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一般質問 高村直也議員(2月17日)


※質問のみ。答弁は後程アップします。





【概要】コロナ禍での学生支援は急務。
    気候危機打開と再生可能エネルギー





〇高村直也議員
日本共産党の高村直也です。コロナ禍のもとでの学生の支援、および気候危機への対策に関わって一般質問します。

コロナ禍のもとで、大学、短大、専門学校の学生は特別の困難に直面しています。オンライン授業の継続や、実習が行われないこと、就職活動のオンライン化、また人間関係をつくる機会が制限されていることなど、深刻な実態が続いています。とりわけ今年度入学の学生は、大学生活が始まったことすら十分に実感できないまま、まもなく一年が経過します。
また、親の収入が大幅に減収した世帯の学生やアルバイトの収入が断たれた学生は、学費や生活費をまかなえず、困窮しています。
仲間と共に学び、将来を模索する貴重な青春期が奪われる深刻な実態について、学都仙台を標榜する本市として、市長はどのように認識しているでしょうか。伺います。

最も深刻なのは、親の収入の減少や、アルバイト収入が断たれ、大学に通うことが困難になることです。
こうした状況のもと、学生を支援しようと、米や野菜、レトルト食品や日用品などを配布する食糧支援活動が、市民団体により各地で行われています。日本民主青年同盟宮城県委員会が行った「学生食料支援プロジェクト 食べプロ」は、これまで7回行われ、200人以上の学生が訪れました。集まった学生の皆さんには、実態を聞き取るアンケートが行われました。
東北大学の学生は「アルバイトだけで生活費をすべて負担していたが、コロナでシフトもあまり入らず、大変な思いをしている」と訴えました。また医療系の学生は「病院での実習のため、アルバイトが禁止になり、食費を切り詰めて生活している」と語りました。また先日は留学生から、後期の授業料を工面できず、このままでは専門学校を除籍されてしまうという相談を受けました。
文部科学省の調査によると、昨年10月までにコロナの影響で、大学・大学院を退学または休学した学生が少なくとも5238人いるとのことです。
コロナ禍での学生の苦難のおおもとには、コロナ前からの学生をめぐる状況があります。日本は、2012年に国際人権規約の学費無償化条項を「保留撤回」しており、段階的無償化は政治の責任です。国は住民税非課税世帯および、それに準ずる世帯の学生を対象とした就学支援制度を導入していますが、対象とならなければ国公立大学で年間54万円、私立大学で年間平均87万円の授業料を負担することとなり、学費無償化とは程遠いものです。
すべての学生を対象に、大学・短大・専門学校の授業料をすみやかに半分に値下げし、段階的に無償化をはかるよう、国に求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

アルバイトで減収した学生に対する国の支援として、住民税非課税世帯に20万円、そのほかの学生に10万円を給付する学生支援緊急給付金があります。しかし、この制度は学校ごとに推奨枠が決められ、推薦からもれた学生に対して再び募集が呼びかけられることが繰り返されてきました。それでも35億円の財源が財源が残っており、さらなる追加募集が行われます。速やかに給付金が学生のもとに届かないのは、学校ごとに推薦枠を割り振る仕組みに原因があります。推薦枠を撤廃するとともに、必要なすべての学生が受けられるよう予算を確保し、学生に再給付するよう、国に求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

コロナ禍をうけて、独自に給付型奨学金や給付金を支給する自治体が多数うまれています。東京都港区は、経済的な困難をかかえる学生の皆さんに、より多くの修学や進学の機会を提供しようと、無利子貸与型奨学金の制度を改め、給付型奨学金と奨学金の返還支援制度を新設します。福岡市は、コロナ禍で家計が急変して、収入が住民税非課税相当になった世帯の学生に5万円の給付金を支給します。ほかにも氷見市は最大で20万円、にかほ市は最大で18万円の給付金を支給するなど、あげればきりがないほど給付金を支給する自治体が増えています。流山市は、50万円を限度に前期・後期それぞれの授業料の全額分を支給する制度をつくりました。
大学に通い続けるべきか、入学を決断すべきかと悩んでいる学生や受験生に、不安やためらいなく学び続ける機会を提供するため、本市独自で給付型奨学金制度を創設することや、給付金を支給すべきと考えますが、いかがでしょうか。

