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代表質疑 すげの直子議員 (5月1日)

【概要】新型コロナ危機。

     いまこのとき、命と暮らし支える政治へ

 

すげの直子議員

日本共産党仙台市議団のすげの直子です。会派を代表して、本臨時議会に提案されている議案に対し、順次質疑を行います。

新型コロナウイルス感染症感染拡大を受けて、政府がすべての都道府県を対象に緊急事態宣言を出したことを受けて、本市においても事業所の休業要請や市民への不要不急の外出自粛の呼びかけを続けています。国や県が必要な役割を果たすことは論を待ちませんが、市民の一番身近で、その苦境や困難を目の当たりにしている基礎自治体こそが、スピード感をもって躊躇せずに手を打っていくことが強く求められています。自らと周りの大切な人たちのいのちを守るため、「いま、自分ができることを」と市民は様々な要請にこたえ、懸命に取り組んでいます。しかし、終息はいつになるのか、以前の生活や生業はいつ取り戻せるのか、不安は尽きません。こういった時に大切なのは、国も、自治体も、市民にしっかりと寄り添い、不安や困難を受け止め、「今こそみなさんの暮らしは行政がしっかりと支えます」というメッセージを発信し、届けるとともに、それを形にした具体的な施策を実行することです。郡市長、いかがお考えでしょうか。ご所見を伺います。

本会議でたびたび紹介される兵庫県明石市は、「大変な時だからこそ、いつも以上に寄り添うのが行政の使命・役割」との姿勢を鮮明にして、市民生活への緊急支援や、子ども・高齢者・障害者への支援策を次々と打ち出しています。本市においても、国、県、市の支援があっても、どこにも当てはまらず、取り残され、ますます困窮するようなことがあってはなりません。街を支える主役である人々が、かつて経験したことのない、苦境にあえいでいます。施策を打っていく際に大切なのは、様々な場合や市民を想定したきめ細やかな支援策をつくり、網の目の極小さいセーフティネットを構築することが必要です。郡市長の決意を伺います。

そうした視点で見た時に、今議会に提案された補正予算及び、施策はどうでしょうか。まだまだ、市民への支援は、緒についたばかりであり、本格的にはこれからというところです。第61号議案 令和2年度 仙台市一般会計補正予算(第1号)で提案されている補正額は、総額で1384億6000万円、市債管理基金からの借り入れで30億円、中小企業活性化基金からの繰り入れが18億9000万円で、市として今回50億円の財源をねん出したとしています。市債管理基金からの借入れ額30億円は、過去の基金からの借入金と同程度であり、年間を通じて生じる不要額で、結果として決算では借り入れがゼロとなっています。これまでの過去5年間の歳出決算における不用額を見てみると、260億円から330億円となっていますから、30億円というのはまだまだ控えめな数字です。のちの借金になるものでもありません。さらに、今年度はすでに、仙台国際ハーフマラソン大会の経費や東京オリンピック・パラリンピックのための予算2億4000万円の減額補正が提案され、今後も事業の見直しによって、さらなる財源確保は可能だと考えますが、いかがでしょうか、伺います。

本市の持つ財源の優位性を、今こそ発揮すべきです。まずは、毎年ルール積み立てしている高速鉄道建設基金への法人市民税の法人税割の超過課税分と、公共施設保全整備基金への事業所税の2分の1相当額の積立を今年度についてはやめて、新型コロナウイルス対策に振り向けることを提案します。今年度予算では、2つの積立分で46億円と見込んで、それぞれの基金に積み立てることになっています。事業者などの経営によって、この額も多少変動することは考えられますが、いま、大事なのは、既存のルールを変えないという考え方を転換することです。貯蓄を取り崩してもなお生活や営業の存続が成り立つかどうかという市民を前に、10年、20年先のための貯金はしながら、財源はないなどとはとても言えません。いかがお考えでしょうか、お答えください。

