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一般質問 ふるくぼ和子議員 (2月18日)

 

【概要】教職員の変形労働時間制導入は、何をもたらすのか。

 

◯ふるくぼ和子議員

日本共産党仙台市議団のふるくぼ和子です。
教職員の異常な長時間労働を直ちに改善し、子供たちの教育の充実を求めて一般質問を行います。

「勤務時間内で授業準備などとてもできない」と嘆き苦しむ、子育て中の先生。「学校という職場の労働は限界に来ている」とため息まじりの管理者。若い子育て中の教員は我が子との時間を持つために、子供と一緒に寝て、夜中の1時に起き出して出勤時間までその日の授業の準備をしている。こんな話が今の学校現場では当たり前になっています。
自分の子供が保育所で熱を出しても、迎えにも行けない。自分の体調が悪くても、ほかの先生に迷惑をかけることを考えて休めない。校舎には夜遅くまでこうこうと明かりがともっているなど、改善されるべき状態が当たり前になっているという「異常」が続いています。
教職員の働き方改革や多忙化解消が叫ばれ、仙台市でも取り組みを進めてきているところですが、現場の実態は改善にはほど遠いというのが現実ではないでしょうか。まず初めに、教職員の労働状況の実態と認識について伺います。

今議会には、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」の改定に伴って、「仙台市教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例の一部を改正する条例」が提案されています。大きな変更点の2つのうち、施行期日が2020年4月1日となる時間外在校等時間の上限を定めるなどがその内容です。
そもそもこの特別措置法は、1971年に公立教員の給与を4%増額調整をする一方で、残業代を不支給とすることを眼目に、当時の全野党の反対を押し切って強行した法律です。労働基準法第37条で定められた長時間労働を防ぐ重要な制度である残業代の支給を、公立教員には適用除外としたことで、現在の教職員の異常な長時間労働の大きな要因の一つとなったことは明らかです。
教職員の働き方を本気で変えようと考えるならば、本来行われるべき法改正は、労働基準法第37条の適用除外の規定や残業代不支給の規定を削除することです。そして、教職員に残業代を支給する抜本改正とともに、調整額が教育労働者の特性に見合うものとして維持されることが必要ですが、教職員の給与についての御認識を伺います。
今回の条例案には入っていませんが、2021年4月1日が施行期日となっている「一年単位の変形労働時間制」が変更点のもう一つです。一年単位の変形労働時間制とは、「繁忙期」に一日10時間労働まで可能とし、「閑散期」と合わせ平均で1日当たり8時間におさめる制度です。学校現場では、現在の退勤時間が16時45分なら、繁忙期には18時、19時となり、これまで16時45分までと設定されていた会議などは、18時、19時まで可能となります。すると、それから授業準備を行うことになりかねず、まさに長時間労働を固定化、助長するものへとつながっていきます。繁忙期の体と心の疲労は、閑散期で回復できるという単純なものではなく、変形労働時間制は逆に人間の生理に合った「1日8時間労働」の原則を破る労働時間法制の改悪と言わざるを得ません。
仙台市の昨年度の教職員の正規の勤務時間外の在校時間調査では、一カ月平均小学校で41.1時間、中学校で66.8時間、高等学校、中等教育学校で45.6時間となっており、5年前と比べて小中高全ての学校で在校時間はさらに延びています。増加する授業時数に合わせてふえる授業準備や研究授業の準備に事務作業、子供たちへの対応を初め、夏休みなどの長期休暇中でも部活動や研修、研究会への参加と、閑散期などない繁忙期がずっと続く状況です。
学校は、子供の状況などで臨時的な対応が絶えず求められる職場です。子供たちに常に向き合う仕事に、繁忙期や閑散期などと言うこと自体があり得ないと見るべきですが、当局の御認識を伺います。