本市では、コロナ禍の緊急対策として、奨学金返還支援事業の認定企業に、社会福祉法人、医療法人、学校法人等を加え、募集人数も70名から140名に拡大して実施しました。より有効な制度とするためには、一人につき年額9万円にもなる、企業側の半額負担をなくすことをはじめ、さらなる改善が必要です。
秋田県が実施する奨学金返還助成では、原則として秋田県内の企業に就職した方をすべて対象としており、企業や雇用形態、新卒か否かを問わず、幅広い若年層の地元就職につながっています。
徳島県では、企業側に一律の負担を求めていませんが、寄付金を募り、協力した企業を奨学金返還支援サポート企業として認証し公表することで、インセンティブを与える制度となっています。
本市でも、秋田県のように市内で就職する学生をすべて対象とすべきです。また企業の寄付を募るのであれば、一律の負担とせず、徳島県のような制度とすべきと考えますが、いかがでしょうか。合わせて伺います。

本市の奨学金返還支援事業は今年10月には3年目の募集を行うことになります。この制度を3年間だけとせず、恒久的な制度として、引き続き実施すべきです。いかがでしょうか。伺います。

学生同士がともに学び、交流する機会が断たれることは、これからの将来の担い手である学生が成長するうえで深刻な問題です。食料支援プロジェクトで寄せられたアンケートにも「サークル活動がないので、先輩や後輩との関係ができにくい」「友達ができず孤立してしまうのではないかと不安」といった声が寄せられています。
東北大学では上級生が新入生が新入生にオンラインで学生生活のアドバイスをする、ピア・サポーター制度を導入しました。上級生には2カ月で4万円の奨励費が支給され、アルバイト収入を断たれた方達への支援にもなり、優れた制度と言えます。
東北学院大学では「栄養バランスの取れた食事を・・・提供したいという想い」から学内の食堂で500円相当のランチを200円で提供しています。生活に困り、オンライン授業に疲れた学生がキャンパスを訪れる機会にもなります。
学生の交流を広げるためにも、こうした大学独自の取り組みに対して助成するなどの支援を進めてはいかがでしょうか。

続いて気候危機対策に関わって質問します。
1月25日に開催された国際会議「ダボス・アジェンダ」で、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんは、各国の対応について、カーボンニュートラルに向けた目標は掲げられましたが、不十分で具体性がないことを指摘し、「漠然として不十分で架空の目標を掲げている」「夜中、家が燃えているのに、何十年先に消防署に電話するようなものだ」と痛烈に批判しました。気候危機への対策を求める世論と運動は、国内外に広がっています。
2030年までの目標を大幅に引き上げるとともに、ゼロカーボンシティを宣言した本市として、2050年の目標達成に必要な具体的な取り組みを明らかにし、推進すべきと考えますが、ご所見を伺います。

温室効果ガスの削減には、最大の排出源である火力発電に代わって、再生可能エネルギーを普及させることが不可欠ですが、一方でメガソーラーなどの乱開発は目に余るものがあります。何十年と時間をかけて成長する森林をむやみに伐採することは、再生可能エネルギー導入のためであっても、気候危機対策に逆行し、本末転倒です。求められるのは環境を破壊する乱開発を抑制する一方で、脱炭素社会の模範となる、文字通りの持続可能な開発は進めるという、両面の対応です。
本市では太陽光発電の環境影響評価に関する市独自の「指導方針」が4月から施行されます。この指導方針には、その「目的」に環境アセスメントの手続きにあたって、「必要な環境配慮事項等を定め、事業者に対し事業計画の早期段階から、適切な環境配慮を促す」とあります。こうした乱開発の抑制につながる取り組みと同時に、太陽光発電を適切な形で普及する取り組みも重要と考えますが、当局のご認識を伺います。

再生可能エネルギーの導入ポテンシャルについて、環境省がまとめた2018年度の試算によると、全体の発電電力量7兆2861億kWhに対し、その98%以上が太陽光発電および風力発電で占められており、これらをさらに普及することは避けて通れません。
太陽光発電と風力発電は、天候に左右されるため、変動性再生可能エネルギーと呼ばれています。昼間に発電のピークを迎える太陽光発電が先行して普及していますが、風力発電は昼夜を問わず発電できます。両者を組み合わせることで電力の需給を調整できるため、今後は風力発電の設備が進むと考えられています。
経産省は昨年12月に「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」で「重要分野」の第一に洋上風力発電をあげ、2040年までに「大型火力」発電30基分を導入すると発表しています。
本市の風力発電の推進について、考え方を伺います。

