対しまして、入居者の方々への丁寧な説明を求めてまいりたいと考えております。
また、エントランスの扉のゆがみにつきましては、早急に対応してまいります。
次に、六丁の目西町復興公営住宅南側の建築計画と復興公営住宅全般の再点検についてでございます。
当該住宅の南側に計画されております駐車場に関しまして、昨年末、建築主から日影に関する図面等の提供を受け、駐車場の配置を5メートル南側に移す旨の説明を受けており、建築主におきまして、日影への配慮が図られているものと認識してございます。
また、復興公営住宅全般における再点検につきましては、整備後における周辺環境の変化を住宅ごとに把握するよう努めてございまして、特段、点検を要するような状況にはないものと認識してございます。
次に、公募買い取り制度についてでございます。
本市では、3206戸の復興公営住宅を早期に供給するため、直接整備とあわせまして、民間事業者の技術力などを活用した公募買い取り制度を採用したところでございます。その結果、利便性の高い地域に低層型から高層型まで多様な住宅を迅速に提供することができたものと考えてございまして、この制度について問題があるとは考えておりません。
最後になりますが、復興公営住宅の集会所の利用についてでございます。
集会所は、ほかの市営住宅と同様、入居者の皆様同士で使用のルールを決め、その活用を図っていただくようお願いしております。本市といたしまして使用料を徴収しているものではございません。
また、水光熱費等の経費の御負担の方法につきましても、おのおのの自治会の判断によることができますので、その旨を一層周知してまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
──再質問──
◯ふなやま由美議員
再質問させていただきます。
まず、第1問目で私は奥山市長にお伺いをしているんですけれども、奥山市長が施政方針演説の中で、大変話題になっている言葉として、目に映るのは雲間に一筋の陽光が差し込む光景だと述べておられますけれども、実際に今問題になっている、市が公募買い取りをしたあすと長町第一復興公営住宅では、光が見えるどころか、日照を奪われて、被災者の皆さんは大変苦しんでおられます。1問目では、実際にこの環境を市長は直接ごらんになったんですか、その上で認識はどうですかということでお尋ねをいたしましたので、この点、お答えをいただきたいというふうに思います。
それから、深刻な住環境悪化の問題について、先ほどの局長の答弁、非常に被災者の皆さんの実態を見ていないものだというふうに思います。商業地域にあるから、一定想定し得るものだと。さらには、受忍の限度内であるというような御答弁がありました。本当にひどい答弁だと思います。
マンション計画を立てた事業者がみずから復興公営住宅に公募した、その提案書も見せていただきましたけれども、そこには、全住戸にですよ、良好な日照を確保すると。しかも、光も取り入れられる、自然光も取り入れられるというイラストまで示しながら、こういった提案が出されているんですね。今の実態とはかけ離れた中身になっているんです。本当にひどいと思います。こうした提案を受けて買い取ったのは仙台市ですから、市はもっと怒らなければならない問題だと思いますし、住む人の立場に立って、事業者に働きかけや改善を求めるべきだと思います。この点もお答えいただきたいと思います。
3点目ですけれども、復興公営住宅の整備手法に公募買い取り事業の問題点があるということで、国に提起すべきではないかということで求めさせていただきました。今回の公募買い取り事業で、結果として資本力のある大手企業が手がけざるを得ない形になったという問題ですとか、設計施工から完了まで、市は図面上の評価のみで、民間任せで、市が直接責任を負えない形になってしまったことに対するリスクの評価をどう捉えているのかと。こうした問題点も検証していくべきだということでお尋ねをしておりますので、再度お答えをいただきたいと思います。
◯市長(奥山恵美子)
まず、あすと長町第一復興公営住宅について、私が現地を見たかということでございますけれども、私も近隣、西多賀に住まいをいたしておりますので、第一復興公営住宅の建設につきましては十分承知をしておりますし、また、現状、南側に建っておりますマンション等との位置関係、また、高さの違い等についても承知をしているところでございます。
そうした中で、復興公営住宅に現在お住まいの皆様には、やはり日照等の関係で一定の受忍をしていただいているということは承知をしているところでございますが、先ほど局長が答弁でも申し上げましたとおり、大変あすと長町地区という利便性の高い土地の利用に関する制約のさまざまな法的な状況からしますと、そうしたマンションの建設状況というのもやむを得ない面があるというふうに考えているところでございます。
◯都市整備局長(鈴木三津也)
市長のお答えした以外につきまして、私のほうからお答えをさせていただきます。
まず、公募買い取り制度につきましては、先ほども御答弁申し上げましたけれども、我々、仙台市の復興を迅速に図っていくという中で、特に復興公営住宅の整備ということにつきましては、大変効果的な事業ではなかったかと私自身考えてございますし、一つは、被災された、住宅を失った方々が一日でも早く安定した住まいにお住まいになりたいと、その思いを我々も受けとめさせていただいて、一日でも早く住宅提供をしたいと、その思いから、このような制度も導入したわけでございまして、私としては問題がないと改めて考えているところでございます。
また、改善につきましては、先ほども申し上げましたけれども、現あすと長町の復興公営住宅の建物から、その復興公営住宅の敷地の南の端までの間に、18メートルのまず空間があるということでございますとか、南側のマンションにつきましても、敷地の南寄りのほうに建てていただいているということも含めまして、そちらのほうの事業者さんとしても、一定の配慮はしていただいているものと考えているところでございます。
◯ふなやま由美議員
奥山市長は実際にその現場に行って見ていただいたんでしょうかということで、先ほどもお尋ねしております。住民の皆さんは、本当に今の状況、日が当たらない、朝から電気をつけなければ過ごせないというような状況の中で暮らしていらっしゃるわけです。
先ほど局長は18メートルの間隔があいているんだから問題ないということでお答えいただきましたけれども、実際に日が入らないんですよ。日照は確保されていないというのが状況なわけですから、やはりこれが一定の受忍だというような御回答できるような環境にはないというふうに私は思います。こうした、あすと長町第一復興公営住宅にお住まいの被災者の皆さんの現状にしっかりと心を寄せて、解決のために力を注いでいただきたいと思います。
被災した方々は、やっとの思いで仮設住宅を出られて、復興住宅に入りました。復興住宅は、生活再建をしていく、明るい未来を描いていく希望の場所だったはずなんです。こうした希望の光を奪われて、現に復興公営住宅で泣いている被災者の皆さんがいらっしゃるんです。本市の、これは大震災からの復興のあり方を、被災者本位になっているのかを、端的にあらわしている問題だと思います。人権が保障されるものになるよう市長は責任を果たすべきだと思いますけれども、再度お答えをいただきたいと思います。
◯市長(奥山恵美子)
先ほどもお答えを申し上げましたけれども、現地の復興公営住宅にお入りになっている方々で、やはり住戸の場所によりましては、日影、日照について、時間的に制約を受けていらっしゃる方もいらっしゃるということは、私も十分承知をしているところでございます。
重ねてのお答えになりますけれども、やはり当該地域の商業地としての高度利用の基本とする法制の中におきましては、建築主におかれても、一定の配慮はした上での現在の建築状況というふうに受けとめているところでございます。
復興公営住宅にお入りになった方々の今後ということにつきましては、健康福祉局長からも御答弁を申し上げましたが、なお時間の経過によりますさまざまな課題の発生ということも考えられますので、私どもとしても、引き続き見守り活動等、適切に対応しながら、住宅にお入りになった方々が健全な暮らしをお続けになられますよう、努めてまいる考えでございます。