日本共産党 仙台市議団ウェブサイト

日本共産党仙台市議団と各議員の政策・活動を紹介しています。

一般質問 庄司あかり議員 (2月17日)


QRコードを読み込むと仙台市議会中継のサイトに移ります。
質問・答弁を動画で視聴できます。




【概要】
◯コロナ禍でジェンダーギャップが女性の命を脅かす
◯本市の管理職は男性81.7%、女性18.3%という実態
◯ジェンダー視点でケア労働の処遇を抜本的に改善
◯生理用品の学校トイレへの配備について
 (東京都にみる画期的な教訓)
◯ひとり親家庭--養育費不払い問題の解消策。
 市の養育費立替え払い制度など





◯庄司あかり議員

日本共産党仙台市議団の庄司あかりです。ジェンダー平等の視点からの施策の充実を求めて一般質問いたします。

156ヶ国中120位、世界経済フォーラムが発表したジェンダーギャップ指数2021の日本の順位です。ジェンダーギャップ指数は、経済・教育・医療・政治の4分野で各国の男女の較差を分析した指数で、日本は教育で92位、医療で65位ですが、経済117位、政治147位と経済・政治の分野での圧倒的な較差が120位という不名誉な順位につながっています。政治分野での格差は当事者の一人として重く受け止めますが、ジェンダーギャップを埋めることは女性の人権の問題であると同時に、経済発展にとっても重要との立場から世界経済フォーラがジェンダーギャップ指数を発表していることを踏まえれば、経済分野での格差是正が急がれます。
日本は1985年に国連女性差別撤廃条約を批准し、以後男女賃金格差の縮小について、繰り返し国連の女性差別撤廃委員会から是正勧告を受けていますがOECD(経済協力開発機構)が発表している主要国において女性賃金が男性賃金に対して何%低いかを示す男女間賃金格差ランキングではワースト1位が韓国で34.1%、次いでワースト2位が日本の23.5%となっています。
さらにコロナ禍において女性が立つ経済的土台の脆弱さが可視化されました。厚労省によれば女性の非正規雇用者は100万人減少し、シフトが5割減少していても休業手当が支給されない「実質的失業者」は野村総研によると男性43万人、女性は130万人と推計されています。そうした中で女性の自殺の増加率は男性の5倍にも達しました。平時のジェンダーギャップがコロナ禍により女性の命をおびやかす事態までにつながっています。
郡市長は、日本のジェンダーギャップ指数の経済分野での遅れについて、どのように認識されているでしょうか。お考えをお聞かせください。

国税庁調査での男女別の平均年収は、男性532万円に対して女性は293万円で、40年勤務とすると生涯年収は約1億円の差となります。男女の賃金格差の要因は管理職比率の低さ、非正規化による貧困化、保育や介護など女性の多いケア労働の賃金が抑えられていることなどが指摘されています。
仙台市役所においても、こうした傾向は見られ一般行政職で比較すると平均給与月額は男性の平均を100%にすると女性は87.5%にすぎません。この差額の要因は、管理職手当や超過勤務手当にあることです。
また給料の差に影響する管理職の割合を見ると、市長部局で男性が81.7%、女性は18.3%と大きく差が開いています。政府は2020年までに指導的地位に占める女性の割合を30%にすると目標を定めていましたが、全国的にまだまだ実現できていません。本市においては2025年度当初に女性の管理職の割合を25%にすることを目標にしていますが、達成のためにどのような取り組みをされているのか、伺います。

茨城県鹿嶋市は、女性の管理職割合が2010年度で10.8%だったところ、2020年度には32.5%へと大きく引上げました。これにはトップマネジメントによる意識と行動の変化が反映されていると言われています。2014年に現在の市長が就任して以降、女性支援室をつくり、組織的な体制整備を行ったことや出産育児期に昇進が遅れた女性の不利を解消し、男性の育休取得促進や年休の時間単位取得の活用など、職員一人一人のワークライフバランスに配慮したきめ細かな制度の運用がなされてきた結果とのことです。
本市においても先進自治体のような取り組みを推進し、女性管理職割合の数値目標を30%に引き上げるべきです。いかがでしょうか。