市債管理基金からの借り入れが可能なように、他の特定目的基金の活用もできるはずです。本市の基金総額は、2018年度末で1396億円にものぼり、政令市20市のなかで大阪市に次いで、堂々の2位を維持し続けています。500億円に上る高速鉄道基金や公共施設保全整備基金、庁舎建て替えのための基金など、今すぐ使う予定のない基金を一定額取り崩すことで、市民のための財源は生み出せます。本市はこれまでいろんなお財布を作って、市民の税金を貯めてきました。こういう緊急時にこそ役立てるべきです。躊躇のない郡市長の答弁を求めます。お答えください。

使えるお金、その体力は本市には十分にあります。そのことを市民的にも明確にしたうえで、あとは具体的な支援策です。本臨時議会には、この間、市長から表明のあった、休業要請に伴ってそれに応じた事業所に対する県の協力金への上乗せとは別に、あらたに本年2月から6月までの売り上げが前年同時期に比べて50%以上落ち込んでいる事業者に対して、支援金20万円を支給するとしています。しかし、持続化給付金と同様に前年同月比で50%の売り上げ減少という要件がクリアできなければ、国の制度も、市の制度もどちらも受けることができない枠組みになっています。休業要請の対象にならない美容院の方は、感染予防のため、お客様を制限して、売り上げは30%減っているのに、支援金の対象にならないと言っておられました。石巻市では、前年同月比で20%から50%未満の売り上げ減少率の事業所に対して、一律10万円支給するとのことです。本市独自の制度も、国の持続化給付金の対象にならなくても支給できるように、要件を緩和することが必要です。いかがでしょうか。伺います。

事業所への支援としては、高い家賃など、固定費に対する継続的な支援が必要です。私がお聞きした一番町で居酒屋を営んでいる方は、家賃が85万円、それに加えて厨房機器のリース代金が6万円かかっているとのことです。先日の議会では、福岡市が実施している、家賃5分の4、上限50万円という制度を紹介しましたが、お店などのある場所や地域によって家賃の幅が大きいことを考えると、定額ではなく、負担に応じて支援をおこなうことも大事な観点だと考えます。また、5月以降も続くであろう地域経済の落ち込みを考えれば、一定期間支援を継続することが、事業者の皆さんの安心にもつながります。福島市では上限20万円、家賃の2分の1を4か月間支援します。本市でも家賃やリース代に対する補助制度を創設すべきです。伺います。

事業者、そして市民生活を支えるために、光熱水費の負担軽減はすぐにでも実施すべきです。学校休業や、テレワークなど在宅勤務、外出自粛によって、食費や光熱水費の家計負担が増しているという声がたくさん届いています。仕事や売り上げなど収入が減っている中での負担増ですから、本当に大変です。公営企業である強みを生かして、すべての事業者、市民に対するガス代、水道料金のせめて基本料金全額免除を実施すべきと考えます。ガス局も、水道局も、市民に還元すべきです。「料金が払えない方のご相談にのっていく」という答弁ではない、ご答弁を求めます。

今回の補正予算には、国がようやく決断した特別定額給付金として、1075億8300万円が計上されています。まずはすべての国民に一律10万円の給付をと私ども日本共産党は当初から主張してきましたので、今議会での議決を経たら、一刻も早く市民の手に渡るよう求めておきます。住民福祉の向上を旨とする自治体の取り組みとして、より一層困難を抱える方々への手厚くあたたかい支援が強く求められています。富谷市では、ひとり親家庭を対象に、子ども一人あたり2万円、2人目以降は1万円を上乗せして支援をおこなうとのことです。本市で児童扶養手当を受給している世帯は、約8000世帯です。同様の支援なら2億円程度でできます。郡市長の決断を強く求めます。お考えをお聞かせください。

子どもの7人に一人が貧困状態にあり、学校給食が唯一大事な栄養源になっているとの指摘もある中、学校休業が長期化している下での子どもたちへの心配は尽きません。保護者の就労などで自宅に一人きりになることがないようにと、学校での子どもたちの受け入れも行っていますが、給食は提供されていません。地域で様々な団体が実施していた子ども食堂も、3密の回避が難しいことや、公共施設が使用できないなどの理由で実施が困難になっています。明石市では、4月の補正予算で、栄養と愛情ある食事をすべての市民にと、高齢者や障害者も対象にして、テイクアウト・デリバリー子ども食堂を無料で実施しています。子どもたちのことを気にかけ、何かできないかと考えている団体や事業者の方々はたくさんいるのではないでしょうか。市が助成をおこなうなど、工夫を凝らして、本市でも、子どもたちに愛情あふれる食事の提供をぜひ進めるべきです。いかがでしょうか。伺います。