教職員の「変形労働時間制」の導入に対して、教職員や教育関係者からは、「さらにひどい働かされ方になる」「過労死がふえる」と次々声が上がり、反対の大運動が起きました。緊急署名を呼びかけたネットには、「毎日平均して11時間は在校していますが、時間外手当もなく、振替休日もなく、貴重な親子の時間を持つこともできないまま、娘は中学生になりました。仕事という大義名分のもとに生徒には何時間も向き合いますが、我が子には一日1時間もまともに向き合えない状況です。こんなことがまかり通っていることが普通でしょうか」という声や、「1歳と3歳を抱えながら教員をしています。上の子は自閉症で療育にも連れていかないといけません。平日の勤務時間を19時までにする変形労働時間制、子供の顔を見るなということでしょうか」という声など、教職員が一人の人間として今も当たり前のことができない苦しみが、たくさんつづられています。
これから新学習指導要領が実施されれば、道徳の所見や小学校英語、プログラミング教育など、教員の業務はさらにふえます。ところが、増員は小学校英語分だけで、学校現場の多忙化が進むことが危惧されます。教職員の労働実態は、政府の調査でも一日平均12時間近い異常な長時間労働と言われ、解決すべきは長時間労働そのものをなくすことです。まず、真っすぐに新学習指導要領の実施に必要な人員増などを国に求めるべきですが、いかがでしょうか。

「一年単位の変形労働時間制」を運用するには、政令市では条例化しなければなりません。しかし、制度導入の法改正の議論の中で、萩生田文部科学大臣は国会答弁で、「自治体の判断で採用しないこともある」と答えています。制度導入は完全に選択制であり、その判断は自治体に委ねられています。
また、制度導入には、労働基準法では職場ごとの過半数の労働者の同意が必要としていますが、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」では、条例で定められるとされていますので、教職員の意思が無視されるおそれがあります。全ての学校での検討は当然、教育委員会が全ての教職員の意見を聞くことを大前提としなければなりません。国の言うままに、現場の声を無視して、そのまま条例化することは許されませんが、いかがでしょうか、伺います。

仮に条例化したとしても、実際の運用については各学校の判断であり、毎年度検討して決めることになっています。このことも国会の文部科学大臣の答弁で、「各学校の意向も踏まえずに一律に条例で規制しても何の意味もない」「校長とそれぞれの教師がしっかり対話をしていただいて、個々の事情、介護だとか子供が小さいとか、いろいろ事情があると思うので酌み取ることが求められている」「学校のみんなが嫌だというものを、条例ができたからといってそれを運用して動かすことは無理」と、明確にされました。
さらに、一旦導入を決めた学校でも、次年度にやめることもできると、初等中等教育局長が明言しています。仙台市においても、当然そうした立場が貫かれるものと考えますが、御見解を伺います。

変形労働時間制を導入する前提に、国の「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」、残業時間月45時間、年360時間以下の遵守が条件とされていることも大変重要です。
変形労働時間制を適用する教職員は、全員ガイドライン以下でなければならないこと、その教職員がガイドラインを守れないとわかった場合、途中でもやめられることが国会審議の中で約束されました。
仙台市では、中学校、高等学校等で既に月平均45時間を超えており、小学校でも45時間を超える月が4カ月あります。月360時間については、全ての学校が大きく上回っている現状です。この月45時間、年360時間以下というガイドラインを、どうやってクリアしようとお考えなのでしょうか、伺います。

その際、文部科学大臣も言及しているとおり、「勤務時間管理が徹底されていなければ導入することはできない」のは当然です。現在、市内の学校にはタイムカードが設置され、時間管理の徹底を図っているところではありますが、正確な活用が求められています。残念ながら東京都内のいくつかの区や市では、「目標達成のために5時半には打刻してくれと管理職に言われている」とか、「朝早く学校に来ても、カードは勤務時間になってからと言われた」などの事例が報告されています。
勤務時間管理は、労働安全衛生法の改正で2019年から公立学校を含め、使用者の法的義務になりました。民間では違反した場合、罰則が伴いますが、今回公立学校でも虚偽報告は懲戒処分になることが国会で答弁されました。
教職員の労働条件と健康を守るためにも、時間管理は実態が正確に反映されるものでなければなりません。取り組むに当たっての御当局の決意を伺います。