非正規職員も含めれば、男女の賃金格差はいっそう深刻になります。本市の会計年度任用職員のうち女性は79.3%を占めています。賃金水準は正規職員と比べて著しく低く「主担当として業務が割り振られており、当該業務に職責を担う職員」の事務補助3では基本報酬月額と地域手当を合わせて1年目で約16万円、勤続19年でも約18万円でそれ以降は昇給がありません。期末手当はありますが、毎月の給料に上乗せされるため12月の支給分は1年目で約3万8000円、19年目で4万4000円です。
一方、宮城県の会計年度任用職員の給与表を見るとスタートは本市と変わらないのですが、経験年数での上がり方が違います。事務補助2では、本市が4年以上の1-5号俸で頭打ちになるのに対し、県は7年以上で1-29号俸まで上がります。年収でいうと本市が230万円までしか上がらないのに対し、県は285万円と大きな差があります。県の担当課によると「仙台市との違いは最良の範囲内」とのことです。本市においても裁量で会計年度任用職員の号俸を引き上げるべきですが、いかがでしょうか。

様々な専門職も会計年度任用職員として働いていますが、保育士では213名、コロナ対応の最前線にいる保健師も118名が会計年度任用職員です。これまでも震災遺構荒浜小学校の職員が勤務内容に比してあまりに低い待遇であることを指摘してきましたが、高い専門性を持ち正規職員と同等に働く職員に対して職務に見合った賃金を保障すべきです。いかがでしょうか。伺います。

賃金格差の要因に従来女性が多く働いてきた介護、福祉、保育などのケア労働の賃金が他産業より低いことがあります。2020年調査では全産業平均月額33万6000円に対して介護職員は25万2300円、保育士は24万9800円と9万円近い差があります。国による処遇改善支援補助金が出されましたが月9000円では微々たるもの。桁が違うと言わざるを得ません。
保育士も介護職員も高度な専門性をもつ仕事で、気持ちの抑制や忍耐が必要な感情労働の典型と言われます。命を支え、はぐくむ現場であるケア労働を正当に評価し、抜本的な処遇改善を行うことが切実に求められています。少子高齢化社会において、ケア労働を主要な産業として位置付け、安心して働き続けられる職種にしていくことが慢性的な人手不足の解消にもつながります。
本市では若手保育士への5000円の処遇改善を行っていますが、助成対象と助成額を拡大すること、介護職員にも対象を広げることを求めますが、いかがでしょうか。

学校での生理用品の配布についてです。昨年、市議会でも多くの会派から学校のトイレに生理用品を配置するよう求めがありました。こうした議論を受けて市は養護教諭を対象に「学校における生理用品等に関するアンケート」を行いました。結果は207名全員から回答があり、女子トイレへの生理用品設置については「設置しない方が良い」が96.6%、「設置した方が良い」3.4%と圧倒的多数が設置に否定的でした。市議会の多数の主張と真逆の結果に意外な印象を受けましたが、アンケートの設問を読んで合点がいきました。それぞれの理由を選択肢から選ぶようになっていますが、設置しない方が良い理由の選択肢は「自由に使用できることで、相談等によって生理用品を準備できない背景にアプローチする機会を逃す可能性がある」「生理用品を常に携帯する習慣を獲得できない可能性がある」「衛生的な管理が難しい」「補充等の管理が難しい」の4点があげられている一方、設置する方が良い理由の選択肢は「児童生徒が自由に使用することができる」「家庭で準備する必要がなくなるので各家庭に経済的な余裕ができる」の2点になっています。この選択肢は、設置した場合のデメリットが強調され、設置するメリットはあっさりしているという恣意的なものであり、このうように問われれば養護教諭はアプローチする機会を逃してはならないと考え、回答を誘導されてしまうと考えますが、いかがでしょうか。

女子生徒には保健室に来てもらうことでアプローチするのだとすれば、男子生徒の経済的困難や養育上の課題はどのように把握し支援しているのでしょうか。女子生徒だけが生理用品が必要になった時に限られた休み時間にわざわざ保健室に行って持っていないことを明らかにすることで支援につなぐ必要があるのでしょうか。男子生徒にとっては、その機会はなくていいのでしょうか。本来教育の現場では、SOSを出せる子ばかりではないことも念頭に置いて子どもたちの様子をつぶさに観察し、対話を通して生活状況の把握に努めていると思いますが、生理用品を取りに来させないとアプローチする機会を逃すのですか。お答えください。