学都仙台を標榜する市として、学生や若者への支援は必須です。学費が高すぎるもとで、圧倒的多数の学生たちは、学費や生活費のためにアルバイトをしながら学ぶことを余儀なくされています。休業要請以前から、売り上げの減少などで、アルバイトの学生たちがいち早く解雇され、学費の支払いはおろか、家賃の支払いにも事欠くなど、生活に困窮する事態になっています。学生の2割が退学を検討しているという報道もありましたが、新型コロナのために、若者が学ぶことを断念しなければならないなど、決してあってはなりません。学生たちによる、ネットでの学費半減を求める緊急署名が展開され、独自に支援を行う大学もありますが、まだまだ一部にすぎません。今回の補正には、休業等で収入減少により住居を失う恐れがある方に対して、住居確保給付金を支給するための経費が計上されています。この住居確保給付金は学費も生活費も自分でまかなっている学生も対象になります。大いにこのことを知らせて、困難を抱える学生救済を積極的に進めるべきです。いかがでしょうか。伺います。

各学校や国任せではない取り組みが待たれています。以前から繰り返し求めていますが、本市独自の給付型奨学金制度の実施に踏み出すべきです。「大学を辞めなければならないだろうか」と悩み、不安を抱える学生たちに、「しっかり支えるから大丈夫だよ」と、具体的に伝わることは、若者たちの希望となり、「あのとき、支えられた」という実感は、未来の仙台を担う活力にも必ずつながります。本市で学ぶ学生たちの実情を把握し、必要な支援や人数を検討するためにも、学生専用の相談窓口の設置も給付型奨学金制度創設と合わせて求めます。お答えください。

各地ですでに取り組まれているように、内定取り消しや離職を余儀なくされた若者を、市が会計年度任用職員として採用することも、すぐに実施できる若者支援策です。取り組むべきです。伺います。

次に、休業延長はされたものの、学校再開に向けた考え方についてです。この間の判断において、現場や子どもたち、保護者を混乱させたことについては反省するとともに、こうした混乱が生じる根本には、学校再開や休業について、市としての基準がないことにあるという認識にたって、対応を急ぐことです。「こうなった場合には、学校を再開、あるいは休業します」という、市民的にも説明や納得が得られる基準を明確にし、周知を図りながら、少なくとも休業日を除く2,3日前までには学校や保護者にお知らせがとどくようにすべきです。伺います。

必要な教育予算を確保し、児童生徒と教職員の命と健康をしっかり守る体制を準備しておくことも必要です。保健・衛生環境の整備とともに、教員や補助員、支援員の増員を図り、学級の定数を減らして子どもたちが学校で過ごせるようにしなければなりません。再開とともに、40人学級の3密の中に児童生徒を置いて、感染リスクを高めることなど、絶対に避けなければなりません。現在、子どもを受け入れている小学校では、15人を1単位にして、それ以上になれば、2つの教室に分けるという対策をとっています。再開時にも当然求められる対応です。児童生徒の多い学校でも、再開当初は分散登校にするなど、工夫や努力次第で解消できます。こうした考え方についても、学校再開前にきちんと明らかにしておく必要があります。また、休業中の子どもたちの学習権をどう保障していくのかも合わせて示すことが必要ですが、ご所見を伺います。

第63号議案 仙台市国民健康保険条例の一部を改正する条例についてです。今回の傷病手当金の支給が可能となる改正については大事な前進ですが、対象が被用者だけになっており、国の示す通りのものになっています。本市として、その対象を個人事業主にも広げる努力が必要だと考えますが、いかがでしょうか。伺います。