こうした時間管理を行うのは、教頭先生の仕事となっています。現在の一人一人の教職員の時間管理だけでも相当膨大で大変な業務になっていると考えますが、変形労働時間制を導入するとなると、業務はさらに複雑化し増大します。
制度の運用のためには、3月には全教職員から導入についての意向や個々の状況を聞き取らなければなりません。そして、制度を適用する対象者を決定します。その上で、4月、5月の個々のシフト表を決め、その後また4月には6月分、5月に7月分というぐあいに、シフト表を決めます。さらに各人の勤務状況がシフト表に照らしてどうなのかのチェックも必要となり、これまでの業務にプラスして大変な作業を行わなければなりません。制度導入によって起きるこうした管理職の業務の増大について、どのようにお考えになっているのでしょうか、伺います。

また、変形労働時間制では、「勤務の割り振り変更」ができなくなりますので、さらに管理は大変です。「勤務の割り振り変更」とは、通常の勤務時間に生徒対応などで勤務が2時間ほど延びることが予想される場合、別の日にその2時間を少なく割り振るといった方法です。変形労働時間制を選択した場合には、初めから繁忙期と閑散期に分けて勤務時間を設定するわけですから、勤務の割り振り変更の考え方自体が成立しません。さらに、繁忙期として勤務時間を延ばした日は、最初から必要な時間を延ばしたことになりますので、時間外勤務も行わせられないことになっています。
学校は突発的な対応が求められる仕事です。学校業務の多さを考えても、突発的対応を想定しても、結局それらは持ち帰り残業、サービス残業となるのではないでしょうか。御認識を伺います。

変形労働時間制には、何のメリットもありません。無理難題を現場に持ち込み、これまでの矛盾や課題を解決するどころか積み上げ、拡大するものと断定せざるを得ません。自治体で判断、決定ができるのですから、変形労働時間制は導入しないことを早期に決断すべきです。この際、条例化しない、導入しない表明を求めますが、伺います。

教職員の多忙化を解消し、働き方改革を真に進める道筋は明確です。この間、教職員の多忙化解消に取り組んできていますが、先生をふやすことと、学校に押しつける不要不急の業務の大幅削減なしに、解決はあり得ません。
かつて教員定数を定める法律を制定した際には、一日8時間労働のもとで授業とその準備ができるようにと、「教員一人一日4コマ」を基準にして教員配置が行われていました。ところが、週5日制になり、学習指導要領で新たな教科がふえているにもかかわらず、この基準が守られるどころかなし崩しにされ、現在の教職員の長時間労働がつくり出されてきました。法制化の際の基準で計算をすると、教員を2割もふやす必要があります。
中学校で始めた35人以下学級を小学校に拡大することは、国に定数増を求めながら仙台市独自でできる仕事です。事務職員や養護教諭の全校への複数配置を行うことや、学校にフリー教員を配置するなど、自治体で創意工夫を凝らしてやれば、教職員の多忙化解消だけでなく、子供一人一人に目が届く教育の充実につながっていきます。市長、豊かな発想で学校を豊かに発展させようではありませんか。御所見を伺います。

もう一つは、国の通知でさえも教育委員会に求めている学校現場に欠けている負担の見直し、過大な授業時数の見直し、研究授業や行政研修の簡素化です。先生の一番の仕事は、授業とその準備、子供とじっくりと向き合い話すことです。それを妨げるものは、思い切って削減すべきです。市はこれまで現場の意見を聞きながら、小学校陸上記録会のプログラム改善などに取り組んできました。この立場で、標準学力検査や子ども体験プラザ事業など、現場から負担だとの声が上がっている授業は、直ちに削減検討を行うべきですが、いかがでしょうか。教育委員会こそがこうした現場の声に耳を傾けるべきと考えますが、伺います。