アンケートに「設置しない方が良い」と回答されたという養護教諭の方とお話しする機会がありました。なぜ女性だけが生理用品を購入し、生活必需品にも関わらず消費税10%で何十年も負担し続けるのか。議会で多くの会派が例示した「トイレットペーパーと同じように」の意味は、女性だからというだけで発生する負担をなくそう、軽くしようということであるとお知らせしたところ「アンケートには貧困の把握という観点で答えたが、ジェンダーの視点で問われれば、より深く考えなければならない」と率直なお答えをいただきました。まさにこのアンケートの本質であると思います。あらためてジェンダーの視点での再検討を求めますが、市長いかがでしょうか。

また、このアンケートではわずかではありますが、小・中・高それぞれで児童生徒から設置希望を聞いたことがあるとの養護教諭からの回答がありました。本来真っ先に聞くべきは子どもの意見ではないでしょうか。伺います。

東京都では昨年からすべての都立の高校や中間一貫校、特別支援学校など250校で生理用品の女子トイレへの設置を始めました。以前は生理用品が必要になった生徒は保健室で受け取るスタイルだったそうです。新宿高校では、保健室に生徒が取りに来たのは年間10件ほどだったのに、女子トイレへの配置を始めてからの半年間で800個が使われたそうです。仮に生理用品25個入で350円とすると800個で1万円弱、年間にしても3万円以内で購入できます。
校長先生は「自分が必要な時に取りに来られる体制にしたら利用が増えたということは、ニーズがあったのだと感じました」「学校の教育の現場で、いろんなニーズが生徒にあると思います。それを生理用品に限らず、しっかりと拾い上げていくことで、生活しやすい、本来やるべきことに集中できる学校でありたいなと改めて考えました」と話されています。都立学校での生理用品設置で心がけられたのは「トイレットペーパーと同じように」ということでした。
「生理の貧困」が課題となり、全国で支援の動きが広がっていますが、東京都や神奈川県などでは一時的な支援ではなく継続性が必要との認識から公費での購入を始めています。本市においても「トイレットペーパーと同じように」生理用品をトイレに設置すべきです。まずはモデル校として市立高校や中学校のいくつかで試験的に実施してはいかがでしょう。見えていないニーズをつかむ点でも必要と思います。お答えください。

教育の現場で大人から子どもにジェンダーバイアス(男らしさ・女らしさなどの男女の役割に関する固定的な観念、それに基づく差別、偏見、行動などのこと)のない働きかけができるよう、ジェンダー平等の視点を位置づけることが必要です。生理用品の考え方もしかりですが、思春期の子どもたちに多様な性のあり方についてなど偏見なく伝えていくためにも教員自身が自覚的にバイアスを取り払っていくことが欠かせません。また、保育現場でも園児のお遊戯の際などに着るものが男女別に青とピンクに色分けされているとか、園からのおたよりでおままごと遊びをしていることについて「お母さんの真似をしています」と書いてあり「家事=お母さん」という固定的なジェンダー観を感じるなどの声があります。教育や保育の現場で働く職員の皆さんへの研修においてもジェンダーの視点を取り入れ啓発していくべきですが、いかがでしょうか。伺います。

コロナ禍でひとり親家庭の困窮が深刻です。国による臨時特別給付金の支給だけでなく、恒常的にひとり親家庭を支える仕組みの構築が求められています。日本のひとり親家庭が困窮する要因の大きな一つに養育費の不払いがあります。法務省と厚労省は養育費不払いの解消に向けた検討会を設置し、欧米での養育費の立て替え払い制度や取り立て制度について2020年末に論点整理を行ったものの、いまだに国としての制度化はなされていません。
本市では昨年度から養育費補償契約保証料補助が始まりました。債務名義化されている養育費について新たに保証会社と1年以上の契約を結ぶ際の保証料について5万円を上限に支援するものです。実績は昨年度で9件、今年度は20件分の予算に対し1件とのことです。養育費の履行に向けた支援策をつくった大事な一歩だとは思いますが、十分に活用されている状況ではないようです。制度を開始してみての効果および課題について伺います。