高すぎる国保料を引き下げる努力が、一層求められています。新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために、市民も診療を控えるなど受診抑制が働いています。複数の病院、診療所を経営している方から、患者数がすでに1割から2割減少しているという新聞への投書もされていました。市が想定していた医療給付費が大幅に下回ることは間違いありません。国民健康保険料の本算定は6月であり、こうした状況を反映した算定になるのが当然です。病院の収益差は国によって補填されるべきであり、その分を医療にかかっていない市民に保険料として賦課するのは筋違いです。そうなれば、市民の保険料も下がるはずです。いかがでしょうか。

最後に、本市独自の発熱外来の設置についてです。急患センターや休日当番医に患者が殺到する大型連休を前に、特別の医療体制の確立が急がれるとして、発熱外来の設置を要望し、先日の議会でも求めました。仙台オープン病院が3日から6日までの間、発熱のある方や軽症患者を受け入れるとのことで、大事な前進です。この間、発熱のある患者さんが、かかりつけ医などから診療を断られるケースが相次いでいます。市民が安心して必要な医療を適切に受けられるよう、院内感染を防止するためにも、医療体制の構築は引き続き重要です。連休中のこうした手立てを今後にも生かして、恒常的な発熱外来が当面必要だと考えますが、このことを求め伺って、第1問といたします。

 

◯市長(郡和子)

ただいまのすげの直子議員の御質問にお答え申し上げます。

まず初めに、メッセージの発信ときめ細かな支援策についての一連のお尋ねにお答えを申し上げます。
本市においても、市民や皆様や事業者の方々から、感染への不安や、また廃業の危機感、それから明日をも見通せない生活に苦労されている状況など、様々悲痛の声が届けられているところでございます。
私といたしましては、何としても感染拡大をここで食い止めるとの思いの下、県知事、県・市の医師会会長とともに、週末の不要不急の外出自粛を呼びかけるなど、市民の皆様方に直接発信をしてきたところでもございます。
また、本市は3月の半ばに第一弾の緊急経済対策を取りまとめ、実施をしてまいりました。その後、国から特別定額給付金などの各種支援策が示される中にあって、給付金を受給できない市民が出ないかなどに注意しつつ、本市の実情を踏まえて、協力金については本市独自のさらなる上乗せや、また支援金の支給などを加えながら、今回の補正予算案を編成いたしたところでございます。
刻一刻と局面を変えていく今回の新型コロナウイルスをめぐる情勢に即応して、迅速かつ的確に施策の展開を図りながら、この危機的な状況を乗り越えてまいる所存でございます。

次に、基金の活用についての御質問でございます。
このたびの補正予算につきましては、新型コロナウイルス感染症への対応を急ぐために、臨時的かつ緊急的に活用可能な基金として、市債管理基金からの借入れ、これを行ったところでございます。
一方で、本市が設けております高速鉄道建設基金などの特定目的基金につきましては、基金ごとに規定をされております財政需要に対応していくために、財源を計画的に積み立てていくという、こういうものでございます。このため、財政運営の持続性を保っていくために、目的に沿って活用していく必要があるというふうに認識をしております。
今後の財政運営においては、事務事業の見直しなどにより、財源を捻出していくことが基本になると考えておりますが、財政需要や市税収入の状況などによりましては、さらなる方策も検討するなど、対策に必要となる財源を確保してまいりたいと、このように考えております。

次に、学校再開の基準と保護者の皆様方への周知についてでございます。
先般、入学式などの延期決定が前日の夜となりまして、保護者の皆様方などから、早期の決定と周知を求める声が寄せられていたところでございます。今回の臨時休業の延長は、そうしたお声にもお応えしつつ、連休中の人の移動とその影響も考慮し、判断したものでございます。
学校の再開に当たりましては、文部科学省のガイドラインでも、地域ごとに感染状況を十分に踏まえながら感染症対策に万全を期すこととされております。引き続き、市内、県内はもとより、首都圏の感染状況などを勘案した上で、専門家の御意見、そしてまた緊急事態宣言の内容なども踏まえて、総合的に判断をし、できるだけ早い周知に努めてまいりたいと思います。
子供たちが社会的に自立するために、義務教育を受ける機会を確保すること、このことは大変重要なことです。臨時休業期間中も生活環境を整えて、計画的に学習できるよう取組を進めてまいりたいと考えております。
そのほかの御質問につきましては、水道事業管理者、ガス事業管理者並びに関係局長から御答弁を申し上げます。
私からは以上でございます。