一人の人間である教職員自身が、労働者として働きがいをもって暮らせる保障を一日も早く取り戻さなければなりません。子供たちとゆっくり向き合える時間を持つことは、教職としての喜びでもあります。そして、それは子供たちへの教育を学校でしっかり保障していく道でもあります。
子供たちの学校での育ちを大事にし、教職員の生活と命を守るために、必要な財源を投入することをためらうべきではありませんが、いかがでしょうか。市長に最後にこの点を伺って、私の第一問といたします。

 

◯市長(郡和子)

ただいまのふるくぼ和子議員の御質問にお答えを申し上げます。
教職員の働き方改革についてでございます。
児童生徒が、学校で質の高い教育を受けて、生きる力や健やかな体を育み成長していくことを実現する上で、現場で子供たちに向き合う教職員の役割は大変重要であります。
こうした人員をより多く配置することは、学校教育の充実につながりますが、一方で、義務教育に要する費用というのは国が適切に措置することが原則でもございます。
現在の教職員の勤務状況、これを見れば、働き方改革を一層進めていくことは急務でございますので、教育委員会においてその検討がより丁寧に行われることも求められていると、こう認識をしております。
厳しい財政状況の中ではございますが、私も教育委員会と協議をしながら、必要な教育環境の充実に取り組んでまいりたいと存じます。
そのほかの御質問につきましては、教育長から御答弁を申し上げます。
私からは以上でございます。

 

◯教育長(佐々木洋)

私からは、市長が答弁した以外の質問にお答えいたします。
初めに、教職員の勤務状況の認識についてでございます。
全国的に教員の過大な業務負担や長時間勤務が指摘されておりますが、本市におきましても、時間外在校時間が依然減少していない状況でございます。
教員の勤務改善は急務と認識しており、この間、夏季学校閉庁日の設定や給食費の公会計化、校務支援システムの導入に加え、研修、会議等の精選など、各種の取り組みを進めておりますが、学校と教育委員会とを挙げて、さらなる働き方改革に力を尽くす必要があるものと考えております。
次に、教員の給与についてでございます。
教員には、法律によって、時間外勤務手当及び休日勤務手当を支給しないかわりに、給料月額の4%に相当する教職調整額を支給する仕組みが定められております。
これは自己研修の必要性や夏休み等の休業期間といった教員の特殊性を踏まえて設けられたものですが、法制定から相当の時間が経過し、実態に即した制度設計が必要との認識がございます。現在、指定都市教育委員会協議会や本市教育委員会の独自要望を通じて、国に改善を求めているところでございます。
次に、一年単位の変形労働時間制に関し、教員の勤務時間への認識についてでございます。
教員の勤務では、授業や学校行事の準備、部活動などに加え、生徒指導対応や保護者との連絡など、予定外の業務が生じることも多くございます。
夏休みなど長期休業期間中には業務が軽減されますが、年間を通して見ますと多忙な状況であり、改善が求められているものと認識しております。
次に、教員の長時間労働改善のための人員増についてでございます。