兵庫県明石市では、2018年から民間の保証会社と連携して本市と同様に保証料を上限5万円まで支援する養育費の立て替えモデル事業を実施してきました。しかし、民間企業が主体となるシステムでは債務の回収可能性が重視されるため、相手方の資力によって審査が通らない可能性があり、支援に差が出かねないという課題が浮かんできたそうです。そのため、いっそ立て替え・回収も自前でしたほうがいいとの結論に至り、一昨年に1か月分の養育費と上限5万円で明石市が立て替える全国初の「子どもの養育費緊急支援事業」を実施しました。申し込み数は23件で子ども32人分、市が働きかけたことによって建て替え前に養育費が支払われたケースや、市が立て替えたあとに支払い義務者が市に立て替え分を支払ったケースなど、公的機関が関わることによって民間の審査による制限なく、多くの子どもへの養育費支払いの正常化につながったと効果を検証しています。
明石市が課題として指摘しているように国による制度化が必要なのは論を持ちませんが、自治体が独自の支援を行いながら国に創設を求めていくほうが断然説得力があります。本市においても養育費の立て替え事業を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。最後に伺って私の第一問といたします。





◯市長(郡和子)

ただいまの庄司あかり議員のご質問にお答えをいたします。
 
ジェンダーギャップ指数に関する御質問にお答えをいたします。
我が国における経済分野での順位の低さは、評価項目となっております指標のうち、特に管理職の女性比率が低いこと、また、所得の男女差が大きいことによるものであると承知をいたしております。こうした背景には、諸外国と比較をいたしましても、家事などの役割が女性に著しく偏っていること、一方で、男性は際立って長時間労働があり、現状のままでは家事や育児などの分担が難しく、結果として女性のキャリアが抑制されてしまっていることなどがあるものと捉えております。
このような中、経済分野における男女間の格差を改善していくためには、女性管理職や役員などの育成支援、男性も含めたワーク・ライフ・バランスの促進、さらには地域活動をはじめ、あらゆる分野において男女共同参画の視点を浸透させていくことが求められているものと考えております。
本市におきましても、このような認識の下、社会の様々な場面において、性別にかかわらず個性と能力を十分に発揮できる環境づくりに向け、引き続き各般の取組を進めてまいりたいと存じます。
 
次に、学校のトイレへの生理用品設置に関するジェンダー視点での検討についてでございます。
子供たちがそれぞれの発達段階に応じて、お互いの違いを認め合う心を育むことが重要であり、本市の教育現場でも教職員は男女平等の意識に配慮して日々子供たちに接しているものと考えております。生理用品が女性のみに必要となるものであることを考えた場合に、そこには様々な御意見があるということは私といたしましても認識をしているところでございます。
一方で、学校のトイレに生理用品を設置することにつきましては、学校は学習の場であるとともに、子供たちの健やかな成長を支援する場でもあり、一人一人の抱える事情やその背景にある課題にアプローチするためにはどうすることがよいのかという視点が重要であると考えております。
教育委員会には、引き続き子供たちにとって望ましいことは何かということ、これを常に考えながら丁寧な対応を継続していただきたいと思います。
そのほかの御質問につきましては、関係の局長からご答弁を申し上げます。





◯総務局長(吉野博明)

私からは、総務局に係る2件のご質問にお答え申し上げます。
 
まず、管理職の増加に向けた取組と目標値についてでございます。
本市では、女性職員の主体的なキャリア形成に向けまして、若手女性職員が交流するセミナーの開催や女性リーダー育成を目的とした外部研修への派遣、ロールモデルとなる役職職員の体験談の紹介等の取組を進めるほかに、女性、男性ともに仕事と家庭生活を両立できるよう、子育てや介護に係る休暇制度の利用促進に努めてまいりました。こうした取組などによりまして、女性管理職の割合は年々増加の傾向にございますが、職員に占める女性職員の割合が年々増加する中、女性活躍の視点はもとより、職員構成の変化を踏まえた組織運営の観点からも、女性職員の管理職へのさらなる登用は欠かせないものと認識をいたしております。まずは、現在、令和4年度当初25%、この目標を設定しておりますが、その達成に向けまして、女性職員が管理職としても個性と能力を発揮し、活躍できるよう、ワーク・ライフ・バランスに配慮した環境整備等を進めながら、積極的な登用を図ってまいりたいと存じます。
 