 

◯総務局長(吉野博明)

私からは、内定取消しや離職した方々の会計年度任用職員への任用についての御質問にお答えいたします。
新型コロナウイルス感染症への対応に当たりましては、庁内におきまして人員体制の柔軟な組替えを行い、体制を整えてきているところでございます。
今後、各般の施策を展開する中で、さらなるマンパワーの確保のために会計年度任用職員が必要となる可能性もございます。そのような状況も十分見極めながら、地域における雇用の確保という観点も踏まえ、職を失った方々を任用することについても検討してまいりたいと存じます。
以上でございます。

 

◯財政局長(福田洋之)

私からは、財政局に係る御質問のうち、市長がお答えした以外の部分についてお答えをいたします。

まず、事業の見直しによる財源確保についてでございます。
このたびの補正予算案では、臨時的、緊急的な措置として市債管理基金からの借入れも財源としておりますが、今後、感染症拡大の影響により大幅な市税収入の減少が見込まれ、財政運営は極めて厳しくなるものというふうに認識をしております。
感染症へのさらなる対策や地域経済の回復に向けた取組を進めるため、全庁における予算の組替え作業を通してできる限りの財源を確保しますとともに、国の財政措置を最大限活用してまいりたいというふうに考えております。

次に、高速鉄道建設基金等への積立てについてでございます。
高速鉄道建設基金は、地下鉄建設等に係る多額の一般会計負担の財源として、また、公共施設保全整備基金は、老朽化している公共施設の長寿命化等の財源として、他の行政サービスの提供に影響を及ぼさないよう計画的に確保しているもので、条例により、市税の一定割合を積み立てることとしております。
こうした必要性に鑑みますと、両基金への積立てについては継続をしてまいりたいというふうに考えてございます。

 

◯健康福祉局長(舩山明夫)

私からは、健康福祉局に関わる数点の御質問にお答えをいたします。

まず、住居確保給付金制度の学生への周知についてでございます。
学生が、自己の収入により生計を維持している場合で、離職やアルバイト先の休業等により収入が減少し、一定の基準以下となったときは、住居確保給付金の支給対象となります。
本市といたしましては、ホームページにおいて周知を行っておりますが、大学等に学生への周知依頼を行うなど、引き続き広報に努めてまいります。

次に、国民健康保険条例改正に関わりまして、傷病手当金の対象についてでございます。
今回の国民健康保険における傷病手当金は、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、労働者が感染した場合などに休みやすい環境を整備するものであり、社会保険と同様に被用者を対象としているところでございます。
次に、今年度の国民健康保険料の算定についてでございます。
保険料につきましては、過去の医療給付費等の実績を基に県が決定をする事業費納付金を賄うよう算定するものでございます。
本年度の納付金は既に決定しておりますことから、仮に市民の皆様の受診抑制などにより医療給付費の実績が減少した場合でも、保険料の算定に影響があるものではございません。

最後に、発熱外来の設置についてでございます。
発熱がある患者につきましては、現在、一部の診療所において患者の動線確保や防護具確保などの都合により、診療をお断りされているケースがあるものと認識をしております。
本市では、これらの患者の受診が確保されるよう、仙台市医師会と対応を協議しているところであり、その中では、発熱のある患者をお断りしている診療所が多数ではないこと、また、電話による診療も可能となったことなどから、これらを活用することで対応は可能ではないかとの見解が示されております。
引き続き、発熱がある患者の円滑な受診につなげられるよう、具体の対応について急ぎ検討を進めてまいります。
以上でございます。

 

◯子供未来局長(小林弘美)

子供未来局に係る2点の御質問にお答えをいたします。

まず、児童扶養手当を受給している世帯への支援についてでございます。
独り親家庭に対しましては、国の制度において、家庭の生活と自立を促進するため、一定の所得要件の下、児童扶養手当が支給されているところでございます。
本市といたしましては、独自の上乗せ支給等については困難なものと考えており、今般の補正予算に計上しております児童手当を受給する世帯に対し、その対象児童一人当たり一万円を上乗せをする子育て世帯臨時特別給付金につきまして議決いただいた後は、できるだけ迅速な支給に努めてまいりたいと考えております。