教員の定数増につきましては、これまでもさまざまな機会を通じ国に求めているところでございます。新学習指導要領の実施に当たっては、今般、国においては、小学校英語の専科指導のための加配増員などが示されておりますが、教員の長時間勤務の実態を踏まえれば、さらに配置が望まれるところでございます。引き続き、国に対し、教員定数の改善を強く要望してまいりたいと存じます。
次に、変形労働時間制導入に向けた現場教員の意見の反映と、各学校での運用についてでございます。
本市条例で一年単位の変形労働時間制を取り入れるためには、今後、国から示される予定の留意事項通知の詳細を把握し、他都市の動向なども注視していく必要がございます。
今後の検討や導入した場合の対応につきましては、各学校の具体的な課題や意見、意向なども踏まえ、判断してまいりたいと存じます。
次に、時間外在校時間の上限を遵守するための取り組みについてでございます。
今般、国が定めた教育職員の業務量の適切な管理等に関する指針によって示されている時間外在校等時間の上限、月45時間以内、年間360時間以内という目標は、本市の学校の現状から申しますと、大変厳しいものと認識しております。
教育委員会がこうした目標を定め、学校とともにこれを遵守するよう取り組んでいくことが今後求められますので、実効性のある対策を積極的に進め、時間外在校時間の削減に努めてまいりたいと存じます。
次に、教員の勤務時間管理の徹底と管理に伴う管理職の業務増及び教員の残業についてでございます。
教員の勤務時間の管理につきましては、国から、客観的に把握が可能な仕組みを取り入れるよう求められており、本市も昨年9月から、全ての学校にタイムカードを設置し、対応しております。
教員の健康を維持していくためには、実態を正確に把握した勤務時間管理が前提となりますので、今後とも学校と連携しながら取り組むとともに、この勤務時間管理に伴う管理職の業務負担についても、継続的に対策を検討してまいります。
また、勤務時間の管理により、教員が学校での業務を制限されることにより、持ち帰り残業などが生じることがないよう、実効性のある働き方改革に一層取り組んでまいりたいと存じます。
次に、変形労働時間制の導入に関する判断についてでございます。
この制度は、あらかじめ年間の勤務日と勤務時間を定めることにより、リフレッシュなどに活用できる日を夏休みなどにまとめどりできるといった効果が期待されております。一方で、長時間労働の常態化や勤務管理の複雑さなどの懸念もございます。
本市においては、これまで以上に時間外在校時間を縮減することも求められますので、今後、国からの情報を詳細に把握しながら、判断してまいりたいと存じます。
最後に、既存業務の削減に対する学校現場からの意見についてでございます。
本市におきましては、これまでも教員の意見を参考にしながら、教育委員会への報告様式の簡略化など、学校の業務を削減したり、給食費の公会計化に伴い、会計事務を担当課で集約して行うよう見直すなどの負担軽減に取り組んでおります。
標準学力検査や子ども体験プラザ事業については、本市にとって必要な教育施策でございますので削減は考えておりませんが、今後ともさまざまな事務事業に関し、学校の実情も踏まえながら、より効果的な負担軽減策を講じるよう努めてまいりたいと存じます。
私からは以上でございます。