次に、会計年度任用職員の給与についてでございます。
令和2年度から制度導入となりました会計年度任用職員の給与でございますが、類似する職務に従事する常勤職員の初号俸の給料月額を基礎とし、職務の内容や責任、職務遂行上必要となる知識、技術及び職務経験や民間の状況等、様々な要素を考慮して定めるべきものとされておりまして、本市におきましては、これらを踏まえ、一定の幅の中で給与決定をしているところでございます。御例示の他自治体も含めまして、それぞれの自治体において設定しております職務内容や給料表に応じた給与水準、それらが設定されているものと承知をしております。
また、専門性を有する職種につきましては、人材確保の観点も含めまして、会計年度任用職員への制度移行時に一定の処遇改善を行っておりますけれども、今後とも他自治体や民間の状況等を勘案しながら、職務の内容や職責に応じた適正な給与水準となるよう努めてまいりたいと存じます。





◯健康福祉局長(加藤邦治)

介護職員の処遇改善についてのご質問にお答えを申し上げます。
介護職員が安心して働き続けることができる環境を整え、新たな人材を確保し、その定着を図ることは介護サービスを提供する上で重要な課題であると認識をしております。介護職員の処遇改善につながる介護報酬の設定は国の責任で行われるべきものであり、これまでも数次のプラス改定がなされ、今般、国において月額9000円相当の賃上げのための措置を行うこととしたところでございます。引き続き国の動向を注視しつつ、適切な介護報酬の設定を働きかけるとともに、関係団体との協働の下、人材確保や定着のための取組をさらに進めてまいりたいと存じます。





◯子供未来局長(小林弘美)

初めに、保育士の処遇改善についてお答えいたします。
保育士が長く現場の第一線で活躍するためには、経験や技能に応じた適切な賃金改善が必要であり、国では職員の経験年数や役職に応じた処遇改善加算を設定しております。加えて、本市では、国の加算の対象外である経験年数三年未満の職員の処遇改善を独自で実施しているところです。今般の処遇改善事業の継続を含め、制度のさらなる充実を国に対して要望しながら、保育士が安心して働き続けることのできる環境づくりに努めてまいりたいと存じます。
 
次に、保育所職員へのジェンダーに係る啓発のお尋ねにお答えいたします。
国の保育所保育指針では、「こどもの性差や個人差にも留意しつつ、性別などによる固定的な意識を植え付けることがないようにすること」とされております。また、本市が作成しております保育所における人権擁護に関するチェックリストにおいて、ジェンダーに関する項目を設け、各施設で振り返りや研修等に活用をいただいているところでございます。今後とも保育現場でジェンダーへの配慮が浸透していくよう、施設における取組状況の確認をしながら、引き続き啓発に取り組んでまいります。
 
次に、養育費保証契約保証料補助事業についてでございます。
独り親家庭において、養育費は経済的基盤となる重要なものと考えまして、独自に本事業を開始したところですが、補助対象となる保証契約の締結に当たっては、公正証書等による養育費の取決めを要件としており、離婚前後での事務手続の負担感などから申請に至らない場合があると捉えております。本市では、母子家庭相談支援センターにおいて養育費専門相談員や弁護士による相談支援を行っており、引き続き必要な方に対する制度の周知に努め、補助事業の活用にもつながる養育費の取決めがなされるよう、相談者に寄り添った丁寧な対応に取り組んでまいります。養育費に関する支援につきましては、他都市の事例もございますが、本来、国による制度化が必要なものと考えておりまして、引き続き国に対して要望してまいりたいと存じます。





◯教育長(福田洋之)