次に、子供たちへの食事の提供についての御質問にお答えをいたします。
本市の子ども食堂への助成制度は、食事の提供以外に学習支援や様々な世代との交流など、子供の居場所づくりに対する支援を目的として実施しているところでございます。この目的に照らせば、食料配布のみの活動への助成は困難なものと考えておりますが、本来予定していた子ども食堂の開催が難しい状況にあることを踏まえまして、助成要件である開催回数や参加人数などの緩和を図り、運営団体の活動を支えているところでございます。
今後も、運営団体等の意見を伺いながら、可能な対応について検討してまいります。
以上でございます。

 

◯経済局長(遠藤和夫)

私からは、経済局に係る2点の御質問にお答え申し上げます。

まず、地域産業支援金の要件についてでございます。
地域産業支援金は、市内の中小企業等のうち、売上げの減少が特に著しい事業者の方々の事業継続を支えることを目的としたものであります。
支援金の支給要件につきましては、様々な御意見があるものと承知しておりますが、大きな影響を受けている事業者の皆様には、この支援金と併せて、持続化給付金や持続化補助金といった、国の支援策も積極的に御活用いただきたいと考え、対象を定めたところでありますことから、御理解願いたいと存じます。

次に、家賃等に対する補助制度についてでございます。
国の緊急事態宣言に伴う休業要請に伴い、売上げが減少する中で、家賃等の固定費の負担は引き続き生じるため、事業者の皆様は厳しい経営状況にあるものと認識しております。
このような状況の中で、地域産業協力金及び地域産業支援金を打ち出したところであり、まずはこれらの制度を御活用いただくとともに、併せて国や県の制度についても御利用いただけるよう支援してまいります。
なお、家賃負担の軽減に関しましては、国においても議論されているところであり、こうした動きを注視してまいりたいと存じます。
以上でございます。

 

◯教育長(佐々木洋)

私からは、教育に関する2点の御質問にお答えいたします。

初めに、給付型奨学金制度の創設及び相談窓口設置についてでございます。
国においては、本年度より、給付型奨学金の充実を含めた、高等教育の修学支援新制度を開始するとともに、相談窓口も設置されているところでございます。その中では、今回の新型コロナウイルス感染症の影響で、家計が急変した学生等への支援について特例が設けられていることから、本市といたしましては、こうした制度の周知に努めてまいりたいと存じます。

次に、感染防止策の考え方と学習保障についてでございます。
密閉、密集、密接が同時に重ならないように換気などを行うことはもとより、手洗いや咳エチケットなどの基本的な感染防止対策についても各学校において行うこととしており、その旨を保護者にお知らせしているところでございます。
また、臨時休業中に、各家庭において児童生徒が生活リズムを整えながら計画的に学習に取り組み、それを学校に提出していただくことなどを保護者にお願いしたところでございます。
そうした学校との双方向のやり取りを通じ、学校再開に向けた学習の充実に保護者の御協力もいただきながら取り組んでまいります。
以上でございます。

 

◯水道事業管理者(芳賀洋一)

水道料金についてのお尋ねにお答えをいたします。
安全な水を安定してお届けすることが水道事業の使命であり、そのためには、安定した財政基盤の下、事業運営に取り組んでいくことが必要不可欠でございます。
配水量の動向を見ますと、学校施設など大口使用者の使用水量の落ち込みが見られるところであり、そのことが今後の収支に与える影響も見極めながら、今後の取組について検討してまいりたいと存じます。
以上でございます。

 

◯ガス事業管理者(氏家道也)

ガス料金の基本料金の免除についてお答えいたします。
ガス局におきましては、これまでも個々のお客様の事情をお伺いし、支払いの猶予など柔軟な対応を行ってきたところでございます。
基本料金の免除につきましては、ガス局の供給区域が市内全域にわたるものではないこと、区域内におきましてもガス以外のエネルギーを選択している市民の方々もいらっしゃること、また、経営の影響を考えますと難しいものと考えております。今後も、個々のお客様の状況に応じました対応に努めてまいります。
以上でございます。