 

◯ふるくぼ和子議員

御答弁ありがとうございました。
やはり働き方改革、大変苦労しているというか、現在でも大変な中で多忙化解消に取り組んでいるということがにじみ出た答弁だったというふうには受けとめました。
2点お伺いしたいんですけれども、一つは教職員の労働に繁忙期、閑散期があるのかということについてです。明確なお答えがいただけなかったものですので、伺いたいんですけれども、昨年度の正規の労働時間外の在校時間数、集計結果をいただきました。第一問で述べたとおりです。
月別に見ると多少のでこぼこは確かにあるんですけれども、小学校で一番少ない8月でも平均値で15.5時間、5年前に比べると2.5時間ふえていました。中学校では同じ8月に37.3時間、高等学校等では一番少ない月というのが2月になるんですが、それが36時間です。そもそもこれだけの勤務時間外労働というのが、一番少ないときであるというのに、どうして繁忙期、閑散期という認識が生まれるのかということなんです。
やはり本当に先生たちの多忙化解消を考えるならば、この繁忙期、閑散期という認識を持たない、こういうことではないんだという立場で向かなければ、やはり時間外勤務を減らそうという方向には向かないというふうに思いますので、ここの認識をもっと明確にお伺いをしたいと思います。

もう一点は、そもそもガイドラインをクリアできるのかということについてです。
この間進めてきた学校における働き方改革、基本的にはその方向で作用する大事な取り組みをされてきているというふうには思っておりますが、しかし、なかなか改善ができない実情に率直に悩んでいるというのが、今ほどの答弁だったというふうにも思います。今年度に出された教育長通知にもこのことはあらわれていまして、勤務時間の在校時間の削減、これを求めて出されている通知なんですが、その中身が一年間の合計が720時間を超えない、月単位では80時間を超える月が2カ月以上連続しないように、こういう内容なんですね。
こういう内容の通知を出すということは、そういう事態が常態化していて、大変深刻なんだということだと思うんです。
御当局にその中身を具体的に聞いてみますと、年間720時間を超える教職員、全体では26%、中学校だけで見ると半数の51%の先生が720時間以上になっているということでした。国のガイドラインが求めて、今回の条例で上限とされる年360時間、月45時間ということがありますが、これの2倍以上にもなるこの過酷な労働が、学校の中で当たり前になっているというのが現状なのですから、こうした現状をどう受けとめるのか。厳しいという判断もありましたが、受けとめるのかということと、やはり根本的にどう解決を図るかということなんだと思うんですね。どうやってクリアするつもりなのか。実効性のある対策という一言でありましたけれども、より具体な答弁を求めたいと思います。

 

◯教育長(佐々木洋)

再質問でございますが、学校現場の労働への繁忙期あるいは閑散期ということでございます。
学期中は先ほど答弁いたしましたように、授業あるいは授業の準備、それからさまざまな児童生徒への指導、学校内の校務分担、そして保護者への連絡等さまざまございますので、大変忙しいものがあると思います。これに比べますと、夏休み等の長期休業中は比較的、学期中に比べますと業務量が軽減されているというふうに考えております。
次に、ガイドラインをクリアできるのかということにつきましては、先ほど答弁いたしましたように、時間外の在校時間が大変長い現状にございますので、このままですとこのガイドラインをクリアするということは困難というふうに私も考えておりますので、ただ現在、法改正がなされ、また文部科学省からさまざまな通知が出されている現状からすると、我々教育委員会としても対応することが求められているものと考えてございますので、今後さらなる業務量の見直し、それから教育委員会事務局のほうに業務を吸い上げる、チームで対応するなど、さまざまな工夫を凝らしながら、また他都市での効果のある取り組みも参考にしながら、力いっぱい頑張っていかなければならないと考えてございます。

 

◯ふるくぼ和子議員

いや、頑張っていただきたいということについてはそのとおりで、私たちも一緒に頑張りたいと思いますが、やっぱり閑散期、繁忙期の問題で言えば、比較の問題ではないんだと思うんですね。先ほども申し上げました、一番少ない月でも既に相当の残業時間があるということですから、比較の問題ではない。まして、今の実情を見れば、そういう中で変形労働時間制など私はあり得ないんだということだと思うんです。
休日の夏にまとめどりをするために、平日の勤務時間を延長するということ自体が、今のそうした教職員の置かれている状況からすれば、もう悪魔の取引と言わざるを得ないということなんです。今でも平均12時間近く働いている教職員が多数いて、ただでさえ8時間労働が守られていない、そこに勤務時間を延ばして10時間の労働時間にすると。それが結果どんなことになっていくかというのは、今教育長の中にも端々にじみ出ておりましたけれども、教育委員会が一番にわかっているはずだと私は思います。あってはならないはずの持ち帰り、サービス残業、これがどんどんと起きてくる、横行するだけでなく、現在でもぎりぎりの状態で勤務している先生たちの健康の問題、ひいては命の問題にかかわってくるという、こうした本当に深刻な問題なんだと思います。
教育労働の現在に閑散期、繁忙期という考え方はあり得ないんだと、これを明確にすることが今とても大事だと思いますし、その立場で変形労働時間制については導入しないという方向での検討をされるべきだということを求めたわけですが、この点再度伺っておきたいと思います。

 

◯教育長(佐々木洋)

変形労働時間制につきましては、この制度導入に当たっての考えですけれども、先ほど答弁いたしましたように、一年間の勤務日あるいは勤務しない日、そして一日の勤務時間等をあらかじめ年単位で定めておく必要がございまして、個々の教職員の勤務管理ということが大変重要になってくるものでございます。
今後、国からこの変形労働時間制を導入するに当たっての考え方や情報が来るということになってございますので、こうしたものを十分把握、検討した上で判断してまいりたいと存じます。
以上でございます。
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