私からは、まず生理用品に係るご質問のうち、市長がお答えした以外の一連の御質問にお答えをいたします。
 
養護教諭を対象とした生理用品に関するアンケートは、まず、生理用品の配布実績や保健室での対応状況等を質問し、続いて女子トイレへの設置について、設置したほうがよいと設置しないほうがよいのいずれかを選択する形としています。その後、この回答の理由について選択をする設問としておりますが、その選択肢は複数の養護教諭への聞き取りを踏まえて設定し、また、それ以外の理由も記入できるようにしております。また、アンケートの最後に設けた自由記述欄には、具体の事例や意見などが数多く寄せられ、各養護教諭がこの件に関し、深く考え、回答していることがうかがわれました。このようなことから、アンケート様式が回答を誘導したものではないと考えております。
教育委員会といたしましては、児童生徒の健全育成のための教育的な観点を基本に、衛生面での課題なども考慮した上で施策の実施可否を決定する必要がありますことから、児童生徒ではなく、養護教諭を対象にアンケートを実施したところでございます。
女子トイレに設置することで、児童生徒が抱える問題の根本的な解決につながる貴重な機会を逃すことにもなると考えており、今後とも保健室で相談に応じながらの配付を継続し、支援を必要とする児童生徒に丁寧に対応してまいりたいと考えております。
 
次に、教職員に対するジェンダーの視点を取り入れた研修についての御質問です。
子供の男女平等の意識を育む上で、学校教育が果たす役割は大きく、児童生徒を指導する教職員への研修は重要なものであると認識をしております。教育委員会では、毎年、教職員を対象に人権教育研修を実施しているほか、管理職も含め、性別等にとらわれず、お互いを尊重し、認め合う教育に資する児童生徒理解、教育相談等の研修も行っております。引き続き、教職員への研修の充実を図りながら、多様性や男女平等を尊重する意識を育てる教育の充実に努めてまいりたいと存じます。





◯庄司あかり議員

ご答弁ありがとうございます。2点について再質問をしたいと思います。
 
まず、会計年度任用職員についてなんですけれども、女性は本当に非正規雇用が多くて、このコロナ禍で雇用の調整弁とされているということも第一問で述べました。本市においても会計年度任用職員の8割が女性ですので、男女の賃金格差の要因の一端を自治体としても担ってしまっているわけです。保健師や保育士など、高い専門性を持つ職種はもちろんですけれども、事務補助の方も、例えば窓口業務などで正規職員よりも詳しいベテランの会計年度任用職員さんが相談に来る市民に丁寧に対応されているというお話、本当に様々な部署でお聞きしています。同一労働同一賃金の観点からも、職務に見合った賃金とすべきです。
正規雇用とするなどの対応はもちろんですが、県と比較しまして裁量でできることとして号俸の引上げを行うべきというふうに求めました。先ほど総務局長から、この号俸の決め方、類似する職員の号俸を基礎にしているというお話がありましたけれども、一般職員であれば年間四号俸程度引き上がるそうですけれども、会計年度任用職員ではほとんど年間一号俸ずつしか上がらないようになっています。第一問で申し上げた事務補助2)については、県は年4号俸ずつ引き上げているわけなんですね。本市においてもこの引き上げ方については直ちに改善を図るべきですので、再度伺います。
 
次に、学校のトイレへの生理用品の設置についてなんですけれども、生理用品の配置について、ジェンダーの視点での再検討、そして子供の意見を聞くこと、そしてまずは数校で試験的に実施することなど、幾つか提案しましたけれども、教育長のお答えはまるっと一つという感じだったわけなので、これについてきちんと答えていただきたいです。子供の意見を聞くこと、まずは数校で試験的に実施すること、そして男子生徒の貧困などについてはどのように把握をするのか。女子生徒が保健室に取りに来ないとアプローチする機会を逃すのでしょうかと伺っていますので、答弁がないように思われましたので再度お伺いいたします。





◯総務局長(吉野博明)