 

◯すげの直子議員

3点お伺いしたいと思います。

まず、支援に必要な財源確保についてです。
それで、私、今の考え方も変えていかなければならないということで、ルール積立てなんかもやめれば財源を生み出せますよねということもお伺いをしたわけですが、積立てはしていくと。ほかの行政サービスに影響を及ぼさないように積立てはしていくんだというんですけれども、今まさにうんと支援を打ち出さなくちゃいけないのに、お金をどうするかというふうになっているときに、もう影響が及ぼされているわけですから、積立ては積立てでしていきますなんていうことを言っている場合なのだろうかということで、ちょっと驚いて答弁を伺いました。
逆に言うと、積立ては積立てで、10年、20年先のことまでできるぐらいですから、今本当に必要な市民のためには、もっともっと仙台市はそういうこともしながらも、十分出せるぐらいの財政力があるということなのでしょうか。
そういうルール積立てもやめるということで、財源もつくるということと、やっぱり基金の一定額取崩し、これについては、これも必要だからという御答弁だったんですけれども、これも先ほども指摘ありましたが、条例改正すればすぐにできます。
事務事業の見直しとか予算の組替え、それ自体はやっていただくのは大事だと思います。しかし、それができるまでは財源がどのぐらい生み出せるかわからないから、今必要な支援にすぐ打って出られないというのでは困るわけです。あるお金をやっぱり活用するということが必要だと思いますので、基金の取崩し、この決断と実行を早急にすべきだと思います。伺います。

2点目です。困窮する市民や事業者へのさらなる支援についてです。
支援金の要件緩和も家賃補助も水道料金減免も児童扶養手当への上乗せすらもというか、これもほかの自治体では既に取り組まれていることを本市でもやろうじゃないかということで、私御提案申し上げております。難しいことを求めているのではありません。決断が遅くなれば、それだけ市民のところに届くのはさらに遅れていくということになるわけですから、やはりこの臨時会の場で、少なくとも検討していくではなくて、やりますという表明が私は少なくとも必要だというふうに思います。
福岡市は、4月半ばには百億円規模の支援メニューを打ち出しました。仙台市だって、やっぱりそのぐらいの規模の支援メニューを並べて打ち出すということ必要だと思います。こうしたこと、何が課題で思い切れないでいるのでしょうか、お伺いをしたいと思います。

3点目は、国保料についてです。
過去の医療費の実績に基づいて県が決めるんだということにはなっておりますけれども、過去の医療費の実績からすると、もう今年は、こういうふうな変化がもう起きているということははっきりしているわけですから、医師会などにも問い合わせをしたり聞いた上で、仙台市から県に対して、いや、こうじゃないかということを言っていただくという必要があると思うのです。それで、納付金の額を変えていただいて、それを基に国保料を算定し直ししていくということは、私はできるのではないか、そのためにも本算定というのがあるんじゃないかというふうに思っております。そこをお伺いしております。
もう一度伺います。3点です。以上です。

 

◯副市長(藤本章)

私からは、さらなる支援について、それぞれの支援策についてまとめて御例示をいただきましたので、お答えを申し上げます。
確かに、御指摘のように、様々な支援策を検討していくということは非常に、それぞれ現下の状況の中で、市民生活あるいは事業をされている方々にとりまして、非常に喫緊の課題であるということは私どもも認識をいたしております。
そういう中で、今議会におきまして補正をお願いをするということについてですけれども、これは、ある意味で緊急的な場合ということで、急に臨時会をお願いすという形の中での対応をさせていただきたいということで、当面は協力金でありますとか支援金でありますとか、そういったことについて御審議をお願いしておるところでございまして、各種の支援金のありよう、さらなる支援ということになりますと、やはりいろいろ既存の制度の整理も出てまいりますので、今後一つの課題として検討する必要はあると思っておりますが、今議会では、なかなか状況から見て厳しいということでございますので、御理解を賜りたいと存じます。