風力発電を推進する際、太陽光発電と同様に乱開発を抑制する適切な措置が必要です。そのため、徳島県鳴門市、静岡県浜松市では、ゾーニングマップを作製しています。鳴門市では、災害、低周波音を含む騒音、風車の影、景観、鳥類の衝突、動植物の6項目それぞれについて評価図を作り、それらを重ね合わせ、一枚のマップにすることで「原則として立地付加とすべき地域」「慎重な検討を要すべき地域」をそれぞれレッドゾーン、イエローゾーンとして示すなどしています。作成の過程では、住民の皆さんや、環境団体、事業者を含む地域内外の幅広い協力を得ています。
乱開発では、住民合意や対話が十分でなかったことが、問題の根本にあります。一方、ゾーニングマップの作製は事業計画立ち上がる前にできますので、時間をかけて検討することができます。
本市としても、風力発電に対するゾーニングマップを住民合意のもとに作成してはいかがでしょうか。伺います。

建築物への太陽光パネルの設置が進められていますが、もう一つ検討すべきは、耕作放棄地の活用です。
農水省によると、日本の耕作放棄地は、平成27年に42.3万ヘクタール、国土面積の約1%の広さがあり、さらに増え続ける見通しです。本市においても耕作放棄地だけで約155ヘクタールの広さがあり、その有効な活用が求められます。こうした土地を太陽光発電に活用する場合、森林伐採はなく、土地や道路の整備も必要ありません。
登米市では、森に囲まれた約2ヘクタールの耕作放棄地を活用して、きくらげを栽培する営農型太陽光発電、ソーラーシェアリングが行われ、地域の雇用創出にもつながっています。太陽光発電の売電収入により、農業と耕作放棄地の再生に成功した好事例と言えます。
耕作放棄地の増加が、イノシシなどの獣害の温床となる中、耕作放棄地が活用されることは獣害から農村を守ることにもつながります。ソーラーパネルから得た電源は、イノシシ対策の電気柵にも活用できます。
一方、耕作放棄地であっても、住宅に隣接するなどして景観などが問題になることから、住民合意が欠かせません。
太陽光発電についても、住民の皆さんから歓迎される好事例を生み出すことを視野に住民合意を進めながらゾーニングマップを作製してはいかがでしょうか。

気候危機の解決策として原発はふさわしくありません。
再生可能エネルギーは、天候に左右されるため、供給不足や供給過剰により停電などの可能性が指摘されています。しかし、国内の識者らが昨年2月に発表した「原発ゼロ・エネルギー転換戦略」の試算によると、地域間融通、需要側の調整、蓄電、交通部門などとの連携、などを推進すれば、安定した状態を維持でき、2050年には再生可能エネルギー100%で停電などの事態は十分に回避できます。
また、政府が「原発のコストは安い」とする根拠は、2015年、経産省の「発電コスト検証ワーキンググループ」におけるコストの比較にありますが、この計算では原発のコストが過小評価されています。
例えば原発事故費用が9.1兆円とされていますが、翌年に経産省自身が東京電力・1F問題委員会で福島第一原発事故の処理について、廃炉、汚染水処理、賠償、除染に22兆円かかるとの再試算を公表しています。さらに公益社団法人の日本経済研究センターは、事故費用を明らかにされていない除染土壌の処理費用を見積もるなどして、廃炉せず汚染水を海洋放出した場合に35兆円、海洋放出せず処理した場合に81兆円と試算しています。
また、安全対策費についても、ワーキンググループの試算では、原発1基あたり約1000億円としていますが、昨年8月9日の朝日新聞の調査によると、テロ対策の追加などにより、再稼働した5原発9基の安全対策費は、1基あたり1400億~2300億円と膨れ上がっています。
一方、再生可能エネルギーのコストは、米国、欧州、中国ですでに一番安くなっていますし、日本でも2019年9月、太陽光発電の平均落札価格は1キロワット時あたり12円98銭と、2012年固定価格買取制度開始時の約4分の1になっています。自然エネルギー財団、上級研究員の木村啓二氏の試算では、2030年に日本でも最も安い電力になるとされています。
ひとたび事故を起こせば重大な環境破壊につながる原発よりもコストが安く、地域経済にも貢献するなど、多くのメリットがある、再生可能エネルギーを推進すべきではないでしょうか。ご所見を伺います。
このことを伺って第一問とさせていただきます。


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