会計年度任用職員についての再質問にお答えいたします。
先ほども御答弁申し上げましたとおり、この制度につきましては令和2年度からスタートしておりまして、そのスタート時点、その後約2年経過しているわけでございますけれども、そういった中で私どもとしては、同じ基礎自治体でございます20政令市についても様々意見交換やらデータのやり取りをしながら、いろいろと比較検討もしているところでございます。冒頭申し上げましたとおり、各自治体ごとに従事する職務の内容あるいは職務経験、それに応じて適用している給料表上の格付、これを定めている状況にございます。今後とも他の自治体の状況あるいは民間の状況等も勘案しながら、適切な制度運用になるように努めてまいりたいと存じます。





◯教育長(福田洋之)

児童生徒の意見、試験的な実施、それから男子生徒の件ということだったかと思います。
学校のトイレの生理用品の設置につきましては、先ほど御答弁申し上げましたとおり、児童生徒の健全育成のための教育的な観点を基本に、様々な面から検討をする必要があると考えております。したがいまして、日頃より子供たちと接し、子供の心身の健康をつかさどる立場にある養護教諭の意見が大変重要だというふうに私どもとしては考えまして、このアンケートの結果、これを尊重したいと考えているところでございます。
それから、男子生徒の件もありました。学校におきましては、子供たちは男子女子とも成長期を迎え、自分の体に関心を持ち、自分と他者との違いも意識するようになってくる年代かと思います。家庭環境ですとか生活環境の違い、本人にはなかなか気づきにくいという部分もあるかと思いますけれども、養護教諭をはじめ、教員は男子女子問わず、身なりですとかしぐさ、そういったものが気になる児童生徒には声がけをするようなことで日々対応しているというところです。
その中でも生理というのは女子にとっては初めて訪れる成長の表れというところもありますので、児童生徒の心情を十分に考慮し、丁寧にケアをするという必要から保健室での対応を継続していきたいと考えているところでございます。





◯庄司あかり議員

ご答弁いただきましたが、本当に聞いたことに答えていただいたのかはちょっと分からないんですけれども、まず会計年度任用職員はコロナ禍で公務員として尽力しているチームの一人です。保健師、保育士の皆さんはじめ、感染防止対策の最前線で低い賃金でも使命感で頑張っていただいているんだと思います。職務に見合う賃金にすべきですし、せめて県と同じぐらいの号俸の引上げはしていただきたいということ、これは申し上げておきます。
再々質問で伺いたいのは生理用品の配置なんですけれども、市長は第一問への御答弁で、この生理用品の設置について、子供にとって望ましいことは何かということを教育委員会とも話していきたいというお話がございました。であれば、子供にとって何が望ましいということ、子供に聞かなくてはいけないんだと思うんですね。教育長は養護教諭の意見を尊重するとおっしゃいましたけれども、今、全国的にも学校のトイレへの設置が進んでいますが、その中でもプロセスに感動したのは愛知県東郷町です。昨年3月に小中学生らが町長に質問する子ども議会の場で、小学6年生の子供議員から、SNSのアンケートで日本にも生理用品を買えない人がいることを知った、生理の貧困に加えて生理用品を持ち歩くのが恥ずかしく、夜用をつけたまま学校で一度も交換しない人がいると聞いたこともある、生理用品を学校の個室に常備していただければ小まめに交換でき、心も体も健康になると思いますと提案をしたことを受けて、僅か2か月で小中学校の個室への設置が実現したということです。
ぜひ本市でも、子供の意見をまずは聞くこと、そしてニーズをつかむためにもモデル校での試験的実施を行うべきです。先ほど教育長、女子生徒、初めて生理になって、教育的な指導も必要だというお話もございましたので、私も提案としては、市立高校あるいは中学校の数校でまずはモデル的に実施してはどうかと伺っております。これは市長にお答えいただきたいです。





◯教育長(福田洋之)

再度のお尋ねでございます。
学校では、学校というのは学習の場であるとともに、子供たちの健やかな成長を支援する場でもあるということで、一人一人の抱える事情ですとか、その背景にある課題、こういったものにアプローチをしていくという視点、これも非常に大事なことと思っております。そうした視点で子供たちに対応していくことが必要であろうということかと思います。そして、設置につきましては、そういった視点を基本に、様々な面から検討が必要だと考えており、そうしたことから今回アンケートを行って、その結果に基づいて対応しているというところでございます。


Return Top