 

◯財政局長(福田洋之)

基金に関しての再度の御質問にお答えをいたします。
今回の補正予算におきましては、緊急的な対応ということで、市債管理基金からの借入れということで計上をいたしました。
さらに、今後、この事態の展開によってはということもありますので、今般、事務事業の見直しというものを全庁的に取り組むということで、さらなる財源の確保ということにまず取り組んでいきたいというふうに考えております。
一方で、基金につきましては、将来的な長期の財政負担といったことのために、一定のルールをつくって積み立ててきているということで、将来の財政負担というのも併せて考えていかなければならないという面もございます。基金の借入れ、取崩しについては、次年度以降の財政運営といったものも併せて考えながら対応していくといったことで、今後考えていきたいというふうに思います。
以上です。

 

◯健康福祉局長(舩山明夫)

国民健康保険の保険料について再度のお尋ねでございますけれども、重ねてのお答えで申し訳ございませんが、保険料は過去の医療給付費等の実績を基に、県が決定をする事業費納付金を賄うように算定されるものでございまして、本年度の納付金は既に決定されております。そのために、医療給付費の実績が減少した場合も、算定に影響があるというふうなことはないものというふうに考えております。

 

◯すげの直子議員

藤本副市長から御答弁いただきました。支援メニューについて、今後も検討していく必要はある、そして、そのためにもいろいろな事業を見直していくんだということもおっしゃられておりました。だから、やっぱりそれが支援が遅れていくもとになっていると思うんですよね。
その事業の見直しとかをやらないと財源が生み出せない、予算の組替えとかをしないと財源を生み出せないので、支援策がやっぱり遅れていっているというところに、なっているんじゃないかというふうに私は思うんですね。だからこそ、ある基金をまずは一定額取り崩しましょうということを指摘をしているわけなんですよ。
時間をかけて、事業の見直しを今急いでやっていただいているとしても、一定の時間かかりますよね。であれば、今ある仙台市の基金の中からとりあえず、この10年分ぐらいは全然たまっていますよ。高速鉄道基金もね。そういうものから一定額取り崩すということは十分可能だと思います。
福岡市は基金総額の6分の1取り崩しています。御当局からすると、福岡市は財政調整基金が多いからできるんだと言いたいかもしれませんけれども、公共施設保全整備基金とか本庁舎建て替えのための基金とか、高速鉄道もですけれども、財調ではなくて、特定目的にしたのは仙台市の都合であって、必要な手続とれば、これ変えるということは十分可能だというふうに思います。
基金があるのに、財源どうしようと悩んでいるなんて、市民から全く理解されないことだと思います。取崩しをぜひ早急に決めて、実行して、そして思い切った支援メニュー、そうすれば打ち出せるというふうに思います。もう一回、市長いかがでしょうか、伺いたいと思います。

 

◯副市長(藤本章)

私の答弁に関連しての再々御質問でございますので、私から御答弁させていただきます。
確かに個別の各種の事業を積み上げていく中で、財源がどういうものが必要かということの検討も必要かというふうに思っております。
一方、今回の議会でお願いしておりますように、市債管理基金からの借入れということで、通常よりは、ある意味で、平成18、19、20年以来ということになりますが、極めて緊急性が高いということで、あえて借入れをするという手法をとらさせていただいたものでございます。
あわせて、今回臨時会でございますけれども、この後に、さらには第二回定例会等々、今年度さらに、新型コロナウイルス対策への支援等々、様々な課題をさらに検討していかなければいけないと、こういう認識も持っておりますので、個別の事業の積み上げに要する財源という議論も大事かと思いますけれども、そもそも仙台市政全体の中で、どれくらいの財源が確保できるのかという総論的な部分の議論もやはり重要だと思っております。その意味で、まずはその作業をさせていただきたく、個別の基金からの取崩しというのは、一般的な議論としてはあり得る話だとは思っておりますけれども、総体として今年度予算全体の、当然様々、事業を行わないものも出てくるわけですから、まずは、その議論をきちんとさせていただきたいということでございますので、よろしくお願いいたします。

 

 

 

 
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